訂正有価証券報告書-第210期(2019/04/01-2020/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりである。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、前半は、国内の設備投資や個人消費が堅調に推移し、良好な雇用環境や所得情勢の下支えもあったが、後半では、消費増税や新型コロナウイルスの感染拡大などの影響を受け、インバウンド需要が急速に減少するなど後退局面に入った。世界経済は、米国が引き続き底堅さを見せた一方、中国などでは停滞感が顕著となった。また、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大やその影響の長期化も懸念され、先行き不透明な状況で推移した。
このような状況の下、当社グループは、中期経営計画「“G”round 20 ~to The Next Stage(ジーラウンド・トゥエンティ ~トゥ ザ ネクスト ステージ)」に掲げる3つの“G”(Growth、Global、Governance)の実現に努めてきた。
この結果、当連結会計年度の売上高は119,537百万円(前期比7.4%減)、営業利益は5,467百万円(同32.9%減)、経常利益は3,153百万円(同55.5%減)となった。また、訴訟損失引当金繰入額2,566百万円、タイ子会社のTHAI UNITIKA SPUNBOND CO.,LTD.(タスコ)の業績悪化にともなう減損損失1,043百万円などを特別損失として計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は2,158百万円(前期は5,232百万円の利益)となった。
事業セグメント別の経営成績は次のとおりである。
[高分子事業]
高分子事業は、2019年1月に発生した宇治事業所の火災によって、フィルム事業及び樹脂事業におけるナイロン製品について、生産、販売に影響があった。
フィルム事業では、包装分野は、火災による影響のほか、暖冬などの天候不順による季節商品用途の需要減少などにより販売が減少したが、バリアナイロンフィルム「エンブレムHG」は引き続き順調に売上を伸ばし、その他の高付加価値品も国内外で好調に推移した。工業分野は、半導体市況の停滞により需要が大きく落ち込んだが、耐熱性ポリアミドフィルム「ユニアミド」、シリコーンフリー離型ポリエステルフィルム「ユニピール」などの高付加価値品は販売が好調であった。この結果、事業全体で減収増益となった。
樹脂事業では、ナイロン樹脂は、火災の影響による販売の減少、自動車産業の減速、半導体分野での設備投資の減少などにより販売が大きく減少し収益が悪化した。また、ポリアリレート樹脂「Uポリマー」は、海外向け自動車用途の需要が減少し、情報端末機器用途も前半は堅調に推移したが、後半に入り需要が減少し苦戦した。その他の機能樹脂の各素材についても低調であった。この結果、事業全体で減収減益となった。
不織布事業では、スパンボンド不織布は、生活資材は堅調に推移したが、建材分野や海外市場は低調であった。タイ子会社のTHAI UNITIKA SPUNBOND CO.,LTD.(タスコ)は、インテリア用途や自動車関連用途での需要減少もあり、厳しい状況で推移した。また、スパンレース不織布は、海外市場は堅調であったが、国内は、夏季の低気温及びインバウンド需要の減少の影響もあり販売が減少した。この結果、事業全体で減収減益となった。
以上の結果、高分子事業の売上高は56,411百万円(前期比9.0%減)、営業利益は5,288百万円(同25.0%減)となった。
[機能材事業]
ガラス繊維事業では、産業資材分野は、透明不燃シート等の建築用途や電気電子分野関連資材用途は堅調に推移し、環境関連用途も復調した。電子材料分野のICクロスは、半導体市況の回復の遅れにより低調であったが、超薄物や低熱膨張タイプなどの高付加価値品の販売は順調に拡大した。
ガラスビーズ事業では、道路用途は順調に伸長したが、工業用途は自動車分野や電子部品分野の需要が減少し、反射材用途の需要も低調に推移した。
活性炭繊維事業では、主力の浄水器用途では水栓一体型などを中心に全般的に好調で、VOC除去用途も堅調に推移したが、工業用途は需要の減速が続いた。
以上の結果、機能材事業の売上高は13,093百万円(同2.8%増)、営業利益は1,066百万円(同12.5%減)となった。
[繊維事業]
産業繊維事業では、ポリエステル高強力糸の土木建築用途など一部では販売が堅調な分野もあったが、短繊維、複合繊維などは総じて低調であった。また、コストアップ要因等もあり、収益が悪化した。
衣料繊維事業では、バイオマス素材の「テラマック」の販売は拡大したが、スポーツ分野、レディス分野、及び寝装分野は低調に推移した。主軸のユニフォーム分野は、ワーキング用途を中心に在庫調整の影響を受け、販売が伸び悩んだ。また、海外向けデニム生地の販売は減少した。
以上の結果、繊維事業の売上高は49,894百万円(同5.6%減)、営業損失は589百万円(前期は159百万円の利益)となった。
[その他]
その他の事業については、売上高は137百万円(前期比91.0%減)、営業損失は289百万円(前期は275百万円の損失)となった。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,927百万円減少し、18,194百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務が減少したが、売上債権の減少、減価償却費及び訴訟損失引当金繰入額の計上などにより、9,797百万円の資金の増加(前期比9.0%増)となった。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資に伴う支出などにより、10,192百万円の資金の減少(前期は6,440百万円の資金の減少)となった。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済などにより、3,482百万円の資金の減少(前期は6,519百万円の資金の減少)となった。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの生産活動の大半は、当社、日本エステル㈱、ユニチカテキスタイル㈱、ユニチカグラスファイバー㈱、㈱ユニオン、P.T.EMBLEM ASIA及びTHAI UNITIKA SPUNBOND CO.,LTD.で行われているため、これらの会社の実績により記載している。
(注)1.生産高を明確に表示するため、外注生産高を含む総生産高で記載している。
2.上記の金額には消費税等は含まれていない。
b.受注実績
当社グループは主として見込生産を行っている。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれていない。
2.販売実績が総販売実績の10%以上の相手先はない。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績及び財政状態の分析
a.売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ9,561百万円(7.4%)減収の119,537百万円となった。高分子事業の樹脂、不織布及び繊維事業の販売が減少したことなどにより、全体の売上が減少したためである。
b.営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ2,676百万円(32.9%)減益の5,467百万円となった。フィルムなどの高付加価値品の販売は増加したが、高分子事業の樹脂や不織布、繊維事業などの販売数量の減少や、宇治事業所の火災によるコストアップ等の影響を受け、全体では減益となった。
c.営業外損益と経常利益
当連結会計年度の営業外損益については、営業外収益は、178百万円(25.3%)減少の525百万円となり、営業外費用は、為替の影響や金融費用などにより1,084百万円(61.8%)増加の2,839百万円となった。これらの要因と、営業利益段階での減益により、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ3,939百万円(55.5%)減益の3,153百万円となった。
d.特別損益
当連結会計年度の特別損益については、特別利益は、関係会社清算益の減少などにより、前連結会計年度に比べ350百万円(80.6%)の減少の84百万円となった。一方、特別損失は、訴訟損失引当金繰入額の計上などにより、前連結会計年度に比べ4,122百万円(488.2%)増加し4,967百万円となった。
e.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益については、営業利益段階での減益が影響し、前連結会計年度比7,390百万円減少となり、2,158百万円の親会社株主に帰属する当期純損失となった。
f.総資産
総資産は、前連結会計年度末に比べ5,367百万円減少し、193,726百万円となった。これは、主として、現金及び預金、受取手形及び売掛金が減少したことによるものである。負債は、前連結会計年度末に比べ2,948百万円減少し、154,792百万円となった、これは、主として支払手形及び買掛金、有利子負債が減少したことによるものである。純資産は、前連結会計年度末に比べ2,419百万円減少し、38,933百万円となった。これは、主として、親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことなどによるものである。
ロ.セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析
当連結会計年度の事業セグメント別の経営成績については、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりである。
ハ.資本の財源及び資金の流動性について
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フロー分析については、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。
b.契約債務
2020年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりである。
c.財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金については、内部資金または借入により資金調達することとしている。また、運転資金の効率的な調達を行うため、当社と取引銀行1行との間で5,000百万円のコミットメントライン契約を締結し、資金の流動性を確保している。なお、当連結会計年度末における借入実行残高はない。
財務体質健全化については、在庫削減等による運転資金の効率化によって有利子負債の圧縮に努めている。
②重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されている。この作成においては、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要としている。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断しているが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積もり及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりである。
なお、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定に関する情報は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記情報(追加情報)」に記載している。
a.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上している。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積もっている。
繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積もりに依存するので、その見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性がある。
b.退職給付債務及び退職給付費用
当社グループは、退職給付債務及び費用について、その計算の際に設定される前提条件に基づいて予測し、算出している。これらの前提条件には、割引率、長期期待運用収益率のほか退職率、予想昇給率などが含まれている。予測と実際の差額は、発生した連結会計年度に債務認識している。この前提条件は妥当なものと考えているが、予測と実際との差異または前提条件の変更により、当社グループの退職給付債務及び費用に影響を与える可能性がある。
c.固定資産の減損損失
当社グループは、原則として、事業用資産については、継続的に損益を把握している事業部門を区分の基礎としてグルーピングを行っており、遊休資産については、個別にグルーピングを行っている。
収益性が低下した事業資産及び今後の使用見込みがたたない遊休資産について、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上している。回収可能価額は、使用価値または正味売却価額にて測定しており、使用価値は将来キャッシュ・フローを割り引いて算定し、正味売却価額は主に不動産鑑定評価基準に基づく評価で算定している。
減損の兆候の識別、減損損失の認識の判定及び測定に当たっては慎重に検討しているが、事業計画や市場環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、追加の減損処理が必要となる可能性がある。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりである。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、前半は、国内の設備投資や個人消費が堅調に推移し、良好な雇用環境や所得情勢の下支えもあったが、後半では、消費増税や新型コロナウイルスの感染拡大などの影響を受け、インバウンド需要が急速に減少するなど後退局面に入った。世界経済は、米国が引き続き底堅さを見せた一方、中国などでは停滞感が顕著となった。また、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大やその影響の長期化も懸念され、先行き不透明な状況で推移した。
このような状況の下、当社グループは、中期経営計画「“G”round 20 ~to The Next Stage(ジーラウンド・トゥエンティ ~トゥ ザ ネクスト ステージ)」に掲げる3つの“G”(Growth、Global、Governance)の実現に努めてきた。
この結果、当連結会計年度の売上高は119,537百万円(前期比7.4%減)、営業利益は5,467百万円(同32.9%減)、経常利益は3,153百万円(同55.5%減)となった。また、訴訟損失引当金繰入額2,566百万円、タイ子会社のTHAI UNITIKA SPUNBOND CO.,LTD.(タスコ)の業績悪化にともなう減損損失1,043百万円などを特別損失として計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は2,158百万円(前期は5,232百万円の利益)となった。
事業セグメント別の経営成績は次のとおりである。
[高分子事業]
高分子事業は、2019年1月に発生した宇治事業所の火災によって、フィルム事業及び樹脂事業におけるナイロン製品について、生産、販売に影響があった。
フィルム事業では、包装分野は、火災による影響のほか、暖冬などの天候不順による季節商品用途の需要減少などにより販売が減少したが、バリアナイロンフィルム「エンブレムHG」は引き続き順調に売上を伸ばし、その他の高付加価値品も国内外で好調に推移した。工業分野は、半導体市況の停滞により需要が大きく落ち込んだが、耐熱性ポリアミドフィルム「ユニアミド」、シリコーンフリー離型ポリエステルフィルム「ユニピール」などの高付加価値品は販売が好調であった。この結果、事業全体で減収増益となった。
樹脂事業では、ナイロン樹脂は、火災の影響による販売の減少、自動車産業の減速、半導体分野での設備投資の減少などにより販売が大きく減少し収益が悪化した。また、ポリアリレート樹脂「Uポリマー」は、海外向け自動車用途の需要が減少し、情報端末機器用途も前半は堅調に推移したが、後半に入り需要が減少し苦戦した。その他の機能樹脂の各素材についても低調であった。この結果、事業全体で減収減益となった。
不織布事業では、スパンボンド不織布は、生活資材は堅調に推移したが、建材分野や海外市場は低調であった。タイ子会社のTHAI UNITIKA SPUNBOND CO.,LTD.(タスコ)は、インテリア用途や自動車関連用途での需要減少もあり、厳しい状況で推移した。また、スパンレース不織布は、海外市場は堅調であったが、国内は、夏季の低気温及びインバウンド需要の減少の影響もあり販売が減少した。この結果、事業全体で減収減益となった。
以上の結果、高分子事業の売上高は56,411百万円(前期比9.0%減)、営業利益は5,288百万円(同25.0%減)となった。
[機能材事業]
ガラス繊維事業では、産業資材分野は、透明不燃シート等の建築用途や電気電子分野関連資材用途は堅調に推移し、環境関連用途も復調した。電子材料分野のICクロスは、半導体市況の回復の遅れにより低調であったが、超薄物や低熱膨張タイプなどの高付加価値品の販売は順調に拡大した。
ガラスビーズ事業では、道路用途は順調に伸長したが、工業用途は自動車分野や電子部品分野の需要が減少し、反射材用途の需要も低調に推移した。
活性炭繊維事業では、主力の浄水器用途では水栓一体型などを中心に全般的に好調で、VOC除去用途も堅調に推移したが、工業用途は需要の減速が続いた。
以上の結果、機能材事業の売上高は13,093百万円(同2.8%増)、営業利益は1,066百万円(同12.5%減)となった。
[繊維事業]
産業繊維事業では、ポリエステル高強力糸の土木建築用途など一部では販売が堅調な分野もあったが、短繊維、複合繊維などは総じて低調であった。また、コストアップ要因等もあり、収益が悪化した。
衣料繊維事業では、バイオマス素材の「テラマック」の販売は拡大したが、スポーツ分野、レディス分野、及び寝装分野は低調に推移した。主軸のユニフォーム分野は、ワーキング用途を中心に在庫調整の影響を受け、販売が伸び悩んだ。また、海外向けデニム生地の販売は減少した。
以上の結果、繊維事業の売上高は49,894百万円(同5.6%減)、営業損失は589百万円(前期は159百万円の利益)となった。
[その他]
その他の事業については、売上高は137百万円(前期比91.0%減)、営業損失は289百万円(前期は275百万円の損失)となった。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,927百万円減少し、18,194百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務が減少したが、売上債権の減少、減価償却費及び訴訟損失引当金繰入額の計上などにより、9,797百万円の資金の増加(前期比9.0%増)となった。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資に伴う支出などにより、10,192百万円の資金の減少(前期は6,440百万円の資金の減少)となった。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済などにより、3,482百万円の資金の減少(前期は6,519百万円の資金の減少)となった。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの生産活動の大半は、当社、日本エステル㈱、ユニチカテキスタイル㈱、ユニチカグラスファイバー㈱、㈱ユニオン、P.T.EMBLEM ASIA及びTHAI UNITIKA SPUNBOND CO.,LTD.で行われているため、これらの会社の実績により記載している。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 高分子事業 | 50,455 | △14.6 |
| 機能材事業 | 9,486 | △2.6 |
| 繊維事業 | 5,138 | △4.2 |
| 報告セグメント計 | 65,080 | △12.3 |
| その他 | - | - |
| 合計 | 65,080 | △12.3 |
(注)1.生産高を明確に表示するため、外注生産高を含む総生産高で記載している。
2.上記の金額には消費税等は含まれていない。
b.受注実績
当社グループは主として見込生産を行っている。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 高分子事業 | 56,411 | △9.0 |
| 機能材事業 | 13,093 | 2.8 |
| 繊維事業 | 49,894 | △5.6 |
| 報告セグメント計 | 119,399 | △6.4 |
| その他 | 137 | △91.0 |
| 合計 | 119,537 | △7.4 |
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれていない。
2.販売実績が総販売実績の10%以上の相手先はない。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績及び財政状態の分析
a.売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ9,561百万円(7.4%)減収の119,537百万円となった。高分子事業の樹脂、不織布及び繊維事業の販売が減少したことなどにより、全体の売上が減少したためである。
b.営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ2,676百万円(32.9%)減益の5,467百万円となった。フィルムなどの高付加価値品の販売は増加したが、高分子事業の樹脂や不織布、繊維事業などの販売数量の減少や、宇治事業所の火災によるコストアップ等の影響を受け、全体では減益となった。
c.営業外損益と経常利益
当連結会計年度の営業外損益については、営業外収益は、178百万円(25.3%)減少の525百万円となり、営業外費用は、為替の影響や金融費用などにより1,084百万円(61.8%)増加の2,839百万円となった。これらの要因と、営業利益段階での減益により、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ3,939百万円(55.5%)減益の3,153百万円となった。
d.特別損益
当連結会計年度の特別損益については、特別利益は、関係会社清算益の減少などにより、前連結会計年度に比べ350百万円(80.6%)の減少の84百万円となった。一方、特別損失は、訴訟損失引当金繰入額の計上などにより、前連結会計年度に比べ4,122百万円(488.2%)増加し4,967百万円となった。
e.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益については、営業利益段階での減益が影響し、前連結会計年度比7,390百万円減少となり、2,158百万円の親会社株主に帰属する当期純損失となった。
f.総資産
総資産は、前連結会計年度末に比べ5,367百万円減少し、193,726百万円となった。これは、主として、現金及び預金、受取手形及び売掛金が減少したことによるものである。負債は、前連結会計年度末に比べ2,948百万円減少し、154,792百万円となった、これは、主として支払手形及び買掛金、有利子負債が減少したことによるものである。純資産は、前連結会計年度末に比べ2,419百万円減少し、38,933百万円となった。これは、主として、親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことなどによるものである。
ロ.セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析
当連結会計年度の事業セグメント別の経営成績については、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりである。
ハ.資本の財源及び資金の流動性について
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フロー分析については、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。
b.契約債務
2020年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりである。
| 年度別要支払額(百万円) | |||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 |
| 短期借入金 | 2,288 | 2,288 | - | - | - |
| 長期借入金 | 97,306 | 2,675 | 94,569 | 27 | 34 |
| リース債務 | 525 | 363 | 136 | 24 | 0 |
c.財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金については、内部資金または借入により資金調達することとしている。また、運転資金の効率的な調達を行うため、当社と取引銀行1行との間で5,000百万円のコミットメントライン契約を締結し、資金の流動性を確保している。なお、当連結会計年度末における借入実行残高はない。
財務体質健全化については、在庫削減等による運転資金の効率化によって有利子負債の圧縮に努めている。
②重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されている。この作成においては、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要としている。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断しているが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積もり及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりである。
なお、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定に関する情報は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記情報(追加情報)」に記載している。
a.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上している。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積もっている。
繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積もりに依存するので、その見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性がある。
b.退職給付債務及び退職給付費用
当社グループは、退職給付債務及び費用について、その計算の際に設定される前提条件に基づいて予測し、算出している。これらの前提条件には、割引率、長期期待運用収益率のほか退職率、予想昇給率などが含まれている。予測と実際の差額は、発生した連結会計年度に債務認識している。この前提条件は妥当なものと考えているが、予測と実際との差異または前提条件の変更により、当社グループの退職給付債務及び費用に影響を与える可能性がある。
c.固定資産の減損損失
当社グループは、原則として、事業用資産については、継続的に損益を把握している事業部門を区分の基礎としてグルーピングを行っており、遊休資産については、個別にグルーピングを行っている。
収益性が低下した事業資産及び今後の使用見込みがたたない遊休資産について、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上している。回収可能価額は、使用価値または正味売却価額にて測定しており、使用価値は将来キャッシュ・フローを割り引いて算定し、正味売却価額は主に不動産鑑定評価基準に基づく評価で算定している。
減損の兆候の識別、減損損失の認識の判定及び測定に当たっては慎重に検討しているが、事業計画や市場環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、追加の減損処理が必要となる可能性がある。