有価証券報告書-第108期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、期の後半からは海外経済の減速により輸出・生産において一部に弱さがみられたものの、雇用・所得環境の改善や好調な企業収益を背景に個人消費と設備投資が堅調に推移するなど国内需要に牽引され、総じて景気は回復基調を辿った。
当社グループを取り巻く環境は、IT投資が底堅く推移し、産業機械業界でも設備投資が増加する一方、繊維業界では市況が低迷傾向にあったが、全体としては順調な状況で推移した。
このような状況のもと、当社グループは昨年4月からスタートさせた中期経営3カ年計画「イノベーション21」第三次計画において、「ITインフラを主軸に、生活関連・産業分野での幅広い社会貢献型の経営を目指す」を基本コンセプトに、事業収益力の拡大と新たな事業領域の創造に取組み、連結企業価値の向上に努めてきた。
その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなった。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っている。
a.財政状態
当連結会計年度の資産合計は、受取手形及び売掛金の増加等により前期末に比べて49,859百万円増加し、335,888百万円となった。
当連結会計年度の負債合計は、支払手形及び買掛金の増加等により前期末に比べて35,815百万円増加し、248,696百万円となった。
当連結会計年度の純資産合計は、利益剰余金の増加等により前期末に比べて14,043百万円増加し、87,191百万円となった。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績については、前期に比べ売上高は115,958百万円増収の785,554百万円(前年同期比17.3%増)、営業利益は8,403百万円増益の22,709百万円(前年同期比58.7%増)、経常利益は8,549百万円増益の22,840百万円(前年同期比59.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,244百万円増益の16,775百万円(前年同期比59.3%増)となった。
セグメントごとの経営成績は次のとおりである。
なお、当連結会計年度より、従来「工作・自動機械事業」としていた報告セグメントの名称を「産業機械事業」に変更している。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はない。
ITインフラ流通事業
法人向け市場では、堅調な企業業績を背景に国内企業のIT投資が底堅く推移するなか、全国各地に配置した営業拠点における地域密着営業を推し進め、なかでも企業向けでは製造業・情報通信業・サービス業を中心に販売が堅調に推移した。また、主力商材となるパソコンの販売においては、Windows7サポート終了を控えた更新需要に加えて、働き方改革や生産性向上・コスト削減へのニーズを踏まえた需要の増加を的確に捉え、販売台数は前期を上回る実績となった。あわせて、パソコンやモバイルデバイスなど端末を中心とした商談を軸に、複合提案を強化したことで、周辺機器やソフトウェアの販売も拡大した。また、官公庁向けや文教分野向けにおいても、マルチベンダーとしての強みを活かし、販売パートナーとの協業を推進することで、エンドユーザーのICT環境整備に適した提案を実施することにより、全国的に販売が拡大した。
一方、個人向け市場では、消費マインドが持ち直し傾向にあるなか、各メーカーとの連携により、量販店やWeb販売事業者などの販売先に合わせた市場開拓を強化し、パソコンや液晶モニタの販売が好調に推移した。
以上の結果、当事業の売上高は、693,957百万円(前年同期比19.1%増)、セグメント利益は18,128百万円(前年同期比82.6%増)となった。
繊維事業
合繊・レーヨン部門では、コスメ関連や除菌関連の不織布製品の販売は堅調に推移したが、原燃料価格の高騰の煽りを受け、利益面は圧迫された。
一方、産業資材部門では、帆布やテントなどの重布関連商品の受注が好調に推移し、衣料製品部門でも、カジュアル製品は機能性素材をベースに海外生産拠点を活用した企画提案により販売が増加し、ブランド製品は専門店への販路拡大が順調に進んだ。
以上の結果、当事業の売上高は75,088百万円(前年同期比5.7%増)、セグメント利益は3,230百万円(前年同期比2.4%減)となった。
産業機械事業
工作機械部門では、主力の立旋盤について、国内外ともに航空機分野が活況を呈し、加えて国内では鉄道・金属素材分野、米国では宇宙関連分野が堅調に推移し、受注が増加した。
また、自動機械部門では、医薬品・食品・製菓などの幅広い業界から、省人化・効率化による設備投資のニーズもあり受注が増加した。
以上の結果、当事業の売上高は13,900百万円(前年同期比16.1%増)、セグメント利益は1,231百万円(前年同期比32.2%増)となった。
その他
当事業の売上高は2,608百万円(前年同期比33.2%減)、セグメント利益は116百万円(前年同期比14.3%減)となった。
② キャッシュ・フロー
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の増加等により、10,129百万円の収入超過(前期比82百万円の収入超過増加)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、1,218百万円の支出超過(前期は713百万円の収入超過)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出等により、5,433百万円の支出超過(前期比1,420百万円の支出超過増加)となった。
以上の結果、当期末の現金及び現金同等物の残高は前期末に比べて3,403百万円増加し、24,180百万円となり、また、当期末の借入金残高は前期末に比べて2,813百万円減少し、34,384百万円となった。
③ 生産、受注及び販売の実績
以下の記載に当たっては、ITインフラ流通事業セグメントは、システム製作の占める割合が低いため、生産実績を記載していない。また、同セグメントにおける情報機器卸売等販売部門、サポート・サービス部門については、受注売上の割合が低いため、受注状況については、システムインテグレーション部門のディーアイエスソリューション株式会社についてのみ記載している。繊維事業セグメントにおける生産実績についてはダイワボウノイ株式会社、ダイワボウレーヨン株式会社、ダイワボウポリテック株式会社、ダイワボウプログレス株式会社、カンボウプラス株式会社、朝日加工株式会社及びケービー産業株式会社が、受注状況についてはカンボウプラス株式会社及び朝日加工株式会社の実績により記載している。なお、販売実績にはセグメント間の内部売上高を含めて記載している。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注)1.金額は、製造原価による。
2.ITインフラ流通事業には、商品の仕入実績が650,186百万円ある。
3.繊維事業には、上記の生産実績のほかに商品の仕入実績が9,225百万円ある。
4.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
以下の内容のうち、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における判断を記載したものである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社は、以下に記載されている重要な会計方針に基づいて行われる当社グループの判断と見積りは、連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えている。
a.売上の認識
当社グループの売上高は、主として、製品が出荷された時点に売上割戻等控除後の正味実現可能価額で計上している。
b.貸倒引当金
当社グループは、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案して回収不能見込額を計上している。なお、主要な繊維事業会社は過年度において貸倒実績率が大きく変動したことを考慮して、与信ランク毎にリスクを勘案した率を用いて貸倒引当金を計上している。
c.たな卸資産
当社グループは、たな卸資産の陳腐化損失に備え、採算割れ懸念在庫及び長期在庫について陳腐化見積額を評価損として計上している。ただし、実際の販売価額が当社グループの見積りを下回った場合には追加損失が発生する可能性がある。
d.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産については、当社取締役会での決定等に基づき、スケジューリング可能な将来減算一時差異について、当社グループの将来計画利益額に基づき、連結納税ベースでの将来の獲得課税所得を慎重に見積もって計上している。
e.投資の減損
当社グループは、下記の基準に基づき、投資有価証券の減損処理を行うこととしている。
上場株式 :時価が帳簿価額を50%以上下落した銘柄については、評価額が帳簿価額を下回る額。時価の下落率が30%から50%の銘柄については、回復可能性を考慮して必要と認めた銘柄について、評価額が帳簿価額を下回る額。
非上場株式:1株当たり純資産が帳簿単価より50%以下に下落した株式すべてについて、評価額が帳簿価額を下回る額。
なお、単体財務諸表に計上されている関係会社株式・出資金のうち、債務超過の関係会社について減損処理を行うとともに、債務超過額のうちの当社負担見込額を関係会社事業損失引当金として計上することとしている。また、関係会社への投資に対する損失に備えるため、必要と認めた場合に財務健全性の観点から投資損失引当金を計上することとしている。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下の通りである。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で分析を行っている。
a.経営成績の分析
ⅰ 財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度に比べ49,859百万円増加の335,888百万円(前連結会計年度末は286,029百万円)となった。
流動資産は280,347百万円(前連結会計年度末は230,057百万円)となった。これは、受取手形及び売掛金、商品及び製品が増加したことによるものである。
固定資産は55,541百万円(前連結会計年度末は55,972百万円)となった。これは、機械装置及び運搬具の取得等による増加があったものの、土地の売却等により減少したものである。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度に比べ35,815百万円増加の248,696百万円(前連結会計年度末は212,881百万円)となった。
流動負債は217,720百万円(前連結会計年度末183,872百万円)となった。これは、短期借入金等が減少したものの、支払手形及び買掛金が増加したことによるものである。
固定負債は30,976百万円(前連結会計年度末は29,009百万円)となった。これは、主として長期借入金等の増加によるものである。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度に比べ14,043百万円増加の87,191百万円(前連結会計年度末は73,148百万円)となった。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加によるものである。
ⅱ 経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前年度比115,958百万円増収の785,554百万円となった。
セグメント別の売上高の状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりである。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、前年度比8,403百万円増益の22,709百万円となった。
セグメント別の営業利益の状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりである。
(営業外損益)
当連結会計年度における営業外収益は、受取利息の減少2百万円、受取配当金の増加13百万円、販売支援金の減少12百万円及び持分法による投資利益の減少62百万円等により、前連結会計年度に比べて54百万円減少し951百万円となった。一方、営業外費用は、支払利息の減少33百万円等により、前連結会計年度に比べて200百万円減少し821百万円となった。以上の結果、当連結会計年度における経常利益は、前年度比8,549百万円増益の22,840百万円となった。
(特別損益)
当連結会計年度における特別利益は、固定資産売却益1,566百万円を計上したこと等により1,571百万円となった。一方、特別損失は、固定資産除売却損70百万円及び特別退職金118百万円を計上したこと等により297百万円となった。
(非支配株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における非支配株主に帰属する当期純利益は、40百万円となった。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度比6,244百万円増益の16,775百万円となった。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の通りである。
なお、セグメント別の売上高及びセグメント利益については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載の通りである。
b.資本の財源及び資金の流動性
ⅰ 資金需要
当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための材料・部品の購入、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要は、設備投資、出資等によるものである。なお、重要な資本的支出の予定については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載の通りである。
ⅱ キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加38,487百万円等があった反面、税金等調整前当期純利益24,114百万円の計上及び仕入債務の増加32,401百万円等があったため、10,129百万円の収入超過となった。また、投資活動によるキャッシュ・フロ-については、有形固定資産の売却による収入2,674百万円及び関係会社株式売却による収入302百万等があった反面、有形固定資産の取得による支出3,504百万円及び無形固定資産の取得による支出706百万円等があったため、1,218百万円の支出超過となった。一方、財務活動によるキャッシュ・フロ-については、長期借入れによる収入6,888百万円があった反面、長期借入金の返済による支出10,026百万円及び配当金の支払額2,491百万円等があったため、5,433百万円の支出超過となった。その結果、当連結会計年度末における借入金残高は、前年度比2,813百万円減少の34,384百万円となった。
ⅲ 財務政策
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としている。
短期運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としている。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は35,267百万円、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は24,180百万円となっている。
当社グループは、グループ各社の余剰資金を当社に集約して管理する「キャッシュ・プーリング・システム」を採用している。また、当社及び一部の連結子会社は取引銀行12行とコミットメントラインを締結している。コミットメントラインの総額は13,000百万円であるが、当連結会計年度末の借入実行残高はない。
c.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の目標達成状況については以下の通りである。
当連結会計年度は、連結営業利益は4期連続での増益、連結当期純利益は6期連続での増益となっており、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益はいずれも過去最高を更新している。
5事業年度前の中期経営計画「イノベーション21」第一次計画の最終年度であった2015年3月期と比較すると、売上高については219,359百万円増収(38.7%増)、営業利益については14,463百万円増益(175.4%増)、親会社に帰属する当期純利益は11,888百万円増益(248.3%増)となっており、指標については、ROAが4.1ポイント増、ROEが11.6ポイント増、D/Eレシオが0.48減と全体としては順調な状況で推移している。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、期の後半からは海外経済の減速により輸出・生産において一部に弱さがみられたものの、雇用・所得環境の改善や好調な企業収益を背景に個人消費と設備投資が堅調に推移するなど国内需要に牽引され、総じて景気は回復基調を辿った。
当社グループを取り巻く環境は、IT投資が底堅く推移し、産業機械業界でも設備投資が増加する一方、繊維業界では市況が低迷傾向にあったが、全体としては順調な状況で推移した。
このような状況のもと、当社グループは昨年4月からスタートさせた中期経営3カ年計画「イノベーション21」第三次計画において、「ITインフラを主軸に、生活関連・産業分野での幅広い社会貢献型の経営を目指す」を基本コンセプトに、事業収益力の拡大と新たな事業領域の創造に取組み、連結企業価値の向上に努めてきた。
その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなった。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っている。
a.財政状態
当連結会計年度の資産合計は、受取手形及び売掛金の増加等により前期末に比べて49,859百万円増加し、335,888百万円となった。
当連結会計年度の負債合計は、支払手形及び買掛金の増加等により前期末に比べて35,815百万円増加し、248,696百万円となった。
当連結会計年度の純資産合計は、利益剰余金の増加等により前期末に比べて14,043百万円増加し、87,191百万円となった。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績については、前期に比べ売上高は115,958百万円増収の785,554百万円(前年同期比17.3%増)、営業利益は8,403百万円増益の22,709百万円(前年同期比58.7%増)、経常利益は8,549百万円増益の22,840百万円(前年同期比59.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,244百万円増益の16,775百万円(前年同期比59.3%増)となった。
セグメントごとの経営成績は次のとおりである。
なお、当連結会計年度より、従来「工作・自動機械事業」としていた報告セグメントの名称を「産業機械事業」に変更している。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はない。
ITインフラ流通事業
法人向け市場では、堅調な企業業績を背景に国内企業のIT投資が底堅く推移するなか、全国各地に配置した営業拠点における地域密着営業を推し進め、なかでも企業向けでは製造業・情報通信業・サービス業を中心に販売が堅調に推移した。また、主力商材となるパソコンの販売においては、Windows7サポート終了を控えた更新需要に加えて、働き方改革や生産性向上・コスト削減へのニーズを踏まえた需要の増加を的確に捉え、販売台数は前期を上回る実績となった。あわせて、パソコンやモバイルデバイスなど端末を中心とした商談を軸に、複合提案を強化したことで、周辺機器やソフトウェアの販売も拡大した。また、官公庁向けや文教分野向けにおいても、マルチベンダーとしての強みを活かし、販売パートナーとの協業を推進することで、エンドユーザーのICT環境整備に適した提案を実施することにより、全国的に販売が拡大した。
一方、個人向け市場では、消費マインドが持ち直し傾向にあるなか、各メーカーとの連携により、量販店やWeb販売事業者などの販売先に合わせた市場開拓を強化し、パソコンや液晶モニタの販売が好調に推移した。
以上の結果、当事業の売上高は、693,957百万円(前年同期比19.1%増)、セグメント利益は18,128百万円(前年同期比82.6%増)となった。
繊維事業
合繊・レーヨン部門では、コスメ関連や除菌関連の不織布製品の販売は堅調に推移したが、原燃料価格の高騰の煽りを受け、利益面は圧迫された。
一方、産業資材部門では、帆布やテントなどの重布関連商品の受注が好調に推移し、衣料製品部門でも、カジュアル製品は機能性素材をベースに海外生産拠点を活用した企画提案により販売が増加し、ブランド製品は専門店への販路拡大が順調に進んだ。
以上の結果、当事業の売上高は75,088百万円(前年同期比5.7%増)、セグメント利益は3,230百万円(前年同期比2.4%減)となった。
産業機械事業
工作機械部門では、主力の立旋盤について、国内外ともに航空機分野が活況を呈し、加えて国内では鉄道・金属素材分野、米国では宇宙関連分野が堅調に推移し、受注が増加した。
また、自動機械部門では、医薬品・食品・製菓などの幅広い業界から、省人化・効率化による設備投資のニーズもあり受注が増加した。
以上の結果、当事業の売上高は13,900百万円(前年同期比16.1%増)、セグメント利益は1,231百万円(前年同期比32.2%増)となった。
その他
当事業の売上高は2,608百万円(前年同期比33.2%減)、セグメント利益は116百万円(前年同期比14.3%減)となった。
② キャッシュ・フロー
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の増加等により、10,129百万円の収入超過(前期比82百万円の収入超過増加)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、1,218百万円の支出超過(前期は713百万円の収入超過)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出等により、5,433百万円の支出超過(前期比1,420百万円の支出超過増加)となった。
以上の結果、当期末の現金及び現金同等物の残高は前期末に比べて3,403百万円増加し、24,180百万円となり、また、当期末の借入金残高は前期末に比べて2,813百万円減少し、34,384百万円となった。
③ 生産、受注及び販売の実績
以下の記載に当たっては、ITインフラ流通事業セグメントは、システム製作の占める割合が低いため、生産実績を記載していない。また、同セグメントにおける情報機器卸売等販売部門、サポート・サービス部門については、受注売上の割合が低いため、受注状況については、システムインテグレーション部門のディーアイエスソリューション株式会社についてのみ記載している。繊維事業セグメントにおける生産実績についてはダイワボウノイ株式会社、ダイワボウレーヨン株式会社、ダイワボウポリテック株式会社、ダイワボウプログレス株式会社、カンボウプラス株式会社、朝日加工株式会社及びケービー産業株式会社が、受注状況についてはカンボウプラス株式会社及び朝日加工株式会社の実績により記載している。なお、販売実績にはセグメント間の内部売上高を含めて記載している。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 繊維事業(百万円) | 45,338 | 3.52 |
| 産業機械事業(百万円) | 9,818 | 7.29 |
| 報告セグメント計(百万円) | 55,157 | 4.17 |
| その他(百万円) | - | - |
| 合計(百万円) | 55,157 | 4.17 |
(注)1.金額は、製造原価による。
2.ITインフラ流通事業には、商品の仕入実績が650,186百万円ある。
3.繊維事業には、上記の生産実績のほかに商品の仕入実績が9,225百万円ある。
4.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| ITインフラ流通事業 | 9,310 | 18.51 | 416 | 103.82 |
| 繊維事業 | 5,924 | 5.46 | 494 | 6.31 |
| 産業機械事業 | 15,738 | 11.82 | 10,080 | 27.00 |
| 報告セグメント計 | 30,973 | 12.43 | 10,991 | 27.70 |
| その他 | - | - | - | - |
| 合計 | 30,973 | 12.43 | 10,991 | 27.70 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| ITインフラ流通事業(百万円) | 694,172 | 19.08 |
| 繊維事業(百万円) | 75,092 | 5.73 |
| 産業機械事業(百万円) | 13,900 | 16.10 |
| 報告セグメント計(百万円) | 783,165 | 17.60 |
| その他(百万円) | 3,430 | △29.92 |
| 合計(百万円) | 786,595 | 17.26 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
以下の内容のうち、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における判断を記載したものである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社は、以下に記載されている重要な会計方針に基づいて行われる当社グループの判断と見積りは、連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えている。
a.売上の認識
当社グループの売上高は、主として、製品が出荷された時点に売上割戻等控除後の正味実現可能価額で計上している。
b.貸倒引当金
当社グループは、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案して回収不能見込額を計上している。なお、主要な繊維事業会社は過年度において貸倒実績率が大きく変動したことを考慮して、与信ランク毎にリスクを勘案した率を用いて貸倒引当金を計上している。
c.たな卸資産
当社グループは、たな卸資産の陳腐化損失に備え、採算割れ懸念在庫及び長期在庫について陳腐化見積額を評価損として計上している。ただし、実際の販売価額が当社グループの見積りを下回った場合には追加損失が発生する可能性がある。
d.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産については、当社取締役会での決定等に基づき、スケジューリング可能な将来減算一時差異について、当社グループの将来計画利益額に基づき、連結納税ベースでの将来の獲得課税所得を慎重に見積もって計上している。
e.投資の減損
当社グループは、下記の基準に基づき、投資有価証券の減損処理を行うこととしている。
上場株式 :時価が帳簿価額を50%以上下落した銘柄については、評価額が帳簿価額を下回る額。時価の下落率が30%から50%の銘柄については、回復可能性を考慮して必要と認めた銘柄について、評価額が帳簿価額を下回る額。
非上場株式:1株当たり純資産が帳簿単価より50%以下に下落した株式すべてについて、評価額が帳簿価額を下回る額。
なお、単体財務諸表に計上されている関係会社株式・出資金のうち、債務超過の関係会社について減損処理を行うとともに、債務超過額のうちの当社負担見込額を関係会社事業損失引当金として計上することとしている。また、関係会社への投資に対する損失に備えるため、必要と認めた場合に財務健全性の観点から投資損失引当金を計上することとしている。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下の通りである。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で分析を行っている。
a.経営成績の分析
ⅰ 財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度に比べ49,859百万円増加の335,888百万円(前連結会計年度末は286,029百万円)となった。
流動資産は280,347百万円(前連結会計年度末は230,057百万円)となった。これは、受取手形及び売掛金、商品及び製品が増加したことによるものである。
固定資産は55,541百万円(前連結会計年度末は55,972百万円)となった。これは、機械装置及び運搬具の取得等による増加があったものの、土地の売却等により減少したものである。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度に比べ35,815百万円増加の248,696百万円(前連結会計年度末は212,881百万円)となった。
流動負債は217,720百万円(前連結会計年度末183,872百万円)となった。これは、短期借入金等が減少したものの、支払手形及び買掛金が増加したことによるものである。
固定負債は30,976百万円(前連結会計年度末は29,009百万円)となった。これは、主として長期借入金等の増加によるものである。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度に比べ14,043百万円増加の87,191百万円(前連結会計年度末は73,148百万円)となった。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加によるものである。
ⅱ 経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前年度比115,958百万円増収の785,554百万円となった。
セグメント別の売上高の状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりである。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、前年度比8,403百万円増益の22,709百万円となった。
セグメント別の営業利益の状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりである。
(営業外損益)
当連結会計年度における営業外収益は、受取利息の減少2百万円、受取配当金の増加13百万円、販売支援金の減少12百万円及び持分法による投資利益の減少62百万円等により、前連結会計年度に比べて54百万円減少し951百万円となった。一方、営業外費用は、支払利息の減少33百万円等により、前連結会計年度に比べて200百万円減少し821百万円となった。以上の結果、当連結会計年度における経常利益は、前年度比8,549百万円増益の22,840百万円となった。
(特別損益)
当連結会計年度における特別利益は、固定資産売却益1,566百万円を計上したこと等により1,571百万円となった。一方、特別損失は、固定資産除売却損70百万円及び特別退職金118百万円を計上したこと等により297百万円となった。
(非支配株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における非支配株主に帰属する当期純利益は、40百万円となった。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度比6,244百万円増益の16,775百万円となった。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の通りである。
なお、セグメント別の売上高及びセグメント利益については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載の通りである。
b.資本の財源及び資金の流動性
ⅰ 資金需要
当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための材料・部品の購入、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要は、設備投資、出資等によるものである。なお、重要な資本的支出の予定については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載の通りである。
ⅱ キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加38,487百万円等があった反面、税金等調整前当期純利益24,114百万円の計上及び仕入債務の増加32,401百万円等があったため、10,129百万円の収入超過となった。また、投資活動によるキャッシュ・フロ-については、有形固定資産の売却による収入2,674百万円及び関係会社株式売却による収入302百万等があった反面、有形固定資産の取得による支出3,504百万円及び無形固定資産の取得による支出706百万円等があったため、1,218百万円の支出超過となった。一方、財務活動によるキャッシュ・フロ-については、長期借入れによる収入6,888百万円があった反面、長期借入金の返済による支出10,026百万円及び配当金の支払額2,491百万円等があったため、5,433百万円の支出超過となった。その結果、当連結会計年度末における借入金残高は、前年度比2,813百万円減少の34,384百万円となった。
ⅲ 財務政策
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としている。
短期運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としている。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は35,267百万円、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は24,180百万円となっている。
当社グループは、グループ各社の余剰資金を当社に集約して管理する「キャッシュ・プーリング・システム」を採用している。また、当社及び一部の連結子会社は取引銀行12行とコミットメントラインを締結している。コミットメントラインの総額は13,000百万円であるが、当連結会計年度末の借入実行残高はない。
c.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の目標達成状況については以下の通りである。
当連結会計年度は、連結営業利益は4期連続での増益、連結当期純利益は6期連続での増益となっており、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益はいずれも過去最高を更新している。
5事業年度前の中期経営計画「イノベーション21」第一次計画の最終年度であった2015年3月期と比較すると、売上高については219,359百万円増収(38.7%増)、営業利益については14,463百万円増益(175.4%増)、親会社に帰属する当期純利益は11,888百万円増益(248.3%増)となっており、指標については、ROAが4.1ポイント増、ROEが11.6ポイント増、D/Eレシオが0.48減と全体としては順調な状況で推移している。
| 指標 | 2015年3月期 実績 | 2016年3月期 実績 | 2017年3月期 実績 | 2018年3月期 実績 | 2019年3月期 実績 | 2015年3月期 との対比 |
| 売上高(百万円) | 566,194 | 578,506 | 617,811 | 669,596 | 785,554 | 219,359 (38.7%増) |
| 営業利益(百万円) | 8,246 | 9,912 | 12,626 | 14,305 | 22,709 | 14,463 (175.4%増) |
| 親会社に帰属する当期純利益(百万円) | 4,886 | 5,266 | 7,469 | 10,531 | 16,775 | 11,888 (243.3%増) |
| ROA(%) | 3.2 | 4.0 | 5.0 | 5.2 | 7.3 | 4.1ポイント増 |
| ROE(%) | 9.5 | 9.5 | 12.5 | 15.5 | 21.1 | 11.6ポイント増 |
| D/Eレシオ(倍) | 0.88 | 0.77 | 0.62 | 0.51 | 0.40 | 0.48減 |