有価証券報告書-第165期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、株主・投資家をはじめとする当社グループのステークホルダーからの社会的信頼を重視した事業活動を行うべく、公正で透明性の高い経営組織の構築を目指し、コーポレート・ガバナンスの不断の見直しを行って参ります。
②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、2003年6月より執行役員制度を導入し、取締役会の活性化と意思決定の迅速化を図り、連結経営が最大の効果を発揮できる体制を構築しております。2008年6月からは、経営と業務執行の機能・役割を更に明確化して運営してまいりました。そして、2014年6月26日の定時株主総会の承認を受けて指名委員会等設置会社に移行いたしました。これにより、監督と執行の分離を一段と明確にし、「監督機能強化・透明性の高い経営」と、「事業の迅速な執行・経営の機動性向上」を目指しております。また、顧客、株主、取引先、従業員等のステークホルダーの期待に、より的確に応え得る体制を構築し、更なる企業価値向上を図ります。
当社グループの企業統治の体制は、以下のとおりであります。
なお、各機関の構成員の氏名等につきましては、「(2)役員の状況」に記載のとおりであります。
<取締役会>当社は、当社の事業活動について適切に業務執行の監督を行うことができるように、取締役会全体として各事業及び経営全般について能力・知見を有する社内取締役と、多様なステークホルダーや社会の視点からガバナンスの充実等に関する有益な意見を述べることができる、少なくとも社内取締役と同数の社外取締役によって取締役会を構成することを基本方針とし、取締役会の員数を定款で12名以内と定めております。
提出日現在、当社の取締役会は社外取締役4名を含めた7名で構成され、議長は取締役会長の辻 裕一が務めております。
会社経営の観点から当社にとって重要と考えられる取締役の知識・経験・能力を「企業経営」「技術・研究開発」「営業・マーケティング」「グローバルビジネス」「財務・会計」「法務・リスクマネジメント」「人事・労務・人材開発」と定義し、各分野における適切な知見や豊富な経験を有する人材で取締役会が構成されるようにしております。これらの分野は外部環境や、会社の状況を踏まえ適宜見直しを行います。
取締役会は、指名・報酬・監査の各委員会を構成する取締役の選定、執行役の選任と執行役に対する業務委嘱、中期経営計画や年度予算など経営の基本方針に影響を与える業務に関する事項の承認、一定額以上の投資案件等グループ経営に多大な影響を与え得る事項の承認等を通して、業務執行の監督機能を担っております。取締役の任期は1年としており、毎年の定時株主総会で取締役への信任を得ることとしております。当社の執行役については、取締役会で決定しております。適材適所の考えに立って、事業執行・企業価値向上の観点から当社の執行に相応しい人材を選定しております。
<指名、報酬、監査委員会>当社は、指名委員会等設置会社として、指名委員会、報酬委員会、監査委員会の三委員会を設置しております。各委員会の役割及び提出日現在の構成メンバーの概要等は以下のとおりであります。
指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選任及び解任に関する議案の内容を決定しております。5名の取締役(うち4名は社外取締役)により構成され、委員長は社外取締役の藤重 貞慶氏が務めております。指名委員会は必要に応じて開催しております。当社の取締役候補に関しては、指名委員会の中で、人格、見識等に基づき、最適と思われる候補者を選定しております。
報酬委員会は、取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容につき決定しております。5名の取締役(うち4名は社外取締役)により構成され、委員長は社外取締役の三井田 健氏が務めております。報酬委員会は必要に応じて開催しております。
監査委員会は、取締役及び執行役の職務の執行状況の監査や監査報告の作成等を担っております。監査委員会で承認された監査計画に基づき、会計監査人や監査室と連携を取りながら監査を実施しております。5名の取締役(うち4名は社外取締役)により構成され、委員長は社外取締役の中島 康晴氏が務めております。監査委員会の職務を補助する組織として監査委員会事務局を設置しております。監査委員会は、原則として1か月に1回以上開催しております。
<業務の執行>提出日現在、当社の執行役は15名であり、うち代表執行役社長を1名選定しております。
取締役会から委任された業務執行に関する事項を審議する機関として執行会議を設け、原則として1か月に2回開催して効率的な業務執行に努めております。
<株主との建設的な対話を促進するための体制整備・取組み>(a) コーポレート・コミュニケーション部担当執行役を株主との対話全般に目配りを行う責任者とし、それを補助する社内担当部署をコーポレート・コミュニケーション部としております。当社は、当該執行役を中心として、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するための株主との対話の機会を持つよう努めております。また、コーポレート・コミュニケーション部を中心としたIR活動に関連する部署は、日常的な部署間の連携を図っております。
(b) 当社グループのお客さま・株主・投資家のみなさまが当社グループの実態を正確に認識・判断できるように、継続して、適時・適切な情報開示に努めております。そのために、情報開示に関する関係法令及び証券取引所規則等を遵守するとともに、適切な情報開示体制の構築・運用に取り組んでおります。
(ⅰ) 国内外の関係法令及び証券取引所規則等で開示が定められている項目については、事業報告・有価証券報告書・株主通信への掲載や、証券取引所の情報伝達システム・プレスリリースでの発表等をしております。
(ⅱ) 開示する情報は、原則として当社グループのホームページにも掲載するほか、より公平かつ広範な情報開示を行えるように努めております。
(ⅲ) アナリスト・機関投資家向けの説明会を、四半期毎の決算発表後速やかに実施しております。
(ⅳ) 当社グループの中長期的な価値創造の仕組みについて、一層理解を深めていただけるよう、財務情報とCSRを含む非財務情報を統合した統合報告書を発行しております。
(c) 株主・投資家のみなさまとの対話等を通じて把握した当社への意見・懸念等については、コーポレート・コミュニケーション部で集約し、コーポレート・コミュニケーション部担当執行役に報告するとともに、四半期毎に執行会議及び取締役会で報告して、経営幹部に適切にフィードバックしております。
(d) なお、当社グループへの個別の問い合わせや対話においては、インサイダー情報に十分に留意し、既に公開された情報や周知となった事実に限定して説明しております。
③取締役会の活動状況
取締役会は、指名・報酬・監査の各委員会を構成する取締役の選定、執行役の選任と執行役に対する業務委嘱、中期経営計画や年度予算など経営の基本方針に影響を与える業務に関する事項の承認、一定額以上の投資案件等グループ経営に多大な影響を与え得る事項の承認等を通して、業務執行の監督機能を担っております。当事業年度において当社は取締役会を13回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
(注) 2026年6月19日付で退任を予定しております。
<取締役会の実効性自己評価>当社は、取締役会に期待されている機能が適切に果たされているかを検証し、その向上を図っていくために、毎年、取締役会の実効性を評価しております。
アンケート形式で実施しており、評価の独立性や客観性を高める観点から外部弁護士を起用し、内容の監修及び結果の分析・評価を行っております。
取締役会では、その結果を踏まえ、取締役会の構成、運営、監督、支援体制、株主との対話等について分析・評価を行っております。
前事業年度の評価結果を踏まえ、当事業年度は以下の取組みを行いました。
・中長期的な企業価値向上のため、当社事業の市場環境や競争環境の変動リスクに対し、執行役からの詳細な報告に基づく議論を重ねました。
・持続可能な成長には多様な視点が不可欠であるとの認識の下、人的資本に関する議論を深化させました。
・昨年に引き続き、社外取締役と執行役とのコミュニケーションの機会を充実させ、課題の共有や経営戦略の議論を深化させました。
当事業年度を総括したアンケートでは、殆どの項目において評価点の平均値が5点満点中4点以上となり、取締役会の実効性について社内外の取締役から高い評価を得ました。なお、今後取り組むべき課題として以下のような意見が出されました。
・中長期の視点で主要な経営テーマについて議論の場をより充実させる。
・より良いガバナンス体制構築に向けて、整理・明確化を行うべく、引き続き議論を深めていく。
・サクセッションプランを踏まえた次世代経営層の育成を図る。
取締役会がより一層の監督機能を果たし、企業価値向上に向けて、引き続き不断の改善を行ってまいります。
④指名委員会の活動状況
指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選任及び解任に関する議案の内容を決定しております。当事業年度は6名の取締役(うち4名は社外取締役)により構成され、委員長は社外取締役の藤重 貞慶氏が務めておりました。また、指名委員会を3回開催し、当社の取締役候補として、人格、見識等に基づき、最適と思われる候補者を選定しております。個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
⑤報酬委員会の活動状況
報酬委員会は、取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容につき決定しております。当事業年度は6名の取締役(うち4名は社外取締役)により構成され、委員長は社外取締役の三井田 健氏が務めておりました。また、報酬委員会を3回開催し、取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針や、個人別の報酬等を決定しております。個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
⑥企業統治に関するその他の事項
・当社グループの内部統制システムの整備状況
当社では、当社子会社を含む企業集団として、グループ全体にわたる適正な業務の遂行を確保するために、内部統制システムを整備しております。当社及び当社グループ各社の役職員は、当社取締役会で決議された「内部統制システム構築の基本方針」及び「財務報告に係る内部統制の構築及び評価の基本方針書」に基づき、業務を執行・遂行しております。
<内部統制システム構築の基本方針>(a) 監査委員会の職務の執行のため必要な事項
(ⅰ) 監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に関する事項
1) 監査委員会の職務を補助する組織として監査委員会事務局を置き、監査委員会の事務局とする。
(ⅱ) 上記(ⅰ)の取締役及び使用人の執行役からの独立性並びに当該取締役及び使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
1) 監査委員会事務局の使用人の任命、評価、異動、懲戒は、監査委員会の同意を得る。
(ⅲ) 取締役、執行役及び使用人が監査委員会に報告をするための体制その他の監査委員会への報告に関する体制
1) 取締役、執行役及び使用人は、当社及びその子会社から成る企業集団(以下、「当社グループ」という。)に係る職務の執行に関し、重大な法令、定款違反及び不正行為の事実、又は著しい損害を及ぼす事実を知ったとき、監査委員会に報告しなければならない。
2) 監査委員は、当社グループの経営方針及び経営戦略等に係る重要事項が審議される会議等に出席し、意見を述べることができることとする。
3) 代表執行役社長と監査委員会は、定期的な意見交換の場を持つこととする。
4) 監査委員会は、取締役、執行役、使用人に加え、子会社の役職員その他これらの者から報告を受けた者からも直接、業務執行状況について報告を受けることができることとする。なお、監査委員会へ報告を行った者について、当該報告をしたことを理由とした不利益な取り扱いはできないこととする。
(ⅳ) その他監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
1) 監査室は、代表執行役社長の承認を得た年度監査計画を監査委員会に提出し、内部監査を実施する。また、内部監査の結果を代表執行役社長に報告するとともに監査委員会にも報告を行う。なお、監査委員会からの特別な調査要請があった場合は、これに全面的に協力することとする。
2) 監査委員会は、監査室と共に会計監査人と密接な連携を保ち、必要に応じて弁護士等の外部専門家の助言を受けることができることとする。
3) 監査委員の職務の執行のための必要費用(前第 2)号に定める助言を受けるための費用を含む)は、前払いを含む方法により、当社の負担にて支払うこととする。
(b) 当社グループの業務の適正を確保するため必要な事項
(ⅰ) 執行役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
1) 執行役の職務の執行に係る情報については、法令及び「文書管理規程」等に基づき適切な保存・管理等を行う。
(ⅱ) 子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
1) 「子会社稟議規程」に定める子会社の経営に関する事項の当社による決裁手続き等を通じた管理、会議等による情報・戦略の共有、人事交流等により、適時、子会社の経営状況を把握した上で、当社グループ全体を適正に運営管理していくこととする。
(ⅲ) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
1) 「リスク管理規程」に定める基本方針及び管理体制に基づき、当社グループの事業を取巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図る。
2) 当社グループにおいて不測の事態が発生した場合には、「リスク管理規程」に従い対応し、損害の最小化を図る。
(ⅳ) 執行役及び子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
1) 執行会議を当社グループの経営全般にかかる重要な事項並びに取締役会での決議事項以外の事項に関する審議機関と位置づけ、原則として1か月に2回開催する。
2) 「職務権限規程」「業務分掌規程」により、責任と権限を明確にし、効率的な職務の執行を図る。
3) 中期経営計画を策定し、当社グループ全体の方向性を明確にし、当社グループ全体及び事業本部毎の施策・目標値を年度予算として定め、それに基づいた業績管理を行う。
(ⅴ) 執行役、使用人及び子会社の役職員(以下、「グループ役職員」という。)の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
1) 代表執行役社長は、当社グループの「経営理念」、社会から信頼される企業であるための共通の価値観である「日東紡宣言」及び行動指針である「日東紡行動綱領」「行動規準」について、率先垂範とグループ役職員への周知徹底を図る。
2) 執行役及び使用人は、「日東紡宣言」の浸透と実践により、コンプライアンスの基本となる健全な企業風土を醸成する。
3) 執行役及び使用人は、「日東紡行動綱領」「行動規準」に基づき、法令、定款及び社内規程等を遵守することとし、その実効性を高めるため、コンプライアンス担当部署等により、コンプライアンス意識の向上を図る。
4) 内部通報制度の「企業倫理ヘルプライン」により、法令違反等の未然防止やその早期発見と適切な対応を行う。
5) リスクマネジメント統括部担当執行役は、当社グループの内部統制システムの整備状況を踏まえて、現状と基本方針との整合性を取るため内容の見直しを定期的に行う。見直しの結果は代表執行役社長に報告し、代表執行役社長が取締役会に報告の上、基本方針の見直しが必要な場合は取締役会で決議する。
6) 監査委員会は、業務監査及びコンプライアンス監査等の結果を適宜、取締役会で報告する。
(ⅵ) その他当社グループの業務の適正を確保するための体制
1) 「日東紡宣言」「日東紡行動綱領」「行動規準」及び「企業倫理ヘルプライン」は、当社グループ全体を対象とし、その周知徹底を図る。
2) 主要な子会社に監査室を設置し業務の適正化を図るとともに、当社の監査室は当社グループ全体を視野に入れた内部監査を行う。
・リスク管理体制の整備状況
当社では、子会社を含む企業集団として、グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定めております。その基本方針及び管理体制に基づき、代表執行役社長を委員長とするリスクマネジメント委員会で、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図っております。また、当社は、企業経営及び日常業務に関して顧問弁護士や個別専門の弁護士より、様々な参考意見や助言などの指導を適宜受けられる体制を設け、法務リスク管理体制の強化に努めております。
以上の業務執行・監督及び内部管理体制は、下図のとおりであります。

⑦関連当事者間の取引
当社では、取締役又は執行役の競業取引及び利益相反取引は、取締役会で審議し承認を得ることとしております。 主要株主等との取引については、公正適切な取引を行うとともに、必要に応じて執行会議等で事前に審査し承認を得ることとしております。
⑧取締役の員数等
当社の取締役は、12名以内とする旨定款に定めております。
⑨取締役会において決議することができる株主総会決議事項
(ア)当社は、株主への利益還元を機動的に行うことを目的として、取締役会の決議により毎年9月30日の最終の株主名簿に記録された株主又は登録株式質権者に対し、中間配当を行うことができる旨定款に定めております。
(イ)当社は、機動的な資本政策を行うことを目的として、取締役会の決議により市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。
(ウ)当社は、社外取締役の職務の遂行に当り期待される役割を十分に発揮できる環境を整備する目的で、会社法第427条第1項の規定により、同法第423条第1項の損害賠償責任につき、善意でかつ重大な過失がないときは、社外取締役と、法令が定める額を限度として責任を負担する契約を締結することができる旨定款に定めております。
⑩責任限定契約の内容の概要
当社は、定款第26条により、各社外取締役との間で会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく賠償責任の限度額は、法令の定める額としております。
⑪役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、取締役及び執行役並びに子会社の役員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を締結しております。保険料は特約部分も含め会社が全額負担しており、被保険者の実質的な保険料負担はありません。当該保険契約では、被保険者である役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと、又は、当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害賠償金及び訴訟費用等の損害について填補することとされています。
ただし、犯罪行為や故意の法令違反行為などに起因する損害等は填補の対象外とすることにより、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。
⑫取締役選任の決議要件
当社は、取締役選任の決議は議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。 また、取締役の選任については、累積投票によらないものとする旨も定款に定めております。
⑬株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。
⑭新株予約権無償割当てに関する事項
当社は、会社法第278条第3項ただし書きに基づき、新株予約権の無償割当てを取締役会の決議によるほか、株主総会の決議又は株主総会の決議による委任に基づく取締役会の決議により決定する旨を定款で定めております。
⑮財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
(ア)基本方針の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業理念、当社の企業価値の源泉及び当社を支えるステークホルダーとの良好な関係を十分に理解した上で、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を中長期的に確保・向上させることを真摯に目指す者でなければならないと考えております。もとより、上場会社である当社の株式は、株主又は投資家の皆様に自由に取引されるものであり、当社経営の支配権の移転を伴うような大量買付がなされる場合であっても、これが当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限りにおいて、当社は、これを一概に否定するものではありません。また、当社は、株式の大量買付提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主の皆様の意思に委ねられるべきであると考えております。
当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させていくためには、1)長年培われた技術資産や人的資産の流出を防ぎ、そのような技術資産や人的資産を中長期的視野で保護育成すること、2)顧客とのネットワークと当社の有するブランド力を維持・強化していくこと等に重点を置いた経営が必要不可欠であります。
外部者である買収者からの大量買付の提案を受けた際には、上記に加え、当社の有形無形の経営資源、将来を見据えた施策の潜在的効果、多岐にわたる事業分野やグループ企業間の有機的結合により実現され得るシナジー効果、その他当社の企業価値を構成する事項等、様々な事項を適切に把握した上で、当該大量買付が当社の企業価値・株主共同の利益に及ぼす影響を判断する必要があります。
当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者を、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えており、不適切な大量買付に対して、必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
(イ)基本方針の実現に資する取組みについて
(a) 当社の企業理念
当社グループは、『日東紡グループは、「健康・快適な生活文化を創造する」企業集団として社会的存在価値を高め、豊かな社会の実現に貢献し続けます。』との経営理念に基づいて、時代の要請に即応し、社会の役に立つ新しい価値を創造し提供し続けることで、すべてのステークホルダーの皆様から信頼され、“日東紡でよかった”と思われる企業グループを目指して経営・事業活動に取り組んでおります。
また当社グループは、経営理念をもとにして、会社の価値観を分かりやすい文章で表現した「日東紡宣言」を策定しております。社員一人ひとりが、この「日東紡宣言」を常に意識しながら、自ら考え、行動できるように努めております。
「日東紡宣言」
・日東紡グループは社会の「ベストパートナー」を目指します。
・私たちは、お客様の求めるものを絶えず追究し、お客様に「安心と信頼」を誠実にお届けすることを喜びとします。また、企業活動を通じ株主・投資家・行政・地域社会等すべてのステークホルダー(社会)と共に喜びを分かち合うことを大切にします。
・私たちは自立した一人ひとりの社員の可能性を尊び、自由闊達にアイデアを出し合いながらチームワークにより力を発揮する企業集団を目指します。
・私たち企業グループは社員の成長が会社の成長であることを信じ、社員に成長と自己実現の機会を提供します。社員はまず第一に良き市民であり、深く考え、広く見渡し、果敢に行動します。そして粘り強くやり遂げます。
(b) 当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上への取組み
当社グループは、1923年(大正12年)に繊維メーカーとして創立して以来、永年にわたって技術、知識を蓄積・継承し、時代の変化をチャンスとして、その都度旺盛なパイオニア精神を発揮しながら、グラスファイバー分野、メディカル分野などに、幅広い事業基盤を築いてまいりました。 また海外展開においても、新規顧客の獲得や事業拠点の設立など、グローバルな活動を続けております。 さらに当社は、地球環境を継承し、持続的発展に貢献していくことを基本理念に盛り込んだ「日東紡環境憲章」を制定し、すべての事業活動において環境に配慮した製品・サービスを提供することで、環境保全にも努めております。
(c) 当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の基盤となる仕組み(コーポレート・ガバナンスの強化)
当社グループは、経営の透明性向上と法令遵守の徹底により企業価値を高めることがコーポレート・ガバナンスの基本であると認識し、環境の変化に迅速に対応できる内部統制システムを構築しております。
当社グループの「経営理念」、社会から信頼される企業であるための共通の価値観である「日東紡宣言」、そして行動指針である「日東紡行動綱領」「行動規準」について、経営トップが、率先垂範とグループ役職員への周知徹底を図っております。
また、当社グループの事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図ると共に、万が一、不測の事態が発生した場合には、損害の最小化を図る体制の整備も行っております。
具体的には以下の事項に取り組んでおります。
(ⅰ) 2014年6月26日の定時株主総会における承認を受けて指名委員会等設置会社に移行しました。指名委員会等設置会社に移行することで、監督と執行の分離を一段と明確にし、「監督機能強化・透明性の高い経営」と「事業の迅速な執行・経営の機動性の向上」を図っております。顧客、株主、取引先、従業員等のステークホルダーの期待に、より的確に応えうる体制を構築することで、更なる企業価値向上を図ります。また、会社法第332条第6項に従い、取締役の任期は1年であります。
(ⅱ) 取締役7名のうち4名を社外取締役としており、業務執行機関に対する取締役会の監督機能をより強化する体制を確立しております。
(ⅲ) 法令に則り、指名・報酬・監査の各委員会を設置し、各委員会のメンバーの過半数は社外取締役であり、また全ての委員会の委員長は社外取締役になっています。透明性の高い公正な経営監視体制を確立しております。
(ⅳ) 取締役の解任要件を、会社法の原則(会社法第339条第1項、第341条)に従い普通決議にしております。
(ウ)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、当社株式の大量買付が行われた際には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させるために、積極的な情報開示に努めるとともに、その時点において適切な対応をしてまいります。
(エ)当社の取組みが会社の支配に関する基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて
上記(イ)及び(ウ)の取組みは、当社の企業価値を継続的かつ持続的に向上させるための具体的な方策として策定されたもので、上記(ア)の会社の支配に関する基本方針及び株主共同の利益に沿うものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、株主・投資家をはじめとする当社グループのステークホルダーからの社会的信頼を重視した事業活動を行うべく、公正で透明性の高い経営組織の構築を目指し、コーポレート・ガバナンスの不断の見直しを行って参ります。
②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、2003年6月より執行役員制度を導入し、取締役会の活性化と意思決定の迅速化を図り、連結経営が最大の効果を発揮できる体制を構築しております。2008年6月からは、経営と業務執行の機能・役割を更に明確化して運営してまいりました。そして、2014年6月26日の定時株主総会の承認を受けて指名委員会等設置会社に移行いたしました。これにより、監督と執行の分離を一段と明確にし、「監督機能強化・透明性の高い経営」と、「事業の迅速な執行・経営の機動性向上」を目指しております。また、顧客、株主、取引先、従業員等のステークホルダーの期待に、より的確に応え得る体制を構築し、更なる企業価値向上を図ります。
当社グループの企業統治の体制は、以下のとおりであります。
なお、各機関の構成員の氏名等につきましては、「(2)役員の状況」に記載のとおりであります。
<取締役会>当社は、当社の事業活動について適切に業務執行の監督を行うことができるように、取締役会全体として各事業及び経営全般について能力・知見を有する社内取締役と、多様なステークホルダーや社会の視点からガバナンスの充実等に関する有益な意見を述べることができる、少なくとも社内取締役と同数の社外取締役によって取締役会を構成することを基本方針とし、取締役会の員数を定款で12名以内と定めております。
提出日現在、当社の取締役会は社外取締役4名を含めた7名で構成され、議長は取締役会長の辻 裕一が務めております。
会社経営の観点から当社にとって重要と考えられる取締役の知識・経験・能力を「企業経営」「技術・研究開発」「営業・マーケティング」「グローバルビジネス」「財務・会計」「法務・リスクマネジメント」「人事・労務・人材開発」と定義し、各分野における適切な知見や豊富な経験を有する人材で取締役会が構成されるようにしております。これらの分野は外部環境や、会社の状況を踏まえ適宜見直しを行います。
取締役会は、指名・報酬・監査の各委員会を構成する取締役の選定、執行役の選任と執行役に対する業務委嘱、中期経営計画や年度予算など経営の基本方針に影響を与える業務に関する事項の承認、一定額以上の投資案件等グループ経営に多大な影響を与え得る事項の承認等を通して、業務執行の監督機能を担っております。取締役の任期は1年としており、毎年の定時株主総会で取締役への信任を得ることとしております。当社の執行役については、取締役会で決定しております。適材適所の考えに立って、事業執行・企業価値向上の観点から当社の執行に相応しい人材を選定しております。
<指名、報酬、監査委員会>当社は、指名委員会等設置会社として、指名委員会、報酬委員会、監査委員会の三委員会を設置しております。各委員会の役割及び提出日現在の構成メンバーの概要等は以下のとおりであります。
指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選任及び解任に関する議案の内容を決定しております。5名の取締役(うち4名は社外取締役)により構成され、委員長は社外取締役の藤重 貞慶氏が務めております。指名委員会は必要に応じて開催しております。当社の取締役候補に関しては、指名委員会の中で、人格、見識等に基づき、最適と思われる候補者を選定しております。
報酬委員会は、取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容につき決定しております。5名の取締役(うち4名は社外取締役)により構成され、委員長は社外取締役の三井田 健氏が務めております。報酬委員会は必要に応じて開催しております。
監査委員会は、取締役及び執行役の職務の執行状況の監査や監査報告の作成等を担っております。監査委員会で承認された監査計画に基づき、会計監査人や監査室と連携を取りながら監査を実施しております。5名の取締役(うち4名は社外取締役)により構成され、委員長は社外取締役の中島 康晴氏が務めております。監査委員会の職務を補助する組織として監査委員会事務局を設置しております。監査委員会は、原則として1か月に1回以上開催しております。
<業務の執行>提出日現在、当社の執行役は15名であり、うち代表執行役社長を1名選定しております。
取締役会から委任された業務執行に関する事項を審議する機関として執行会議を設け、原則として1か月に2回開催して効率的な業務執行に努めております。
<株主との建設的な対話を促進するための体制整備・取組み>(a) コーポレート・コミュニケーション部担当執行役を株主との対話全般に目配りを行う責任者とし、それを補助する社内担当部署をコーポレート・コミュニケーション部としております。当社は、当該執行役を中心として、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するための株主との対話の機会を持つよう努めております。また、コーポレート・コミュニケーション部を中心としたIR活動に関連する部署は、日常的な部署間の連携を図っております。
(b) 当社グループのお客さま・株主・投資家のみなさまが当社グループの実態を正確に認識・判断できるように、継続して、適時・適切な情報開示に努めております。そのために、情報開示に関する関係法令及び証券取引所規則等を遵守するとともに、適切な情報開示体制の構築・運用に取り組んでおります。
(ⅰ) 国内外の関係法令及び証券取引所規則等で開示が定められている項目については、事業報告・有価証券報告書・株主通信への掲載や、証券取引所の情報伝達システム・プレスリリースでの発表等をしております。
(ⅱ) 開示する情報は、原則として当社グループのホームページにも掲載するほか、より公平かつ広範な情報開示を行えるように努めております。
(ⅲ) アナリスト・機関投資家向けの説明会を、四半期毎の決算発表後速やかに実施しております。
(ⅳ) 当社グループの中長期的な価値創造の仕組みについて、一層理解を深めていただけるよう、財務情報とCSRを含む非財務情報を統合した統合報告書を発行しております。
(c) 株主・投資家のみなさまとの対話等を通じて把握した当社への意見・懸念等については、コーポレート・コミュニケーション部で集約し、コーポレート・コミュニケーション部担当執行役に報告するとともに、四半期毎に執行会議及び取締役会で報告して、経営幹部に適切にフィードバックしております。
(d) なお、当社グループへの個別の問い合わせや対話においては、インサイダー情報に十分に留意し、既に公開された情報や周知となった事実に限定して説明しております。
③取締役会の活動状況
取締役会は、指名・報酬・監査の各委員会を構成する取締役の選定、執行役の選任と執行役に対する業務委嘱、中期経営計画や年度予算など経営の基本方針に影響を与える業務に関する事項の承認、一定額以上の投資案件等グループ経営に多大な影響を与え得る事項の承認等を通して、業務執行の監督機能を担っております。当事業年度において当社は取締役会を13回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
| 氏名 | 開催回数 | 出席回数 | ||
| 辻 裕一 | 13回 | 13回 | ||
| 多田 弘行 | 13回 | 13回 | (注) | |
| 松永 隆延 | 13回 | 13回 | ||
| 藤重 貞慶 | 社外取締役 | 13回 | 13回 | |
| 内藤 亜雅沙 | 社外取締役 | 13回 | 13回 | |
| 中島 康晴 | 社外取締役 | 13回 | 13回 | |
| 三井田 健 | 社外取締役 | 13回 | 13回 | |
(注) 2026年6月19日付で退任を予定しております。
<取締役会の実効性自己評価>当社は、取締役会に期待されている機能が適切に果たされているかを検証し、その向上を図っていくために、毎年、取締役会の実効性を評価しております。
アンケート形式で実施しており、評価の独立性や客観性を高める観点から外部弁護士を起用し、内容の監修及び結果の分析・評価を行っております。
取締役会では、その結果を踏まえ、取締役会の構成、運営、監督、支援体制、株主との対話等について分析・評価を行っております。
前事業年度の評価結果を踏まえ、当事業年度は以下の取組みを行いました。
・中長期的な企業価値向上のため、当社事業の市場環境や競争環境の変動リスクに対し、執行役からの詳細な報告に基づく議論を重ねました。
・持続可能な成長には多様な視点が不可欠であるとの認識の下、人的資本に関する議論を深化させました。
・昨年に引き続き、社外取締役と執行役とのコミュニケーションの機会を充実させ、課題の共有や経営戦略の議論を深化させました。
当事業年度を総括したアンケートでは、殆どの項目において評価点の平均値が5点満点中4点以上となり、取締役会の実効性について社内外の取締役から高い評価を得ました。なお、今後取り組むべき課題として以下のような意見が出されました。
・中長期の視点で主要な経営テーマについて議論の場をより充実させる。
・より良いガバナンス体制構築に向けて、整理・明確化を行うべく、引き続き議論を深めていく。
・サクセッションプランを踏まえた次世代経営層の育成を図る。
取締役会がより一層の監督機能を果たし、企業価値向上に向けて、引き続き不断の改善を行ってまいります。
④指名委員会の活動状況
指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選任及び解任に関する議案の内容を決定しております。当事業年度は6名の取締役(うち4名は社外取締役)により構成され、委員長は社外取締役の藤重 貞慶氏が務めておりました。また、指名委員会を3回開催し、当社の取締役候補として、人格、見識等に基づき、最適と思われる候補者を選定しております。個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
| 氏名 | 開催回数 | 出席回数 | |
| 辻 裕一 | 3回 | 3回 | |
| 多田 弘行 | 3回 | 3回 | |
| 藤重 貞慶 | 社外取締役 | 3回 | 3回 |
| 内藤 亜雅沙 | 社外取締役 | 3回 | 3回 |
| 中島 康晴 | 社外取締役 | 3回 | 3回 |
| 三井田 健 | 社外取締役 | 3回 | 3回 |
⑤報酬委員会の活動状況
報酬委員会は、取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容につき決定しております。当事業年度は6名の取締役(うち4名は社外取締役)により構成され、委員長は社外取締役の三井田 健氏が務めておりました。また、報酬委員会を3回開催し、取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針や、個人別の報酬等を決定しております。個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
| 氏名 | 開催回数 | 出席回数 | |
| 辻 裕一 | 3回 | 3回 | |
| 多田 弘行 | 3回 | 2回 | |
| 藤重 貞慶 | 社外取締役 | 3回 | 3回 |
| 内藤 亜雅沙 | 社外取締役 | 3回 | 3回 |
| 中島 康晴 | 社外取締役 | 3回 | 3回 |
| 三井田 健 | 社外取締役 | 3回 | 3回 |
⑥企業統治に関するその他の事項
・当社グループの内部統制システムの整備状況
当社では、当社子会社を含む企業集団として、グループ全体にわたる適正な業務の遂行を確保するために、内部統制システムを整備しております。当社及び当社グループ各社の役職員は、当社取締役会で決議された「内部統制システム構築の基本方針」及び「財務報告に係る内部統制の構築及び評価の基本方針書」に基づき、業務を執行・遂行しております。
<内部統制システム構築の基本方針>(a) 監査委員会の職務の執行のため必要な事項
(ⅰ) 監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に関する事項
1) 監査委員会の職務を補助する組織として監査委員会事務局を置き、監査委員会の事務局とする。
(ⅱ) 上記(ⅰ)の取締役及び使用人の執行役からの独立性並びに当該取締役及び使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
1) 監査委員会事務局の使用人の任命、評価、異動、懲戒は、監査委員会の同意を得る。
(ⅲ) 取締役、執行役及び使用人が監査委員会に報告をするための体制その他の監査委員会への報告に関する体制
1) 取締役、執行役及び使用人は、当社及びその子会社から成る企業集団(以下、「当社グループ」という。)に係る職務の執行に関し、重大な法令、定款違反及び不正行為の事実、又は著しい損害を及ぼす事実を知ったとき、監査委員会に報告しなければならない。
2) 監査委員は、当社グループの経営方針及び経営戦略等に係る重要事項が審議される会議等に出席し、意見を述べることができることとする。
3) 代表執行役社長と監査委員会は、定期的な意見交換の場を持つこととする。
4) 監査委員会は、取締役、執行役、使用人に加え、子会社の役職員その他これらの者から報告を受けた者からも直接、業務執行状況について報告を受けることができることとする。なお、監査委員会へ報告を行った者について、当該報告をしたことを理由とした不利益な取り扱いはできないこととする。
(ⅳ) その他監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
1) 監査室は、代表執行役社長の承認を得た年度監査計画を監査委員会に提出し、内部監査を実施する。また、内部監査の結果を代表執行役社長に報告するとともに監査委員会にも報告を行う。なお、監査委員会からの特別な調査要請があった場合は、これに全面的に協力することとする。
2) 監査委員会は、監査室と共に会計監査人と密接な連携を保ち、必要に応じて弁護士等の外部専門家の助言を受けることができることとする。
3) 監査委員の職務の執行のための必要費用(前第 2)号に定める助言を受けるための費用を含む)は、前払いを含む方法により、当社の負担にて支払うこととする。
(b) 当社グループの業務の適正を確保するため必要な事項
(ⅰ) 執行役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
1) 執行役の職務の執行に係る情報については、法令及び「文書管理規程」等に基づき適切な保存・管理等を行う。
(ⅱ) 子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
1) 「子会社稟議規程」に定める子会社の経営に関する事項の当社による決裁手続き等を通じた管理、会議等による情報・戦略の共有、人事交流等により、適時、子会社の経営状況を把握した上で、当社グループ全体を適正に運営管理していくこととする。
(ⅲ) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
1) 「リスク管理規程」に定める基本方針及び管理体制に基づき、当社グループの事業を取巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図る。
2) 当社グループにおいて不測の事態が発生した場合には、「リスク管理規程」に従い対応し、損害の最小化を図る。
(ⅳ) 執行役及び子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
1) 執行会議を当社グループの経営全般にかかる重要な事項並びに取締役会での決議事項以外の事項に関する審議機関と位置づけ、原則として1か月に2回開催する。
2) 「職務権限規程」「業務分掌規程」により、責任と権限を明確にし、効率的な職務の執行を図る。
3) 中期経営計画を策定し、当社グループ全体の方向性を明確にし、当社グループ全体及び事業本部毎の施策・目標値を年度予算として定め、それに基づいた業績管理を行う。
(ⅴ) 執行役、使用人及び子会社の役職員(以下、「グループ役職員」という。)の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
1) 代表執行役社長は、当社グループの「経営理念」、社会から信頼される企業であるための共通の価値観である「日東紡宣言」及び行動指針である「日東紡行動綱領」「行動規準」について、率先垂範とグループ役職員への周知徹底を図る。
2) 執行役及び使用人は、「日東紡宣言」の浸透と実践により、コンプライアンスの基本となる健全な企業風土を醸成する。
3) 執行役及び使用人は、「日東紡行動綱領」「行動規準」に基づき、法令、定款及び社内規程等を遵守することとし、その実効性を高めるため、コンプライアンス担当部署等により、コンプライアンス意識の向上を図る。
4) 内部通報制度の「企業倫理ヘルプライン」により、法令違反等の未然防止やその早期発見と適切な対応を行う。
5) リスクマネジメント統括部担当執行役は、当社グループの内部統制システムの整備状況を踏まえて、現状と基本方針との整合性を取るため内容の見直しを定期的に行う。見直しの結果は代表執行役社長に報告し、代表執行役社長が取締役会に報告の上、基本方針の見直しが必要な場合は取締役会で決議する。
6) 監査委員会は、業務監査及びコンプライアンス監査等の結果を適宜、取締役会で報告する。
(ⅵ) その他当社グループの業務の適正を確保するための体制
1) 「日東紡宣言」「日東紡行動綱領」「行動規準」及び「企業倫理ヘルプライン」は、当社グループ全体を対象とし、その周知徹底を図る。
2) 主要な子会社に監査室を設置し業務の適正化を図るとともに、当社の監査室は当社グループ全体を視野に入れた内部監査を行う。
・リスク管理体制の整備状況
当社では、子会社を含む企業集団として、グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定めております。その基本方針及び管理体制に基づき、代表執行役社長を委員長とするリスクマネジメント委員会で、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図っております。また、当社は、企業経営及び日常業務に関して顧問弁護士や個別専門の弁護士より、様々な参考意見や助言などの指導を適宜受けられる体制を設け、法務リスク管理体制の強化に努めております。
以上の業務執行・監督及び内部管理体制は、下図のとおりであります。

⑦関連当事者間の取引
当社では、取締役又は執行役の競業取引及び利益相反取引は、取締役会で審議し承認を得ることとしております。 主要株主等との取引については、公正適切な取引を行うとともに、必要に応じて執行会議等で事前に審査し承認を得ることとしております。
⑧取締役の員数等
当社の取締役は、12名以内とする旨定款に定めております。
⑨取締役会において決議することができる株主総会決議事項
(ア)当社は、株主への利益還元を機動的に行うことを目的として、取締役会の決議により毎年9月30日の最終の株主名簿に記録された株主又は登録株式質権者に対し、中間配当を行うことができる旨定款に定めております。
(イ)当社は、機動的な資本政策を行うことを目的として、取締役会の決議により市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。
(ウ)当社は、社外取締役の職務の遂行に当り期待される役割を十分に発揮できる環境を整備する目的で、会社法第427条第1項の規定により、同法第423条第1項の損害賠償責任につき、善意でかつ重大な過失がないときは、社外取締役と、法令が定める額を限度として責任を負担する契約を締結することができる旨定款に定めております。
⑩責任限定契約の内容の概要
当社は、定款第26条により、各社外取締役との間で会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく賠償責任の限度額は、法令の定める額としております。
⑪役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、取締役及び執行役並びに子会社の役員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を締結しております。保険料は特約部分も含め会社が全額負担しており、被保険者の実質的な保険料負担はありません。当該保険契約では、被保険者である役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと、又は、当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害賠償金及び訴訟費用等の損害について填補することとされています。
ただし、犯罪行為や故意の法令違反行為などに起因する損害等は填補の対象外とすることにより、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。
⑫取締役選任の決議要件
当社は、取締役選任の決議は議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。 また、取締役の選任については、累積投票によらないものとする旨も定款に定めております。
⑬株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。
⑭新株予約権無償割当てに関する事項
当社は、会社法第278条第3項ただし書きに基づき、新株予約権の無償割当てを取締役会の決議によるほか、株主総会の決議又は株主総会の決議による委任に基づく取締役会の決議により決定する旨を定款で定めております。
⑮財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
(ア)基本方針の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業理念、当社の企業価値の源泉及び当社を支えるステークホルダーとの良好な関係を十分に理解した上で、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を中長期的に確保・向上させることを真摯に目指す者でなければならないと考えております。もとより、上場会社である当社の株式は、株主又は投資家の皆様に自由に取引されるものであり、当社経営の支配権の移転を伴うような大量買付がなされる場合であっても、これが当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限りにおいて、当社は、これを一概に否定するものではありません。また、当社は、株式の大量買付提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主の皆様の意思に委ねられるべきであると考えております。
当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させていくためには、1)長年培われた技術資産や人的資産の流出を防ぎ、そのような技術資産や人的資産を中長期的視野で保護育成すること、2)顧客とのネットワークと当社の有するブランド力を維持・強化していくこと等に重点を置いた経営が必要不可欠であります。
外部者である買収者からの大量買付の提案を受けた際には、上記に加え、当社の有形無形の経営資源、将来を見据えた施策の潜在的効果、多岐にわたる事業分野やグループ企業間の有機的結合により実現され得るシナジー効果、その他当社の企業価値を構成する事項等、様々な事項を適切に把握した上で、当該大量買付が当社の企業価値・株主共同の利益に及ぼす影響を判断する必要があります。
当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者を、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えており、不適切な大量買付に対して、必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
(イ)基本方針の実現に資する取組みについて
(a) 当社の企業理念
当社グループは、『日東紡グループは、「健康・快適な生活文化を創造する」企業集団として社会的存在価値を高め、豊かな社会の実現に貢献し続けます。』との経営理念に基づいて、時代の要請に即応し、社会の役に立つ新しい価値を創造し提供し続けることで、すべてのステークホルダーの皆様から信頼され、“日東紡でよかった”と思われる企業グループを目指して経営・事業活動に取り組んでおります。
また当社グループは、経営理念をもとにして、会社の価値観を分かりやすい文章で表現した「日東紡宣言」を策定しております。社員一人ひとりが、この「日東紡宣言」を常に意識しながら、自ら考え、行動できるように努めております。
「日東紡宣言」
・日東紡グループは社会の「ベストパートナー」を目指します。
・私たちは、お客様の求めるものを絶えず追究し、お客様に「安心と信頼」を誠実にお届けすることを喜びとします。また、企業活動を通じ株主・投資家・行政・地域社会等すべてのステークホルダー(社会)と共に喜びを分かち合うことを大切にします。
・私たちは自立した一人ひとりの社員の可能性を尊び、自由闊達にアイデアを出し合いながらチームワークにより力を発揮する企業集団を目指します。
・私たち企業グループは社員の成長が会社の成長であることを信じ、社員に成長と自己実現の機会を提供します。社員はまず第一に良き市民であり、深く考え、広く見渡し、果敢に行動します。そして粘り強くやり遂げます。
(b) 当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上への取組み
当社グループは、1923年(大正12年)に繊維メーカーとして創立して以来、永年にわたって技術、知識を蓄積・継承し、時代の変化をチャンスとして、その都度旺盛なパイオニア精神を発揮しながら、グラスファイバー分野、メディカル分野などに、幅広い事業基盤を築いてまいりました。 また海外展開においても、新規顧客の獲得や事業拠点の設立など、グローバルな活動を続けております。 さらに当社は、地球環境を継承し、持続的発展に貢献していくことを基本理念に盛り込んだ「日東紡環境憲章」を制定し、すべての事業活動において環境に配慮した製品・サービスを提供することで、環境保全にも努めております。
(c) 当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の基盤となる仕組み(コーポレート・ガバナンスの強化)
当社グループは、経営の透明性向上と法令遵守の徹底により企業価値を高めることがコーポレート・ガバナンスの基本であると認識し、環境の変化に迅速に対応できる内部統制システムを構築しております。
当社グループの「経営理念」、社会から信頼される企業であるための共通の価値観である「日東紡宣言」、そして行動指針である「日東紡行動綱領」「行動規準」について、経営トップが、率先垂範とグループ役職員への周知徹底を図っております。
また、当社グループの事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図ると共に、万が一、不測の事態が発生した場合には、損害の最小化を図る体制の整備も行っております。
具体的には以下の事項に取り組んでおります。
(ⅰ) 2014年6月26日の定時株主総会における承認を受けて指名委員会等設置会社に移行しました。指名委員会等設置会社に移行することで、監督と執行の分離を一段と明確にし、「監督機能強化・透明性の高い経営」と「事業の迅速な執行・経営の機動性の向上」を図っております。顧客、株主、取引先、従業員等のステークホルダーの期待に、より的確に応えうる体制を構築することで、更なる企業価値向上を図ります。また、会社法第332条第6項に従い、取締役の任期は1年であります。
(ⅱ) 取締役7名のうち4名を社外取締役としており、業務執行機関に対する取締役会の監督機能をより強化する体制を確立しております。
(ⅲ) 法令に則り、指名・報酬・監査の各委員会を設置し、各委員会のメンバーの過半数は社外取締役であり、また全ての委員会の委員長は社外取締役になっています。透明性の高い公正な経営監視体制を確立しております。
(ⅳ) 取締役の解任要件を、会社法の原則(会社法第339条第1項、第341条)に従い普通決議にしております。
(ウ)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、当社株式の大量買付が行われた際には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させるために、積極的な情報開示に努めるとともに、その時点において適切な対応をしてまいります。
(エ)当社の取組みが会社の支配に関する基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて
上記(イ)及び(ウ)の取組みは、当社の企業価値を継続的かつ持続的に向上させるための具体的な方策として策定されたもので、上記(ア)の会社の支配に関する基本方針及び株主共同の利益に沿うものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。