有価証券報告書-第19期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度末における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキ
ャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産の残高は、31,248百万円(前連結会計年度末は、31,120百万円)となり、128百万円の
増加となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加および投資有価証券の減少等によるものであります。
当連結会計年度末の負債の残高は、20,425百万円(前連結会計年度末は、19,947百万円)となり、477百万円の増
加となりました。その主な要因は、短期借入金と長期借入金の増加、支払手形及び買掛金、1年内償還予定の社債、その他の流動負債および繰延税金負債の減少等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産の残高は、10,822百万円(前連結会計年度末は、11,172百万円)となり、349百万円の
減少となりました。その主な要因は、その他有価証券評価差額金の減少等によるものであります。
b.経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大により経済活動は停滞し、景気は急速に悪
化いたしました。各種経済政策の効果などにより持ち直しの動きが見られたものの、感染の再拡大により収束の兆し
は見えず、国内経済の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは市場ニーズを先取りする高付加価値・高品質商品を提供する「暮らしと社
会の明日を紡ぐ企業」として、競争力の強化と収益性の向上に取り組んでまいりました。
しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大は当社グループにも大きな影響を及ぼしました。中国現地法人は、活動が一時的に停止したことにより、売上が大幅に減少しました。国内におきましても、特に衣料事業、インテリア
産業資材事業の売上が大幅に減少し、一部の工場では休業を余儀なくされるなど大きな影響を受けました。
この結果、当連結会計年度の売上高は14,752百万円(前年同期比21.0%減)、営業利益は270百万円(前年同期比
30.7%減)、経常利益は297百万円(前年同期比15.5%減)となりました。また、保有する投資有価証券の減損処理
による投資有価証券評価損を特別損失として計上した一方、投資有価証券売却益を特別利益に計上したことなどによ
り、親会社株主に帰属する当期純利益は184百万円(前年同期比10.9%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
[衣料事業]
衣料事業は、各種繊維を原料とする衣料用素材の製造・販売および制服の縫製加工、ニット製品の製造・販売を行
っております。
新型コロナウイルス感染拡大の影響は、衣料事業全般におよび、減収の要因となりました。
毛糸部門は、市況の冷え込みが長期化、婦人セーター向けニット糸、一般スーツ向け織糸の受注が落ち込み、大幅
減収となりました。
ユニフォーム部門のスクール制服向け商材は、休校の影響を受け、ニット製品、夏物素材が需要減、減収となりま
したが、価格改定実施により増益となりました。企業制服向け素材は、新規案件の獲得及び追加発注が減少し、減収
となりました。官公庁制服向け素材は、制服調達予算の削減から受注が低調で、減収となりました。
テキスタイル部門は、緊急事態宣言下での郊外量販店の一時休業や店舗の閉鎖に加え、商談の停止などの影響を受
け、大幅減収となりました。
毛糸製造販売を主体とする中国現地法人は、中国国内のロックダウンの影響で企業活動が一時停止したことや、市
況の冷え込みにより大幅減収となりました。
制服向け縫製会社は、スクール制服の受注が好調に推移、増収増益となりました。
この結果、売上高5,349百万円(前年同期比30.7%減)、営業利益68百万円(前年同期比15.0%減)となりまし
た。
[インテリア産業資材事業]
インテリア産業資材事業は、自動車用内装材、住宅建材・排水処理資材・土木資材・緑化資材などさまざまな用途
の産業用資材、インテリア関連製品、オレフィン系短繊維の製造および販売を行っております。
国内においては、新型コロナウイルスの影響により、全ての部門で生産が大幅に減少しました。
ポリプロファイバー部門は、自動車内装材用原綿は回復しつつありますが、カーペット用原綿は展示会の中止や延
期が続き回復には至っておらず、減収減益となりました。
カーペット部門は、ホテル、オフィス、ダストコントロール用途の需要が減少し、減収減益となりました。
特殊繊維部門は、海外市況が冷え込んでおり、引き続き低調で減収となりました。
自動車内装材部門は、6月から生産が回復したものの前半の減産が響き、減収減益となりました。
不織布部門は、緑化資材・防草資材、土木関連、寝装関連とも堅調に推移し、増益となりました。
自動車内装材製造販売の中国現地法人は、新型コロナウイルスの影響により一時的に生産ラインが停止しました
が、再稼働後は日本より先駆けて回復し、通常稼働に戻っております。
この結果、インテリア産業資材事業は、売上高5,608百万円(前年同期比20.1%減)、営業利益19百万円(前年同
期比89.6%減)となりました。
[エレクトロニクス事業]
エレクトロニクス事業は、半導体・電子機器の製造および販売を行っております。
新型コロナウイルス禍の中、主力の電動工具向けコントローラーや人工呼吸器用の半導体の販売が堅調に推移しま
したが、家電関連商材は消費が伸びず苦戦しました。
この結果、売上高1,617百万円(前年同期比6.3%減)、営業利益9百万円(前年同期比22.5%減)となりました。
[ファインケミカル事業]
ファインケミカル事業は、ヘルスケア関連薬品、工業用薬品の製造および販売を行っております。
新型コロナウイルスの影響を受けてレーザープリンター用トナー材料や、自動車向け機能性材料の出荷が減り、加
えてジェネリック医薬品原体の受注低迷も重なったことで減収減益となりました。
この結果、売上高980百万円(前年同期比16.5%減)、営業利益61百万円(前年同期比58.7%減)となりました。
[不動産事業]
不動産事業は、主に郊外型ショッピングセンター・オフィスビル等の賃貸を行っております。新型コロナウイルス
の影響を若干受けながらも、前年秋に主要ショッピングセンターがリニューアルオープンしたことで、収益は改善い
たしました。オフィスビル賃貸は、空室率の改善により順調に推移しております。また、佐賀県で運営しているゴル
フ練習場は、多くのお客様にご来場いただき増収増益となりました。
この結果、売上高848百万円(前年同期比10.8%増)、営業利益530百万円(前年同期比10.0%増)となりました。
[その他]
その他の事業は、自動車学校の運営、ヘルスケア商品の販売などを行っております。
自動車教習事業は、高校生向けの新しいプランが好評で、入校状況が好調に推移し増収となりました。
ヘルスケア事業は、除菌対策用の手荒れのしないアルコールジェルの販売が好調でしたが、一方で対面販売方式の
化粧品が低調でした。
この結果、その他の事業全体の売上高は348百万円(前年同期比30.2%増)、営業損失7百万円(前年同期は営業
損失65百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ663百万円増
加し、2,152百万円(前年同期比44.5%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益286百万円を計上しておりますが、主な増加要因としては非資金的支出費用である減価償
却費374百万円、主な減少要因としては売上債権の増加229百万円、仕入債務の減少194百万円、法人税等の支払額203百万円等により、営業活動による資金は68百万円(前連結会計年度は1,047百万円の収入)の支出となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の売却による収入286百万円および有形固定資産の取得による支出338百万円等により、投資活動による資金は199百万円(前年同期比62.2%減)の使用となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入れによる収入4,968百万円および長期借入金の返済による支出3,760百万円、短期借入金の純増加額50百万
円等により、財務活動による資金は928百万円(前連結会計年度は293百万円の使用)の獲得となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は製造原価によっております。
2.不動産事業及びその他は生産活動を行っていないため、上記金額には含まれておりません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.受注残高には、継続的な取引先からの受注内示は含めておりません。
2.不動産事業及びその他は受注高及び受注残高はありませんので、上記金額には含まれておりません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
なお、前連結会計年度については、当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま
す。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されて
おります。この連結財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施して
おります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作
成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
(会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響について)
新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞に伴い、当社グループでは、令和2年12月期の計画に織り
込んでいた需要が見込めず、業績予想を下方修正するなど、衣料事業、インテリア産業資材事業を中心に経営成績に影響が生じました。
新型コロナウイルスの今後の収束時期を正確に予測する事は困難な状況でありますが、当社グループは令和3年
12月期第2四半期までは新型コロナウイルスの影響が継続し、第3四半期以降はその影響が徐々に緩和され、令和
4年以降は収束されると仮定して、固定資産の減損や繰延税金資産の回収可能性について見積り及び判断を行って
おります。
なお、新型コロナウイルスによる経済活動への影響は、不確実性が高いため、上記仮定に変化が生じた場合は、将来における財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産の残高は、9,533百万円(前連結会計年度末は、8,648百万円)となり、884百万円の増加となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加(前連結会計年度比825百万円増)によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は、21,715百万円(前連結会計年度末は、22,471百万円)となり、756百万円の減少となりました。その主な要因は、投資有価証券の減少(前連結会計年度比704百万円減)および、建設仮勘定の減少(前連結会計年度比33百万円減)によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は、7,178百万円(前連結会計年度末は、7,122百万円)となり、55百万円の増加となりました。その主な要因は、短期借入金の増加(前連結会計年度比774百万円増)および、その他の流動負債の減少(前連結会計年度比347百万円減)、支払手形及び買掛金の減少(前連結会計年度比193百万円減)、1年内償還予定の社債の減少(前連結会計年度比100百万円減)によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債の残高は、13,247百万円(前連結会計年度末は、12,825百万円)となり、422百万円の増加となりました。その主な要因は、長期借入金の増加(前連結会計年度比484百万円増)によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、10,822百万円(前連結会計年度末は、11,172百万円)となり、349百万円の減少となりました。その主な要因は、その他有価証券評価差額金の減少(前連結会計年度比384百万円減)によるものであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、14,752百万円(前連結会計年度は18,669百万円)となり、3,917百万円の減少とな
りました。その主な要因は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国内市況の低迷により、衣料事業の毛糸およ
びテキスタイル、インテリア産業資材事業の自動車内装材、カーペットおよびポリプロ原綿の減収によるもので
あります。その他として、中国子会社の事業活動が一時的に停止したことによるものであります。
各セグメント別の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
(売上原価)
当連結会計年度の売上原価は、11,949百万円(前連結会計年度は15,433百万円)となり、3,483百万円の減少と
なりました。その主な要因は、原材料費の削減や売上の減少によるものであります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、2,532百万円(前連結会計年度は2,845百万円)となり、313百万円の減少となりました。その主な要因は、売上の減少に伴い運送費、見本費が減少したことや、営業活動が制限されたことで旅費、交際費が減少したことによるものであります。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は、195百万円(前連結会計年度は108百万円)となり、86百万円の増加となりました。その主な要因は、助成金収入の計上によるものであります。
また、当連結会計年度の営業外費用は、168百万円(前連結会計年度は147百万円)となり、21百万円の増加となりました。その主な要因は、従業員休業補償費の計上によるものであります。
(特別損益)
当連結会計年度の特別利益は、182百万円(前連結会計年度は10百万円)となり、172百万円の増加となりました。その主な要因は、投資有価証券売却益171百万円を計上したことによるものであります。
また、当連結会計年度の特別損失は、193百万円(前連結会計年度は54百万円)となり138百万円の増加となりました。その主な要因は、当期において投資有価証券評価損122百万円を計上し、減損損失が24百万円増加したことによるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税は、108百万円(前連結会計年度は、163百万円)、法人税等調整額は、△5百万円(前連結会計年度は、△22百万円)となりました。その結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、184百万円(前連結会計年度は、165百万円)となりました。
c.キャッシュ・フローの分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の
状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(キャッシュ・フロー指標のトレンド)
(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値を用いて、以下の計算式により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
3.営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動による
キャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されて
いる負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を令和元年12
月期の期首から適用しており、平成30年12月期の自己資本比率及び時価ベースの自己資本比率については、当
該会計基準等を遡って適用した後の数値を記載しております。
5.第19期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスのた
め記載しておりません。
d.資本の財源及び資金の流動性
資本の財源については、収益力及び資産効率の向上により確保することを基本としております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料費や製造費用、販売費及び一般管理費、設備の新設、拡充、改修等に要する設備資金などであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性を確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につき
ましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
e.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度の計画の達成状況は次のとおりであります。
(単位:百万円)
新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞に伴い、当社グループでは、令和2年12月期の計画に織
り込んでいた需要が見込めず、各項目において未達成となりました。
当連結会計年度末における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキ
ャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産の残高は、31,248百万円(前連結会計年度末は、31,120百万円)となり、128百万円の
増加となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加および投資有価証券の減少等によるものであります。
当連結会計年度末の負債の残高は、20,425百万円(前連結会計年度末は、19,947百万円)となり、477百万円の増
加となりました。その主な要因は、短期借入金と長期借入金の増加、支払手形及び買掛金、1年内償還予定の社債、その他の流動負債および繰延税金負債の減少等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産の残高は、10,822百万円(前連結会計年度末は、11,172百万円)となり、349百万円の
減少となりました。その主な要因は、その他有価証券評価差額金の減少等によるものであります。
b.経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大により経済活動は停滞し、景気は急速に悪
化いたしました。各種経済政策の効果などにより持ち直しの動きが見られたものの、感染の再拡大により収束の兆し
は見えず、国内経済の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは市場ニーズを先取りする高付加価値・高品質商品を提供する「暮らしと社
会の明日を紡ぐ企業」として、競争力の強化と収益性の向上に取り組んでまいりました。
しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大は当社グループにも大きな影響を及ぼしました。中国現地法人は、活動が一時的に停止したことにより、売上が大幅に減少しました。国内におきましても、特に衣料事業、インテリア
産業資材事業の売上が大幅に減少し、一部の工場では休業を余儀なくされるなど大きな影響を受けました。
この結果、当連結会計年度の売上高は14,752百万円(前年同期比21.0%減)、営業利益は270百万円(前年同期比
30.7%減)、経常利益は297百万円(前年同期比15.5%減)となりました。また、保有する投資有価証券の減損処理
による投資有価証券評価損を特別損失として計上した一方、投資有価証券売却益を特別利益に計上したことなどによ
り、親会社株主に帰属する当期純利益は184百万円(前年同期比10.9%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
[衣料事業]
衣料事業は、各種繊維を原料とする衣料用素材の製造・販売および制服の縫製加工、ニット製品の製造・販売を行
っております。
新型コロナウイルス感染拡大の影響は、衣料事業全般におよび、減収の要因となりました。
毛糸部門は、市況の冷え込みが長期化、婦人セーター向けニット糸、一般スーツ向け織糸の受注が落ち込み、大幅
減収となりました。
ユニフォーム部門のスクール制服向け商材は、休校の影響を受け、ニット製品、夏物素材が需要減、減収となりま
したが、価格改定実施により増益となりました。企業制服向け素材は、新規案件の獲得及び追加発注が減少し、減収
となりました。官公庁制服向け素材は、制服調達予算の削減から受注が低調で、減収となりました。
テキスタイル部門は、緊急事態宣言下での郊外量販店の一時休業や店舗の閉鎖に加え、商談の停止などの影響を受
け、大幅減収となりました。
毛糸製造販売を主体とする中国現地法人は、中国国内のロックダウンの影響で企業活動が一時停止したことや、市
況の冷え込みにより大幅減収となりました。
制服向け縫製会社は、スクール制服の受注が好調に推移、増収増益となりました。
この結果、売上高5,349百万円(前年同期比30.7%減)、営業利益68百万円(前年同期比15.0%減)となりまし
た。
[インテリア産業資材事業]
インテリア産業資材事業は、自動車用内装材、住宅建材・排水処理資材・土木資材・緑化資材などさまざまな用途
の産業用資材、インテリア関連製品、オレフィン系短繊維の製造および販売を行っております。
国内においては、新型コロナウイルスの影響により、全ての部門で生産が大幅に減少しました。
ポリプロファイバー部門は、自動車内装材用原綿は回復しつつありますが、カーペット用原綿は展示会の中止や延
期が続き回復には至っておらず、減収減益となりました。
カーペット部門は、ホテル、オフィス、ダストコントロール用途の需要が減少し、減収減益となりました。
特殊繊維部門は、海外市況が冷え込んでおり、引き続き低調で減収となりました。
自動車内装材部門は、6月から生産が回復したものの前半の減産が響き、減収減益となりました。
不織布部門は、緑化資材・防草資材、土木関連、寝装関連とも堅調に推移し、増益となりました。
自動車内装材製造販売の中国現地法人は、新型コロナウイルスの影響により一時的に生産ラインが停止しました
が、再稼働後は日本より先駆けて回復し、通常稼働に戻っております。
この結果、インテリア産業資材事業は、売上高5,608百万円(前年同期比20.1%減)、営業利益19百万円(前年同
期比89.6%減)となりました。
[エレクトロニクス事業]
エレクトロニクス事業は、半導体・電子機器の製造および販売を行っております。
新型コロナウイルス禍の中、主力の電動工具向けコントローラーや人工呼吸器用の半導体の販売が堅調に推移しま
したが、家電関連商材は消費が伸びず苦戦しました。
この結果、売上高1,617百万円(前年同期比6.3%減)、営業利益9百万円(前年同期比22.5%減)となりました。
[ファインケミカル事業]
ファインケミカル事業は、ヘルスケア関連薬品、工業用薬品の製造および販売を行っております。
新型コロナウイルスの影響を受けてレーザープリンター用トナー材料や、自動車向け機能性材料の出荷が減り、加
えてジェネリック医薬品原体の受注低迷も重なったことで減収減益となりました。
この結果、売上高980百万円(前年同期比16.5%減)、営業利益61百万円(前年同期比58.7%減)となりました。
[不動産事業]
不動産事業は、主に郊外型ショッピングセンター・オフィスビル等の賃貸を行っております。新型コロナウイルス
の影響を若干受けながらも、前年秋に主要ショッピングセンターがリニューアルオープンしたことで、収益は改善い
たしました。オフィスビル賃貸は、空室率の改善により順調に推移しております。また、佐賀県で運営しているゴル
フ練習場は、多くのお客様にご来場いただき増収増益となりました。
この結果、売上高848百万円(前年同期比10.8%増)、営業利益530百万円(前年同期比10.0%増)となりました。
[その他]
その他の事業は、自動車学校の運営、ヘルスケア商品の販売などを行っております。
自動車教習事業は、高校生向けの新しいプランが好評で、入校状況が好調に推移し増収となりました。
ヘルスケア事業は、除菌対策用の手荒れのしないアルコールジェルの販売が好調でしたが、一方で対面販売方式の
化粧品が低調でした。
この結果、その他の事業全体の売上高は348百万円(前年同期比30.2%増)、営業損失7百万円(前年同期は営業
損失65百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ663百万円増
加し、2,152百万円(前年同期比44.5%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益286百万円を計上しておりますが、主な増加要因としては非資金的支出費用である減価償
却費374百万円、主な減少要因としては売上債権の増加229百万円、仕入債務の減少194百万円、法人税等の支払額203百万円等により、営業活動による資金は68百万円(前連結会計年度は1,047百万円の収入)の支出となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の売却による収入286百万円および有形固定資産の取得による支出338百万円等により、投資活動による資金は199百万円(前年同期比62.2%減)の使用となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入れによる収入4,968百万円および長期借入金の返済による支出3,760百万円、短期借入金の純増加額50百万
円等により、財務活動による資金は928百万円(前連結会計年度は293百万円の使用)の獲得となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 令和2年1月1日 至 令和2年12月31日) | 前年同期比(%) |
| 衣料事業(百万円) | 2,379 | 80.2 |
| インテリア産業資材事業(百万円) | 4,644 | 81.4 |
| エレクトロニクス事業(百万円) | 674 | 85.2 |
| ファインケミカル事業(百万円) | 280 | 54.4 |
| 合計(百万円) | 7,978 | 80.0 |
(注)1.金額は製造原価によっております。
2.不動産事業及びその他は生産活動を行っていないため、上記金額には含まれておりません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比(%) |
| 衣料事業 | 5,181 | 66.7 | 132 | 44.2 |
| インテリア産業資材事業 | 5,559 | 79.7 | 29 | 97.0 |
| エレクトロニクス事業 | 2,007 | 121.9 | 840 | 186.3 |
| ファインケミカル事業 | 910 | 78.4 | 138 | 66.4 |
| 合計 | 13,659 | 77.8 | 1,141 | 115.2 |
(注)1.受注残高には、継続的な取引先からの受注内示は含めておりません。
2.不動産事業及びその他は受注高及び受注残高はありませんので、上記金額には含まれておりません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 令和2年1月1日 至 令和2年12月31日) | 前年同期比(%) |
| 衣料事業(百万円) | 5,349 | 69.3 |
| インテリア産業資材事業(百万円) | 5,608 | 79.9 |
| エレクトロニクス事業(百万円) | 1,617 | 93.7 |
| ファインケミカル事業(百万円) | 980 | 83.5 |
| 不動産事業(百万円) | 848 | 110.8 |
| 報告セグメント計(百万円) | 14,404 | 78.3 |
| その他(百万円) | 348 | 130.2 |
| 合計(百万円) | 14,752 | 79.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
なお、前連結会計年度については、当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成31年1月1日 至 令和元年12月31日) | 当連結会計年度 (自 令和2年1月1日 至 令和2年12月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 林テレンプ株式会社 | - | - | 1,558 | 10.6 |
3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま
す。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されて
おります。この連結財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施して
おります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作
成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
(会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響について)
新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞に伴い、当社グループでは、令和2年12月期の計画に織り
込んでいた需要が見込めず、業績予想を下方修正するなど、衣料事業、インテリア産業資材事業を中心に経営成績に影響が生じました。
新型コロナウイルスの今後の収束時期を正確に予測する事は困難な状況でありますが、当社グループは令和3年
12月期第2四半期までは新型コロナウイルスの影響が継続し、第3四半期以降はその影響が徐々に緩和され、令和
4年以降は収束されると仮定して、固定資産の減損や繰延税金資産の回収可能性について見積り及び判断を行って
おります。
なお、新型コロナウイルスによる経済活動への影響は、不確実性が高いため、上記仮定に変化が生じた場合は、将来における財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産の残高は、9,533百万円(前連結会計年度末は、8,648百万円)となり、884百万円の増加となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加(前連結会計年度比825百万円増)によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は、21,715百万円(前連結会計年度末は、22,471百万円)となり、756百万円の減少となりました。その主な要因は、投資有価証券の減少(前連結会計年度比704百万円減)および、建設仮勘定の減少(前連結会計年度比33百万円減)によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は、7,178百万円(前連結会計年度末は、7,122百万円)となり、55百万円の増加となりました。その主な要因は、短期借入金の増加(前連結会計年度比774百万円増)および、その他の流動負債の減少(前連結会計年度比347百万円減)、支払手形及び買掛金の減少(前連結会計年度比193百万円減)、1年内償還予定の社債の減少(前連結会計年度比100百万円減)によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債の残高は、13,247百万円(前連結会計年度末は、12,825百万円)となり、422百万円の増加となりました。その主な要因は、長期借入金の増加(前連結会計年度比484百万円増)によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、10,822百万円(前連結会計年度末は、11,172百万円)となり、349百万円の減少となりました。その主な要因は、その他有価証券評価差額金の減少(前連結会計年度比384百万円減)によるものであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、14,752百万円(前連結会計年度は18,669百万円)となり、3,917百万円の減少とな
りました。その主な要因は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国内市況の低迷により、衣料事業の毛糸およ
びテキスタイル、インテリア産業資材事業の自動車内装材、カーペットおよびポリプロ原綿の減収によるもので
あります。その他として、中国子会社の事業活動が一時的に停止したことによるものであります。
各セグメント別の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
(売上原価)
当連結会計年度の売上原価は、11,949百万円(前連結会計年度は15,433百万円)となり、3,483百万円の減少と
なりました。その主な要因は、原材料費の削減や売上の減少によるものであります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、2,532百万円(前連結会計年度は2,845百万円)となり、313百万円の減少となりました。その主な要因は、売上の減少に伴い運送費、見本費が減少したことや、営業活動が制限されたことで旅費、交際費が減少したことによるものであります。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は、195百万円(前連結会計年度は108百万円)となり、86百万円の増加となりました。その主な要因は、助成金収入の計上によるものであります。
また、当連結会計年度の営業外費用は、168百万円(前連結会計年度は147百万円)となり、21百万円の増加となりました。その主な要因は、従業員休業補償費の計上によるものであります。
(特別損益)
当連結会計年度の特別利益は、182百万円(前連結会計年度は10百万円)となり、172百万円の増加となりました。その主な要因は、投資有価証券売却益171百万円を計上したことによるものであります。
また、当連結会計年度の特別損失は、193百万円(前連結会計年度は54百万円)となり138百万円の増加となりました。その主な要因は、当期において投資有価証券評価損122百万円を計上し、減損損失が24百万円増加したことによるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税は、108百万円(前連結会計年度は、163百万円)、法人税等調整額は、△5百万円(前連結会計年度は、△22百万円)となりました。その結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、184百万円(前連結会計年度は、165百万円)となりました。
c.キャッシュ・フローの分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の
状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(キャッシュ・フロー指標のトレンド)
| 回 次 | 第17期 | 第18期 | 第19期 |
| 決 算 年 月 | 平成30年12月 | 令和元年12月 | 令和2年12月 |
| 自己資本比率(%) | 35.6 | 35.9 | 34.6 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 13.3 | 15.9 | 13.4 |
| 債務償還年数(年) | 89.9 | 10.8 | - |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 1.3 | 11.6 | - |
(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値を用いて、以下の計算式により計算しております。
| ・自己資本比率(%) | :自己資本/総資産 |
| ・時価ベースの自己資本比率(%) | :株式時価総額/総資産 |
| ・債務償還年数(年) | :有利子負債/営業キャッシュ・フロー |
| ・インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | :営業キャッシュ・フロー/利払い |
2.株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
3.営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動による
キャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されて
いる負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を令和元年12
月期の期首から適用しており、平成30年12月期の自己資本比率及び時価ベースの自己資本比率については、当
該会計基準等を遡って適用した後の数値を記載しております。
5.第19期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスのた
め記載しておりません。
d.資本の財源及び資金の流動性
資本の財源については、収益力及び資産効率の向上により確保することを基本としております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料費や製造費用、販売費及び一般管理費、設備の新設、拡充、改修等に要する設備資金などであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性を確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につき
ましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
e.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度の計画の達成状況は次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 指標 | 計画 令和2年12月期 | 実績 令和2年12月期 | 計画対比 |
| 売上高 | 18,200 | 14,752 | △3,447 |
| 営業利益 | 400 | 270 | △129 |
| 経常利益 | 350 | 297 | △52 |
新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞に伴い、当社グループでは、令和2年12月期の計画に織
り込んでいた需要が見込めず、各項目において未達成となりました。