有価証券報告書-第73期(平成27年1月1日-平成27年12月31日)

【提出】
2016/03/30 13:43
【資料】
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【項目】
107項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府・日本銀行の各種政策、国内外の経済の回復に伴う企業業績の向上、株高、雇用・所得環境の改善などによって、個人消費においても昨年の消費増税後の反動減から抜け出し、全般的には改善の動きが見られました。
当アパレル・ファッション業界におきましては、一部の高付加価値商品や訪日外国人による売上の増加は見られるものの、衣料品に関する消費者の選択眼は一層厳しさを増しております。春先には百貨店衣料品売上なども前年対比プラスで推移していたものの、夏のセール商戦は盛り上がりに欠け、また、11、12月は暖冬となるなど気候要因にも影響を受け、秋冬物商戦についても厳しい消費環境が続きました。
このような経営環境のなかで、当社グループは事業の選択と集中を掲げ、事業構造改革を進めてまいりました。業務全般の一層の効率化を進めるとともに、「ものづくり」力を活かした商品企画、販路の見直しも含めた営業・店舗運営体制の確立、調達購買の合理化と柔軟な生産体制の実現、情報システムの刷新等インフラの整備など、環境に即応した事業推進に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は974億1千5百万円(前年比12.2%減)、営業利益は65億7千7百万円(前年比35.6%減)、経常利益は70億3千6百万円(前年比32.0%減)、当期純利益は25億9千5百万円(前年比58.9%減)となりました。
平成27年の春夏シーズンをもって、バーバリーブランドのライセンス事業は終了し、秋冬シーズンより、マッキントッシュ ロンドン(メンズ・ウィメンズ)、ブルーレーベル・クレストブリッジおよびブラックレーベル・クレストブリッジ各ブランドの展開を全国百貨店、三陽銀座タワーなど直営店およびEコマースにて一斉スタートいたしました。これらの新ブランドの成功に向けて、商品企画、店頭販売、販促活動などあらゆる面から強化を図ってまいりました。
以上のような事業環境激変の下、当社グループは、当社の社是である「真・善・美」のものづくり、またタグラインの「TIMELESS WORK.ほんとうにいいものをつくろう。」を体現すべく、お客様にご支持いただける商品づくりに邁進してまいる所存でございます。
なお、当社グループは、アパレルを核とするファッション関連事業の単一セグメントでありますので、セグメント情報の記載はしておりません。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額が34億4千9百万円ありましたが、税金等調整前当期純利益を37億8千4百万円計上し、売上債権の減少による増加額が49億5千7百万円あったこと等により、32億3千7百万円の収入(前連結会計年度は、99億3百万円の収入)となりました。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、敷金及び保証金の回収による収入8億6千4百万円がありましたが、敷金及び保証金の差入による支出1億6千1百万円、有形固定資産の取得による支出9億3千1百万円があったこと等により、3億6百万円の支出(前連結会計年度は、2億7千6百万円の支出)となりました。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出26億5千万円や、配当金の支払額10億5百万円があったこと等により、37億8千7百万円の支出(前連結会計年度は、20億2千9百万円の支出)となりました。
この結果、現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ8億5千7百万円減少し、265億8千万円となりました。