訂正有価証券報告書-第67期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/28 16:26
【資料】
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【項目】
120項目

業績等の概要

(1) 業 績
(単位:百万円)
平成28年3月期平成29年3月期増減額
売上高56,20357,8351,631
営業利益2,3472,581234
経常利益2,5342,831297
親会社株主に帰属する当期純利益1,2061,524317

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなか、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、中国など新興国の景気減速、米国新政権の政策運営の動向、英国のEU離脱問題などの影響により、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは2016年3月期から2018年3月期までの3ヶ年の中期経営計画(「つぎつぎと、次のこと。」)に基づき、「収益力の強化」「成長力の推進」「株主価値の向上」を基本方針とし、中期数値目標達成に向けて取り組んでまいりました。
受注部門においては、平成28年9月にシール印刷やステッカー印刷などを営む株式会社八光社の株式を100%取得し、連結子会社とするなど事業領域の拡大を図りました。主力のデータプリントサービスをはじめ図書館ソリューション、手帳・見本帳などの事業とともに業容の拡大に取り組みました。製品販売部門においては、広告媒体・メディアを通じてノートなどの自社製品の認知度向上を図るとともに、各種新製品の開発、ネット販売の強化、海外販路の開拓、国内及び海外工場の効率化に引き続き取り組みました。また前期M&Aにより連結子会社となったリーベックス株式会社及び有限会社マルヨシ民芸家具の業績が今期よりフルに寄与することとなりました。
なお、連結子会社の兵庫ナカバヤシ株式会社は兵庫県養父市において平成27年度よりニンニクの栽培を開始いたしましたが、改正国家戦略特区法施行を受けた規制緩和を利用し、昨年日本初の農地購入企業となりました。今後とも地域への貢献を果たしてまいります。
この結果、当社グループにおける当連結会計年度の売上高は、前年同期比2.9%増の578億35百万円となりました。利益面では販売費及び一般管理費が増加したものの売上高の増加、原価率の低下により、営業利益は25億81百万円(前年同期比10.0%増)、経常利益は28億31百万円(前年同期比11.7%増)と増益となりました。
また、特別利益は固定資産売却益15百万円、投資有価証券売却益9百万円など合計で30百万円を計上し、特別損失は確定拠出年金制度へ移行に伴う損失1億32百万円、減損損失62百万円など合計で2億13百万円を計上いたしました。この結果、法人税等税負担調整後の親会社株主に帰属する当期純利益は15億24百万円(前年同期比26.3%増)となりました。
なお、平成28年9月にM&Aにより連結子会社となった株式会社八光社及びハチデン株式会社は、平成28年11月に合併し株式会社八光社が存続会社となりました。
セグメントの状況は以下のとおりです。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、当連結会計年度の比較・分析は変更後の区分に基づいております。
[印刷製本関連事業]
図書館ソリュ-ション部門は図書館製本の冊数が減少しているなか、公共図書館、専門図書館、博物館を中心に業務委託の受注拡大や蔵書管理システムの拡販に注力いたしました。手帳部門は年玉手帳、市販手帳、生徒手帳の受注拡大に努めるとともにオンデマンド手帳の提案に取り組みました。データプリントサービス部門はBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の事業領域の拡大や物流などを中心としたラベル事業の受注拡大に取り組みましたが受注高は減少いたしました。一方、新たに連結子会社となったシール印刷などを営む株式会社八光社の業績は計画通り順調に推移いたしました。
この結果、当事業の売上高は274億73百万円(前年同期比1.4%増)、営業利益は6億98百万円(前年同期比20.8%減)となりました。
[ステーショナリー関連事業]
ノートは「ロジカル・エアーノート」の販売が順調に推移しており、人気キャラクターを使用した新柄の投入や小学生向けに「けしやすい学習帳」「かるい学習帳」などの新製品の拡販に努めました。また紙箱型収納用品「ライフスタイルツール」はメディアで再三とりあげられるなど発売時より多方面から好評を得ており、新アイテムを追加するなど販売は好調に推移いたしました。アルバムは収納に工夫を凝らした「折りたたみアルバム」や「スクエアアルバム」など各種新製品を発売いたしましたが売上高は減少いたしました。一方で商品構成の見直しや製造部門の生産性の向上により原価率は低下し、採算性は向上いたしました。
この結果、当事業の売上高は131億92百万円(前年同期比3.2%減)、営業利益は8億54百万円(前年同期比30.5%増)となりました。
[環境・オフィス関連事業]
シュレッダは販売拠点の拡充により全国的な営業を展開し、官公庁、金融機関、民間企業を中心に引き続きシェアアップに取り組みました。またチップ袋の交換が楽になる新開発の自動梱包機能を搭載したオフィスシュレッダ「Assist Pack」を新発売いたしました。オフィス家具は高級感のある木製品の開発などアイテムの充実、ショールームの拡充、プランニングサービスの強化などに取組み業績は順調に推移いたしました。また前期より連結子会社となった有限会社マルヨシ民芸家具も売上高に寄与いたしました。
この結果、当事業の売上高は70億38百万円(前年同期比15.1%増)、営業利益は4億35百万円(前年同期比10.0%減)となりました。
[デジタルガジェット関連事業]
市場の変化を捉えた新製品の開発に積極的に取り組み、家電量販店を中心にPC関連商品、スマートフォン・タブレット関連商品などの販売が順調に推移いたしました。無線通信に対応した世界最小クラスの34mmボール搭載トラックボールを新発売し好評を得ております。各種ケーブルは無線の普及もありますが、リニューアルにより堅調に推移いたしました。また前期より連結子会社となったホームセキュリティ関連商品を販売するリーベックス株式会社の業績も新規販路の開拓、新製品の投入などにより順調に推移いたしました。
この結果、当事業の売上高は46億14百万円(前年同期比18.0%増)、営業利益は3億16百万円(前年同期比75.9%増)となりました。
[ベビー・メディカル関連事業]
チャイルドシートは純日本製のブランド確立に取り組み、国内外の新規販路の拡大につながりました。自社製品の売上高比率が高まったことにより製造部門の安定化とコストダウンが図られ、加えて新製品開発に伴う設備投資の償却負担も減少したことから、採算性は大幅に改善いたしました。メディカル部門は病院向けの電子カルテワゴンや点滴スタンドなどの販売ですが低迷いたしました。
この結果、当事業の売上高は14億98百万円(前年同期比9.8%減)、営業利益は17百万円(前年同期営業損失1億59百万円)となりました。
[発電関連事業]
太陽光発電及び連結子会社の松江バイオマス発電株式会社が営む木質バイオマス発電であり、概ね順調に稼働いたしました。
この結果、当事業の売上高は14億65百万円(前年同期比17.5%増)、営業利益は2億41百万円(前年同期比1.0%増)となりました。
[その他]
その他は、連結子会社のウーマンスタッフ株式会社が営む人材派遣業、日本通信紙株式会社が営むアウトソーシング事業等であり、売上高は25億52百万円(前年同期比0.3%増)、営業利益は1億79百万円(前年同期比2.0%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、26億99百万円の収入(前年同期比64百万円収入増)となりました。主な内訳として、収入については、税金等調整前当期純利益26億48百万円、減価償却費14億76百万円、のれん償却額1億66百万円であり、支出については、退職給付に係る負債の減少額11億74百万円、法人税等の支払額7億1百万円、売上債権の増加額4億47百万円等であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、21億36百万円の支出(前年同期比8億95百万円支出増)となりました。主な内訳として、収入については、有形固定資産の売却による収入1億58百万円、支出については、有形固定資産の取得による支出17億23百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2億86百万円、子会社株式の取得による支出1億55百万円等であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、15億26百万円の支出(前年同期比2億82百万円の支出増)となりました。主な内訳は、長期借入れによる収入30億75百万円、長期借入金の返済による支出35億26百万円、自己株式の取得による支出6億8百万円、配当金の支払額3億74百万円等であります。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は前連結会計年度末より9億80百万円減少し、60億71百万円となりました。