有価証券報告書-第118期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 13:24
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善により緩やかな回復傾向が続いていましたが、年度末にかけて新型コロナウイルス感染症拡大により、多くの産業で企業収益が影響を受け始めており、先行きの景気は悪化傾向が顕著になっています。
印刷業界におきましては、電子書籍市場やインターネット広告市場の拡大による紙媒体の需要減少や競争の激化による受注単価の下落が続いていることに加え、新型コロナウイルス感染症拡大による影響などもあり、経営環境は依然として厳しい状況が続きました。
当社はこのような情勢のもと、営業部門においては前連結会計年度において新たに連結子会社となった新村印刷株式会社とのシナジー効果を早期に発揮させるための取り組みを行い、包装・パッケージ分野の受注拡大を図るとともに、包装・パッケージ及び医療用添付文書の生産設備を増強しました。さらに、伸張分野である配送用ラベル伝票についても積極的に受注活動を展開するとともに、生産設備を増強しました。組織面では、グループの物流管理部門並びに商業印刷分野の営業部門及び生産管理部門の集約を行い、情報の一元化及び業務効率化を図りました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、前第3四半期連結会計期間より新村印刷株式会社を連結子会社化したことが寄与し、売上高は181億27百万円(前年同期比2.1%増)となりました。しかしながら、損益面では、営業損失1億52百万円(前年同期は73百万円の利益)、経常損失1億9百万円(前年同期は1億14百万円の利益)、特別損失として投資有価証券評価損55百万円、固定資産売却損34百万円等を計上したこと並びに繰延税金資産を一部取り崩したことによる法人税等調整額60百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失3億47百万円(前年同期は1億10百万円の利益)となりました。
セグメント別の業績を示すと次のとおりです。
① 印刷事業
前連結会計年度より新たに連結子会社となった新村印刷株式会社とのシナジー効果を早期に発揮させるための取り組みとして、包装・パッケージ分野の受注拡大を図るとともに包装・パッケージ及び医療用添付文書の生産設備を増強しました。また、伸張分野である配送用ラベル伝票の積極的な受注活動を展開するとともに、生産設備を増強しました。
売上高は配送用伝票や新型コロナウイルス感染症拡大により展示会・イベントが延期となったことなどによる宣伝用印刷物の減少はあったものの、新村印刷株式会社を連結子会社化したことが寄与し、売上高は164億60百万円(前年同期比2.8%増)となりましたが、損益面では、新村印刷株式会社の貢献がなく、セグメント損失(営業損失)1億26百万円(前年同期は25百万円の損失)となりました。
② 電子部品製造事業
次世代タッチセンサーのAgメッシュ配線を直接形成する技術開発が終了し、前第4四半期連結会計期間より量産体制に入りました。今後、生産工程の改善による品質向上、自動化等による省力化を行い、生産効率を向上させることで早期に収益改善を図ります。また、エッチング精密製品については、次世代移動通信技術5Gシステムを基盤とした電子デバイスの需要増加が見込まれ、受注の確保を目指します。
車載用タッチパネル製品、エッチング精密製品の売上が大幅に減少したことにより、売上高は12億98百万円(前年同期比6.9%減)、セグメント損失(営業損失)3億87百万円(前年同期は2億36百万円の損失)となりました。
③ 不動産賃貸等事業
経営資源の有効活用及び財務体質の強化を図るため、不動産をはじめとする現有資産の積極的な活用や、太陽光発電の安定運営に取り組んでいます。売上高は5億8百万円(前年同期比6.5%増)、セグメント利益(営業利益)3億60百万円(前年同期比7.4%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ11億81百万円減少し、当連結会計年度末には17億93百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、4億43百万円の収入超過(前年同期比14億88百万円(77.0%)の減少)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純損失2億32百万円(前年同期は3億7百万円の税金等調整前当期純利益)及び減価償却費11億16百万円(前年同期比8百万円(0.8%)の増加)の計上があったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、5億48百万円の支出超過(前年同期比6億28百万円(53.4%)の支出減少)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出6億15百万円(前年同期比5億64百万円(47.8%)の支出減少)があったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、10億76百万円の支出超過(前年同期比9億91百万円(1,159.0%)の支出増加)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出5億14百万円(前年同期比69百万円(12.0%)の支出減少)などがあったことなどによるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
ア 生産実績
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
印刷16,522,9543.0
電子部品製造1,298,594△6.4
不動産賃貸等
合計17,821,5492.2

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 生産高は販売価額をもって表示したものです。
3 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
イ 受注実績
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
印刷16,566,1412.1774,763△13.1
電子部品製造1,192,880△6.8170,8365.1
不動産賃貸等
合計17,759,0211.4945,600△10.3

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
ウ 販売実績
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
印刷16,460,5412.8
電子部品製造1,298,390△6.9
不動産賃貸等368,9352.5
合計18,127,8672.1

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
株式会社読売新聞東京本社5,006,50328.24,943,59527.3
ヤマト運輸株式会社1,925,92410.81,841,94510.2

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ29億27百万円減少の252億38百万円となりました。これは、主に現金及び預金並びに投資有価証券が減少したことによるものです。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ12億74百万円減少の97億66百万円となりました。これは、主に短期借入金及び長期借入金の減少によるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ16億53百万円減少の154億72百万円となりました。これは、主にその他有価証券評価差額金の減少によるものです。
当連結会計年度は、配送用伝票や新型コロナウイルス感染症拡大により展示会・イベントが延期となったことなどによる宣伝用印刷物の減少により印刷事業の売上は減少したものの、新たな分野(包装・パッケージ)への進出と既存事業とのシナジーを生み出すことを目的に、新村印刷株式会社を連結子会社化したことが寄与し、売上高は181億27百万円となりましたが、印刷事業の外注費等の製造コストの増加や電子部品製造事業の採算性の悪化などにより、営業損失1億52百万円、経常損失1億9百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は3億47百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、外注費、材料費並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。短期運転資金は主に営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金を活用することを基本とし、必要に応じて銀行からの短期借入を選択しています。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、銀行からの長期借入及びリース取引を基本としています。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は41億5百万円となっています。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は17億93百万円となっています。
また、新型コロナウイルス感染症拡大による業績への影響を鑑み、手許流動性を高め財務安定化を図るべく、2020年4月から5月にかけて、借入額10億円、借入期間2020年10月27日までの借入を行いました。
③ 重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断
① 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性があると考えられる金額まで減額するために評価性引当額を計上しています。評価性引当額の必要性を検討するに当たっては、将来の課税所得見込み及び税務計画を検討していますが、将来の業績や課税所得実績の変動により繰延税金資産の計上に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 固定資産の減損損失
当社グループは、固定資産の減損の兆候を判定するにあたっては、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額することとしていますが、市場環境等の変化や業績の変動により収益性が著しく低下した場合には、減損損失を計上する可能性があります。
③ 退職給付費用及び退職給付債務
当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しています。
退職給付費用及び退職給付債務について、退職率などの基礎率、割引率及び長期期待運用収益率を用いて算出しています。割引率及び長期期待運用収益率は、金利の変動等を含む現状の市場動向等を考慮して決定しています。当社グループは現在使用している前提は妥当であると考えていますが、前提の変更により退職給付費用及び退職給付債務に影響を与える可能性があります。
④ 投資有価証券の評価
その他有価証券で時価のあるものについては、期末日の時価が取得価額に比べて著しく下落したものを減損損失の対象としています。将来、株式市況や投資先の業績が悪化した場合には、追加的な減損損失の認識が必要となる可能性があります。

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