有価証券報告書-第104期(2024/04/01-2025/03/31)
2024年度の日本経済は、九州にも展開する半導体関連などの企業による設備投資が好調で、インバウンド需要も旺盛だった。その半面、コメの価格高騰に象徴される物価高の影響から消費マインドは冷え込み、トランプ米大統領が打ち出した関税政策で景気の不透明感、不確実性が増した。
日本新聞協会によると、業界全体の24年の新聞発行部数は前年比6.9%(197万部)減の2,661万部、新聞広告費は前年比2.7%減の3,417億円と新聞離れに歯止めがかかっていない。加えて国内メーカーが新聞輪転機や新聞用紙の製造撤退を発表するなど、新聞制作や安定発行の基盤を揺るがしかねない動きも生じ、業界を取り巻く環境は依然として厳しい。当社も新聞販売、広告収入の減少トレンドは変わっていない。
こうした中、当社は24年6月に代表取締役社長が8年ぶりに交代した。新たな経営体制下でも引き続き、「わたしたちの九州 西日本新聞社は地域づくりの先頭に立ちます」を当社グループの企業理念として掲げ、九州を代表する報道機関として地域ジャーナリズムを堅持すると同時に、地場の主要企業の一つとしてビジネスを通した住みやすい地域づくりの実現に努めている。
24年4月から2カ年の「2025中期経営計画」(25中計)では、「メディア事業のモデルチェンジ」「グループ営業の拡充」「経営基盤の強化」の方針に基づき、紙メディア事業の赤字体質からの脱却を進め、新たな収益の柱を育てるなど、最重要課題である「増収」に取り組むことで、現在の減収トレンドからの転換を目指している。
編集局では、いじめ防止対策推進法施行10年を受けたキャンペーン報道「いじめ問題を追う」が、人権擁護などに貢献した記事を表彰する新聞労連ジャーナリズム大賞の優秀賞に選ばれた。他にも25年に節目を迎える戦後80年関連企画を多角的に展開するなど、クオリティー・メディアとして人権、平和に正面から向き合い、地域に寄り添う姿勢を示した。23年に開設したWEBサイト「西スポWEB OTTO!」はページビューを大幅に増やし、24年度下期は想定より早く黒字を計上するなど大幅な増収となった。電子版「西日本新聞me」は着実に有料会員数を増やし、グループ全社でデジタルメディア事業の拡大に挑んだ。
ビジネス面では当社グループが展開する「脳活新聞プロジェクト」が日本新聞協会の24年度「新聞経営賞」に選出された。シニア層の認知機能低下を予防する脳トレ問題の掲載を皮切りに、イベントや物販などを通じて新たな収益源を創出した点が評価された。新聞販売に次ぐ収入の「第二の柱」に成長した不動産事業は業績を伸ばした。一方、朝刊の原則1版化など新聞制作見直しによるコスト削減策を講じたほか、25年度以降に人件費の節減効果を見込む定年前退職時の割増制度期間限定拡充にも取り組んだ。
それでも、経営の安定と持続可能な成長を実現するには、抜本的な構造改革が引き続き欠かせない。限られた経営資源の中で成果を上げられるよう、編集局では25年4月から経済面や福岡県内の地域版コンテンツ再編と併せて、編集作業をより効率化する紙面制作を始めた。紙の新聞に加えて、meやOTTO!などを起点に、スポーツビジネスなど関連ビジネスを拡大し、読者のLTV(顧客生涯価値)向上も追求していく。
不動産に次ぐ収益の柱を育てるべく、営業本部では組織再編を行い、事業の選択と集中も進める。地元企業や地方自治体など顧客ニーズの分析を深めて法人、自治体向けの営業活動を強化し、組織の枠組みを超えた施策で売り上げ規模の拡大を図る。当社とグループ社間の連携も一層深めながらグループの力を結集し、「稼ぐ力」の増強を目指す。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
日本新聞協会によると、業界全体の24年の新聞発行部数は前年比6.9%(197万部)減の2,661万部、新聞広告費は前年比2.7%減の3,417億円と新聞離れに歯止めがかかっていない。加えて国内メーカーが新聞輪転機や新聞用紙の製造撤退を発表するなど、新聞制作や安定発行の基盤を揺るがしかねない動きも生じ、業界を取り巻く環境は依然として厳しい。当社も新聞販売、広告収入の減少トレンドは変わっていない。
こうした中、当社は24年6月に代表取締役社長が8年ぶりに交代した。新たな経営体制下でも引き続き、「わたしたちの九州 西日本新聞社は地域づくりの先頭に立ちます」を当社グループの企業理念として掲げ、九州を代表する報道機関として地域ジャーナリズムを堅持すると同時に、地場の主要企業の一つとしてビジネスを通した住みやすい地域づくりの実現に努めている。
24年4月から2カ年の「2025中期経営計画」(25中計)では、「メディア事業のモデルチェンジ」「グループ営業の拡充」「経営基盤の強化」の方針に基づき、紙メディア事業の赤字体質からの脱却を進め、新たな収益の柱を育てるなど、最重要課題である「増収」に取り組むことで、現在の減収トレンドからの転換を目指している。
編集局では、いじめ防止対策推進法施行10年を受けたキャンペーン報道「いじめ問題を追う」が、人権擁護などに貢献した記事を表彰する新聞労連ジャーナリズム大賞の優秀賞に選ばれた。他にも25年に節目を迎える戦後80年関連企画を多角的に展開するなど、クオリティー・メディアとして人権、平和に正面から向き合い、地域に寄り添う姿勢を示した。23年に開設したWEBサイト「西スポWEB OTTO!」はページビューを大幅に増やし、24年度下期は想定より早く黒字を計上するなど大幅な増収となった。電子版「西日本新聞me」は着実に有料会員数を増やし、グループ全社でデジタルメディア事業の拡大に挑んだ。
ビジネス面では当社グループが展開する「脳活新聞プロジェクト」が日本新聞協会の24年度「新聞経営賞」に選出された。シニア層の認知機能低下を予防する脳トレ問題の掲載を皮切りに、イベントや物販などを通じて新たな収益源を創出した点が評価された。新聞販売に次ぐ収入の「第二の柱」に成長した不動産事業は業績を伸ばした。一方、朝刊の原則1版化など新聞制作見直しによるコスト削減策を講じたほか、25年度以降に人件費の節減効果を見込む定年前退職時の割増制度期間限定拡充にも取り組んだ。
それでも、経営の安定と持続可能な成長を実現するには、抜本的な構造改革が引き続き欠かせない。限られた経営資源の中で成果を上げられるよう、編集局では25年4月から経済面や福岡県内の地域版コンテンツ再編と併せて、編集作業をより効率化する紙面制作を始めた。紙の新聞に加えて、meやOTTO!などを起点に、スポーツビジネスなど関連ビジネスを拡大し、読者のLTV(顧客生涯価値)向上も追求していく。
不動産に次ぐ収益の柱を育てるべく、営業本部では組織再編を行い、事業の選択と集中も進める。地元企業や地方自治体など顧客ニーズの分析を深めて法人、自治体向けの営業活動を強化し、組織の枠組みを超えた施策で売り上げ規模の拡大を図る。当社とグループ社間の連携も一層深めながらグループの力を結集し、「稼ぐ力」の増強を目指す。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。