有価証券報告書-第80期(平成28年6月1日-平成29年5月31日)

【提出】
2017/08/25 15:42
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【項目】
95項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、ディスクロージャー関連書類印刷の専門会社として60年余の歴史を歩み、現在では、お客様のディスクロージャーとIRに関するあらゆるご要望をサポートする「ディスクロージャー情報サービス」会社となっております。創業以来「顧客第一」の実践を図るべく、常に知識と技術の研鑚に努め、「正確・迅速・機密保持」をモットーに幅広いディスクロージャー関連のサービスを提供し、お客様のニーズに的確にお応えしてまいりました。
当社は、この専門性を生かしながら、高品質のディスクロージャー情報サービスの提供を企業理念とし、情報化時代の新たなディスクロージャーのあり方に係わる問題解決に取り組みながら、「お得意様に感動していただける最善のサービスの提供」を社訓として、お客様との信頼関係の深耕に努め、ディスクロージャー事業の深化と拡大により業績の向上を図るとともに、コンプライアンス、社会環境や安全性に十分配慮し、企業価値の向上に努めることを経営の基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社は、「効率化経営を展開し、高収益体質の維持・強化を図る」ことを経営方針の一つに掲げており、収益性と資本効率を重視する観点から「営業利益」と「自己資本当期純利益率(ROE)」を目標数値とし、常に収益の改善に努め、コスト削減意識をもって企業経営に取り組んでおります。
なお、平成29年7月3日に公表した平成30年5月期から平成32年5月期までの「新・中期経営計画2020」においては、ROE8%を安定的に達成する体質とし、計画最終年度の平成32年5月期においてはROE9%とする目標を掲げております。
(3) 経営環境および中長期的な会社の経営戦略
当社主要事業であるディスクロージャー関連の事業環境はこれまで、金融庁の電子開示制度EDINETの改訂、金融関連商品に対するディスクロージャーの詳細化、会社法の制定に伴う会社・株式制度の改革及び株主総会のIT化の促進、企業のIR活動の拡充、コーポレート・ガバナンスの充実、CSR情報の開示、四半期報告制度の導入など、ここ数年、大きく変化いたしました。また、EDINETの高度化やIFRSの適用など、更なる環境の変化が見込まれ、足元ではスチュワードシップ・コードおよびコーポレートガバナンス・コードの適用が始まるなど、大きく、激しく変化しております。
このような環境の中、当社は、ディスクロージャーの充実と強化ならびに迅速化を図るため、効率的で使いやすい法定開示書類作成支援ツールの提供など、お客様のご要望に的確に対応することにより、最善のサービスを提供し、下記の基本理念・基本方針に則り、事業の拡大と深化に努めてまいります。
① 基本理念
当社はディスクロージャーのパイオニアとして「e-Disclosure Solutions」を基本コンセプトに掲げ、「グローバルなファイナンシャルサポート企業」と「ディスクロージャー&IRのオンリーワン企業」を目指し、企業としての社会的責任を果たすとともに、海外にも眼を向けつつ、お客様の企業価値の向上とディスクロージャー制度の発展とともに成長してまいります。
② 基本方針
イ.当社は、ディスクロージャー関連サービスを専門領域としてビジネスの発展を遂げてまいりました。今後もこの分野を基盤にしていく基本姿勢を堅持し、新EDINETやIFRSへ積極的に対応するほか、新規事業開拓・育成を行い、領域の深化に努め、新しいディスクロージャー分野の開拓を通じ、また、海外にも留意しつつ、領域の拡大を図ります。
ロ.当社は、効率化経営を展開し、高収益体質の維持・強化を図り、企業価値の増大に努めるとともに高品質な製品の制作を提供してまいります。
ハ.当社は、環境保全への配慮、個人情報の保護及びインサイダー情報の管理、コンプライアンスの徹底、雇用を通じた社会貢献に努め、CSR経営を実践してまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
① 開示書類の信頼性向上
お客様のニーズを的確に捉え、ディスクロージャー関連法令等の改正に関するアドバイスや原稿作成に関するコンサルティング、効率的で使いやすい法定開示書類作成支援ツールの提供など、従来の業務のクオリティを大きく改善し、お客様の信頼に応えてまいります。
お客様に満足していただくサービスの提供を通じて、信頼性の向上を図り、法定開示書類、任意開示書類の受注拡大を目指してまいります。
② IPOにおける受注強化
当社が提供するサービスや信頼性が認められた結果、平成26年、平成27年と大型IPOを獲得し、受注件数・金額ともに順調に推移しており、平成25年より3年連続過半数のシェアを獲得するなど、現在の堅調な業況の基礎となっております。IPOでのシェアは、その後の法定開示書類のシェアに直結し、売上獲得の安定性を左右してまいりますため、今後とも、IPOにおける受注強化を目指してまいります。
③ 株主総会プロセスの電子化への対応
現在、経済産業省で検討されてきた株主総会プロセスの電子化について具体化が進められております。当社は、法令に則った株主総会招集通知を作成し、お客様企業の事業内容等を分かりやすく株主に伝えるという本質的な部分での当社の優位性は、一般印刷業者と一線を画しているものと考えていますが、中長期的には徐々に電子化されることが見込まれ、これに対応する新サービスの開発ならびに会社法関連製品の販売増ないし他品目での売上獲得などの対応に取り組んでまいります。
④ 新規事業の開拓と育成
当社が更に飛躍するためには、新規事業の開拓と育成が必要と考えております。現在、当社は、お客様の人材ニーズにお応えするため、有料職業紹介事業を開始しております。紹介実績を積み上げ、飛躍させてまいります。
また、当社は、「グローバルなファイナンシャルサポート企業」を目指しており、国内企業の海外展開に必要な法定開示書類の作成、開示、翻訳の支援を強化すること、更には、今後も増加が見込まれるIFRSの任意適用企業に向けて、IFRSに関する情報の提供やコンサルティングに注力するとともに、IFRSに対応した決算・開示の自動化を進める当社グループのシステムの拡販を進めてまいります。
⑤ グループ経営の強化
当社グループは来たる平成32年に向けて新たな中期経営計画を策定・公表しております。この目標を達成するには、宝印刷グループが一丸となって各社の強みを発揮していかなければならず、経営資源を集約して収益拡大を図り、企業価値の最大化を目指してまいります。この布石として、当連結会計年度につきましては、顧客上場企業向けの情報提供やセミナー・情報誌発行等を行っていた社内組織の総合ディスクロージャー&IR研究所をを株式会社ディスクロージャー&IR総合研究所として100%子会社化したほか、法定開示書類の電子化が一層進み、モバイル環境からのアクセスにも耐えられるWebサイト制作等に強みを持つ株式会社イーツーの子会社化など、着々と手を打ってまいりました。これらグループ会社の共通の価値観を定め価値向上に取り組み、グループ経営を強化してまいります。
(5) 会社の支配に関する基本方針
① 基本方針の内容の概要
当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありませんが、当社の企業価値が毀損され、株主の皆様にとって不本意な形で不利益が生じる可能性があると判断されるような当社株式の大量取得行為や買付提案を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として適当でないと考えます。
したがって、当社は、当社株式に対する買付が行われた際に、株主の皆様が買付に応じるか否かを判断するためや取締役会が代替案を提案するために、必要な情報や時間を確保したり、買付者と交渉を行うことを可能とすること等、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する買付行為を抑止するための枠組みが必要であると考えております。
② 取組みの具体的な内容の概要
イ 会社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み
当社グループはこれまで進めてきた中期経営計画およびCSR経営を引き続き継続するとともに、攻めの経営を断行することにより持続的成長を実現させてまいります。
当社は、株式公開を目指した昭和63年頃から組織的な運営を行うため、諸規程の整備、運用、文書化の推進および内部監査を行い業務の改善に努めるとともに、利益計画を作成してまいりました。その精度を更に高めるため当社を取り巻く内部環境および外部環境の分析を基に、各ステーク・ホルダーにも配意した経営計画の必要性を感じ、中期経営計画を策定することといたしました。その後、社会・環境・経済のトリプル・ボトムラインを意識した目標を加え、継続的に中期経営計画を策定しております。
その実行計画として各年度予算を策定し、全社的な目標を設定のうえ、各部門でその具体策をまとめ、社訓とともに、これに則した経営を展開し、着実な成長を実現してまいりました。
一方で、当社は、機密性または秘匿性の高い企業のディスクロージャー書類の印刷等を専門とする会社でありますので、専門的な知識はもとより、情報管理体制、品質管理体制などが重視されます。そのため、当社は平成12年6月にISOの品質規格(ISO9002)認証を全社に先駆け、工場において取得し、平成16年には全社において、品質規格(ISO9001)ならびに環境規格(ISO14001)認証を取得いたしました。
また、機密性または秘匿性の高い情報を扱うため、プライバシーマークの取得、ならびに情報セキュリティに対応するための、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を範囲を限定して取得するとともに、世界的な環境問題に対する配慮から「森林認証」などの国際認証を取得したほか、日本印刷産業連合会が認定するグリーンプリンティングを取得するなど、それぞれが要求するマネジメントシステムをCSR運用マニュアルとそれに付随する各種の規程を定め、一体化して運用しております。
ロ 基本方針に照らして不適切な者が支配を獲得することを防止するための取組み
当社は、平成19年8月23日開催の当社第70回定時株主総会において、当社の企業価値および株主共同の利益を確保し、または向上させることを目的として、株主の皆様のご承認をいただき、当社株式の大量買付行為に関する対応策(買収防衛策)を導入いたしました。その後、過去三度にわたり継続をしております。直近では、平成28年7月1日開催の取締役会において当社株式の大量買付行為に関する対応策(買収防衛策)を継続することを決議し、平成28年8月26日開催の当社第79回定時株主総会にて株主の皆様のご承認をいただきました。(以下、「本プラン」といいます。)
仮に当社株式に対する買付その他これに類似する行為またはその提案(以下総称して「買付」といいます。)が行われた場合、買付を行う者またはその提案者(以下総称して「買付者」といいます。)に対し、遵守すべき手続を明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報および時間ならびに買付者との交渉の機会の確保をしようとするものであります。当社は、基本方針に照らして、当社の企業価値および株主の皆様の共同の利益を明白に侵害するおそれのある買付者によって、当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値が毀損され、株主の皆様にとって不本意な形で不利益が生じることを未然に防止しようとするものであります。
③ 取組みの具体的な内容に対する当社取締役会の判断およびその理由
イ 買収防衛策に関する指針の要件をすべて充足していること
本プランは、当社基本方針に沿い、関係諸法令、裁判例、株式会社東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る規則および「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」(平成17年5月27日 経済産業省・法務省)の定める三原則(①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性確保の原則)、ならびに「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」(平成20年6月30日 企業価値研究会)の定める指針の内容を充足するものです。
ロ 株主意思の重視
本プランは、取締役会において決議を行い、株主総会に付議し株主の皆様の承認をいただき、導入しております。
また、本プランの有効期間は約3年間に限定されていること、さらに、取締役の任期は1年とされていることから、取締役の選任議案を通じても、1年ごとに株主の皆様のご意思が反映されることになります。
ハ 独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示
本プランでは、取締役を監督する立場にある社外取締役、社外監査役または弁護士・大学教授等の社外有識者からなる特別委員会を設置し、取締役会は特別委員会の勧告に従い本プランの発動または不発動を決議するという手続を採用することにより、当社経営陣の恣意的判断を排し、当社の企業価値および株主共同の利益の維持・向上に資する公正な運営が行われる仕組みが確保されております。
また、特別委員会の判断の透明性を一層高めるため、買付者から提出された買付説明書の概要、買付者の買付内容に対する取締役会の意見、代替案の概要、その他特別委員会が適切と判断する事項を、原則として株主の皆様に対し速やかに情報開示を行うことといたしております。
ニ 本プラン発動のための合理的な客観的要件の設定
本プランは、あらかじめ定められた合理的な客観的要件が充足されなければ発動されないように設定されております。これにより、取締役会による恣意的な発動が防止される仕組みになっております。
ホ 第三者専門家の意見の取得
特別委員会は、当社の費用で、公認会計士、弁護士、コンサルタント、フィナンシャル・アドバイザー等の専門家など、独立した第三者の助言を得ることができるため、特別委員会による判断の公正さ、客観性は一層強く担保されるといえます。
ヘ デッドハンド型・スローハンド型の買収防衛策ではないこと
本プランは、その有効期間の満了前であっても、取締役会の決議によって廃止することができるため、いわゆるデッドハンド型買収防衛策ではありません。
また、当社の取締役の任期は1年であり、期差任期制ではありませんので、いわゆるスローハンド型の買収防衛策でもありません。
当社株式の大量買付行為に関する対応策(買収防衛策)の詳細につきましては、当社ホームページ(https://www.takara-print.co.jp/ir/policy/defense-measures/)に記載しておりますので、ご参照願います。

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