有価証券報告書-第161期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

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2014/06/25 11:00
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有報資料

長期的な新聞離れなどで、販売部数や広告収入の漸減傾向は続いている。さらに、2014年4月から消費税率が5%から8%に引き上げられ、当社の経営にマイナスの影響は避けられない。
メディアの多様化が進むなかで、主力商品である新聞の販売収入と広告収入を維持していくとともに、デジタル事業をもう一つの収益の柱に育てていく必要がある。紙とデジタルという二つの媒体のそれぞれの強みを生かした「ハイブリッド型メディア」を目指す。組織のスリム化と要員の見直しを進める一方、戦略的分野には重点的に経営資源を投資して、消費増税による影響を最小限に抑え、部数減を食い止める体質をつくる。
(1) 新聞出版の事業
①新聞事業
新聞の商品力を高めるためには、他紙にない、良質な情報を発信し続けることが欠かせない。このため引き続き調査報道の分野に力を注いでいる。福島原発事故での除染作業をめぐる「手抜き除染」報道で、13年度の新聞協会賞を受賞した。12年度の「長期連載『プロメテウスの罠』」に続き、編集部門で2年連続の受賞となった。また、東京都知事だった猪瀬直樹氏を辞任に追い込んだ特報など、他社の追随を許さない調査報道が続いた。13年9月には名古屋本社、11月には西部本社の本紙編集センター機能を東京に集約し、それによって生み出された要員を取材部門に移し、取材力を強化した。
販売では、「競争と協調」の方針のもと、攻めの地域と守りの地域に分けるエリア戦略を進め、優位性のある持続可能な販売網を構築して部数シェア拡大を図る販売構造改革を進めている。また、消費増税対策として、13年12月から紙面改革と連動し、「消費増税150日作戦」を展開した。
広告は、朝日新聞デジタルや系列テレビ局などとも連携し、共同セールスなどで付加価値の高い広告を提案していく。優良なコンテンツを持つ企業などと連携を強化するため、13年6月にコンテンツプロデュース部を新設し、新たな収入源の開発に注力している。
印刷・輸送では、同業他社との間で印刷の相互受託・委託や共同輸送などを進め、生産・流通コストの一層の削減に努める。
②デジタルビジネス
デジタル発信を強化するため、13年7月、報道局デジタル編集部をデジタル事業本部に統合し、デジタル本部を発足させた。14年4月には国際本部を統合し、英語、中国語、韓国語での発信を担うとともに、語学教育を中心としたビジネス展開にも力を入れていく。電子新聞「朝日新聞デジタル」の14年3月末の有料会員数は12万8千人に達した。ユーザーの利便性を上げるため、スクラップ機能、スマホ最適化などの改修も進め、14年3月からはお気に入り連載通知メールや夕刊紙面ビューアーのサービスを始めた。デジタル部門の総広告収入は前期を上回った。
③教育事業
教育事業への取り組み強化を社内外に強くアピールするため、14年4月に「教育総合センター」を「教育総合本部」とした。㈱ベネッセコーポレーションとの共同事業「語彙・読解力検定」は前期比1.7倍の6万7,100人の受検者を記録した。㈱学情との提携事業では、就活情報サイト「朝日学情ナビ」を開設。就活生向け紙媒体「仕事PR」特集を4回発行した。若者向けに「知と学びのサミット」、教育関係者向けに「朝日国際教育フォーラム」を開いた。
④企画事業
名古屋、横浜、神戸を巡回した「プーシキン美術館展」には64万人余が来場。「スヌーピー展」も28万人余を集めた。新たに「全日本小中学生ダンスコンクール」を催し、若い親世代にも本社事業の浸透を図った。出資映画「永遠の0」は興行収入85億円を超す大ヒットとなった。14年度は「バルテュス展」「宇宙博2014」「メトロポリタン美術館古代エジプト展」「チューリヒ美術館展」などの大型主催事業を行い、引き続きブランド価値の向上とともに、読者や顧客、広告の獲得につなげていく。
⑤出版事業
朝日新聞出版では、子ども向け科学まんが「サバイバルシリーズ」が好調を続け、08年の発刊から40点を数えて累計266万部を突破し、収益の柱に育った。社をあげてのコンプライアンス研修や女性幹部の積極登用にも取り組み、「週刊朝日」では13年10月に、「AERA」では14年4月に、それぞれ初めて女性編集長が誕生した。
(2) 賃貸事業
大阪・中之島再開発プロジェクトでは、12年11月に完成した東地区の中之島フェスティバルタワーに続き、西地区に建設する新ビルの名称を「中之島フェスティバルタワー・ウエスト(仮称)」とすることを14年4月に発表。新ビルには、当社創業者・村山龍平のコレクションを擁する香雪美術館(神戸市)が分館として「中之島・香雪美術館(仮称)」を設置するほか、㈱ロイヤルホテルが17年夏、高級ラグジュアリーホテルを開業する。
(3) その他の事業
電波事業
コンテンツを核にした多角的な連携を系列テレビ局との間で進めている。北陸朝日放送㈱、熊本朝日放送㈱などでは、レギュラー情報番組内で「朝日新聞デジタル」を活用しながら地元ニュースなどを紹介している。また、全国高校野球選手権大会に関し、系列局が中継する地方大会決勝戦などの映像を「朝日新聞デジタル」でライブ配信する取り組みを広げている。さらに、14年4月にホールディングス化した㈱テレビ朝日とは、メディア業界の激変を視野に戦略的な連携を新段階に進めていくことで合意し、デジタルメディア開発プロジェクトを設けて具体策の検討を進めている。

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