有価証券報告書-第35期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、情報産業をはじめとする市場の成長に積極的に寄与することで、社会に貢献しながら自らも成長していくことを目標とする企業集団であります。また、対象市場を活性化し、新しいプレーヤーの参加を喚起するため、事業者のインキュベーションを積極的に行います。対象市場全体に亘って事業基盤を構築することで、個別事業のリスクを減少しつつ全体の成長効率を向上するという経営方針のもと、常に最適な事業会社群の構成を目指してグループ形成に取り組みます。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、成長性及び収益性の向上を最優先課題としております。目標とする経営指標は、売上高経常利益率5%を継続的に確保することを当面の目標としております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
市場全体をターゲットとする当社グループでは、既存の概念にとらわれず広い視点で収益チャンスを捉え、既存事業の成長に加え、新規事業を積極的に展開してゆくと共に、必要に応じて企業への戦略的投資や育成、M&Aに関しても積極的に活用し、事業を拡大していくことにより、グループの全体価値の向上を図ります。
(4)経営環境および課題と対応
当社グループがこれまで重点的に取り組んでまいりました情報産業市場(IT市場)は、長期的なデジタル化、オンライン化ニーズを背景に成長を続け、また、日本経済が緩やかな成長を続けていたことから、ここ数期間にわたり比較的順調に業績を伸ばすことができました。一方、足許では、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大により、我が国を含めた世界経済は急激な景気の冷え込みに見舞われ、経営環境は非常に不透明な状況と認識しております。
セグメント別の経営環境に対する認識と対応は、以下のとおりです。
① 出版事業
2019年の出版市場(紙+電子出版の合計。推定販売金額)の規模は1兆5432億円、前年比0.2%増とここ5年間で初めてプラスに転じたものの、紙ベースの出版は前年比4.3%減となっており、市場は成熟しているとともに、電子化が進んでいます。
このようなマーケット認識を背景に当社グループは、最新のITテクノロジーやITエデュケーション、デジタルビジネスやオンラインビジネスなど、将来にわたって需要が予想されるコンテンツに特化しており、また、媒体も電子書籍やWebメディアなどのオンライン媒体において強いコンピタンスを有しております。
新型コロナウイルス感染症拡大に対しては、書店の休業や消費の一時的な落ち込みなどで一定の期間影響を受ける可能性がある一方、長期的には、行動変容によるオンライン化の加速によって当社の競争力は一層向上する可能性があると考えております。
② コーポレートサービス事業
2019年の日本の総広告費は6兆9,381億円(前年比101.9%)であり、なかでもインターネット広告費は2兆1,048億円(前年比119.7%)と高い成長性を見せております。一方、当社グループ事業における主なクライアントが属する「情報・通信」業の広告費(マスコミ四媒体広告費、衛星メディア関連を除く。)は、全体で2,656億円(前年比93.2%)(以上は、(株)電通広報局広報部2020年3月公表)となっております。
このような背景から当社グループとしては、業種にこだわらず広く活用の進むオンライン広告やWebマーケティングなど多様なデジタルマーケティングのサポートをクライアントに提供することにより業容拡大の機会があると考えております。
新型コロナウイルス感染症拡大は、一定の期間クライアントの広告宣伝費削減や対面営業活動が制限されることなどから業績に一定の影響を及ぼすものと認識しております。
収束以降は一層のオンライン化、デジタル化に関連したサービス提案を行うことで成長に機会があると考えております。
③ ソフトウェア・ネットワーク事業
2018年の国内のモバイルコンテンツ市場は2兆2,261億円、(前年比105%)(一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム2019年7月公表)と引き続き成長を続けており、コンテンツも多様化を続けております。当社グループとしてはコンテンツの提供からコンテンツ制作や運営サービスなど多層にわたる事業展開により、競争の厳しいコンテンツ市場において安定した成長を目指しています。
また、2020年には620億円(恋活マッチングサービスを含む。前年比約2割増、(株)サイバーエージェント2020年1月公表)と言われるオンライン婚活サービス市場にも事業を展開するなど、事業の多様化による成長機会の拡大にも取り組んでおります。
新型コロナウイルス感染症拡大は、運営するゲームセンターの一時休業等などにより業績に一定の影響を及ぼすものと認識しておりますが、収束後はオンライン化の一層の加速によりビジネスチャンスの拡大の可能性があると考えております。
④ 教育・人材事業
当社グループが手掛けるIT人材向け研修を含む2018年度の企業向け研修サービス市場は、前年度比1.2%増の5,230億円となり((株)矢野経済研究所2019年7月公表)、人材採用難や仕事の専門性の高まり等を背景にここ数年伸長率は堅調に推移しました。
また、医療・介護関連人材紹介を含む2018年度の人材関連ビジネス業務特化型6業界市場も、前年度比8.1%増の4兆430億円となり((株)矢野経済研究所2020年2月公表)、転職率の上昇、中途採用の一般化を背景にここ数年は堅調に推移しました。このような市場環境を背景に、当社グループは研修コンテンツの拡充や定額サービスの導入、紹介サービスの質の向上などの対応によりコンピタンスを向上し、事業の成長に努めてまいりました。
新型コロナウイルス感染症拡大は、研修事業や採用サービスにおいてはクライアントのコスト削減などにより業績に一定の影響を及ぼすものと認識しております。
⑤ 投資運用事業
世界の株式時価総額は86兆米ドル(2019年12月日経記事)、又、投資適格債・高利回り債時価総額は55兆米ドル(2019年3月ブルームバーグ公表)に達し、主要先進国の金融市場は様々な混乱に直面しながらも一定の成長を続けてきました。当社は世界経済の長期成長をベースとした長期投資を行っており、この数年間におこった様々な混乱の中においても安定した収益を続けて来ました。足元においては新型コロナウイルス感染症拡大による大幅な市場の下落により保有有価証券の減損損失を計上いたしましたが、長期的視点からは保有資産の時価回復可能性と安定収入の実現を展望しております。
(5)グループとして対処すべき課題と対応
上記(4)記載のセグメントごとの経営環境に対する認識と対応に加え、当社グループは中長期にわたる今後の一層の成長のため、以下の4点を重点課題として取組んでまいります。
① 将来に向けた事業会社各社の成長基盤構築・整備
当社グループは持ち株会社構造をとっており、上記のとおり各セグメントごとに事業会社が機動的に課題への対応を行うことができる体制を整備しています。全体の成長のため、各事業会社ごとに常に成長に向けて事業構造の最適化を図るよう促しております。
② 新規収益基盤の創出
当社グループ内の保有事業の陳腐化のリスクに対応するため、当社グループでは常に新規収益基盤の創出に邁進してまいります。
③ 事業会社経営人材の拡充と育成
当社グループでは事業会社収益の拡大がグループの成長につながるため、事業会社のマネジメント人材の拡充と育成が重要だと考えております。このため継続的にマネジメント人材の発掘と育成に取り組んでいきたいと考えております。
④ 外的環境要因に耐性のある事業基盤整備
今般の新型コロナウイルス感染症拡大ほどの規模の環境変化が頻発するとは考えていなかったものの、環境変化や市場の変化は従来よりその速度や変化率を上げていると考えており、常に環境の変化に対して柔軟かつ適応力のある、すなわち、環境変化に耐性のある企業集団でありたいと考えております。
当社グループは、情報産業をはじめとする市場の成長に積極的に寄与することで、社会に貢献しながら自らも成長していくことを目標とする企業集団であります。また、対象市場を活性化し、新しいプレーヤーの参加を喚起するため、事業者のインキュベーションを積極的に行います。対象市場全体に亘って事業基盤を構築することで、個別事業のリスクを減少しつつ全体の成長効率を向上するという経営方針のもと、常に最適な事業会社群の構成を目指してグループ形成に取り組みます。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、成長性及び収益性の向上を最優先課題としております。目標とする経営指標は、売上高経常利益率5%を継続的に確保することを当面の目標としております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
市場全体をターゲットとする当社グループでは、既存の概念にとらわれず広い視点で収益チャンスを捉え、既存事業の成長に加え、新規事業を積極的に展開してゆくと共に、必要に応じて企業への戦略的投資や育成、M&Aに関しても積極的に活用し、事業を拡大していくことにより、グループの全体価値の向上を図ります。
(4)経営環境および課題と対応
当社グループがこれまで重点的に取り組んでまいりました情報産業市場(IT市場)は、長期的なデジタル化、オンライン化ニーズを背景に成長を続け、また、日本経済が緩やかな成長を続けていたことから、ここ数期間にわたり比較的順調に業績を伸ばすことができました。一方、足許では、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大により、我が国を含めた世界経済は急激な景気の冷え込みに見舞われ、経営環境は非常に不透明な状況と認識しております。
セグメント別の経営環境に対する認識と対応は、以下のとおりです。
① 出版事業
2019年の出版市場(紙+電子出版の合計。推定販売金額)の規模は1兆5432億円、前年比0.2%増とここ5年間で初めてプラスに転じたものの、紙ベースの出版は前年比4.3%減となっており、市場は成熟しているとともに、電子化が進んでいます。
このようなマーケット認識を背景に当社グループは、最新のITテクノロジーやITエデュケーション、デジタルビジネスやオンラインビジネスなど、将来にわたって需要が予想されるコンテンツに特化しており、また、媒体も電子書籍やWebメディアなどのオンライン媒体において強いコンピタンスを有しております。
新型コロナウイルス感染症拡大に対しては、書店の休業や消費の一時的な落ち込みなどで一定の期間影響を受ける可能性がある一方、長期的には、行動変容によるオンライン化の加速によって当社の競争力は一層向上する可能性があると考えております。
② コーポレートサービス事業
2019年の日本の総広告費は6兆9,381億円(前年比101.9%)であり、なかでもインターネット広告費は2兆1,048億円(前年比119.7%)と高い成長性を見せております。一方、当社グループ事業における主なクライアントが属する「情報・通信」業の広告費(マスコミ四媒体広告費、衛星メディア関連を除く。)は、全体で2,656億円(前年比93.2%)(以上は、(株)電通広報局広報部2020年3月公表)となっております。
このような背景から当社グループとしては、業種にこだわらず広く活用の進むオンライン広告やWebマーケティングなど多様なデジタルマーケティングのサポートをクライアントに提供することにより業容拡大の機会があると考えております。
新型コロナウイルス感染症拡大は、一定の期間クライアントの広告宣伝費削減や対面営業活動が制限されることなどから業績に一定の影響を及ぼすものと認識しております。
収束以降は一層のオンライン化、デジタル化に関連したサービス提案を行うことで成長に機会があると考えております。
③ ソフトウェア・ネットワーク事業
2018年の国内のモバイルコンテンツ市場は2兆2,261億円、(前年比105%)(一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム2019年7月公表)と引き続き成長を続けており、コンテンツも多様化を続けております。当社グループとしてはコンテンツの提供からコンテンツ制作や運営サービスなど多層にわたる事業展開により、競争の厳しいコンテンツ市場において安定した成長を目指しています。
また、2020年には620億円(恋活マッチングサービスを含む。前年比約2割増、(株)サイバーエージェント2020年1月公表)と言われるオンライン婚活サービス市場にも事業を展開するなど、事業の多様化による成長機会の拡大にも取り組んでおります。
新型コロナウイルス感染症拡大は、運営するゲームセンターの一時休業等などにより業績に一定の影響を及ぼすものと認識しておりますが、収束後はオンライン化の一層の加速によりビジネスチャンスの拡大の可能性があると考えております。
④ 教育・人材事業
当社グループが手掛けるIT人材向け研修を含む2018年度の企業向け研修サービス市場は、前年度比1.2%増の5,230億円となり((株)矢野経済研究所2019年7月公表)、人材採用難や仕事の専門性の高まり等を背景にここ数年伸長率は堅調に推移しました。
また、医療・介護関連人材紹介を含む2018年度の人材関連ビジネス業務特化型6業界市場も、前年度比8.1%増の4兆430億円となり((株)矢野経済研究所2020年2月公表)、転職率の上昇、中途採用の一般化を背景にここ数年は堅調に推移しました。このような市場環境を背景に、当社グループは研修コンテンツの拡充や定額サービスの導入、紹介サービスの質の向上などの対応によりコンピタンスを向上し、事業の成長に努めてまいりました。
新型コロナウイルス感染症拡大は、研修事業や採用サービスにおいてはクライアントのコスト削減などにより業績に一定の影響を及ぼすものと認識しております。
⑤ 投資運用事業
世界の株式時価総額は86兆米ドル(2019年12月日経記事)、又、投資適格債・高利回り債時価総額は55兆米ドル(2019年3月ブルームバーグ公表)に達し、主要先進国の金融市場は様々な混乱に直面しながらも一定の成長を続けてきました。当社は世界経済の長期成長をベースとした長期投資を行っており、この数年間におこった様々な混乱の中においても安定した収益を続けて来ました。足元においては新型コロナウイルス感染症拡大による大幅な市場の下落により保有有価証券の減損損失を計上いたしましたが、長期的視点からは保有資産の時価回復可能性と安定収入の実現を展望しております。
(5)グループとして対処すべき課題と対応
上記(4)記載のセグメントごとの経営環境に対する認識と対応に加え、当社グループは中長期にわたる今後の一層の成長のため、以下の4点を重点課題として取組んでまいります。
① 将来に向けた事業会社各社の成長基盤構築・整備
当社グループは持ち株会社構造をとっており、上記のとおり各セグメントごとに事業会社が機動的に課題への対応を行うことができる体制を整備しています。全体の成長のため、各事業会社ごとに常に成長に向けて事業構造の最適化を図るよう促しております。
② 新規収益基盤の創出
当社グループ内の保有事業の陳腐化のリスクに対応するため、当社グループでは常に新規収益基盤の創出に邁進してまいります。
③ 事業会社経営人材の拡充と育成
当社グループでは事業会社収益の拡大がグループの成長につながるため、事業会社のマネジメント人材の拡充と育成が重要だと考えております。このため継続的にマネジメント人材の発掘と育成に取り組んでいきたいと考えております。
④ 外的環境要因に耐性のある事業基盤整備
今般の新型コロナウイルス感染症拡大ほどの規模の環境変化が頻発するとは考えていなかったものの、環境変化や市場の変化は従来よりその速度や変化率を上げていると考えており、常に環境の変化に対して柔軟かつ適応力のある、すなわち、環境変化に耐性のある企業集団でありたいと考えております。