有価証券報告書-第139期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/24 15:32
【資料】
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注記事項-企業結合、連結財務諸表(IFRS)

7.企業結合
(1) 重要な企業結合
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
前連結会計年度において重要な企業結合はありません。
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(ア)企業結合の概要
① スミトバント バイオファーマ リミテッド
(ⅰ)被取得企業の名称及びその事業の内容
被取得企業の名称:スミトバント バイオファーマ リミテッド
事業の内容:持株会社
(ⅱ)取得した議決権付資本持分の割合
100%
② スミトバント バイオファーマ インク
(ⅰ)被取得企業の名称及びその事業の内容
被取得企業の名称:スミトバント バイオファーマ インク
事業の内容:グループ会社の管理、事業・販売開発、ヘルスケアプラットフォームの活用推進等
(ⅱ)取得した議決権付資本持分の割合
100%
③ マイオバント サイエンシズ リミテッド
(ⅰ)被取得企業の名称及びその事業の内容
被取得企業の名称:マイオバント サイエンシズ リミテッド
事業の内容:レルゴリクス、MVT-602等の医薬品の研究開発
(ⅱ)取得した議決権付資本持分の割合
50%
④ ユーロバント サイエンシズ リミテッド
(ⅰ)被取得企業の名称及びその事業の内容
被取得企業の名称:ユーロバント サイエンシズ リミテッド
事業の内容:ビベグロン、URO-902等の医薬品の研究開発
(ⅱ)取得した議決権付資本持分の割合
75%
⑤ エンジバント セラピューティクス リミテッド
(ⅰ)被取得企業の名称及びその事業の内容
被取得企業の名称:エンジバント セラピューティクス リミテッド
事業の内容:RVT-802、RVT-801等の医薬品の研究開発
(ⅱ)取得した議決権付資本持分の割合
100%
⑥ アルタバント サイエンシズ リミテッド
(ⅰ)被取得企業の名称及びその事業の内容
被取得企業の名称:アルタバント サイエンシズ リミテッド
事業の内容:Rodatristat ethyl等の医薬品の研究開発
(ⅱ)取得した議決権付資本持分の割合
100%
⑦ スピロバント サイエンシズ リミテッド
(ⅰ)被取得企業の名称及びその事業の内容
被取得企業の名称:スピロバント サイエンシズ リミテッド
事業の内容:SPIRO-2101、SPIRO-2102等の医薬品の研究開発
(ⅱ)取得した議決権付資本持分の割合
100%
(イ)取得日
2019年12月27日
(ウ)被取得企業の支配の獲得方法
現金を対価とする株式取得
(エ)企業結合を行った主な理由
当社の連結子会社である大日本住友製薬株式会社(以下「大日本住友製薬」という。)とロイバント社との間の戦略的提携に伴う株式譲渡等の手続きが2019年12月27日付けで完了しました。
大日本住友製薬は、「中期経営計画2022」において、収益の柱である米国での非定型抗精神病薬「ラツーダ」の独占販売期間終了後も持続的な成長を実現するため、「成長エンジンの確立」と「柔軟で効率的な組織基盤づくり」を基本方針として掲げ、事業基盤の再構築に取り組んでいます。
ロイバント社は、機敏性と起業家精神を重視したバイオファーマ会社である「Vant」を複数設立し、革新的な医薬品とテクノロジーを患者さんに迅速に提供することにより、健康に寄与することを目指しています。各Vantは、独特な手法による人材の採用やテクノロジーの導入を通じて研究開発と販売の効率化に取り組んでいます。
大日本住友製薬は、上記の戦略的提携により、2022年度までに上市が期待され将来的にブロックバスターとなりうる開発品を含む、多数のパイプラインを獲得することに加え、大日本住友製薬グループ全体のR&D生産性の向上、デジタルトランスフォーメーションの加速を図り、中長期的な成長を目指します。
当該戦略的提携に伴い、ロイバント社は、新会社スミトバント バイオファーマ リミテッドにロイバント社が保有する子会社5社の株式(マイオバント サイエンシズ リミテッド、ユーロバント サイエンシズ リミテッド、エンジバント セラピューティクス リミテッド、アルタバント サイエンシズ リミテッドおよびスピロバント サイエンシズ リミテッド)等を移管し、大日本住友製薬は、スミトバント バイオファーマ リミテッドの全株式を取得しました。
なお、大日本住友製薬によるの株式取得により、スミトバント バイオファーマ リミテッドおよび傘下の5社がそれぞれ持つ子会社を含め、合計33社が当社の連結子会社となりました。
(オ)取得対価及びその内訳
(単位:百万円)
取得対価224,555
現金224,555

(カ)取得関連コスト
取得関連コストは3,856百万円であり、連結損益計算書上、「販売費及び一般管理費」に含めて表示しております。
(キ)取得資産及び引受負債の公正価値、非支配持分及びのれん
(単位:百万円)
科目金額
流動資産
現金及び現金同等物18,781
その他6,172
非流動資産
無形資産291,643
その他3,661
流動負債19,307
非流動負債40,840
純資産260,110
非支配持分(注2)107,783
のれん(注3)72,228

(注)1 取得対価は、取得日における公正価値を基礎として、取得した資産及び引き受けた負債に配分しております。
2 非支配持分は、支配獲得日における識別可能な被取得企業の純資産の公正価値に、非支配株主に個別に帰属する部分を除き、企業結合後の取得企業における非支配株主の持分割合で測定しております。
3 のれんの構成要因は、主として今後の事業展開により期待される将来の超過収益力を反映したものであります。また、当該のれんは税務上損金算入不能なものであります。
(ク)子会社の取得による支出
(単位:百万円)
科目金額
現金による取得対価224,555
支配獲得時に被取得企業が保有していた現金及び現金同等物△18,781
子会社の取得による現金支払額205,774


(ケ)連結損益計算書に与える影響
①当期の連結損益計算書で認識されている取得日以降の被取得企業の収益及び純損益
(単位:百万円)
売上収益-
当期利益又は当期損失(△)△16,712

②企業結合が当期首に実施されたと仮定した場合の、当期の連結損益計算書における収益及び純損益に与える影響額(非監査情報)
(単位:百万円)
売上収益-
当期利益又は当期損失(△)△61,053

(2) 条件付対価
ボストン バイオメディカル インコーポレーテッド(以下「BBI社」という。)、エレベーション ファーマシューティカルズ インコーポレーテッド(以下「エレベーション社」という。)(現:サノビオン レスピラトリー ディベロップメント インコーポレーテッド)およびトレロ ファーマシューティカルズ インコーポレーテッド(以下「トレロ社」という。)の買収においては、旧株主に対して、企業結合後の特定のマイルストン達成に応じて、条件付対価を追加で支払うことになっております。
BBI社の買収においては、取得の対価として、当連結会計年度末までに225百万米ドル(18,958百万円)を支払うとともに、将来、BBI社が開発中の化合物の開発マイルストンとして時間的価値考慮前の金額にて最大245百万米ドル(26,658百万円)を支払う可能性があります。さらに、販売後は売上収益に応じた販売マイルストンとして、時間的価値考慮前の金額にて最大1,145百万米ドル(124,587百万円)を支払う可能性があります。
エレベーション社の買収においては、取得の対価として、当連結会計年度末までに189百万米ドル(17,800百万
円)を支払うとともに、売上収益に応じた販売マイルストンとして、時間的価値考慮前の金額にて最大210百万米ドル(22,850百万円)を支払う可能性があります。
トレロ社の買収においては、取得の対価として、当連結会計年度末までに195百万米ドル(22,165百万円)を支払うとともに、将来、トレロ社が開発中の化合物の開発マイルストンとして時間的価値考慮前の金額にて最大430百万米ドル(46,788百万円)を支払う可能性があります。さらに、販売後は売上収益に応じた販売マイルストンとして、時間的価値考慮前の金額にて最大150百万米ドル(16,322百万円)を支払う可能性があります。
当社グループは、この条件付対価については、時間的価値を考慮し、連結財政状態計算書におけるその他の金融負債として認識しております。
条件付対価の公正価値ヒエラルキーおよび感応度分析については「37.金融商品」に記載しております。
当社グループが条件付対価契約に基づき支払う可能性があるものの総額は、前連結会計年度末354,645百万円(割引前)、当連結会計年度末237,206百万円(割引前)です。なお、条件付対価に関する期日別支払予定額は、その不確実性により記載しておりません。