有価証券報告書-第159期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/21 13:03
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有報資料

(経営方針、経営環境及び対処すべき課題)
当社は、一昨年、創立101周年の「新世紀元年」を迎えたタイミングで、次の100年に向けたデンカグループの企業活動の根幹をなす企業理念“ The Denka Value ”を制定いたしました。
2017年度は、この“The Denka Value”の下、経営計画「Denka 100」の最終年度を迎えた中で、その成長戦略の具体的な取組みを着実に実行してまいりました。
「インフラ」分野での取組みとしては、セメント事業において、住友大阪セメント株式会社との間で、セメント出荷基地の統廃合と共同利用化等、かねてより実施していた業務提携を強化することを決定し、効率的な経営資源投入とコスト削減を図っております。
将来大きく成長が見込まれる「ヘルスケア」分野では、主要グループ会社であるデンカ生研株式会社において、「small,dense LDLコレステロール(「sd LDL-C」)」の測定試薬が、米国食品医薬品局(「FDA」)の承認を取得したほか、検査試薬 「クイックナビ™シリーズ」を拡充し、マイコプラズマ抗原キット「クイックナビ™-マイコプラズマ」およびインフルエンザウイルスキット「クイックナビ™-Flu2」の発売を開始しております。また、台湾に本社を置く当社の戦略パートナーであるPlexBio社と共同で、感染症分野における大きな課題の一つである病原体微生物同定・薬剤耐性遺伝子検査の迅速化を実現するシステム(機器・試薬等)の開発を行うことで基本合意しました。
このように当社は、前経営計画「Denka100」で掲げた成長戦略を着実に実行し、成果を挙げてまいりました。
2018年度は、この「Denka100」を引き継ぐ新経営計画「Denka Value-Up」のスタートの年であります。今後は、「Denka Value-Up」で定めた3つの成長ビジョンを実現させるため、事業ポートフォリオの変革と革新的プロセスの導入という2つの成長戦略を果断に実行に移してまいります。特に、革新的プロセスに関しては、生産・研究開発・業務の各プロセスにおいて、従来のやり方にとらわれず、最先端のICTの導入や業務の本質追求、プロセス標準化を進め、革新的な生産性の向上、新事業の創出、働き方改革やダイバーシティ推進による組織の活性化を図ってまいります。
また、これら「Denka Value-Up」の諸施策を進めると同時に、昨今、世界的に注目されている「ESG(環境・社会・ガバナンス)」に対する社会的要請に応えてまいります。
◇The Denka Value(企業理念)
The Denka Value(企業理念)は、最上位としての「Denkaの使命(Denka Mission)」と、グループ社員一人ひ
とりが行動する上での規範となる「Denkaの行動指針(Denka Principles)」から構成されます。
The Denka Valueは経営企画を含むすべての企業活動の上位概念であり、当社は、このThe Denka Valueを実践することで、社会からの期待と信頼に応えることを目指しております。
・Denkaの使命(Denka Mission)
化学の未知なる可能性に挑戦し、新たな価値を創造(つくる)ことで、社会発展に
貢献する企業となる。

*コーポレートスローガン:「できるをつくる。」「Possibility of Chemistry.」
・Denkaの行動指針(Denka Principles)
わたしたちは、一、「誠意」と「チャレンジ精神」で、果敢に難題に挑みます
一、「未来」に向け、今何をすべきかを考え、行動します
一、「創造」溢れるモノづくりを通して、お客様へ新たな価値と感動を届けます
一、「環境」に配慮し、「安全」優先の明るい職場をつくります
一、「信頼」される企業としての誇りを持ち、より良い社会作りに貢献します


(ご参考)
新経営計画「Denka Value-Up」 ~Specialty-Fusion Companyを目指して~
2017年11月、デンカは2018年度から2022年度までの5ヵ年の新経営計画「Denka Value-Up」を策定いたしました。
前経営計画「Denka100」では、「生産体制の最適化」「徹底したコストの総点検」「成長ドライバーへの集中と次世代製品開発」の3つの成長戦略を立て、重点分野である「健康、環境・エネルギー、インフラ」を中心に、計画前と比べて着実に成長への種まきとして積極的な投資を行い、個々の事業の収益力向上の基盤固めを進めてきました。
新経営計画「Denka Value-Up」では、企業の成長持続に必要不可欠な「安全最優先」「環境への配慮」「人財の育成・活用」「社会貢献」を基本精神に掲げ、グローバルで飛躍的な成長を遂げるための新たな成長戦略により、当社が「スペシャリティーの融合体“Specialty-Fusion Company”」となり、持続的且つ健全な成長を目指します。
新経営計画「Denka Value-Up」の概要
1.成長ビジョン
(1)世界に存在感を示すスペシャリティーの融合体“Specialty-Fusion Company”となる。
グローバルマーケットで卓越した競争力を有する、スペシャリティーな事業・製品・技術・人財が融合した企業を目指す。
(2)革新的プロセスによる飛躍的な生産性向上で持続的成長“Sustained Growth”を目指す。
IoT/AIなどの最先端デジタル技術や業務の本質追求による革新的プロセスで、飛躍的な生産性向上を図り、いかなる外部環境であっても持続的に成長していく企業を目指す。
(3)働き方改革推進による健全な成長“Sound Growth”の実現。
多様なワークライフに応える労働環境を整備し、働く人びととともに、ステークホルダーの幸せを追求し、企業として健全な成長を目指す。
2.数値目標
※スペシャリティーの定義
独自性と高付加価値を兼ね備え、外部環境に左右されにくく、トップクラスのシェアを有する事業、及び近い将来その可能性を有する事業(ヘルスケア、環境・エネルギー、高付加価値インフラ、基盤事業の中でも新しいグレードやソリューションとの組み合わせによりスペシャリティーへ転換した事業)

3.成長戦略
(1)事業ポートフォリオの変革
①スペシャリティー事業の成長加速化
重点3分野への経営資源集中を図り、積極的な戦略投資(M&Aや事業提携、R&D強化、人的リソースの集中など)により数値目標の達成を目指す。
◇ヘルスケア
<方針>予防・早期診断に加え、がん・遺伝子領域への展開を通じ、世界の人々のQuality of Lifeの向上に貢献。
◇環境・エネルギー
<方針>ゼロエミッションや自動運転化など新たなトレンドへ、先端無機材料を中心とした当社コア技術を活かし た製品開発により、クリーンで安全な未来社会を実現。
◇高付加価値インフラ
<方針>最先端材料・ソリューションの提供による世界の高度インフラ整備ニーズに対応。
②基盤事業のスペシャリティー化
<方針>外部環境の影響を受けにくいスペシャリティーグレードの比率拡大、ソリューションビジネスへのシフト。
③コモディティー事業の位置付け再定義
<方針>スペシャリティー化への転換が難しいコモディティー事業は、新経営計画「Denka Value-Up」をグループ全体で推進していくための組織である「Denka Value-Up推進室」でその位置付けを再定義し、戦略の再構築を推進。
(2)革新的プロセス
従来のやり方の単なる踏襲ではなく、最先端のICT導入、業務の本質追及、プロセス標準化などを進め、革新的生産性の向上、新事業創出、働き方改革、ダイバーシティ推進を図る。
①生産プロセス改革
・ICTを駆使した次世代型スマート工場へ再生
・データプラットフォームの構築と管理のリアルタイム化
・ 生産性向上と高度な操業安定化の実現
②研究開発プロセス
・スペシャリティー志向の研究開発を目指すテーマ設定
・ICTの活用による研究開発支援システムの構築
・戦略的キャリアパスによる多様性を持つ人財の育成
③業務プロセス改革
・未来型オフィスによる社内コラボレーションの活性化
・業務の生産性向上(定型作業省力化、会議パフォーマンス向上など)
・仕事の場所を選ばない環境の整備
○働き方改革/ダイバーシティ
・時間の“量”から“質”へのシフトチェンジ
・Quality of lifeを向上
・多様な人財によるイノベーション創出

4.投融資計画
5ヵ年合計 2,000億円
内 戦略投資 750億円 (150億円/年)
M&A等 600億円
プロセス改革 150億円
通常投資 1,250億円 (250億円/年)
5.株主還元
総還元性向 50%を継続
還元方法は配当を重視し、自己株式は株価推移などに応じ、機動的に実施
※総還元性向=(配当+自己株式取得)÷連結当期純利益
※文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。

(株式会社の支配に関する基本方針)
当社は、当社の企業理念である“The Denka Value”のもと、収益力や業容の拡大による事業基盤の強化を図る一方、社会の信頼と共感を得られる企業であり続けようとする姿勢をさらに徹底することで、中長期的な観点から当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるよう努めております。
また、この基本方針のもと、経営計画「Denka Value-Up」(2018年度から5年間)を策定し、持続的かつ健全な成長の実現に取り組んでおります。
当社は、いわゆる買収防衛策は定めておりませんが、当社の企業価値を毀損するおそれのある大量買付けや、これに応じるか否かを判断するために株主のみなさまに十分な情報と時間が提供されない大量買付けなどについては、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損ねることのないよう、法令等、金融商品取引所の規則などが認める範囲内において適切に対応してまいります。

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