有価証券報告書-第75期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/28 13:38
【資料】
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【項目】
139項目

研究開発活動

当社グループは、炭酸カルシウムを中心とした各種無機粉体の特徴を活かし、日本国内のみならず海外ユーザーから求められております様々な用途における商品の高機能化、高品位化に応える研究開発活動を行っております。それに伴い、新製品の開発を強力に進めるとともに、今後の事業発展の核となる新技術を確立するため、基礎研究から応用研究まで幅広く積極的に取り組んでおります。
現在、当社グループの研究開発は当社中央研究所により推進されており、その研究開発スタッフ総数は29名と、これは当社グループ総従業員数の10.8%に相当いたします。
当連結会計年度中に支出した研究開発費の総額は284百万円となっております。
新型コロナウイルス感染対応による行動制限は、昨年度に比べ緩和されたものの研究開発活動はまだ制約がございました。当連結会計年度における主な研究開発状況及びその成果は、次のとおりであります。
(1)国内外のどの製造拠点においてもより高品位で同一の品質が得られる炭酸カルシウムの製造技術が確立され、また地球環境に配慮した新しい製造技術の検討を開始しております。
(2)炭酸カルシウムの単分散化につながる粒子サイズの制御、表面改質、また他の無機素材の合成,粒子形状コントロール等、外部機関の技術情報を取り入れながら、基礎研究をさらに積み重ねております。
(3)応用研究開発としましては、合成樹脂、食品等の他の無機素材で使用されている分野において、機能性や経済性だけでなく、安全性や環境にやさしい炭酸カルシウムの無機素材としての特徴を活かし、サステナブルな社会に適応した機能性付与の向上と新規分野への用途開発の研究を継続して進めております。
(4)主な成果としましては、食品分野では新規グレードの海外展開、住宅資材分野においては高機能樹脂に適合した製品開発、自動車用資材分野製品の用途拡大、また合成樹脂分野においての新技術の確立を挙げる事ができます。