有価証券報告書-第77期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社グループは、それぞれの事業において、「即断、即決、即実行」の速く、強く、しなやかな経営を実践し、既成概念にとらわれない強靭な経営体制を築きます。
これを実現するために、適正な利益を確保し、変化を恐れず、常に前向きに挑戦し続ける経営で、ステークホルダーとともに「新しい時代に繁栄する企業」として、社会に貢献していきます。
(2) 中期経営計画
当社グループでは、2020年3月期を初年度とする3か年の第2次中期経営計画を策定しています。第2次中期経営計画では、成長市場への投資、独自技術を活かした新商品の開発等により事業拡大を図り、これを支える経営基盤の強化に取り組みます。
また、将来にわたる持続的成長に向けて、当社の強みである技術力を軸に、研究開発と人材への投資を通じ、中核事業の競争力のさらなる強化、次世代事業の育成に取り組み、事業ポートフォリオの安定化、拡充化を図ってまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、企業価値の向上を目指すにあたり、収益重視の観点から、売上高・営業利益を経営上の目標の達成状況を判断するための指標としています。
(4) 経営環境および対処すべき課題
今後のわが国経済の見通しに関しましては、雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかに回復していくことが期待されてまいりましたが、世界規模での新型コロナウイルス感染症の拡大により、国内外において急激な経済の減速が生じており、その影響については計り知れず、予測が困難な状況にあります。
当社グループの高純度薬品事業を取り巻く環境として、半導体液晶部門に関わる半導体市場につきましては、2019年は実需面の減退や米中貿易摩擦などの影響により、市場の低迷が見られました。これに加え当社におきましては、韓国向け輸出管理の運用の見直しによる影響は避けられず、当社グループの販売網を支える運輸事業とともに、厳しい事業環境が継続いたしました。また、5Gの本格的な普及やデータセンター関連投資の回復などへの期待から、回復基調になると予測されていた2020年の市場動向に対しても、前述のとおり新型コロナウイルス感染症の影響により、先行きの不透明感が増しています。
一方、長期的な視野に立ちますと、半導体素子使用量は、自動車1台あたりの使用量やIoTの進展等を背景に、増加していくものと考えられます。また、鉄道や電気自動車、燃料電池自動車等向けには、現在の半導体材料の主流であるシリコンよりも大きな電気が扱え、電力損失が少ない新しい半導体材料を用いたパワー半導体を製造する技術開発も進んでいます。
電池部門に関わるリチウムイオン二次電池市場につきましては、その用途は容量ベースでは電気自動車向けが過半を占めるようになっています。この電気自動車の販売拡大は、中国、欧州、米国が中心となっており、各国独自の環境政策等がその普及を推し進めています。このような背景のもと、リチウムイオン二次電池材料の市場も拡大を続けるものと見込まれていますが、本分野も同様に、今後の世界市場の動向を注視しなければならない状況となっています。
以上の経営環境も踏まえ、当社グループは、次の課題、施策に取り組み、さらなるグループ企業価値向上を目指してまいります。
① 中核事業の競争力・収益力の強化
市場で高いシェアを占める半導体用高純度薬液は、これまで、国内を含むアジア圏を中心に、当社グループ製品の高い品質と安定供給体制を強みとして、優位性を築いてまいりました。韓国向け輸出管理の運用の見直しなどを背景とした事業環境の変化が見られるものの、引き続き、法令遵守を徹底し、既存顧客への供給安定化に努めるとともに、北米・欧州市場に向けての販売戦略の強化にも取り組んでまいります。また中長期的には、市場動向を見極めたうえで、大型設備投資も視野に入れた生産能力増強に取り組み、事業の拡大を図ります。
電池材料につきましては、リチウムイオン二次電池用添加剤において、要求量に応じた生産体制を整えるとともに、価格競争力の向上が求められており、原価低減への取り組みを重要課題としています。これらの取り組みを継続し、収益力の維持・向上に努めてまいります。
また、その他分野におきましても、歯磨き粉用途のフッ化スズや、原子力発電所向けの濃縮ホウ酸などの販売拡大に努め、収益向上を図ってまいります。
そして、当社グループの運輸事業では、事業環境の変化に合わせた構造改革にも取り組み、顧客満足度向上を第一に、着実に業績を伸ばすことに注力いたします。
② 次世代事業の育成
高純度薬品事業における研究開発部門では、次世代パワー半導体やエネルギーデバイスの開発が加速する中、これまで当社が培ってきたノウハウを駆使し、顧客、大学等との連携も推し進め、次世代パワー半導体プロセスに貢献する薬液の開発や、デバイス材料の開発に取り組みます。またその他、営業部門と協力し、高機能フッ素化合物の新用途開拓にも注力してまいります。そして、これらを支える環境整備として、新研究開発棟の建設準備に着手しており、最適かつ効率的な研究開発環境を整え、当社の技術力を軸に、事業ポートフォリオの拡充を目指してまいります。
当社グループのメディカル事業では、当社子会社であるステラファーマ株式会社において、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)用ホウ素薬剤について、切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌を効能・効果として製造販売承認を取得いたしました。同社では、製造販売承認を受けたホウ素薬剤の発売に向けた準備を進めるとともに、着実な事業推進に努めてまいります。
③ 経営基盤の強化
急激な変化を続ける事業環境に即応し、企業の持続的発展を成し遂げるべく、管理部門では第2次中期経営計画において、組織運営の仕組み・制度の充実、人材への投資、システム開発の推進と情報セキュリティ向上、キャッシュ・フロー創出力の強化や資本効率の向上、SDGsに向けた取り組みなどを課題として掲げています。引き続き、各課題を着実に実行し、更なる経営基盤の強化を図ってまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響について、当連結会計年度末現在においては大きな影響は生じていないものの、今後の感染拡大状況等による事業環境の変化により、影響が生じる可能性は考えられます。
一方、半導体市場や電池市場等は、長期的にみると、成長市場であると見込んでおり、報告書提出日現在においては計画の大きな方向性の見直しには至っておりませんが、引き続き経済、市場動向を注視し、慎重な検討を継続してまいります。
(1) 経営の基本方針
当社グループは、それぞれの事業において、「即断、即決、即実行」の速く、強く、しなやかな経営を実践し、既成概念にとらわれない強靭な経営体制を築きます。
これを実現するために、適正な利益を確保し、変化を恐れず、常に前向きに挑戦し続ける経営で、ステークホルダーとともに「新しい時代に繁栄する企業」として、社会に貢献していきます。
(2) 中期経営計画
当社グループでは、2020年3月期を初年度とする3か年の第2次中期経営計画を策定しています。第2次中期経営計画では、成長市場への投資、独自技術を活かした新商品の開発等により事業拡大を図り、これを支える経営基盤の強化に取り組みます。
また、将来にわたる持続的成長に向けて、当社の強みである技術力を軸に、研究開発と人材への投資を通じ、中核事業の競争力のさらなる強化、次世代事業の育成に取り組み、事業ポートフォリオの安定化、拡充化を図ってまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、企業価値の向上を目指すにあたり、収益重視の観点から、売上高・営業利益を経営上の目標の達成状況を判断するための指標としています。
(4) 経営環境および対処すべき課題
今後のわが国経済の見通しに関しましては、雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかに回復していくことが期待されてまいりましたが、世界規模での新型コロナウイルス感染症の拡大により、国内外において急激な経済の減速が生じており、その影響については計り知れず、予測が困難な状況にあります。
当社グループの高純度薬品事業を取り巻く環境として、半導体液晶部門に関わる半導体市場につきましては、2019年は実需面の減退や米中貿易摩擦などの影響により、市場の低迷が見られました。これに加え当社におきましては、韓国向け輸出管理の運用の見直しによる影響は避けられず、当社グループの販売網を支える運輸事業とともに、厳しい事業環境が継続いたしました。また、5Gの本格的な普及やデータセンター関連投資の回復などへの期待から、回復基調になると予測されていた2020年の市場動向に対しても、前述のとおり新型コロナウイルス感染症の影響により、先行きの不透明感が増しています。
一方、長期的な視野に立ちますと、半導体素子使用量は、自動車1台あたりの使用量やIoTの進展等を背景に、増加していくものと考えられます。また、鉄道や電気自動車、燃料電池自動車等向けには、現在の半導体材料の主流であるシリコンよりも大きな電気が扱え、電力損失が少ない新しい半導体材料を用いたパワー半導体を製造する技術開発も進んでいます。
電池部門に関わるリチウムイオン二次電池市場につきましては、その用途は容量ベースでは電気自動車向けが過半を占めるようになっています。この電気自動車の販売拡大は、中国、欧州、米国が中心となっており、各国独自の環境政策等がその普及を推し進めています。このような背景のもと、リチウムイオン二次電池材料の市場も拡大を続けるものと見込まれていますが、本分野も同様に、今後の世界市場の動向を注視しなければならない状況となっています。
以上の経営環境も踏まえ、当社グループは、次の課題、施策に取り組み、さらなるグループ企業価値向上を目指してまいります。
① 中核事業の競争力・収益力の強化
市場で高いシェアを占める半導体用高純度薬液は、これまで、国内を含むアジア圏を中心に、当社グループ製品の高い品質と安定供給体制を強みとして、優位性を築いてまいりました。韓国向け輸出管理の運用の見直しなどを背景とした事業環境の変化が見られるものの、引き続き、法令遵守を徹底し、既存顧客への供給安定化に努めるとともに、北米・欧州市場に向けての販売戦略の強化にも取り組んでまいります。また中長期的には、市場動向を見極めたうえで、大型設備投資も視野に入れた生産能力増強に取り組み、事業の拡大を図ります。
電池材料につきましては、リチウムイオン二次電池用添加剤において、要求量に応じた生産体制を整えるとともに、価格競争力の向上が求められており、原価低減への取り組みを重要課題としています。これらの取り組みを継続し、収益力の維持・向上に努めてまいります。
また、その他分野におきましても、歯磨き粉用途のフッ化スズや、原子力発電所向けの濃縮ホウ酸などの販売拡大に努め、収益向上を図ってまいります。
そして、当社グループの運輸事業では、事業環境の変化に合わせた構造改革にも取り組み、顧客満足度向上を第一に、着実に業績を伸ばすことに注力いたします。
② 次世代事業の育成
高純度薬品事業における研究開発部門では、次世代パワー半導体やエネルギーデバイスの開発が加速する中、これまで当社が培ってきたノウハウを駆使し、顧客、大学等との連携も推し進め、次世代パワー半導体プロセスに貢献する薬液の開発や、デバイス材料の開発に取り組みます。またその他、営業部門と協力し、高機能フッ素化合物の新用途開拓にも注力してまいります。そして、これらを支える環境整備として、新研究開発棟の建設準備に着手しており、最適かつ効率的な研究開発環境を整え、当社の技術力を軸に、事業ポートフォリオの拡充を目指してまいります。
当社グループのメディカル事業では、当社子会社であるステラファーマ株式会社において、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)用ホウ素薬剤について、切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌を効能・効果として製造販売承認を取得いたしました。同社では、製造販売承認を受けたホウ素薬剤の発売に向けた準備を進めるとともに、着実な事業推進に努めてまいります。
③ 経営基盤の強化
急激な変化を続ける事業環境に即応し、企業の持続的発展を成し遂げるべく、管理部門では第2次中期経営計画において、組織運営の仕組み・制度の充実、人材への投資、システム開発の推進と情報セキュリティ向上、キャッシュ・フロー創出力の強化や資本効率の向上、SDGsに向けた取り組みなどを課題として掲げています。引き続き、各課題を着実に実行し、更なる経営基盤の強化を図ってまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響について、当連結会計年度末現在においては大きな影響は生じていないものの、今後の感染拡大状況等による事業環境の変化により、影響が生じる可能性は考えられます。
一方、半導体市場や電池市場等は、長期的にみると、成長市場であると見込んでおり、報告書提出日現在においては計画の大きな方向性の見直しには至っておりませんが、引き続き経済、市場動向を注視し、慎重な検討を継続してまいります。