有価証券報告書-第81期(2023/04/01-2024/03/31)
文中の将来に関する事項は、当社グループが有価証券報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。
サステナビリティ基本方針
私たちは、経営理念の実践とともに、「人々が幸せになれる製品を生み出し、その結果として、より企業価値の高い企業を目指していきたい」という思いを込めたスローガン『Beyond the Chemical ~化学を超えて 化学の向こうへ~』のもと、事業活動を通じて持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めます。
(1) サステナビリティ管理体制
① ガバナンス
サステナビリティに関する諸課題への取り組みは、当社の中長期的な企業価値向上のための重要な経営課題であることから、取締役会が適切に監督を行うための体制を構築しています。
2023年4月に常勤取締役および各部門の責任者を委員としたサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ基本方針を制定いたしました。サステナビリティ委員会では気候変動への対応を含む、サステナビリティに関する取り組みについて情報を集約し、組織横断的なリスクおよび機会について審議・検討を実施し、その結果を取締役会へ報告・提言をいたします。取締役会は、サステナビリティ委員会からの報告や外部環境の認識に基づき、サステナビリティに関する戦略・方向性の検討および取り組みの選定・監督を行う体制となっています。

② 戦略
マテリアリティの特定
持続可能な社会の実現と持続的な企業の成長にむけて、当社の経営や社内にとっての重要度の視点から取り組むべき優先課題を選定し、重要性や影響度よりマテリアリティを特定しました。当社が取り組むべきマテリアリティは次のとおりです。当社は、サステナビリティ委員会を中心に、それぞれのマテリアリティについてのレビュー、対応策や計画の策定を含め活動を進めています。
③ リスク管理
当社はサステナビリティ課題に係る事業へのリスクについて、サステナビリティ委員会を開催し、当社および当社グループにおける各種リスクに対して、リスクの認識、対応策の審議および進捗状況のモニタリングを行い、取締役会へ報告を行っています。
なお、サステナビリティ課題に係るリスクについては、「3 事業等のリスク」に記載しています。
(2) 人的資本への対応
① 戦略
人材の多様性の確保を含む人材育成方針
当社は、持続的成長のためには「人」が原動力であると認識しています。
そのため性別、国籍、キャリア等に拘ることなく多様性のある人材の採用を行い、様々な考え方、経験、価値観等を取り入れ一人ひとりの強みや個性を伸ばし、自ら考え行動できる責任感のある自律型人材の育成に取り組みます。
社内環境整備に関する方針
当社は、社員一人ひとりがやりがいを持って健康に働ける社内環境を整備する事によって、個々のパフォーマンスの更なる向上を図る事が、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上に繋がるものと考えます。
社員一人ひとりが心身共に健康で働く意欲にあふれ、公私ともに充実した生活を送ることができるよう職場環境の提供や多角的な人事施策の整備に、継続的に取り組みます。
② 指標と目標
※正規雇用の基本給・賞与合計の男女の賃金差異(男性を100%とした場合)
(3) 気候変動への対応
① 戦略
気候変動が当社事業にどのように影響を与えると考えられるか、主なリスクおよび機会の検討を行いました。
② リスク管理
当社では、サステナビリティ委員会において、気候変動に伴うリスクの認識、対応策の審議、進捗のモニタリングを行い、その上で取締役会に報告されます。気候変動の影響は中長期的な時間軸で発現することから、関係各部門が取り組みを実行し、定期的に委員会へ進捗を報告いたします。また、サステナビリティ課題を全社横断的な取り組みに落とし込むために、各部門の実務者レベルの社員により組織されたサステナビリティワーキンググループにおいて議論を行っております。
③ 指標と目標
当社は、気候関連のリスク・機会を評価するにあたり、温室効果ガス(CO2)排出量のうちScope1、Scope2排出量を指標として設定しております。政府が目標として「2050年のカーボンニュートラルを達成すること」を掲げており、当社でも、2050年のカーボンニュートラル達成を目指してまいります。
2030年 GHG排出量(Scope1・2)を2013年度比で46%(11,830t)削減する。
2050年 GHG排出量(Scope1・2)のカーボンニュートラルを実現する。
(参考)

サステナビリティ基本方針
私たちは、経営理念の実践とともに、「人々が幸せになれる製品を生み出し、その結果として、より企業価値の高い企業を目指していきたい」という思いを込めたスローガン『Beyond the Chemical ~化学を超えて 化学の向こうへ~』のもと、事業活動を通じて持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めます。
(1) サステナビリティ管理体制
① ガバナンス
サステナビリティに関する諸課題への取り組みは、当社の中長期的な企業価値向上のための重要な経営課題であることから、取締役会が適切に監督を行うための体制を構築しています。
2023年4月に常勤取締役および各部門の責任者を委員としたサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ基本方針を制定いたしました。サステナビリティ委員会では気候変動への対応を含む、サステナビリティに関する取り組みについて情報を集約し、組織横断的なリスクおよび機会について審議・検討を実施し、その結果を取締役会へ報告・提言をいたします。取締役会は、サステナビリティ委員会からの報告や外部環境の認識に基づき、サステナビリティに関する戦略・方向性の検討および取り組みの選定・監督を行う体制となっています。

② 戦略
マテリアリティの特定
持続可能な社会の実現と持続的な企業の成長にむけて、当社の経営や社内にとっての重要度の視点から取り組むべき優先課題を選定し、重要性や影響度よりマテリアリティを特定しました。当社が取り組むべきマテリアリティは次のとおりです。当社は、サステナビリティ委員会を中心に、それぞれのマテリアリティについてのレビュー、対応策や計画の策定を含め活動を進めています。
マテリアリティ | E/S/G | 課題設定 |
事業を通じた貢献 | E/S | 社会課題解決に貢献する製品の創出・提供 |
S | 製品の品質と安全の確保による顧客満足度の向上 | |
気候変動への対応と環境保全 | E | 気候変動の適応・緩和 |
E | 大気・水・土壌環境の保全 | |
E | 水リスクへの対応 | |
働きがいのある安全な環境の構築 | S | 従業員のwell-being |
S | 人的資本の強化 | |
S | 労働安全衛生・保安防災 | |
人権の尊重 | S | 事業における人権の尊重 |
企業価値を高めるガバナンスの強化 | G | コンプライアンス・腐敗防止 |
G | コーポレート・ガバナンスの強化 | |
G | 企業情報の適切な開示 |
③ リスク管理
当社はサステナビリティ課題に係る事業へのリスクについて、サステナビリティ委員会を開催し、当社および当社グループにおける各種リスクに対して、リスクの認識、対応策の審議および進捗状況のモニタリングを行い、取締役会へ報告を行っています。
なお、サステナビリティ課題に係るリスクについては、「3 事業等のリスク」に記載しています。
(2) 人的資本への対応
① 戦略
人材の多様性の確保を含む人材育成方針
当社は、持続的成長のためには「人」が原動力であると認識しています。
そのため性別、国籍、キャリア等に拘ることなく多様性のある人材の採用を行い、様々な考え方、経験、価値観等を取り入れ一人ひとりの強みや個性を伸ばし、自ら考え行動できる責任感のある自律型人材の育成に取り組みます。
社内環境整備に関する方針
当社は、社員一人ひとりがやりがいを持って健康に働ける社内環境を整備する事によって、個々のパフォーマンスの更なる向上を図る事が、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上に繋がるものと考えます。
社員一人ひとりが心身共に健康で働く意欲にあふれ、公私ともに充実した生活を送ることができるよう職場環境の提供や多角的な人事施策の整備に、継続的に取り組みます。
② 指標と目標
テーマ | KPI | 2025年3月期目標 | 2024年3月期実績 |
従業員のwell-being | 有給休暇取得率 | 80%以上の継続 | 86.9% |
男性育児休業取得率 | 50%以上 | 53.3% | |
定年退職後の再雇用率 | 80%以上の継続 | 100% | |
人的資本の強化 | 平均年間賃金差異(男女別) | 90%以上の継続 | 91.5%※ |
※正規雇用の基本給・賞与合計の男女の賃金差異(男性を100%とした場合)
(3) 気候変動への対応
① 戦略
気候変動が当社事業にどのように影響を与えると考えられるか、主なリスクおよび機会の検討を行いました。
想定する世界観 | |
2℃シナリオ | 原材料コストが高まる半面、半導体関連製品の増加が期待され、機会の側面も広がる。 |
4℃シナリオ | 脱炭素の機運は弱まり、原材料やエネルギーコストは上昇し自然災害リスクも高まる。 |
2℃の世界 | 4℃の世界 | |
再生エネルギー | ・多種多様な再エネ調達手段を基に再エネ 導入促進 | ・再エネ調達手段が少なく、導入に遅れが生じる (コストも高止まり) |
市場 | ・スマートシティ化の推進に伴い、半導体 需要が増加 ・ZEVの普及拡大により半導体及び蓄電池 の需要が増加 | ・スマートシティ化は進まず、従来通りの都市形 態が維持されるため、半導体の需要は大きな変 化なし ・EVは成り行きで増加し、それに伴う半導体及び 蓄電池の需要は大きな変化なし |
政府 | ・炭素税の導入、リサイクル規制等を厳格 化 | ・省エネ・再エネ政策は積極的に推進せず (炭素税は未導入) |
工場 | ・省エネ電源の確保等により工場の低炭素 化を実現 | ・異常気象により工場が操業停止 ・水リスクの高い地域では操業に影響 |
評価項目 | 主なリスク | 主な機会 | 対応策 | ||
大分類 | 小分類 | ||||
移行 | 政策/規制 | 炭素価格と炭素税 | 炭素税の導入 | 低炭素製品の販売機会の増加 | 消費量に見合った最新の コージェネに更新 |
各国の炭素排出 目標/政策 | 排出目標強化による対応コストの増加 | 半導体の需要拡大に伴う販売機会の増加 | |||
業界/市場 | 原材料コストの変動 | 原材料価格の上昇 | - | ・原料調達先の分散化 ・各種省エネ設備導入 ・生産設備の集約による 効率向上 | |
顧客行動の変化 | 顧客からの要請の高まり | 排出削減対応による販売機会の増加 | |||
技 術 | 低炭素・次世代技術の開発・普及 | 技術投資の失敗 | 環境配慮型製品等の需要増加 | ZEVを中心に需要拡大する半導体および次世代電池向け製品を販売 | |
省エネ政策、再エネ等の補助政策 | - | 設備投資および研究開発コストの減少 | |||
評 判 | 投資家の評判変化 | 投資家からの評判低下 | 投資家からの評判上昇 | - | |
顧客の評判変化 | 企業や製品に対する顧客評判低下 | 環境配慮型製品の販売機会の増加 | - | ||
物理 | 慢 性 | 平均気温の上昇 | 外気温の上昇に伴う電力使用量の増加および労働環境の悪化 | - | ・再生可能エネルギーや 太陽光発電の導入 ・取水量の削減、 排水の有効利用 ・電気設備を10m以上へ 移設 ・重要設備に防潮堤を設 置 ・電気配線の経路の止水 ・非常用発電機の設置 |
水ストレス | 水不足による事業への影響 | - | |||
海面上昇 | 海面上昇による事業への影響 | - | |||
降水・気象パターンの変化 | 大雨・強風による事業への影響 | - | |||
急 性 | 異常気象の激甚化 | 激甚災害による事業への影響 | - |
② リスク管理
当社では、サステナビリティ委員会において、気候変動に伴うリスクの認識、対応策の審議、進捗のモニタリングを行い、その上で取締役会に報告されます。気候変動の影響は中長期的な時間軸で発現することから、関係各部門が取り組みを実行し、定期的に委員会へ進捗を報告いたします。また、サステナビリティ課題を全社横断的な取り組みに落とし込むために、各部門の実務者レベルの社員により組織されたサステナビリティワーキンググループにおいて議論を行っております。
③ 指標と目標
当社は、気候関連のリスク・機会を評価するにあたり、温室効果ガス(CO2)排出量のうちScope1、Scope2排出量を指標として設定しております。政府が目標として「2050年のカーボンニュートラルを達成すること」を掲げており、当社でも、2050年のカーボンニュートラル達成を目指してまいります。
2030年 GHG排出量(Scope1・2)を2013年度比で46%(11,830t)削減する。
2050年 GHG排出量(Scope1・2)のカーボンニュートラルを実現する。
(参考)
2013年度 | 2016年度 | 2019年度 | 2022年度 | |
排出量 | 25,718t | 25,611t | 22,276t | 17,302t |
