有価証券報告書-第81期(2023/04/01-2024/03/31)
① 戦略
気候変動が当社事業にどのように影響を与えると考えられるか、主なリスクおよび機会の検討を行いました。
気候変動が当社事業にどのように影響を与えると考えられるか、主なリスクおよび機会の検討を行いました。
想定する世界観 | |
2℃シナリオ | 原材料コストが高まる半面、半導体関連製品の増加が期待され、機会の側面も広がる。 |
4℃シナリオ | 脱炭素の機運は弱まり、原材料やエネルギーコストは上昇し自然災害リスクも高まる。 |
2℃の世界 | 4℃の世界 | |
再生エネルギー | ・多種多様な再エネ調達手段を基に再エネ 導入促進 | ・再エネ調達手段が少なく、導入に遅れが生じる (コストも高止まり) |
市場 | ・スマートシティ化の推進に伴い、半導体 需要が増加 ・ZEVの普及拡大により半導体及び蓄電池 の需要が増加 | ・スマートシティ化は進まず、従来通りの都市形 態が維持されるため、半導体の需要は大きな変 化なし ・EVは成り行きで増加し、それに伴う半導体及び 蓄電池の需要は大きな変化なし |
政府 | ・炭素税の導入、リサイクル規制等を厳格 化 | ・省エネ・再エネ政策は積極的に推進せず (炭素税は未導入) |
工場 | ・省エネ電源の確保等により工場の低炭素 化を実現 | ・異常気象により工場が操業停止 ・水リスクの高い地域では操業に影響 |
評価項目 | 主なリスク | 主な機会 | 対応策 | ||
大分類 | 小分類 | ||||
移行 | 政策/規制 | 炭素価格と炭素税 | 炭素税の導入 | 低炭素製品の販売機会の増加 | 消費量に見合った最新の コージェネに更新 |
各国の炭素排出 目標/政策 | 排出目標強化による対応コストの増加 | 半導体の需要拡大に伴う販売機会の増加 | |||
業界/市場 | 原材料コストの変動 | 原材料価格の上昇 | - | ・原料調達先の分散化 ・各種省エネ設備導入 ・生産設備の集約による 効率向上 | |
顧客行動の変化 | 顧客からの要請の高まり | 排出削減対応による販売機会の増加 | |||
技 術 | 低炭素・次世代技術の開発・普及 | 技術投資の失敗 | 環境配慮型製品等の需要増加 | ZEVを中心に需要拡大する半導体および次世代電池向け製品を販売 | |
省エネ政策、再エネ等の補助政策 | - | 設備投資および研究開発コストの減少 | |||
評 判 | 投資家の評判変化 | 投資家からの評判低下 | 投資家からの評判上昇 | - | |
顧客の評判変化 | 企業や製品に対する顧客評判低下 | 環境配慮型製品の販売機会の増加 | - | ||
物理 | 慢 性 | 平均気温の上昇 | 外気温の上昇に伴う電力使用量の増加および労働環境の悪化 | - | ・再生可能エネルギーや 太陽光発電の導入 ・取水量の削減、 排水の有効利用 ・電気設備を10m以上へ 移設 ・重要設備に防潮堤を設 置 ・電気配線の経路の止水 ・非常用発電機の設置 |
水ストレス | 水不足による事業への影響 | - | |||
海面上昇 | 海面上昇による事業への影響 | - | |||
降水・気象パターンの変化 | 大雨・強風による事業への影響 | - | |||
急 性 | 異常気象の激甚化 | 激甚災害による事業への影響 | - |