有価証券報告書-第97期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2019年12月31日現在)において当社グループが判断したものであります。
近年、薬剤費抑制策の推進、後発品の使用促進等は各国共通の課題である一方、アンメットメディカルニーズに対する画期的な医薬品は、依然として世界中で待ち望まれております。このような環境下で、研究開発志向型の製薬企業は、世界をビジネスの舞台として、スピード感を持って環境変化に対応することが必要となってきております。
当社グループは、最先端のバイオテクノロジーを基盤として絶えずイノベーションで変化に対応し、独自性の高い製品やサービスによりお客様の真のニーズを満たす新しい価値を創造することで企業価値を高める「CSV(Creating Shared Value)経営」を推進することにより、世界の人々の健康と豊かさに貢献し、日本発の世界トップクラスの研究開発型ライフサイエンス企業を目指します。そのために、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使し、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の各カテゴリーを研究開発の中心に据え、資源を効率的に投入することにより、新たな医療価値の創造と創薬の更なるスピードアップを図ります。
2016年1月公表の5ヵ年中期経営計画で示したように、当社グループは、「グローバル・スペシャリティファーマへの飛躍」をテーマに、「グローバル競争力の向上」、「イノベーションへの挑戦」、「卓越した業務プロセスの追求」、「健康と豊かさの実現」の4つの戦略課題の達成に取組んでまいりました。2019年はCrysvita(日本製品名:クリースビータ)とPoteligeo(日本製品名:ポテリジオ)の欧米での販売拡大とNourianz(日本製品名:ノウリアスト)の米国上市を達成し、グローバル・スペシャリティファーマとしての第一歩を踏み出すことができました。引き続き4つの戦略課題に取組み、グローバル戦略品の価値最大化とグローバル・スペシャリティファーマとしての基盤整備を進めてまいります。
第一の戦略課題である「グローバル競争力の向上」では、グローバル戦略品の価値最大化に向けて、市場浸透施策や欧米を中心とした事業地域の拡大を進めてまいります。また、医薬品という高い品質が求められる製品をグローバルに安定的に供給するために、強固な生産体制を確立すると共に、品質保証体制及びサプライチェーンマネジメントの強化に努めます。
第二の戦略課題である「イノベーションへの挑戦」では、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の4つのカテゴリーの深耕により得られた知見に最先端の創薬基盤技術を組み合わせることで、魅力ある開発パイプラインの構築、特にグローバル戦略3品に続くグローバル品候補の創出を目指してまいります。ADCC活性を増強するポテリジェント技術とヒト抗体産生技術を利用して創製した抗OX40完全ヒト抗体KHK4083については、中等症から重症のアトピー性皮膚炎を対象とした国際共同第Ⅱ相臨床試験を実施中であります。また、リアタ ファーマシューティカルズ社から導入した低分子化合物RTA 402(一般名:バルドキソロンメチル)については、糖尿病性腎臓病を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験を実施しており、既に患者登録を完了しております。RTA 402は厚生労働省が定める「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定されております。
第三の戦略課題である「卓越した業務プロセスの追求」では、「One Kyowa Kirin」としてのグローバルマネジメント体制の定着に引き続き取組んでまいります。EMEAと北米ではグローバル戦略品、アジア/オセアニアでは主力品と新製品の価値最大化のため、地域統括会社を中心としたガバナンスの強化をそれぞれ進めます。日本では、ハルロピ、クリースビータなどの新製品の浸透に取組むと共に、地域医療構想に対応したエリア戦略を加速し、引き続き、質の高い医療情報を提供していきます。コンプライアンスの徹底、「健康経営」の推進、多様な人材がお互いを尊重しながら活躍できる環境づくりに引き続き取組み、グローバル・スペシャリティファーマにふさわしい企業文化の醸成に力を入れてまいります。
第四の戦略課題である「健康と豊かさの実現」では、アンメットメディカルニーズを充足する革新的医薬品の創出、臨床研究を通じた臨床エビデンスの創出、適応拡大・剤形追加や高品質な製品の安定供給を実施しつつ、CSV経営の一環として、医療費抑制策に対する社会的要請への対応を進めております。2019年8月にはネスプのオーソライズドジェネリックであるダルベポエチン アルファ注シリンジ「KKF」を協和キリンフロンティア(株)より発売しました。富士フイルム(株)との合弁事業であるバイオシミラー事業では、販売提携会社であるマイラン社が2018年より欧州にてヒト型抗ヒトTNF-αモノクローナル抗体製剤アダリムマブのバイオシミラーを販売しております。これら社会的要請に応える高品質な製品の生産・供給にも引き続き取組んでまいります。
2019年10月に公表しましたとおり、協和発酵バイオ(株)の防府工場の製造過程において、抗悪性腫瘍剤原薬(マイトマイシンC)の無菌性の確保に影響しうる事実が判明したことから、当社ではマイトマイシン注用の無菌性を保証できないと判断し、同製品の自主回収を実施しました。なお、当社内においては、全ての当社製品について最終の出荷試験を実施し、品質に問題ないことを確認しております。かかる事態が発生したことを真摯に受け止め、客観性と独立性を担保した第三者が主導するグループ調査委員会による事実の調査と根本原因の究明をグループとして徹底的に行ってまいりました。グループ調査委員会による調査報告書につきましては、2020年1月に公表しております。
本件につきましては、協和発酵バイオ(株)と共に本製品における原因究明にとどまらず、品質管理全般における問題点及び再発防止策について継続して取組んでまいります。当社におきましてもこれまでの自社内での調査・検討に加えて、調査結果報告を受け、再発防止に向けては単に製造・品質保証体制の強化にとどまらず、企業グループガバナンスの強化に取組むべきと考えております。特に(1)経営の最優先事項として強固な品質保証体制の構築(2)リスクマネジメントの改善(3)企業文化の改革を重要課題として医薬品製造販売業者としての責務を十分に果たすために必要な改善策を徹底して実行することで、製品の品質管理に一層万全を期し、かかる事態の再発防止に努めてまいります。
近年、薬剤費抑制策の推進、後発品の使用促進等は各国共通の課題である一方、アンメットメディカルニーズに対する画期的な医薬品は、依然として世界中で待ち望まれております。このような環境下で、研究開発志向型の製薬企業は、世界をビジネスの舞台として、スピード感を持って環境変化に対応することが必要となってきております。
当社グループは、最先端のバイオテクノロジーを基盤として絶えずイノベーションで変化に対応し、独自性の高い製品やサービスによりお客様の真のニーズを満たす新しい価値を創造することで企業価値を高める「CSV(Creating Shared Value)経営」を推進することにより、世界の人々の健康と豊かさに貢献し、日本発の世界トップクラスの研究開発型ライフサイエンス企業を目指します。そのために、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使し、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の各カテゴリーを研究開発の中心に据え、資源を効率的に投入することにより、新たな医療価値の創造と創薬の更なるスピードアップを図ります。
2016年1月公表の5ヵ年中期経営計画で示したように、当社グループは、「グローバル・スペシャリティファーマへの飛躍」をテーマに、「グローバル競争力の向上」、「イノベーションへの挑戦」、「卓越した業務プロセスの追求」、「健康と豊かさの実現」の4つの戦略課題の達成に取組んでまいりました。2019年はCrysvita(日本製品名:クリースビータ)とPoteligeo(日本製品名:ポテリジオ)の欧米での販売拡大とNourianz(日本製品名:ノウリアスト)の米国上市を達成し、グローバル・スペシャリティファーマとしての第一歩を踏み出すことができました。引き続き4つの戦略課題に取組み、グローバル戦略品の価値最大化とグローバル・スペシャリティファーマとしての基盤整備を進めてまいります。
第一の戦略課題である「グローバル競争力の向上」では、グローバル戦略品の価値最大化に向けて、市場浸透施策や欧米を中心とした事業地域の拡大を進めてまいります。また、医薬品という高い品質が求められる製品をグローバルに安定的に供給するために、強固な生産体制を確立すると共に、品質保証体制及びサプライチェーンマネジメントの強化に努めます。
第二の戦略課題である「イノベーションへの挑戦」では、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の4つのカテゴリーの深耕により得られた知見に最先端の創薬基盤技術を組み合わせることで、魅力ある開発パイプラインの構築、特にグローバル戦略3品に続くグローバル品候補の創出を目指してまいります。ADCC活性を増強するポテリジェント技術とヒト抗体産生技術を利用して創製した抗OX40完全ヒト抗体KHK4083については、中等症から重症のアトピー性皮膚炎を対象とした国際共同第Ⅱ相臨床試験を実施中であります。また、リアタ ファーマシューティカルズ社から導入した低分子化合物RTA 402(一般名:バルドキソロンメチル)については、糖尿病性腎臓病を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験を実施しており、既に患者登録を完了しております。RTA 402は厚生労働省が定める「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定されております。
第三の戦略課題である「卓越した業務プロセスの追求」では、「One Kyowa Kirin」としてのグローバルマネジメント体制の定着に引き続き取組んでまいります。EMEAと北米ではグローバル戦略品、アジア/オセアニアでは主力品と新製品の価値最大化のため、地域統括会社を中心としたガバナンスの強化をそれぞれ進めます。日本では、ハルロピ、クリースビータなどの新製品の浸透に取組むと共に、地域医療構想に対応したエリア戦略を加速し、引き続き、質の高い医療情報を提供していきます。コンプライアンスの徹底、「健康経営」の推進、多様な人材がお互いを尊重しながら活躍できる環境づくりに引き続き取組み、グローバル・スペシャリティファーマにふさわしい企業文化の醸成に力を入れてまいります。
第四の戦略課題である「健康と豊かさの実現」では、アンメットメディカルニーズを充足する革新的医薬品の創出、臨床研究を通じた臨床エビデンスの創出、適応拡大・剤形追加や高品質な製品の安定供給を実施しつつ、CSV経営の一環として、医療費抑制策に対する社会的要請への対応を進めております。2019年8月にはネスプのオーソライズドジェネリックであるダルベポエチン アルファ注シリンジ「KKF」を協和キリンフロンティア(株)より発売しました。富士フイルム(株)との合弁事業であるバイオシミラー事業では、販売提携会社であるマイラン社が2018年より欧州にてヒト型抗ヒトTNF-αモノクローナル抗体製剤アダリムマブのバイオシミラーを販売しております。これら社会的要請に応える高品質な製品の生産・供給にも引き続き取組んでまいります。
2019年10月に公表しましたとおり、協和発酵バイオ(株)の防府工場の製造過程において、抗悪性腫瘍剤原薬(マイトマイシンC)の無菌性の確保に影響しうる事実が判明したことから、当社ではマイトマイシン注用の無菌性を保証できないと判断し、同製品の自主回収を実施しました。なお、当社内においては、全ての当社製品について最終の出荷試験を実施し、品質に問題ないことを確認しております。かかる事態が発生したことを真摯に受け止め、客観性と独立性を担保した第三者が主導するグループ調査委員会による事実の調査と根本原因の究明をグループとして徹底的に行ってまいりました。グループ調査委員会による調査報告書につきましては、2020年1月に公表しております。
本件につきましては、協和発酵バイオ(株)と共に本製品における原因究明にとどまらず、品質管理全般における問題点及び再発防止策について継続して取組んでまいります。当社におきましてもこれまでの自社内での調査・検討に加えて、調査結果報告を受け、再発防止に向けては単に製造・品質保証体制の強化にとどまらず、企業グループガバナンスの強化に取組むべきと考えております。特に(1)経営の最優先事項として強固な品質保証体制の構築(2)リスクマネジメントの改善(3)企業文化の改革を重要課題として医薬品製造販売業者としての責務を十分に果たすために必要な改善策を徹底して実行することで、製品の品質管理に一層万全を期し、かかる事態の再発防止に努めてまいります。