有価証券報告書-第101期(2023/01/01-2023/12/31)
② 戦略及び指標と目標
当社グループは、マテリアリティを“2030年ビジョン実現のための重要経営課題”と位置づけています。
特定した当社グループのマテリアリティは「価値創造トピック」と「価値向上トピック」とに分類され、2030年ビジョン実現のための戦略の幹「アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供」「患者さんを中心においた医療ニーズへの対応」「社会からの信頼獲得」「Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化」とも対応しています。そのうえで、マテリアリティについてゴールを定め、戦略的に取組んでいくことがビジョンの実現、ひいては、当社グループと社会のサステナビリティの両立につながると考えています。
マテリアリティごとの機会・脅威と指標(及び目標)
価値創造トピック
*1:医薬品アクセス基本方針の詳細は、当社ホームページ(https://www.kyowakirin.co.jp/sustainability/patient/access_to_medicine/index.html)を参照ください。
*2:価値創造トピックに関する戦略及び目標についての詳細は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」を参照ください。
価値向上トピック
当社グループは、マテリアリティを“2030年ビジョン実現のための重要経営課題”と位置づけています。
特定した当社グループのマテリアリティは「価値創造トピック」と「価値向上トピック」とに分類され、2030年ビジョン実現のための戦略の幹「アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供」「患者さんを中心においた医療ニーズへの対応」「社会からの信頼獲得」「Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化」とも対応しています。そのうえで、マテリアリティについてゴールを定め、戦略的に取組んでいくことがビジョンの実現、ひいては、当社グループと社会のサステナビリティの両立につながると考えています。
マテリアリティごとの機会・脅威と指標(及び目標)
価値創造トピック
| 戦略の幹 | マテリアリティ | 定義 | 取組むことで得られる機会 | 取組まないことで生じる脅威 | 指標*2 |
| アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供 | 革新的な医薬品の創出 | 短期的な収益性との適正なバランスを保ちながら、中長期的な視点に基づく研究に対する積極的な投資(オープンイノベーション活動を含む)を通じ、アンメットメディカルニーズを満たす革新的な医薬品(Life-changing value)を創出し続ける | ・日本発のグローバル・スペシャリティファーマとしての存在意義 ・新たな価値の創出による企業価値の向上 ・当社グループの強みとする領域の拡大 ・共同研究や開発機会の増加 | ・当社グループの存在意義の低下 ・ビジョンの未達 ・新たな価値の創出機会の逸失 ・共同研究機会の減少 | ・Life-changing valueとしての革新的医薬品の創出数(承認) ・それぞれのLife-changing valueの売上 |
| 製品の価値最大化 | 創出した医薬品の真の価値を見極め、適応拡大、剤形追加を推進し、製品同士のシナジー効果も考慮しながら価値の最大化を図る | ・適応/剤型拡大:開発試験/製造における期間短縮及び効率化、医療ニーズへの対応による薬剤価値の増加 ・上市国・地域の拡大:病気と向き合う人々の経済的負担軽減(保険償還)を伴う提供価値のインパクト増加 | ・本来の製品価値を最大化しないことによる、病気と向き合う人々の負荷の増加 ・経済的価値の低下 | ||
| パイプラインの充実 | ポートフォリオ分析に基づき、開発の効率性向上とパートナリングの機会の活用により、注力する疾患領域を中心にパイプラインを充実する | ・日本発のグローバル・スペシャリティファーマとしての注力する疾患領域での存在意義の増大(患者さんへの提供価値の増大) ・資本の効率的な有効活用による企業価値の増大 | ・当社グループの強みとする領域における存在意義の低下 ・競合に対する競争力の低下 | ||
| 患者さんを中心においた医療ニーズへの対応 | 医薬へのアクセス向上 | 病気と向き合う人々の声を聞き、アンメッドメディカルニーズを満たす医薬品を創出し、一人でも多くの患者さんにできるだけ早く届けることを自分たちの使命ととらえ、医薬品アクセス基本方針*1に則った活動(特に医薬品アクセスへの向上)に取組む | ・企業の存在意義の増大 ・各地域の患者支援団体との関係の維持強化による企業認知と信頼性の向上 | ・Life-changing valueを創出する会社としての存在意義の低下 ・患者さんの声を聞く機会の逸失、疾患に対する社会の理解不足による、マーケット拡大機会の逸失 | ・注力する疾患領域品の、上市国・地域、薬剤提供患者数(もしくは比率) |
| 医薬品にとどまらない医療ニーズへの新たな取組み | 患者さんからのインサイトに基づく医薬品にとどまらないヘルスケアソリューションの取組みを進めるとともに、キリングループとしてのシナジーも活かし、医薬品にとどまらない新たな価値を創出する | ・新たな価値の提供 ・新市場への進出 | ・Life-changing valueとイノベーション創出機会の逸失 | ・医薬品にとどまらない新たな価値の提供 |
| Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化 | 人材ポートフォリオ | Life-changingな価値の継続的な創出に向け、価値創造を促進する組織と人材のポートフォリオを描き、その実現に向けて、多様性を活かした人材マネジメントを推進する | ・イノベーション創出、グローバル事業展開の基盤の強化 ・多様な人材確保、変化対応力の強化 | ・事業と個人の成長が描けないことによる人材の流出 ・モチベーション、心身の健康悪化による労働生産性の低下 | ・Life-changing valueを創出するための基盤強化 |
| 企業文化 | Life-changingな価値の継続的な創出に向けて、日本発のグローバル・スペシャリティファーマに相応しい「壁を乗り越える/KABEGOE」企業文化を醸成する | ・2030年ビジョンの実現、日本発のグローバル・スペシャリティファーマとしての持続的な成長・発展 | ・改めたい企業文化(対話不足、枠に閉じる、他人事)へ逆戻りし、社会からの信頼失墜、競争力の低下 | ||
| デジタルトランスフォーメーション | 医薬品の研究・開発から販売後まで、全てのバリューチェーンから得られたデータを活用し、病気と向き合う人々をはじめとする様々なステークホルダーとの共創を進めることで、デジタルによる新たな価値を提供する | ・DXによるプロセスの変革や効率化を通じた、事業機会の拡大 | ・生産性低下、外部環境への対応遅れ等による競争上の劣後 |
*1:医薬品アクセス基本方針の詳細は、当社ホームページ(https://www.kyowakirin.co.jp/sustainability/patient/access_to_medicine/index.html)を参照ください。
*2:価値創造トピックに関する戦略及び目標についての詳細は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」を参照ください。
価値向上トピック
| 戦略の幹 | マテリアリティ | 定義 | 取組むことで得られる機会 | 取組まないことで生じる脅威 | 指標及び目標 |
| 社会からの信頼獲得 | 製品の品質保証と安定供給 | 自社が供給する製品の品質保証・安定供給を継続する体制・手順を構築し、適切に運用する | ・ステークホルダー(医療関係者・患者さん・行政)からの製薬メーカーとしての信頼の獲得 ・確実な販売地域拡大/グローバル事業の展開 | ・ステークホルダー(医療関係者・患者さん・行政)の当社グループへの信頼失墜 ・販売機会の損失 ・当局査察の厳格化等による新規承認の確度の低下 ・製造権を含めたパートナリング、ライセンス契約機会の逸失 ・従業員の業務負荷増による健康安全・モチベーション低下、人材の流出 | ・自社事由による欠品、限定出荷発生数ゼロ |
| 地球環境への負荷の低減 | 製品の研究開発段階から製造・販売・使用・廃棄に至る全ライフサイクルに亘り、サプライチェーンの環境影響にも配慮し、次世代に引き継ぐ地球環境の保護に積極的に取組む | ・未来世代に対する貢献を通じた当社グループに対する信頼性の向上 ・物理的/移行リスクと機会の適正な管理による事業活動の維持 | ・規制強化(炭素税含む)による新たなコストの発生 ・異常気象による災害や健康被害の増加。それに伴う事業活動への影響 | ・バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量ネットゼロ |
| Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化 経営基盤 | コーポレートガバナンス | 経営理念及び価値観のもと、ビジョンの実現を通じて持続的成長と中長期的な企業価値向上を効果的・効率的に図ることができるコーポレートガバナンス体制を実現する | ・ステークホルダーからの信頼獲得と、それに伴う企業価値の向上 ・安定的な事業基盤の獲得 | ・信頼の失墜と、それに伴う企業価値の低下 | ・経営基盤強化 |
| 事業活動における倫理と透明性 | 国内外の関係法令、社内外の諸規則・ルール及び社会規範を遵守し、法的責任と社会が求める倫理的責任を果たす行動をとる。また、ステークホルダーに対して適示適切かつ公正な情報開示を行う。なお、「患者さんの安全性の確保と適正使用の推進」「従業員の健康と安全」「人権の尊重」「責任あるマーケティングと倫理的広告」「研究開発倫理と信頼性の確保」「適正な納税」「贈収賄・腐敗防止」「個人情報・秘密情報の保護」を含む | ・ステークホルダーからの信頼獲得と、それに伴う企業価値の向上 ・安定的な事業基盤の獲得 | ・事業活動の制限や停止(研究開発、生産活動や販売活動等) ・信頼の失墜 | ||
| リスクマネジメントの強化 | 必要なリスクを適切に取るとともに、当社グループ及びステークホルダーを脅威から守るための行動を取る | ・適切なリスクテイクによる企業価値の向上 ・安定的な事業基盤の獲得 | ・事業活動の制限や停止(研究開発、生産活動や販売活動等) ・信頼の失墜 |