有価証券報告書-第103期(2025/01/01-2025/12/31)

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2026/03/10 15:30
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(5)戦略及び指標と目標
当社グループは、マテリアリティを“ビジョン実現のための重要経営課題”と位置付けています。特定した当社グループのマテリアリティは「価値創造トピック」と「価値向上トピック」とに分類され、Vision 2030実現のための戦略の幹「アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供」「患者さんを中心においた医療ニーズへの対応」「社会からの信頼獲得」「Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化」とも対応しています。その上で、マテリアリティについて目標を定め、戦略的に取組んでいくことがビジョンの実現、ひいては、当社グループと社会のサステナビリティの両立につながると考えています。
0102010_008.png本セクションでは、それぞれのマテリアリティについて、以下の内容を記載します。ただし、②と④については基盤的な内容となるため、以下の全ての項目を網羅するわけではありません。
<マテリアリティの説明><マテリアリティに関連する機会・リスクへの対応戦略(及びその取組)><マテリアリティに関連するリスクが顕在化した場合のレジリエンス><マテリアリティに関連する指標と目標>
No.マテリアリティ名関連する戦略の幹
・革新的な医薬品の創出
・製品の価値最大化
・パイプラインの充実
・医薬へのアクセス向上
・病気と向き合う人々のニーズを基点にした新たな価値の共創
・アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供
・患者さんを中心においた医療ニーズへの対応
・人材ポートフォリオ
・企業文化
・デジタルトランスフォーメーション
・Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化
・製品の品質保証と安定供給
・地球環境への負荷の低減
・社会からの信頼獲得
・コーポレートガバナンス
・事業活動における倫理と透明性
・リスクマネジメントの強化
・Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化-経営基盤

また、当社グループのマテリアリティは、当社が所属するキリングループのマテリアリティとも関連性があり、特にキリングループの事業へのインパクトが高いマテリアリティである「Life-changingな医薬品の創出と提供」及び「医薬品の品質保証と安定供給」は、それぞれ、当社グループの「革新的な医薬品の創出」、「製品の価値最大化」、「パイプラインの充実」、「医薬へのアクセス向上」、「病気と向き合う人々のニーズを基点にした新たな価値の共創」及び「製品の品質保証と安定供給」と紐づけられています。
①アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供及び患者さんを中心においた医療ニーズへの対応に関連するマテリアリティ
<マテリアリティの説明>当社グループは、アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供及び患者さんを中心においた医療ニーズへの対応に関連するマテリアリティとして、「革新的な医薬品の創出」、「製品の価値最大化」、「パイプラインの充実」、「医薬へのアクセス向上」、「病気と向き合う人々のニーズを基点にした新たな価値の共創」を定めています。
[表①-1]マテリアリティの定義・取組むことで得られる機会・取組まないことで生じる脅威と指標(及び目標)
戦略の幹マテリアリティ定義取組むことで得られる機会取組まないことで生じる脅威指標
アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供革新的な医薬品の創出短期的な収益性との適正なバランスを保ちながら、中長期的な視点に基づく研究に対する積極的な投資(オープンイノベーション活動を含む)を通じ、アンメットメディカルニーズを満たす革新的な医薬品(Life-changingな価値)を創出し続ける・J-GSPとしての存在意義
・新たな価値の創出による企業価値の向上
・協和キリンの強みとする領域の拡大
・共同研究や開発機会の増加
・協和キリンの存在意義の低下
・ビジョンの未達
・新たな価値の創出機会の逸失
・共同研究機会の減少
・Life-changingな価値としての革新的医薬品の創出(開発パイプライン及び主な申請承認情報)
製品の価値最大化創出した医薬品の真の価値を見極め、LCM(life cycle management)を推進し、パートナリングの機会も活用しながら価値の最大化を図る・適応/剤型拡大:開発試験/製造における期間短縮及び効率化、医療ニーズへの対応による薬剤価値の増加
・上市国・地域の拡大:病気と向き合う人々の経済的負担軽減(保険償還)を伴う提供価値の向上
・本来の製品価値を最大化しないことによる、病気と向き合う人々の負荷の増加
・経済的価値の低下
パイプラインの充実ポートフォリオ分析に基づき、自社で注力する疾患領域を中心にパイプラインを充実する・J-GSPとしての価値を創造し、提供する事業基盤の強化と成長
・協和キリンの研究開発力に対する期待とそれに基づく企業価値の向上
・協和キリンの戦略に沿った事業の競争力の低下
・ステークホルダーからの期待の低下とそれに伴う企業価値の低下
患者さんを中心においた医療ニーズへの対応医薬へのアクセス向上病気と向き合う人々の声を聞き、アンメッドメディカルニーズを満たす医薬品を創出し、一人でも多くの患者さんにできるだけ早く届けることを自分たちの使命ととらえ、医薬品アクセス基本方針に則った活動(特に医薬へのアクセス向上)に取組む・Life-changingな価値を創出・提供する会社としての存在意義の増大及び企業価値の向上
・各地域の患者支援団体との関係の維持強化による企業認知と信頼性の向上
・より多くの患者さんへの医薬品の価値提供が可能
・Life-changingな価値を創出・提供する会社としての存在意義及び企業価値の低下
・当社の医薬品を必要とする患者さんとの接点が限局化することによる製品価値の低下やマーケット拡大機会の逸失、社会からの信頼低下
・グローバル品(CRV, POT,Libmeldy/Lenmeldy)の主要国における上市状況
病気と向き合う人々のニーズを基点にした新たな価値の共創注力する疾患領域を中心に、病気と向き合う人々の声に真摯に耳を傾け向き合い、真のニーズを把握し、バリューチェーンの様々な場面でステークホルダーとのLife-changingな価値の共創につなげる・新たな医薬品を必要とするステークホルダーとの共創
・病気と向き合う人々のニーズに沿った新たな価値の提供
・価値最大化や提供拡大機会の逸失
・ニーズ把握不十分による価値創出活動での劣後

<マテリアリティに関連する機会・リスクへの対応戦略(及びその取組)>当社グループは、「革新的な医薬品の創出」、「製品の価値最大化」、「パイプラインの充実」、「医薬へのアクセス向上」、「病気と向き合う人々のニーズを基点にした新たな価値の共創」に関連する機会を「Life-changingな価値の創出・提供による企業価値の向上」ととらえ、この機会が影響を及ぼすバリューチェーン・その影響・発生可能性・金銭的重要性・機会の影響が発生すると見込む時間軸を下記の[表①-2]のようにとらえて活動しています。
なお、当社グループにおいては、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会とのトレードオフを考慮し、取組みを進めています。
[表①-2]リスク及び機会の影響が発生すると見込む時間軸
リスク及び機会バリューチェーン
(ステークホルダーを記載)
リスク及び機会が顕在化したときに発生するビジネスモデル・バリューチェーンへの影響と財務的影響発生可能性金額的重要性リスク及び機会の影響が発生すると見込む時間軸*2
上流当社下流
機会Life-changingな価値の創出・提供による企業価値の向上病気と向き合う人々病気と向き合う人々への影響
・アンメットメディカルニーズの高い病気と向き合う人々のQOLの向上と笑顔※1
当社グループへの財務的影響
・売上及び利益の増大※1
・さらにLife-changingな価値を生み出していくため資本の増大※1
短期
中期
長期

*1.当社グループは、社会的価値(病気と向き合う人々に笑顔をもたらすLife-changingな価値を提供し、社会課題を解決すること)と、経済的価値(当社グループがさらにLife-changingな価値を生み出していくために人的資本と知的資本に投じる原資となりうる利益)という2つの価値創造の両立を実現していきます。
*2.短期を当年度末後1年、中期を2年から3年、長期を4年から10年と定義しています。
上記でとらえた機会に対する対応戦略及び取組:
2021年より、Vision 2030の実現に向けて活動を推進してきましたが、世界中での医療費抑制圧力の強まり、新薬開発難度の高まりといった製薬業界にとって厳しい大きな環境変化がある中、Vision 2030の実現をより確かにするための戦略として打ち出したのが“Story for Vision 2030”です。これは、当社グループがVision 2030に掲げているLife-changingな価値を継続して創出・提供するための戦略です。自社で注力する疾患領域とモダリティ*1をより明確に設定しました。これに加え、オープンイノベーションやパートナー連携、ベンチャーキャピタル/コーポレートベンチャーキャピタルファンド活動などの強化も推し進めます。
これらの活動により生み出される“Life-changingな価値”の最大化、という観点では、ビジネスモデルを適切に選択する必要があります。自社で注力する疾患領域のアセットでは当社グループが開発から販売までをグローバルで行い、生み出された価値を患者さんに届けつつ、患者さんの声を研究開発に反映することでその領域での自分たちの強みを増幅していくことも重要となります。戦略的パートナリングアセットでは、価値最大化に社外の力を活用します。適切なパートナーとの最善のビジネスモデルを築くことにより、患者さんに最速でお届けすることも含めてその価値最大化が実現できると期待しています。
このように、適切なビジネスモデルを選択することで、当社グループは、創出した価値を一日でも早く多くの病気と向き合う人々に届けていくことに注力しています。
*1.モダリティ:構想した治療コンセプトを実現するための創薬技術(方法・手段)の分類
0102010_009.png
[自社で注力する疾患領域のアセット]
当社グループは、下記に定めた3つの疾患領域を自社で注力する疾患領域として価値の創出と提供に取組んでいきます。各疾患領域では、上市国・地域の拡大、疾患啓発活動や患者支援プログラムの実施などを通し市場浸透に継続して取組んでいきます。
骨・ミネラル
Crysvita(日本製品名:クリースビータ)では、在宅自己注射をより簡便で安全に行うことができる剤型 として、患者さん及び医療関係者から期待されていた皮下注シリンジの日本・欧州での販売を開始しまし た。イタリアではCrysvitaが腫瘍性骨軟化症に対して保険償還の対象となりました。KK8123*2、KK8398*2の開発も着実に進行中です。
血液がん・難治性血液疾患
Ziftomenib(米国製品名:KOMZIFTI)は、NPM1変異を有する再発・難治性の成人急性骨髄性白血病(AML)に対する1日1回経口投与可能なメニン阻害薬として世界で初めて米国で承認されました。今後もKura Oncology社との連携を推進し、急性白血病に対する新たな治療選択肢(併用療法や早期の治療ライン)の提供を目指していきます。
Poteligeo(日本製品名:ポテリジオ)は、機械学習・AI技術を活用し、患者さんの治療アクセス向上を推進しています。
加えて自社初の抗体薬物複合体(ADC)であるKK2845等*2の開発も着実に進めていきます。
希少疾患(造血幹細胞遺伝子治療)
OTL-200(欧州製品名:Libmeldy、米国製品名:Lenmeldy)は、米国・欧州における異染性白質ジストロフィーを対象とした新生児スクリーニングの拡大を患者団体等のコミュニティーと共同し推進しています。この活動の結果、スペインでは保険償還の対象となりました。米国保険福祉省長官から米国連邦政府として新生児スクリーニングの対象とすることが推奨されたため、今後各州に展開されるように活動を続けます。日本では早期発症型異染性白質ジストロフィーに対して希少疾病用再生医療等製品指定を取得、サウジアラビアにおいても希少疾病用医薬品指定と優先審査指定を受けました。さらにOTL-203*2及びOTL-201*2についても着実に開発を進めていきます。
[戦略的パートナリングアセット]
当社グループは、適切なパートナーとの最善のビジネスモデルを築くことにより、患者さんに最速でお届けすることも含めてその価値最大化の実現を目指しています。
低分子であるKHK4951*2(一般名:tivozanib)、当社独自のバイスペシフィック抗体技術REGULGENTを搭載したKK2260*2及びKK2269*2、並びにPOTELLIGENT抗体であるKK4277*2、本態性高血圧症を対象疾患として2025年第Ⅰ相試験を開始したKK3910*2については、今後パートナーとの連携も含め、価値の最大化を図っていきます。なお、Amgen社と連携し、複数の臨床試験を継続して推進してきましたKHK4083*2(一般名:ロカチンリマブ)は、2026年1月30日にAmgen社の戦略的ポートフォリオ見直しを背景として、同社との開発・商業化に関する提携契約を終了し、当社は規制当局対応及び将来の商業化を含む、ロカチンリマブのグローバルプログラムの全権利を再取得しました。その後、2026年3月3日に、最新の安全性情報及び総合的なリスク・ベネフィット評価を踏まえ、ロカチンリマブに関する現在実施中の全ての臨床試験を中止することを決定しました。
また、自己免疫疾患に対する、ファースト・イン・クラス低分子治療薬候補の開発を目的とした、前臨床開発プログラムに関するライセンスをBoehringer Ingelheim社に提供しました。
「機会に対する対応戦略及び取組」については、一部国の政情等の影響を受けたものの、概ね順調に進捗しました。その後、ロカチンリマブに関する臨床試験中止を決定しました。決定前に策定した"Vision 2030 and beyond:中長期構想"で掲げた中長期財務目標の変更は行わないこととしており、引き続き当該取組を推進していきます。
*2.開発パイプラインの詳細は、「第2 事業の状況 6 研究開発活動」をご参照ください。
[表①-3]機会への対応戦略の財務的影響
当年度において顕在化した機会については、「アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供及び患者さんを中心においた医療ニーズへの対応に関連するマテリアリティ>上記でとらえた機会に対する対応戦略及び取組」に記載のとおりです。なお、機会が顕在化したことによる財務的影響を区分して識別することができないため、当年度及び次年度以降における、財務的影響について記載していません。
当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会への対応戦略、並びにリスク及び機会対応のために発生する財務的影響は、以下のとおりです。
「上記でとらえた機会に対する対応戦略及び取組」を実現するために必要な投資としては、革新的な医薬品の創出・その適応拡大を含む価値最大化を目指した研究開発投資とともに、社外アセットへの戦略投資(ライセンス導入、VC・CVC投資など含む)があり、その当期実績と将来予測は[表①-3]に示しています。これらの財務投資には、その後の販売を見据えた適切な地域における開発投資も含まれています。また、これらの財務投資の将来予測は、それぞれ売上収益の規模や戦略に応じて、変更される可能性があります。
リスク及び機会機会への対応戦略(及び取組)対応戦略の財務的影響財務的影響*1(億円)
当年度短期
(1年後)
中期
(3年後)
長期
(10年後)
機会Life-changingな価値の創出・提供による企業価値の向上上記の「上記でとらえた機会に対する対応戦略及び取組」を参照ください。PL影響
Life-changingな価値としての革新的医薬品を創出・提供するための研究開発投資
1,0121,220連結売上収益の20%を目処連結売上収益の20%を目処
BS影響
パイプライン拡充や創薬技術獲得のための戦略投資
400戦略に基づき
機動的に対応
戦略に基づき
機動的に対応
戦略に基づき
機動的に対応
CF影響
合計*2
1,412上記の合計額上記の合計額上記の合計額

*1.当社グループにおいては短期・中期・長期の時間軸について、短期を当年度末後1年、中期を2年から3年、長期を4年から10年と定義していますが、リスク及び機会対応のために発生する財務的影響の記載に当たっては、短期・中期・長期の数値の傾向を把握できるよう、短期は1年後、中期は3年後、長期は10年後の単年度に発生する数値を記載しています。
*2.CF影響を正確に算出することが困難であるため、PL影響とBS影響の合計額を記載しています。
短期、中期及び長期にわたる財政状態の変化見込み:
上記の機会への対応戦略としてのパイプライン拡充や創薬技術獲得のための戦略投資については、経営戦略に基づき機動的に実施します。当該投資資金については、ネットキャッシュポジションの維持を原則としますが、手元資金に加えて、戦略的な大型投資案件に備えた借入余力と機動的な資金調達手段(CP(コマーシャル・ペーパー)、コミットメントライン)も確保します。なお、上記の機会への対応戦略が、次の年次報告期間中に関連する財務諸表で報告される資産及び負債の帳簿価額に重要な修正を生じさせることはないと考えています。
<マテリアリティに関連する指標と目標>当社グループでは、マテリアリティに関連する機会に対して、商業上の機密情報に該当するか否かを精査したうえで、指標と目標を可能な限り開示しています。下記[表①-4]では、Life-changingな価値の創出及び提供に関連する指標を設定し、モニタリングした結果を示しています。
[表①-4]指標及び目標
リスク及び機会指標情報源単位最終目標
(最終目標年)
※基準年含む
実績
中間目標当期
機会Life-changingな価値の創出・提供による企業価値の向上開発パイプライン及び主な申請承認状況協和キリン独自(SASB考慮)*1---開発パイプライン一覧及び主な申請承認情報参照*2
グローバル品の主要国における上市状況当社独自*3CRV_XLH(Adult):8/8
CRV_XLH(Pediatric):8/8
CRV_TIO:6/8
POT_CTCL:8/8
Libmeldy_PSLI:6/8
(2027年)
-CRV_XLH(Adult):8/8
CRV_XLH(Pediatric):8/8
CRV_TIO:6/8
POT_CTCL:8/8
Libmeldy_PSLI:5/8

*1.絶対指標であり、第三者によって認証されていません。なお、本指標は「SASB:HC-BP-000.B」を参考に設定しています。各品目の状況をより明確化するために、「開発パイプライン一覧及び主な申請承認」に関する表を掲載することとしています。
*2.開発パイプライン及び申請承認情報の詳細は、「第2 事業の状況 6 研究開発活動」をご参照ください。
*3.絶対指標であり、第三者によって認証されていません。
(定義)社会的・経済的にインパクトの高い主要8か国(日本・米国・カナダ・イギリス・フランス・イタリア・ドイツ・スペイン)における、グローバル品(Crysvita・Poteligeo・Libmeldy/Lenmeldy)の適応別の上市状況
(算定方法)当年度末におけるグローバル品の適応別の上市国数
パフォーマンスの傾向又は変化についての分析:
「機会に対する対応戦略及び取組」については、一部国の政情等の影響を受けたものの、概ね順調に進捗しました。その後、ロカチンリマブに関する臨床試験中止を決定しました。決定前に策定した"Vision 2030 and beyond:中長期構想"で掲げた中長期財務目標の変更は行わないこととしており、引き続き当該取組を推進していきます。
②Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化に関連するマテリアリティ
②-1 人材ポートフォリオ・企業文化
<マテリアリティの説明>当社グループは、Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化に関連するマテリアリティとして、「人材ポートフォリオ」、「企業文化」を定めています。
[表②-1-1]マテリアリティの定義・取組むことで得られる機会・取組まないことで生じる脅威と指標
戦略の幹マテリアリティ定義取組むことで得られる機会取組まないことで生じる脅威指標
Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化人材ポートフォリオLife-changingな価値の創出・提供に向け、価値創造を促進する組織と人材のポートフォリオを描き、その実現に向けて、多様性(多様な視点・価値観の違い)を活かした人材マネジメントを推進する・イノベーション創出、グローバル事業展開の基盤強化
・多様な人材確保、変化対応力の強化
・事業と個人の成長が描けないことによる人材の流出
・モチベーション、心身の健康悪化による労働生産性の低下
・Life-changingな価値を創出・提供するための基盤強化
企業文化Life-changingな価値の創出・提供に向けて、J-GSPに相応しい「KABEGOE」企業文化を醸成する・ビジョンの実現、J-GSPとしての持続的な成長・発展・改めたい企業文化(対話不足、枠に閉じる、他人事)へ逆戻りし、社会からの信頼失墜、競争力の低下

<マテリアリティに関連する機会・リスクへの対応戦略(及びその取組み)>(ⅰ)当社グループの人的資本に関する考え方
当社グループは、経営理念の下でVision 2030を実現する人・組織づくりの強化に向けて「協和キリングループ 人材マネジメント基本方針」を定め、その中で人材を「イノベーションの源泉」と位置付けています。Vision 2030では「イノベーションへの情熱と多様な個性が輝くチームの力で、Life-changingな価値を継続的に創出すること」を掲げ、Vision 2030実現のための戦略ストーリー「Story for Vision 2030」に沿って、事業戦略を推進していく人・組織に期待する行動として「KABEGOE Principles」をグローバルに共有しています。戦略実行と持続的成長に不可欠な人材ポートフォリオの強化、最速・最適な意思決定と実行が出来る組織への変革、KABEGOE Principlesの実践でつくる「KABEGOE Culture」の醸成、これら人・組織・カルチャーの取組みを通じ、多様な人材がそれぞれの能力を最大限引き出し挑戦できる機会を提供することで、戦略を力強く実行するケイパビリティを備えたチームづくりを推進しています。
(ⅱ)人材育成方針と施策
『価値創造活動の推進』
全社が一丸となってLife-changingな価値に繋がる「価値創造活動」を行うためには、高い専門性と情熱を持って自ら新たな挑戦に取組むと同時に、チームメンバーの挑戦を後押しし、サポートする強いリーダーシップが求められます。こうした組織の価値創造活動を主導する人材を育成するため、グローバルなOne Kyowa Kirinの枠組みの中で、業務を通じた成長機会の提供だけでなく、職位や目的に合わせた具体的な人材育成プログラムも提供しています。
『キャリアオーナーシップ』
日本リージョンでは、グローバルグレードに基づいたジョブ型の等級・報酬制度を導入しました。この制度により、One Kyowa Kirin体制の下で適材適所の人材マネジメント実現を目指しています。全管理職のジョブディスクリプション公開を通じて、社員一人ひとりがキャリアオーナーシップを持って自身の現在地とありたい姿を再認識し、キャリア目標を見出すことの重要性を社員に示しました。また、管理職を対象とした「メンバーのキャリア自律支援を行うための研修」をすでにスタートさせており、今後についても、全社員が利用可能な「キャリア個別相談」を設け、社員が主体的に学びを実践できるよう「チャレンジ支援制度」・「応募型研修」を拡充していく予定です。このように、当社グループは、社員のキャリア実現に向けた努力を支援し、お互いの成長にコミットした対等な関係に基づき、さまざまな関連施策を企画実行しています。
『患者さんの笑顔のため』
当社グループは、Patient Centricityを価値創造ストーリーに掲げており、社員全員がPatient Centricityのマインドを高めることができるよう、機会作りに力を入れています。具体的には、病気と向き合う患者さんをお招きして社員と対話いただく「病気と向き合う人々の今を知るセミナー」の開催や、海外における「Sharing Patient story」を紹介する企画を行っています。これらの機会を通じて、患者さんの声を取り入れていくことの大切さを社員が再認識し、日々の行動にPatient Centricityのマインドが反映されることを期待しています。
『DX人材育成』
当社グループは、Life-changingな価値実現のためのデジタルトランスフォーメーションとして「デジタルビジョン2030」を掲げ、オペレーショナルエクセレンスの実現と、デジタルトランスフォーメーション推進基盤の強化を通じて、継続的に新たな価値を創造していきます。人とデータに焦点をあて部門横断でのデジタル人材強化とデータ利活用基盤づくりを推進しており、人材強化の面では「データ循環型バリューチェーンの転換」を支えるデジタル人材の獲得・強化に向けて、デジタルプロジェクトプランナー、データサイエンティストやデータスチュワードなど、各部門や領域をリードできる人材を育成するとともに、全社員を対象としたデジタルリテラシー教育による底上げも行い、“トップダウン”と“ボトムアップ”の両側面からデジタル人材を育成しています。
(ⅲ)社内環境整備
『グローバルタレントマネジメント体制の整備と推進』
One Kyowa Kirin体制を発展させるため、各地域や機能部門の将来を担う次世代リーダー候補を発掘し、育成、抜擢する仕組みを推進しています。グローバルタレントマネジメントを戦略的に進めるべくグローバル共通の人事基盤整備としてグローバルキーポジションとその人材要件の特定、グローバル共通のグレーディングの整備、リーダーシッププリンシプルの策定、グローバル人事システム(HRIS)の導入等に取組んできました。これらは、採用、育成、評価、異動配置・登用などのタレントマネジメントにおいて重要な役割を果たします。グローバルでリアルタイムに人事データを共有し、データに基づいたタレントマネジメントを推進し、適材適所の人材配置を実現することで、持続的にグローバルリーダーを育成していくことを目指しています。また、具体的な人材パイプラインの強化策として、サクセッサーごとの個別の育成計画(グローバルサクセッションプラン)の策定、次世代リーダー候補の可視化や個別育成計画、グローバルでの短期派遣による人材育成プログラム(グローバルエクスチェンジプログラム)などに取組んでいます。各ファンクションやリージョン人材戦略との連携を図りながら、グローバルHRビジネスパートナー体制を構築しており、これにより人材戦略を統合し効果的に活用することができるようにしています。
『多様性の輝くチーム力』:ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)
当社グループは、ダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公平性)、インクルージョン(受容)をLife-changingな価値を創出し世界中の患者さんにお届けするための企業文化の基盤と捉えています。「私たちのDE&I宣言」というグローバルの目標を掲げており、さまざまな個性を持つ人材が互いを認め合い、社員全員が能力を最大限に発揮できる組織づくりのため、グローバル及び各リージョンにおける優先課題を特定し、積極的な施策を推進しています。
女性活躍推進では、グローバルの優先課題として女性リーダーの輩出を目指し、グローバルリーダーポジションにおける女性比率を、2030年度末までに40%とすることを目標としています。日本国内では、2025年の女性管理職比率17.1%を2030年までに30%以上とする目標を掲げています。女性管理職向けメンタリング・プログラムを発展させた「ナナメンタリング」を導入し、異なる部署・階層の社員間の相互学習の機会提供やキャリア形成支援を行っています。さらに、2024年に社内で初めてスタートした営業本部女性社員の従業員リソースグループは、新たに分科会を設置し活動内容を充実させました。また企業内保育園の運営、事業場と連携し地域に密着した育児休職からの復職支援施策など、女性のキャリア形成支援や仕事と育児の両立に向けた取組みを強化しています。
LGBTQ+においては、Tokyo Pride 2025にキリンホールディングス株式会社、株式会社ファンケルと3社共同でブースを出展し、ボランティア参加した従業員とともに性の多様性を尊重する姿勢を伝えました。Tokyo Pride 2025の直後に、ブースのアイテムを使った社内イベントを開催し当日参加できなかった社員への啓発を行いました。また、Allyコミュニティー活動のための参加者を募集したところ約110名が賛同の意思を示し、今後の社内外の活動で協働していく予定です。PRIDE指標も4年連続でGOLDを取得しており、今後も多様性を尊重した職場環境の構築に取組んでいきます。
障害者雇用では、2025年は国際障害者デーのGlobalイベントを開催しました。当社グループではこのような取組みや、安全配慮義務への対応、入社後の定着支援などを通じて、単に法定雇用率を達成するだけでなく、全ての従業員が活躍することができる職場環境の整備を目指しています。
その他の多様性に関する指標は、「第1 企業の概況 5 従業員の状況」に記載のとおりです。
『協和キリンのVision 2030・価値観に共感する従業員』:エンゲージメント
従業員のエンゲージメントを測る指標として、毎年エンゲージメント調査(Global Engagement And Motivation Survey)を実施し、組織課題の把握や組織活性化に向けての施策検討に活用しており、特に、会社に対する貢献意欲やロイヤルティ、自発的努力の指標である「社員エンゲージメント」、自分のスキルや能力を活かす機会や働きやすい環境の指標である「社員を活かす環境」、に着目しています。調査結果を受けては、トップマネジメント及び各組織で分析を行い、従業員一人ひとりがエンゲージメント高く働けるよう、見出された課題に対する改善案を立案・実行しています。
2025年の調査では、「社員エンゲージメント」の肯定回答率が70%(-1pt)、「社員を活かす環境」の肯定回答率が70%(±0)であり、昨年と概ね同水準の結果となりました*1。また、従業員の声を確実にアクションにつなげる仕組みを強化するために、エンゲージメントサーベイプログラムのリニューアルに着手しています。
*1.調査対象者数・回答率 対象者数:5,384名 回答者数:5,145名 回答率:96%
設問カテゴリー 社員エンゲージメント/戦略・方向性/リーダーシップ/品質・顧客志向/個人の尊重/成長の機会/報酬・福利厚生/社員を活かす環境/業績管理/権限・裁量/リソース/教育・研修/協力体制/業務プロセス・組織体制/経営理念・価値観/行動規範・コンプライアンス/期待される働き方/ダイバーシティ&インクルージョン/会社のクオリティーカルチャー/KABEGOE Culture
ベンチマークデータ 世界企業平均、世界好業績企業平均、製薬企業平均、リージョン別平均、地域・国別平均
『KABEGOE Culture』:ありたい企業文化の醸成
当社グループは、「KABEGOE」を私たちのユニークなCultureとしてグローバルに浸透を図っています。2019年の品質問題への徹底的な反省に端を発する企業文化改革プロジェクトでは、私たちの「KABEGOE」を、「コンフォートゾーンから一歩踏み出し、挑戦し、壁を乗り越えること」と定義し、過去への反省を忘れず、それを新たな挑戦と価値創出に昇華させる取組みを続けてきました。このKABEGOE Cultureこそ、今や私たちの競争力の源泉となりうる文化であり、2025年1月に策定した「KABEGOE Principles」を議論する際の土台となっています。
ありたい企業文化は経営陣から社員一人ひとりの日々の判断や行動で形づくられると考え、経営層の強いコミットメントの下、継続的な活動に取組んでいます。グローバルのトップリーダーに対しては、One Kyowa Kirin Culture Workshopを年2回開催し、KABEGOE Cultureの醸成、チームづくりへのオーナーシップを明確に求め、それを支援しています。また、経営層が現場に赴いて、若しくはオンラインを通じて従業員の生の声をきき、また経営の立場から会社や方向性について語ることで相互理解を深める場としてMeet Upを開催し、役職や立場、所属リージョンの壁を越えた対話を行っています。2025年にはあらたにKABEGOE Principlesを策定し、現場での実践とそれによる文化としての定着を後押しするクロスリージョン・クロスファンクションの浸透プロジェクトを立ち上げ、様々な施策を通じてKABEGOE Cultureの醸成に取組んでいます。こうした取組みの進捗は、エンゲージメント調査(Global Engagement And Motivation Survey)や企業文化改革に関するパルスサーベイでモニタリングしてグローバル経営戦略会議等で結果を共有する他、ダッシュボードサイト経由で組織長へ公開し、各職場の課題の分析やアクションに反映して、Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化に繋げています。
『従業員のウェルビーイング』:健康経営
社員の心身の健康を基盤に「Wellness Action2025」を推進し、運動・食事などの行動変容と「仲間を思いやる」、「仲間の心を動かす」精神を醸成しています。こうした取組みと成果が評価され、経済産業省が実施する「健康経営度調査」において、所定の基準を満たしたことから、制度開始以降9年連続で健康経営優良法人の認定を受けています。従業員が主体的に健康維持・増進に取組む環境を整え、Quality of Lifeの向上を支援することで、Vision 2030「Life-changingな価値の継続的創出」を実現する基盤を築いています。
(ⅳ)人的資本に関するリスク管理
詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク 企業文化及び人材ポートフォリオ(Corporate Culture and Talent Portfolio)」に記載のとおりです。
②-2 デジタルトランスフォーメーション
<マテリアリティの説明>当社グループは、Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化に関連するマテリアリティとして、「デジタルトランスフォーメーション」を定めています。
[表②-2-1]マテリアリティの定義・取組むことで得られる機会・取組まないことで生じる脅威と指標
戦略の幹マテリアリティ定義取組むことで得られる機会取組まないことで生じる脅威指標
Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化デジタルトランス
フォーメーション
医薬品の研究・開発から販売後まで、バリューチェーンの様々な場面で病気と向き合う人々をはじめとする様々なステークホルダーから得られたデータの活用及びLife-changingな価値の創出・提供をデジタルで加速する。・DXによるプロセスの変革や生産性の向上を通じた、病気と向き合う人々へのlife-changingな価値の創出・提供の加速・生産性低下、病気と向き合う人々のニーズや外部環境への対応遅れ等による価値提供機会逸失及び競争上の劣後・Life-changingな価値を創出・提供するための基盤強化

<マテリアリティに関連する機会・リスクへの対応戦略(及びその取組み)>「デジタルトランスフォーメーション」については、デジタルビジョン2030*1を実現するデジタル戦略の3つの柱である「Digital for Operation:オペレーショナルエクセレンスの実現」「Digital for Innovation:データ循環型バリューチェーンへの転換」「Foundation for Digital:DX推進基盤の強化」に沿ってDX推進活動を実施しています。2025年4月にChief Digital Transformation Officer(CDXO)を新たに任命し、加えて全社軸でのDXを推進するODX(Operational and Digital Transformation)を新設し、DXを軸とした業務改革を加速するとともに、DXやAI等に関する専門人材や変革型リーダーの強化・育成、併せてIT/デジタル投資のガバナンス体制の整備を進めています。今後も会社戦略に沿った投資優先順位の設定や戦略テーマの定期見直しを通じて、全社的なDX効果の最大化を目指します。
*1.デジタルビジョン2030の詳細は、当社ホームページ(https://www.kyowakirin.co.jp/sustainability/human_resources_infrastructure/dx/index.html)を参照ください。
③「社会からの信頼獲得」に関連するマテリアリティ
③-1.製品の品質保証と安定供給
<マテリアリティの説明>当社グループは、社会からの信頼獲得に関連するマテリアリティの一つとして「製品の品質保証と安定供給」を定めています。
[表③-1-1]マテリアリティの定義・取組むことで得られる機会・取組まないことで生じる脅威と指標
戦略の幹マテリアリティ定義取組むことで得られる機会取組まないことで生じる脅威指標
社会からの信頼獲得製品の品質保証と安定供給自社が供給する製品の品質保証・安定供給を継続する体制・手順を構築し、適切に運用する・ステークホルダー(医療関係者・患者さん・行政)からの製薬メーカーとしての信頼の獲得
・確実な販売地域拡大/グローバル事業の展開
・ステークホルダー(医療関係者・患者さん・行政)の協和キリンへの信頼失墜
・販売機会の損失
・当局査察の厳格化等による新規承認の確度の低下
・製造権を含めたパートナリング、ライセンス契約機会の逸失
・従業員の業務負荷増による健康安全・モチベーション低下、人材の流出
・適正製造規範(GMP)又は同等の基準の違反(violations)に対応して講じられた執行措置の種類別の数
・自社事由による欠品、限定出荷発生数ゼロ

<マテリアリティに関連する機会・リスクへの対応戦略(及びその取組み)>当社グループは、「製品の品質保証と安定供給」に関連するリスクを「重要な品目について、製品や治験薬の必要量を安定して供給できず、出荷制限や欠品が発生するリスク」ととらえ、このリスクが影響を及ぼすバリューチェーン・その影響・発生可能性・金銭的重要性・リスクの影響が発生すると見込む時間軸を下記の[表③-1-2]のようにとらえて活動しています。
なお、当社グループにおいては、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会とのトレードオフを考慮し、取組みを進めています。
[表③-1-2]リスクの影響が発生すると見込む時間軸
リスク及び機会バリューチェーン
(ステークホルダーを記載)
リスク及び機会が顕在化したときに発生するビジネスモデル・バリューチェーンへの影響と財務的影響発生可能性金額的重要性リスク及び機会の影響が発生すると見込む時間軸*2
上流当社下流
リスク重要な品目について、製品や治験薬の必要量を安定して供給できず、出荷制限や欠品が発生するリスク病気と向き合う人々病気と向き合う人々への影響
・十分な薬を届けられなくなる※1
当社グループへの財務的影響
・売上及び利益の減少※1
・さらにLife-changingな価値を生み出していくため資本の低下※1
短期
中期

*1.当社グループは、社会的価値(病気と向き合う人々に笑顔をもたらすLife-changingな価値を提供し、社会課題を解決すること)と、経済的価値(当社グループがさらにLife-changingな価値を生み出していくために人的資本と知的資本に投じる原資となりうる利益)という2つの価値創造の両立を実現していきます。
*2.短期を当年度末後1年、中期を2年から3年、長期を4年から10年と定義しています。
上記でとらえたリスクに対する対応戦略及び取組:
当社グループは、当社の創出したLife-changingな価値を確実に患者さんへお届けできるよう、安定供給体制を維持・強化し、社会からの揺るぎない信頼を確立していきます。災害、国際情勢の変化といった外部要因、GMP違反、製造トラブルといった内部要因を含む、医薬品の品質や安定供給を脅かす多様なリスクに備え、堅牢な生産・供給基盤の構築、生産・品質技術の強化、人材育成を一体的に推進し、確かな品質の医薬品を安定的に供給します。
現在、群馬県高崎市と山口県宇部市に基幹生産拠点を有し、さらに米国ノースカロライナ州においてバイオ医薬品原薬製造工場(サンフォード工場)を建設中です。こうした自社生産体制の整備・強化により、リスク発生時にも柔軟な生産対応が可能になります。高崎地区はバイオ医薬品の中核拠点として、バイオ生産技術研究所と高崎工場が隣接し、研究から製造、承認申請までを一貫して進められる環境が整っています。この近接性を活かし、スムーズな技術移管や製造トラブルへの迅速な対応を実現しています。また、品質管理・品質保証機能をQ-TOWERへ集約し、相互の連携を強化することで、品質部門全体として確かな品質の維持に取組んでいます。宇部工場は経口固形製剤の大量生産型自動化工場として、最新技術と堅牢な品質管理体制を備え、高効率な供給を支えています。重要な製品については、自社工場に加え外部CDMOとのデュアルソーシング体制を構築し、供給安定性をさらに向上させています。委託先管理を含むサプライチェーンマネジメントは複雑化していますが、社内外との連携強化やKPIモニタリングにより管理能力とレジリエンスの向上を図っています。また、予期せぬ製造停止や出荷遅延に備え、一定期間の需要を賄える在庫を確保し、供給継続を可能としています。米国拠点の立ち上げにあたっては、自社生産能力の拡充だけでなく、技術と人材の国際的な循環を通じた生産技術全体の底上げを目指しています。高崎地区では2025年にHB7棟が竣工し、製造トレーニング設備を設置しました。高崎工場の従業員に加え、サンフォード工場のスタッフも訪問し、両拠点が協力して技術習熟度の向上に取組んでいきます。
なお、「リスクに対する対応戦略及び取組」はおおむね順調に進捗しています。
[表③-1-3]リスクへの対応戦略の財務的影響
当年度においては、リスクは顕在化していません。また、次年度以降に、リスクが顕在化した場合、どの程度影響を及ぼすかを見積ることが困難であるため、財務的影響について定量的情報を記載していません。
当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会への対応戦略、並びにリスク及び機会対応のために発生する財務的影響は、以下のとおりです。
「上記でとらえたリスクに対する対応戦略及び取組」を実現するために必要な財務投資としては、自社の製造・品質保証・サプライチェーンマネジメントにかかる費用及び投資があり、その当期実績と将来予測は[表③-1-3]に示しています。これらの財務投資の将来予測は、社内外の状況変化を受けて、変更される可能性があります。
リスク及び機会リスクへの対応戦略(及び取組)対応戦略の財務的影響財務的影響*1(億円)
当年度短期
(1年後)
中期
(3年後)
長期
(10年後)
リスク重要な品目について、製品や治験薬の必要量を安定して供給できず、出荷制限や欠品が発生するリスク自社が供給する製品の品質保証・安定供給を継続する体制・手順を構築し、適切に運用するPL影響
自社の製造・品質保証・サプライチェーンマネジメントにかかる費用*2
540590590中期と同水準の想定
BS影響
自社の製造・品質保証・サプライチェーンマネジメントにかかる投資*3
330440100減価償却費の範囲内が目途
CF影響
合計*4
8701,030690上記の合計額

*1.当社グループにおいては短期・中期・長期の時間軸について、短期を当年度末後1年、中期を2年から3年、長期を4年から10年と定義していますが、リスク及び機会対応のために発生する財務的影響の記載に当たっては、短期・中期・長期の数値の傾向を把握できるよう、短期は1年後、中期は3年後、長期は10年後の単年度に発生する数値を記載しています。
*2.リスク対応に要する費用のみを算定することが困難であるため、関係部門の費用総額(ただし、製造にかかる費用のうち変動費を除く)を記載しています。
*3.リスク対応のための直接投資額を算定することが困難であるため、関係部門の投資総額を記載しています。
*4.CF影響を正確に算出することが困難であるため、PL影響とBS影響の合計額を記載しています。
短期、中期及び長期にわたる財政状態の変化見込み:
上記のリスクへの対応戦略としての自社の製造・品質保証・サプライチェーンマネジメントにかかる投資として、米国ノースカロライナ州にバイオ医薬品原薬製造工場(サンフォード工場)を建設中です。当該投資資金については、自己資金により賄う予定です。なお、上記のリスクへの対応戦略が、次の年次報告期間中に関連する財務諸表で報告される資産及び負債の帳簿価額に重要な修正を生じさせることはないと考えています。
<マテリアリティに関連するリスクが顕在化した場合のレジリエンス>製品の供給計画を策定する際には、予期せぬ事態により自社工場や外部CDMOでの製造が停止した場合でも供給を継続できるよう、一定期間の需要を満たす十分な在庫を確保しています。さらに、工場からの製品出荷が停止した場合にも、一定期間対応可能な在庫をストックポイントに備え、供給を継続できる体制を整えています。自社工場では、自然災害などによる電力停止に備えて非常用電源を確保し、製造を維持できるようにしています。加えて、重要な製品についてはデュアルソーシング体制を構築し、リスク発生時の安定供給を一層強化しています。
品質リスクへの対応として、自社工場・CDMOともに、最新のGMP動向及びリスクに基づいた定期的なGMP監査を行い、特定された課題は是正措置・予防措置が確実に実行されるよう管理しています。また、特定された全てのリスクは品質リスクレジスターへ登録し、必要な対応策についてはその進捗をモニターしています。
<マテリアリティに関連する指標と目標>当社グループでは、マテリアリティに関連するリスクに対して、指標と目標を可能な限り開示しています。下記[表③-1-4]では、製品の品質と安定供給に関連する指標として設定し、モニタリングした結果を示しています。なお、当年度においては、リスクは顕在化していません。
[表③-1-4]指標及び目標
リスク及び機会指標情報源単位最終目標
(最終目標年)
※基準年含む
実績
中間目標当期
リスク重要な品目について、製品や治験薬の必要量を安定して供給できず、出荷制限や欠品が発生するリスク適正製造規範(GMP)又は同等の基準の違反(violations)に対応して講じられた執行措置の種類別の数当社独自(SASB考慮)*1--0
自社事由による欠品・限定出荷発生数当社独自*20件の維持-0

*1.絶対指標であり、第三者によって認証されていません。なお、本指標は「SASB:HC-BP-250a.5」を参考に設定しています。当社グループへの財務的影響を考慮し、データの集計範囲を調整したうえで、開示しています。
(定義)当社が定める、GMP又は同等の基準の違反に対応して講じられた執行措置の種類別の数
(算定方法)(1)実績は当連結会計年度末(2)医薬品の製造・品質管理体制における重大な不備や逸脱によるGMP違反を原因とし、CRV、POTなどのグローバル品の出荷停止に及ぶ執行措置を対象とする。
*2.絶対指標であり、第三者によって認証されていません。
(定義)当社が定める、自社事由による重要な医薬品の欠品・限定出荷発生数
(算定方法)(1)実績は当連結会計年度末(2)自社事由とは製造販売業者の責任の範囲内にある事情(原薬を含む原材料の調達トラブル、製造トラブル、品質トラブル、行政処分など[製造委託先に起因するものも含む])を指す。その他、一過性の需要過多や災害等による被害を理由とする欠品、限定出荷発生数は含まない。(3)欠品や限定出荷の件数は、同一の事由に由来するものは、複数の報告に及ぶ場合、1件としてカウントする。(4)集計範囲は、当社への財務的影響及び患者さんへの影響を考慮し、当社で定めた基準に達する事象を対象とする。
パフォーマンスの傾向又は変化についての分析:
「リスクに対する対応戦略及び取組」はおおむね順調に進捗しています。
③-2.地球環境への負荷の低減
<マテリアリティの説明>当社グループは、社会からの信頼獲得に関連するマテリアリティの一つとして「地球環境への負荷の低減」を定めています。
[表③-2-1]マテリアリティの定義・取組むことで得られる機会・取組まないことで生じる脅威と指標
戦略の幹マテリアリティ定義取組むことで得られる機会取組まないことで生じる脅威指標
社会からの信頼獲得地球環境への負荷の低減バリューチェーンの様々な場面で環境影響にも配慮し、次世代に引き継ぐ地球環境の保護に積極的に取組む・未来世代に対する貢献を通じた当社グループに対する信頼性の向上
・物理的/移行リスクと機会の適正な管理による事業活動の維持
・規制強化(炭素税含む)による新たなコストの発生
・異常気象による災害や健康被害の増加。それに伴う事業活動への影響
・バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量ネットゼロ

<マテリアリティに関連する機会・リスクへの対応戦略(及びその取組み)>当社グループは、「地球環境への負荷の低減」に関連するリスクを「気候変動関連の規制強化に対する不十分な対応」ととらえ、このリスクが影響を及ぼすバリューチェーン・その影響・発生可能性・金銭的重要性・リスクの影響が発生すると見込む時間軸を下記の[表③-2-2]のようにとらえて活動しています。
なお、当社グループにおいては、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会とのトレードオフを考慮し、取組みを進めています。
[表③-2-2]リスクの影響が発生すると見込む時間軸
リスク及び機会バリューチェーン
(ステークホルダーを記載)
リスク及び機会が顕在化したときに発生するビジネスモデル・バリューチェーンへの影響と財務的影響発生可能性金額的重要性リスク及び機会の影響が発生すると見込む時間軸*1
上流当社下流
リスク気候変動関連の規制強化に対する不十分な対応未来世代を含む当社グループのステークホルダービジネスモデル・バリューチェーンへの影響
・気候変動をはじめとするバリューチェーン全体の地球環境への負荷の低減
財務的影響
・炭素税等の新たなコストの発生
短期
中期

*1:短期を1年後、中期を3年後とそれぞれ定義しています。
上記でとらえたリスクに対する対応戦略及び取組:
当社グループは、「協和キリングループ 環境基本方針」のもと、気候変動への対応を「協和キリングループとして取組むべき重要な環境活動」と定め、バリューチェーン全体の温室効果ガス(GHG:Greenhouse Gas)排出量を削減していきます。パリ協定における「平均気温上昇を1.5℃以下に抑えた世界」を目指すとともに、気候変動に関するリスクと機会に対するシナリオ分析結果及びキリングループ環境ビジョン2050を踏まえ、当社グループの気候変動への対応について見直し、事業戦略に落とし込み対応を進めています。
2050年までのバリューチェーン全体のGHG排出量ネットゼロ実現に向けてSBT1.5℃目標に対応したCO2削減目標を設定するとともに、目標達成に向けたロードマップを作成し、再生可能エネルギーの早期導入・拡大、省エネルギー、エネルギー転換などの施策を推進し、脱炭素社会への移行リスクに対応します。
参考:物理リスクの面では、水リスク評価を実施し、洪水・浸水リスクを抽出するとともに、水害対策ポリシーを策定し、浸水防止措置等の設備投資対応を実施していきます。合わせて、サプライチェーン全体における影響評価・対応についても進め、生産停止の回避・被害最小化等、継続的にリスクの最小化を図っていきます。なお、当社の気候変動に関する情報開示の詳細は当社HPの「TCFD提言に基づく情報開示」を参照ください。
[表③-2-3]リスクへの対応戦略の財務的影響
当年度においては、リスクは顕在化していません。また、次年度以降に、リスクが顕在化した場合、どの程度影響を及ぼすかを見積ることが困難であるため、財務的影響について定量的情報を記載していません。
当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会への対応戦略、並びにリスク及び機会対応のために発生する財務的影響は、以下のとおりです。
リスク及び機会リスクへの対応戦略(及び取組)対応戦略の財務的影響財務的影響*1(億円)
当年度短期
(1年後)
中期
(3年後)
長期
(10年後)
リスク気候変動関連の規制強化に対する不十分な対応「協和キリングループ 環境基本方針」のもと、気候変動への対応を「協和キリングループとして取組むべき重要な環境活動」と定め、再生可能エネルギーの活用をはじめとするバリューチェーン全体の温室効果ガス排出量を削減するPL影響
再生可能エネルギー(環境価値)調達費用
0.829中期と同水準の想定
BS影響
気候変動対応を目的とした設備投資費
30.070.09再生可能エネルギー調達ではカバーできないScope1+2の削減に向けた新技術への投資額
CF影響
合計*2
3.82.079.09上記の合計額

*1.当社グループにおいては短期・中期・長期の時間軸について、短期を当年度末後1年、中期を2年から3年、長期を4年から10年と定義していますが、リスク及び機会対応のために発生する財務的影響の記載に当たっては、短期・中期・長期の数値の傾向を把握できるよう、短期は1年後、中期は3年後、長期は10年後の単年度に発生する数値を記載しています。
*2.CF影響を正確に算出することが困難であるため、PL影響とBS影響の合計額を記載しています。
<マテリアリティに関連するリスクが顕在化した場合のレジリエンス>省エネ、再生可能エネルギーの導入・拡大、エネルギー転換などの施策を推進し、CO2排出量削減目標を達成することにより、今後発生すると考えられる炭素税負担額を低減できると考えます。またエネルギー使用量全体を抑える事により、エネルギーコストの削減にもつながります。
参考:工場・研究所の敷地内への浸水等による長期間の操業停止など、グローバルな生産活動への影響に対しては、大規模自然災害に対するBCPを策定し、水害に対しては浸水防止措置や設備投資対応(生産に関する重要資産の地理的分散保管、建物の防水化、重要設備の高層・高所配置化、浸水防止壁設置など)を実施し、物理的リスクに対応することにより、大規模災害発生時にも事業継続・安定供給できる体制を整えています。
<マテリアリティに関連する指標と目標>当社グループでは、マテリアリティに関連するリスクに対して、指標と目標を可能な限り開示しています。下記[表③-2-4]では、「地球環境への負荷の低減」に関連する指標として設定し、モニタリングした結果を示しています。
[表③-2-4]指標及び目標
リスク及び機会指標情報源単位最終目標
(最終目標年)
※基準年含む
実績
中間目標当期
リスク気候変動関連の規制強化に対する不十分な対応1.CO2(Scope1+2)排出量当社独自*2t-CO255%削減(2030年/2019年比)63%削減(2025年/2019年比)70%削減
2.CO2(Scope3)排出量当社独自t-CO230%削減(2030年/2019年比)-算定中
3.使用電力の再生可能エネルギー比率当社独自%100%(2040年)-98%
4.バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量当社独自-温室効果ガスネットゼロ(2050年)-指標1~3の取組みを通じて削減

<パフォーマンスの傾向又は変化についての分析>Scope1、2に関しては、使用エネルギーの約3分の2が電気であるという事業特性を踏まえ、2030年までは、継続的な省エネ活動を推進しつつ、再生可能エネルギーの導入を拡大しCO2排出量削減を強力に推進しています。
2030年以降は、これら省エネと再生可能エネルギーの導入の取組みに加え、技術革新の動向を注視しながら、エネルギー転換を可能とする新たな設備への切り替えを図っていきたいと考えています。再生可能エネルギーへの切り替えは非常に順調に進んでおり、国内の主要生産・研究事業場については、全事業場で使用電力の再生可能エネルギー化が完了しました。これにより、当社グループ全体での再エネ電力の導入率は2025年度末時点で98%に達しています。その結果、当社グループ全体でのCO2排出量は2025年度末時点で70%削減を達成しています。すでに2030年目標を達成している状況ですので、2026年には2030年目標を見直し、さらに高い削減目標を設定する予定です。
今後は、海外サイトも含めた当社グループ全事業場へ再生可能エネルギーを導入し、脱炭素化を推進していきます。
一方、当社のScope3については、委託製造などからのCO2排出であるカテゴリー1が多くの割合を占めているため、Scope3の削減には、このカテゴリー1を中心に、サプライチェーン全体で各種施策を展開することが非常に重要となります。
2025年、Scope3削減に向けた2030年目標「2019年比30%削減」を設定し、ロードマップを作成しました。今後、サプライヤーと協働し削減に向けた施策を展開するとともに、2030年目標達成に向けロードマップをさらに精緻化していきます。
④Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化-経営基盤に関連するマテリアリティ
<マテリアリティの説明>当社グループは、Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化-経営基盤に関連するマテリアリティとして、「コーポレートガバナンス」*1、「事業活動における倫理と透明性」、「リスクマネジメントの強化」を定めています。
[表④-1]マテリアリティの定義・取組むことで得られる機会・取組まないことで生じる脅威と指標(及び目標)
戦略の幹マテリアリティ定義取組むことで得られる機会取組まないことで生じる脅威指標
Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化-経営基盤コーポレートガバナンス経営理念及び価値観のもと、ビジョンの実現を通じて持続的成長と中長期的な企業価値向上を機動性をもって推進できるコーポレートガバナンス体制を実現する・環境変化への迅速な対応を通じたステークホルダーからの信頼獲得と、それに伴う企業価値の向上
・安定的な事業基盤の獲得
・ステークホルダーからの信頼の失墜
・環境変化への対応遅延と企業価値の低下
・経営基盤強化
事業活動における倫理と透明性国内外の関係法令、社内外の諸規則・ルール及び社会規範を遵守し、法的責任と社会が求める倫理的責任を果たす行動をとる。あわせて、バリューチェーンを構成する全てのパートナーに対しても当社行動規範の精神に基づく行動を促し、価値を共創する。また、ステークホルダーに対して適示適切かつ公正な情報開示を行う。なお、「患者さんの安全性の確保と適正使用の推進」「従業員の健康と安全」「人権の尊重」「責任あるマーケティングと倫理的広告」「研究開発倫理と信頼性の確保」「適正な納税」「贈収賄・腐敗防止」「サイバー」を含む・ステークホルダーからの信頼獲得と、それに伴う企業価値の向上
・安定的な事業基盤の獲得
・事業活動の制限や停止(研究開発、生産活動や販売活動等)
・ステークホルダーからの信頼の失墜
リスクマネジメントの強化必要なリスクを適切に取るとともに、協和キリングループ及びステークホルダーを脅威から守るための行動を取る・適切なリスクテイクによる企業価値の向上
・安定的な事業基盤の獲得
・事業活動の制限や停止(研究開発、生産活動や販売活動等)
・ステークホルダーからの信頼の失墜

*1:当社グループは、2026年3月19日開催予定の定時株主総会で承認可決されることをもって、監査等委員会設置会社へ移行する予定です。取締役会の監督機能を強化しつつ、業務執行への適切な権限委任を通じて迅速な意思決定を促進し、健全なリスクテイクのもとで事業の成長と価値創出を加速していきます。なお、監査等委員会設置会社への移行の詳細は、「第4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載のとおりです。

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