有価証券報告書-第135期(2025/04/01-2026/03/31)
b)戦略
当社グループは2021年にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、再生可能エネルギー由来の電力への切り替えやSDGs貢献製品比率の向上に取り組むとともに、TCFD提言に基づく情報開示に向けた活動を推進しております。
また、TCFDタスクチームを中心に、2040年(長期)を想定した気候関連シナリオ分析を実施し、気候変動に伴う潜在的なリスクと機会を抽出しました。そのうち、財務影響が相対的に大きいと想定されるリスクと機会を「シナリオ分析表」のとおり特定しております。
2030年と2050年の温室効果ガス(GHG)排出量削減目標達成に向けて、カーボンプライスの上昇、GHG排出規制の強化、化石燃料価格の変動等(これらは1.5/2℃または4℃シナリオにおいて移行リスクとして抽出)への取組の前倒しを図り、長期的な移行リスクの低減と短・中期の事業機会の創出を図ってまいります。2025年度からはインターナルカーボンプライス(ICP:10,000円/t-CO2)を導入し、環境対応設備投資の促進を図ってまいります。
中期経営計画2024-26の最終年度となる2026年度においても、リスクマネジメント委員会が中心に、シナリオ分析結果からのバックキャストに基づく短期的な施策の具体化を図り、社内関係部門へ展開のうえ、スピード感をもって実行・推進してまいります。
◆シナリオ分析表
<1.5℃/2℃シナリオ>
<4℃シナリオ>
当社グループは2021年にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、再生可能エネルギー由来の電力への切り替えやSDGs貢献製品比率の向上に取り組むとともに、TCFD提言に基づく情報開示に向けた活動を推進しております。
また、TCFDタスクチームを中心に、2040年(長期)を想定した気候関連シナリオ分析を実施し、気候変動に伴う潜在的なリスクと機会を抽出しました。そのうち、財務影響が相対的に大きいと想定されるリスクと機会を「シナリオ分析表」のとおり特定しております。
2030年と2050年の温室効果ガス(GHG)排出量削減目標達成に向けて、カーボンプライスの上昇、GHG排出規制の強化、化石燃料価格の変動等(これらは1.5/2℃または4℃シナリオにおいて移行リスクとして抽出)への取組の前倒しを図り、長期的な移行リスクの低減と短・中期の事業機会の創出を図ってまいります。2025年度からはインターナルカーボンプライス(ICP:10,000円/t-CO2)を導入し、環境対応設備投資の促進を図ってまいります。
中期経営計画2024-26の最終年度となる2026年度においても、リスクマネジメント委員会が中心に、シナリオ分析結果からのバックキャストに基づく短期的な施策の具体化を図り、社内関係部門へ展開のうえ、スピード感をもって実行・推進してまいります。
◆シナリオ分析表
<1.5℃/2℃シナリオ>
| ドライバー | 想定し得るシナリオ要素 (世の中の動き) | 当社影響 インパクト評価 | リスク 機会 | |
| 政策および法規制 | カーボンプライスの引き上げ | ・カーボンプライスの上昇 <1.5℃シナリオにおけるカーボンプライス(先進国)>2035年:180USD/t-CO2 2040年:205USD/t-CO2 2050年:250USD/t-CO2 (2025年 IEA World Energy Outlook) | ・製造にかかるエネルギーコストの増加による操業コストの増加 | リスク |
| ・輸送コストの増加 | リスク | |||
| 市場 | 低炭素技術の進展 | ・再生可能エネルギー由来の電力需要の高まりによる電力価格上昇 | ・操業コストの増加 | リスク |
| ・バイオマス由来原料の需要の高まりによる原料の価格上昇 | ・バイオマス原料の価格上昇 | リスク | ||
| 低炭素技術の進展に伴うガソリン需要の減少 | ・ナフサはこれまでの副産品でなく主産品としての地位を得る ・ガソリンやディーゼル油とともにナフサは安定的に供給されるものの、価格は上昇 | ・ナフサの価格上昇による仕入・調達コストの増加 | リスク | |
| 人やモノの移動のデジタル代替 | ・炭素税やGHG排出規制などの影響により人やモノが移動するための費用負担が大きくなる ・デジタルデバイスに搭載される半導体の需要増加 | ・半導体関連製品の販売拡大による売上増加 | 機会 | |
| 低炭素技術・製品の進展 | ・顧客からの資源循環の要求 ・3R+Renewable(持続可能な資源)関連製品への切替加速 | ・3R+Renewable製品の早期上市による売上増加 | 機会 | |
| ・低炭素社会へとシフト ・炭素税やGHG排出規制が強化 ・経済性を考慮したCO2輸送技術の開発やそのインフラ整備が進む | ・低炭素製品/サービスの販売拡大による売上増加(例:環境対応樹脂製品、水素関連製品、CCU等) | 機会 | ||
| xEV関連需要の拡大(電池用部材、自動車用軽量化素材) | ・自動車販売台数に占めるxEV車の割合は着実に増加し、xEV車の販売台数は増加 | ・xEVを対象とした製品/サービスの販売拡大による売上増加 ・自動車用軽量化素材の売上増加 | 機会 |
<4℃シナリオ>
| ドライバー | 想定し得るシナリオ要素 (世の中の動き) | 当社影響 インパクト評価 | リスク 機会 | |
| 市場 | 化石燃料価格の変動 | 原油、天然ガスは価格が上昇 原油 2030年: 79USD/barrel 2050年: 75USD/barrel 天然ガス 日本 2030年:8.3USD/MBtu※ 2050年:8.7USD/MBtu※ (2025年 IEA World Energy Outlook) ※MBtu:百万英熱量 | ・原料仕入・調達コストの増加 ・製造にかかるエネルギーコストの増加による操業コストの増加 | リスク |
| 物理リスク:急性 | サイクロンや洪水などの異常気象の重大性と頻度の上昇 | サイクロン、集中豪雨、洪水、干害などの激甚化、頻度上昇 ・主要原料サプライヤー:操業停止 ・自社製造拠点(国内外):操業停止 | ・操業の一時停止による売上減少 | リスク |
| 「レジリエントな都市づくり」が推進される →自然災害に強い建材、産業用資材の需要増(要求機能例:軽量/高耐久/耐衝撃/高断熱・遮熱/耐火等) | ・建材向け各種シート製品、防水シート製品/サービスの売上増加 | 機会 | ||
| ・食肉用家畜の減少 → 長期保存用食品/加工品包装材の需要増 ・農作物の収穫量の減少 → 青果物包装材の需要増 | ・各種包装フィルム製品の売上増加 | 機会 | ||
| 気温上昇に伴う疾病・移動制限 | ・地域病院・自宅等での診断および遠隔診断の必要性増大 ・環境変化に敏感な幼児・高齢者に対する医療機会(診断・治療)の増大 →POCT(Point of Care Testing)/医療機器の需要増大 | ・ヘルスケア新商品の開発・販売(脳波検知型デバイス、哺乳力センサー・システム等)/売上増加 ・医薬品パッケージの需要増 | 機会 |