有価証券報告書-第93期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 15:34
【資料】
PDFをみる
【項目】
163項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済を概観しますと、エスカレートし続けた米中貿易戦争、なお結論が出ないBrexit、中東情勢の緊張、止まらない北朝鮮の核ミサイル開発、貿易衝突にまで至った日韓対立、それに加えて年度末の新型コロナ災禍の発生等、多くの不透明性が世界を覆った1年であり、良好な雇用環境や好調な企業収益に支えられた米国経済は堅調でありましたが、それ以外の地域とりわけ中国・欧州の経済は低迷を続けました。
一方、日本経済は、総じて緩やかな回復基調で推移しましたが、その実態は製造業等の輸出の大幅な減少を、サービス産業等の内需が下支えしたに過ぎず、また上期は消費税増税の駆け込み需要もあり比較的堅調でしたが、消費税増税後の下期は、その仮需の反動もあり製造業を中心に不振で推移しました。
このような環境の下、当社は2019年度を初年度とする3年間の再建中期計画を新たに作成し、事業構造改革に着手いたしました。
その内容は以下の通りでありました。
① 事業ポートフォリオ改革
② 自動車部品事業での生産安定化および販売拡大
③ 聖域なきコスト削減と経営・組織力強化
④ 財務体質の健全化
⑤ 海外事業環境変化への対応
まず、海外事業においては、タイ、ベトナムの事業は、概ね計画通りに推移しましたが、米中貿易戦争の影響を受けた中国経済の不振により中国事業は販売低迷が続いたため、従来からの長期不採算状況も勘案し、当社が保有する現地子会社の全株式の売却を決断し実行に移しました。
また、国内事業においては、事業構造改革の各施策を矢継ぎ早に実行した結果、その成果が第2四半期以降数字に表れ始め、改革に勢いが出てきました。年末に消費税増税の仮需の反動と思われる販売低迷が一部には見られましたが、予定していた改革施策を実行しその効果を確認できたことから、昨年度までの低迷から大幅に改善いたしました。今後も引き続き収益体質の強化に努めてまいります。
一方で、財務体質の健全化については、前会計年度までの赤字による資本の毀損、三菱ケミカルホールデイングスの連結決算の対象となる関連会社から外れたことによる原材料メーカーや大手販売先からの与信力の低下、今後の新製品、新技術の開発のための新たなる資金の調達不安や人材不足等の問題を解決すべく、新たなスポンサー探索に着手し、2020年3月6日、当社の主力事業と関係の深い自動車業界への豊富な投資実績を有するエンデバー・ユナイテッド株式会社(以下EU社といいます。)が組成したファンドであるエンデバー・ユナイテッド2号投資事業有限責任組合(以下「割当予定先」といいます。)との間で、第三者割当方式により、普通株式(払込金額10億円)及びA種優先株式(払込金額20億円)を発行すること、割当予定先によるスポンサー支援の提供等を内容とするスポンサー契約を締結いたしました。
並行して、当社は、近年の事業環境の悪化を踏まえ、スポンサーからの出資による信用背景の補完、国内外での新たな受注機会の創出や効率化投資等への資金・技術面等の支援に加え、金融支援を併せた抜本的な再建が緊急に求められると判断し、2020年1月8日、産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(いわゆる事業再生ADR手続)についての正式な申請を行い、当該申請は同日受理されました。当社は、当該事業再生ADR手続において、対象債権者(取引先金融機関)による金融支援等を内容とした事業再生計画(詳細については後記「(4)対処すべき課題」をご参照ください。)を策定し、2020年4月14日開催の事業再生ADR手続の第3回債権者会議において、全ての対象債権者からの同意のもと、事業再生計画及び事業再生ADR手続は成立に至っております。
今後は、事業再生計画、対象債権者による金融支援および割当予定先からの出資受け入れを通じた資本増強策を確実に実施し、より収益力を上げていくと同時に、財務面も含めて経営基盤を安定化させてまいります。
その結果、当連結会計年度の売上高は178億67百万円(前連結会計年度比5.0%減)と減収となり、営業利益は1億83百万円(前連結会計年度は営業損失3億52百万円)、経常損失は14百万円(前連結会計年度は経常損失5億52百万円)、税金等調整前当期純損失は3億71百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失6億4百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は4億71百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失6億94百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
当社グループは製品別セグメントから構成されており、「自動車部品事業」、「住宅設備・冷機部品事業」及び「エンターテイメント事業」の3つを報告セグメントとしております。
自動車部品事業
当事業の国内自動車部門におきましては、中東向け乗用車、トラック部品及び三次元加飾工法、外装塗装品は堅調に推移したものの、全体的に生産台数が減少したため売上高は減少いたしました。海外自動車部門におきましては、タイの自動車生産が期末に向けて減少し現地子会社であるECHO AUTOPARTS(THAILAND)CO.,LTD.(以下、EATという)の売上高は国内同様、減少いたしました。
この結果、売上高は106億69百万円(前連結会計年度比8.5%減)、セグメント利益は3億26百万円(前連結会計年度比241.9%増)となりました。
住宅設備・冷機部品事業
当事業の国内住宅設備部門におきましては、消費増税前の駆け込み需要の増加がありましたが不採算分野の整理や原価改善を行った結果、売上は微減となりましたが、利益は大幅に増加いたしました。海外冷機部品部門におきましては、タイ子会社であるTHAI KODAMA CO.,LTD.(以下、TKCという)、ベトナム子会社であるTHAI KODAMA(VIETNAM)CO.,LTD.(以下、TKVという)は、冷機市場の輸出不振や現地の構造変化等により、また、中国子会社である無錫普拉那塑膠有限公司(以下、無錫普拉那という)では、米中貿易摩擦悪化に起因する需要の低迷により、其々苦戦を強いられ、売上高は減少いたしました。
この結果、売上高は63億20百万円(前連結会計年度比1.6%減)、セグメント利益は1億96百万円(前連結会計年度比4306.1%増)となりました。
エンターテイメント事業
当事業におきましては、映像用ソフトパッケージ及びゲームソフトケースは、新作ソフトがヒットし、いずれも売上高が増加致しました。
この結果、売上高は8億77百万円(前連結会計年度比21.5%増)、セグメント利益は52百万円(前連結会計年度比75.7%増)となりました。
当連結会計年度末の総資産は、128億29百万円となり、前連結会計年度と比べ18億13百万円の減少となりました。
流動資産では、現金及び預金等の減少により16億51百万円減少し、固定資産では有形固定資産の減少等により1億61百万円の減少となりました。
負債では、流動負債が支払手形及び買掛金等の減少により3億62百万円減少し、固定負債では長期借入金の減少等により9億34百万円の減少となりました。
純資産では、利益剰余金等の減少等により、5億16百万円の減少となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により7億46百万円増加し、投資活動により7億29百万円減少し、財務活動により9億34百万円減少いたしました。この結果、資金は前連結会計年度より9億1百万円減少し、8億37百万円(51.8%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は7億46百万円(前連結会計年度比4億37百万円の収入減)となりました。これは主に、減価償却費等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は7億29百万円(前連結会計年度比5億16百万円の支出増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は9億34百万円(前連結会計年度比2億34百万円の支出増)となりました。これは主に、長期借入金の返済等によるものであります。
(注)当社の消費税等の処理は、税抜処理によっているため、上記の概況に記載されている金額には消費税等は含まれておりません。
③生産、受注及び販売の状況
イ.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
自動車部品事業10,302,7095.4
住宅設備・冷機部品事業6,168,037△2.6
エンターテイメント事業615,22921.2
合計17,085,9762.8

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.受注状況
当社グループは受注による生産を行っておりますが、いずれも随時受注契約で、受注確定日と納入日は短期間のため記載を省略しております。
ハ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
自動車部品事業10,669,571△8.5
住宅設備・冷機部品事業6,320,560△1.6
エンターテイメント事業877,25721.5
合計17,867,389△5.0

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に貸倒引当金、たな卸資産、固定資産の減損損失及び退職給付に係る負債等であり、継続して評価を行っております。なお、当社グループは、新型コロナウイルスの影響が少なくとも一定期間続くとの仮定の下、期末時点で入手可能な情報をもとに会計上の見積りを行っております。しかしながら、新型コロナウイルスの影響は不確実性が大きく、将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もあり、翌連結会計年度の当社グループの財政状態、経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、以下の会計上の見積りが当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えるものと考えております。
固定資産の減損処理
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や家庭に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、国内におきましては、事業構造改革の各施策を矢継ぎ早に実行した結果、その成果が第2四半期以降数字に表れ始め、改革に勢いが出てきました。年末に消費税増税の仮需の反動と思われる販売低迷が一部には見られましたが、予定していた改革施策を実行しその効果を確認できたことから、昨年度までの低迷から大幅に改善いたしました。海外におきましては、タイ、ベトナムの事業は、概ね計画通りに推移しましたが、米中貿易戦争の影響を受けた中国経済の不振により中国事業は販売低迷が続いたため、従来からの長期不採算状況も勘案し、当社が保有する現地子会社の全株式の売却を決断し実行に移しました。
その結果、当連結会計年度の売上高は178億67百万円(前連結会計年度比5.0%減)と減収となり、営業利益は1億83百万円(前連結会計年度は営業損失3億52百万円)、経常損失は14百万円(前連結会計年度は経常損失5億52百万円)、税金等調整前当期純損失は3億71百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失6億4百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は4億71百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失6億94百万円)となりました。
b経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について、主事業は受注生産事業であり、得意先の工法変更、外注政策、競業他社との受注競争及び生産動向等により受注高が大きく変動することがあります。
また、当社グループの主力分野であるプラスチックス材料での住宅設備、自動車部品分野は、過当競争体質の状況下にあり、価格競争が激しく、当社グループにとって不利な受注価格になることがあります。
c資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業活動による資金の増加は7億46百万円(前連結会計年度比4億37百万円の収入減)となりました。これは主に、減価償却費等によるものであります。
投資活動による資金の減少は7億29百万円(前連結会計年度比5億16百万円の支出増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出等によるものであります。
財務活動による資金の減少は9億34百万円(前連結会計年度比2億34百万円の支出増)となりました。これは主に、長期借入金の返済等によるものであります。
今後、内部留保を超える設備投資は借入等外部調達にて対応予定であります。
d経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、世界各地において経済活動が制限される状況が続いています。当社グループの自動車部品事業においては、得意先の生産状況等を鑑み、国内及び海外の一部の工場で一時的な稼働停止や生産調整を行うなど厳しい事業環境が続いており、今後の経過によっては当社グループの財政状況及び経営成績等に大きな悪影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の世界経済への影響規模やまん延の終結の時期等については見通しが難しい状況ですが、当社グループは、事業環境が改善するまでは、機動的・予防的な財務施策により資金の流動性確保に努めるとともに、需要に応じてた産活動の徹底、設備投資の抑制や徹底的な固定費削減など緊急対策等を進め、新型コロナウイルス感染症の影響が最小限となるよう努めています。
e経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)目標とする経営指標」に記載のとおりです。
当目標の達成に向けた取り組みについては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題」に記載のとおりです。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。