有価証券報告書-第156期(2023/04/01-2024/03/31)
② 戦略
気候変動が事業に及ぼす影響について、グループ会社のアルボース(環境衛生製品事業)を加え、2030年及び2050年を検討の時間軸に設定し、気候変動対策が進んでパリ協定の目標が実現した「1.5℃の世界」及び、新たな気候変動対策が取られずに温室効果ガスが増加した「4℃の世界」で、「低炭素経済への移行に関連したリスクと機会」「気候変動に伴う物理的影響に関連したリスクと機会」についてシナリオ分析を行いました。事業インパクトの評価では、1.5℃シナリオにおいて、炭素税に代表される排出削減に向けた政策や規制と天然由来原料の調達懸念によるビジネスリスクが大きく、一方でペロブスカイト太陽電池向け材料の販売に機会があることが分かりました。4℃シナリオにおいては、天然由来原料の調達懸念のビジネスリスクが大きく、一方で1.5℃シナリオと同様にペロブスカイト太陽電池向け材料の販売に機会があることが分かりました。原油価格高騰による原材料価格への影響は、今年度のシナリオ分析結果ではリスクが小さくなりましたが、当社ビジネスへの影響を考慮し今後も動向を注視してまいります。当社は、2022年5月より購入電力の全てを再生可能エネルギーに切り替え、アルボースでも2023年4月に購入電力の全てを再生可能エネルギーに切り替えることによりスコープ2の削減を行いました。今後、グループ会社においても切り替えを拡大し、継続することによりスコープ2の削減を進めてまいります。また、二酸化炭素排出係数の低い燃料への転換や老朽化設備の更新による省エネ化、社用車のEV化、製造工程の見直し等によるスコープ1の削減も検討してまいります。
■気候変動リスクと機会への対応
財務影響度 小:1億円未満 中:1億円~5億円未満 大:5億円以上
期間 中期:2030年度まで 長期:2050年度まで
気候変動が事業に及ぼす影響について、グループ会社のアルボース(環境衛生製品事業)を加え、2030年及び2050年を検討の時間軸に設定し、気候変動対策が進んでパリ協定の目標が実現した「1.5℃の世界」及び、新たな気候変動対策が取られずに温室効果ガスが増加した「4℃の世界」で、「低炭素経済への移行に関連したリスクと機会」「気候変動に伴う物理的影響に関連したリスクと機会」についてシナリオ分析を行いました。事業インパクトの評価では、1.5℃シナリオにおいて、炭素税に代表される排出削減に向けた政策や規制と天然由来原料の調達懸念によるビジネスリスクが大きく、一方でペロブスカイト太陽電池向け材料の販売に機会があることが分かりました。4℃シナリオにおいては、天然由来原料の調達懸念のビジネスリスクが大きく、一方で1.5℃シナリオと同様にペロブスカイト太陽電池向け材料の販売に機会があることが分かりました。原油価格高騰による原材料価格への影響は、今年度のシナリオ分析結果ではリスクが小さくなりましたが、当社ビジネスへの影響を考慮し今後も動向を注視してまいります。当社は、2022年5月より購入電力の全てを再生可能エネルギーに切り替え、アルボースでも2023年4月に購入電力の全てを再生可能エネルギーに切り替えることによりスコープ2の削減を行いました。今後、グループ会社においても切り替えを拡大し、継続することによりスコープ2の削減を進めてまいります。また、二酸化炭素排出係数の低い燃料への転換や老朽化設備の更新による省エネ化、社用車のEV化、製造工程の見直し等によるスコープ1の削減も検討してまいります。
■気候変動リスクと機会への対応
| 機能:機能性製品事業 環境:環境衛生製品事業 |
| シナリオ | リスク及び機会項目 | 対象事業 | 事業への影響/対応策 | 財務影響度 | 期間 | |
| 1.5℃ | 炭素税・炭素価格 | 機能・環境 | ・炭素税の導入により炭素価格や電力価格が上昇、グローバルで排出権等の取組が拡大し、調達、製造、販売、輸送等における対応コストが増加する可能性がある。 [対応策] ・グループ会社の購入電力の再生可能エネルギーへの切り替えを進める。 ・カーボンニュートラル天然ガスやe-methaneの熱源を利用する。 ・二酸化炭素を排出しないエネルギー使用熱源設備を導入する。 ・老朽化設備の更新による省エネ化を進める。 ・二酸化炭素回収と分離技術を導入する。 ・フローリアクター導入や酵素利用による製品生産、既存の製品の製造工程の改良、及び新製品開発を進める。 ・調達先と販売先の整理統合により、二酸化炭素排出量を削減する。 ・社用車のEV車への変更により、二酸化炭素排出量を削減する。 [対応済み] ・日本精化では2022年度に、アルボースは2023年度に購入電力の全てを再生可能エネルギーに切り替えることで二酸化炭素排出量を削減した。 ・ボイラー燃料を重油から都市ガスへ転換し、二酸化炭素排出量を削減した。 ・照明のLED化を計画的に進めている。 | リスク | 大 | 長期 |
| 各国の炭素排出目標/政策 | 環境 | ・バージンプラスチックに課税が適用され、再生プラスチックやバイオプラスチック、省資源型容器の利用やリサイクルの取り組みが活発化し、研究開発コストや調達・製造コストが増加する可能性がある。 [対応策] ・濃縮化製品により容器本数を削減する。 ・減容ボトルをパウチへ移行する。 ・バイオプラスチック容器を導入する。 ・バージンプラスチックの購入量を減らし、再生プラスチックの購入を進める。 | リスク | 小 | 長期 | |
| 1.5 4.0℃ | 研究開発とイノベーションによる新製品や新サービスの開発 | 機能 | ・世界的な太陽光発電設備容量の増加に伴い原材料の需要も増加する可能性がある。 [対応策] ・ペロブスカイト太陽電池向け材料開発を進め、生産体制と拡販体制を確立する。 | 機会 | 大 | 中期 |
| 平均気温の上昇/降水・気温パターンの変化 | 機能 | ・平均気温の上昇により、ウールの需要が減少する。また、干ばつが多発、長期化することによる飼料不足、飼料価格の高騰、暑さによる羊の出生率の低下等の要因で原毛生産量が減少する。その結果ウールグリースの購入可能量が減少し、調達価格が上昇する可能性がある。 [対応策] ・藻類由来油脂や未使用バイオマス利用を検討する。 ・製品副生成物のリサイクル活用を拡大する。 ・製品販売数量を減らすことで、ウールグリースの必要購入量を削減する。 | リスク | 大 | 長期 | |
| 4.0℃ | 機能 | ・生産量の減少と労働生産性の低下が起こり、菜種油価格が高騰する可能性がある。 [対応策] ・藻類由来油脂や未使用バイオマス利用を検討する。 ・供給先を複数化する。 | リスク | 中 | 長期 | |
財務影響度 小:1億円未満 中:1億円~5億円未満 大:5億円以上
期間 中期:2030年度まで 長期:2050年度まで