有価証券報告書-第159期(2024/04/01-2025/03/31)
40.初度適用
帝人グループは、当連結会計年度からIFRSを適用した連結財務諸表を開示しています。日本基準に準拠して作成された直近の連結財務諸表は2024年3月31日に終了する連結会計年度に関するものであり、IFRSへの移行日は2023年4月1日です。
(1) IFRS第1号の免除規定
IFRSでは、IFRSを初めて適用する会社(以下、「初度適用企業」という。)に対して、原則としてIFRSで要求される基準を遡及して適用することを求めています。ただし、IFRS第1号では、IFRSで要求される基準の一部について強制的に遡及適用を禁止する例外規定を適用しなければならないものと任意に免除規定を適用することができるものを定めています。
帝人グループが日本基準からIFRSへ移行するにあたり、採用した主な免除規定は、以下の通りです。
① 企業結合
初度適用企業は、移行日前に行われた企業結合に対して、IFRS第3号「企業結合」(以下、「IFRS第3号」という。)を遡及適用しないことが認められています。帝人グループでは当該免除規程を適用し、移行日前に行われた企業結合に対してIFRS第3号を遡及適用しないことを選択しています。なお、のれんについては、減損の兆候の有無に関わらず、移行日時点で減損テストを実施しています。
② 在外営業活動体の換算差額
初度適用企業は、全ての在外営業活動体に係る換算差額累計額を移行日現在でゼロとみなすことが認められています。帝人グループでは、在外営業活動体の換算差額の累計額を移行日現在でゼロとみなすことを選択し、全額を利益剰余金に振替えています。
③ 移行日以前に認識した金融商品の指定
初度適用企業は、移行日時点で存在する事実及び状況に基づき資本性金融商品の公正価値の変動をその他の包括利益を通じて測定する金融資産として指定することが認められています。帝人グループは、移行日時点で存在する事実及び状況に基づき判断を行っており、一部を除く資本性金融商品についてその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産として指定しています。
④ リース
契約にリースが含まれているかどうかについて、移行日時点で存在する事実及び状況に基づいて判断することが認められています。また、残りのリース料を移行日現在の借手の追加借入利子率で割引いた現在価値でリース負債を測定し、使用権資産をリース負債と同額とすることが認められています。帝人グループは、当該免除規定を適用し、リースの認識・測定を行っています。
(2) IFRS第1号の強制的な例外規定
IFRS第1号では、「見積り」、「金融資産及び金融負債の認識の中止」、「ヘッジ会計」及び「非支配持分」等について、IFRSの遡及適用を禁止しています。
帝人グループは、これらの項目について移行日より将来に向かって適用しています。
(3) 調整表
IFRSの初度適用において開示が求められる調整表は、以下のとおりです。
なお、調整表の「表示組替」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼさない項目を、「認識及び測定の差異」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼす項目を含めて表示しています。
2023年4月1日(移行日)現在の資本に対する調整
資本に対する調整に関する注記
差異調整の主な内容は以下の通りです。
(ア)現金及び現金同等物
(表示組替)
日本基準において現金及び預金に含めている預入期間が3ヵ月超の定期預金を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
(イ)営業債権及びその他の債権
(表示組替)
日本基準において区分掲記している受取手形、売掛金、貸倒引当金(流動資産)を、IFRSにおいては「営業債権及びその他の債権」として表示しています。
日本基準において流動資産のその他に含めている未収入金等を、IFRSにおいては「営業債権及びその他の債権」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準においては一部の取引について出荷基準により売上収益を認識していますが、IFRSにおいては物品の引渡時点で売上収益を認識しているため、「営業債権及びその他の債権」は減少しています。
(ウ)棚卸資産
(表示組替)
日本基準において区分掲記している商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品を、IFRSにおいては「棚卸資産」として一括表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準においては一部の取引について出荷基準により売上収益を認識していますが、IFRSにおいては物品の引渡時点で売上収益を認識しているため、「棚卸資産」は増加しています。
(エ)その他の金融資産(流動資産)
(表示組替)
日本基準において現金及び預金に含めている預入期間が3ヵ月超の定期預金を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
日本基準において流動資産のその他に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
(オ)その他の流動資産
(表示組替)
日本基準において流動資産のその他に含めている未収入金等を、IFRSにおいては「営業債権及びその他の債権」として表示しています。
日本基準において流動資産のその他に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
(カ)有形固定資産
(表示組替)
日本基準において建物及び構築物(純額)及び土地に含めている投資不動産を、IFRSにおいては「投資不動産」として表示しています。
日本基準において有形固定資産に含めているリース資産を、IFRSにおいては「使用権資産」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において固定資産の減損は、割引前将来キャッシュ・フローを用いた認識と回収可能価額を用いた測定の2段階となっていますが、IFRSでは回収可能価額を用いた測定の1段階のみで実施します。
減損テストを実施した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額しているため「有形固定資産」は減少しています。
また、IFRSにおいて減損の戻入の兆候がある固定資産については回収可能価額を用いた測定を実施します。
減損戻入テストを実施した結果、帳簿価額を回収可能価額まで戻入しているため「有形固定資産」は増加しています。
(キ)使用権資産、リース負債(流動負債・非流動負債)
(表示組替)
日本基準において有形固定資産に含めているリース資産を、IFRSにおいては「使用権資産」として表示しています。
日本基準においてその他の流動負債に含めているリース債務を、IFRSにおいては「リース負債」(流動負債)として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っていましたが、IFRSにおいては借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースの区分がないため、原則としてすべてのリース取引について、「使用権資産」及び「リース負債」を計上しています。その結果、「使用権資産」及び「リース負債」が増加しています。
また、日本基準においては費用処理していた一部の取引について、IFRSにおいては契約の実質によりリースが含まれると判断したため「使用権資産」及び「リース負債」を計上しています。その結果、「使用権資産」及び「リース負債」が増加しています。
(ク)投資不動産
(表示組替)
日本基準において建物及び構築物(純額)及び土地に含めている投資不動産を、IFRSにおいては「投資不動産」として表示しています。
(ケ)のれん
(認識及び測定の差異)
IFRSにおいては、のれんについて減損の兆候の有無にかかわらず毎期減損テストを実施することが要求されます。
減損テストを実施した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額しているため「のれん」は減少しています。
減損損失の認識及び測定にあたって、回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値を用いて測定しています。処分コスト控除後の公正価値の見積りの算定においては、活発な市場を含む第三者への売却価額の他、割引キャッシュ・フロー法に基づき算定しています。この公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3です。
(コ)無形資産
(認識及び測定の差異)
日本基準において発生時に費用処理していた他社から仕掛中の研究開発投資を取得した際の支出を、IFRSにおいては無形資産の定義を満たすものについては資産計上しているため、「無形資産」は増加しています。一方、(カ)有形固定資産に記載の通り、減損テストを実施した結果、「無形資産」は減少しています。
(サ)持分法で会計処理されている投資
(表示組替)
日本基準において投資有価証券に含めている持分法で会計処理している投資は、IFRSにおいては「持分法で会計処理されている投資」として表示しています。
(シ)その他の金融資産(非流動資産)、その他の非流動資産
(表示組替)
日本基準において投資有価証券に含めている上場株式、非上場株式を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(非流動資産)として表示しています。
日本基準においてその他(投資その他の資産)に含めている出資金を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(非流動資産)として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において非上場株式(時価のない有価証券)は移動平均法に基づく原価法により計上していますが、IFRSにおいては公正価値を見積り、取得価額との差額をその他の包括利益として計上しているため、「その他の金融資産」(非流動資産)は増加しています。
(ス)退職給付に係る資産・退職給付に係る負債
(認識及び測定の差異)
IFRSに準拠した割引率等に基づき確定給付制度債務を再測定したことにより「退職給付に係る負債」が減少しています。
また、IFRSにおいては、日本基準と異なり、確定給付制度が積立超過である場合には、確定給付資産の純額は資産上限額に制限されたため、「退職給付に係る資産」が減少しています。
(セ)繰延税金資産、繰延税金負債
(認識及び測定の差異)
財政状態計算書上の他の項目の調整に伴い一時差異が変動したこと等から、IFRSにおいては「繰延税金資産」は増加し、「繰延税金負債」は減少しています。
(ソ)営業債務及びその他の債務
(表示組替)
日本基準において区分掲記している未払費用及びその他の流動負債に含めている未払金を、IFRSにおいては「営業債務及びその他の債務」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において賦課金に該当する固定資産税は、会計年度にわたって費用処理していましたが、IFRSにおいては課税の賦課決定時点で費用処理し、債務として計上しているため、「営業債務及びその他の債務」は増加しています。
(タ)社債及び借入金
(表示組替)
日本基準において区分掲記している短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金を、IFRSにおいては「社債及び借入金」(流動負債)として表示しています。
また、日本基準において区分掲記している社債及び長期借入金を、IFRSにおいては「社債及び借入金」(非流動負債)として一括表示しています。
(チ)その他の金融負債(流動負債・非流動負債)
(表示組替)
日本基準においてその他の流動負債・その他の固定負債に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融負債」(流動負債)、「その他の金融負債」(非流動負債)として表示しています。
(ツ)引当金
(表示組替)
日本基準においてその他の流動負債に含めている引当金及び資産除去債務(流動負債)を、IFRSにおいては「引当金」(流動負債)として表示しています。
日本基準において区分掲記している資産除去債務(非流動負債)及びその他の固定負債に含めている引当金を、IFRSにおいては「引当金」(非流動負債)として表示しています。
(テ)その他の流動負債
(表示組替)
日本基準においてその他の流動負債に含めている未払金を、IFRSにおいては「営業債務及びその他の債務」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において認識していない未消化の有給休暇や一定の勤務年数を条件として付与される特別休暇等を、IFRSにおいては債務として認識しているため、「その他の流動負債」は増加しています。
(ト)その他の非流動負債
(表示組替)
日本基準においてその他の固定負債に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融負債」(非流動負債)として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において認識していない未消化の有給休暇や一定の勤務年数を条件として付与される特別休暇等を、IFRSにおいては債務として認識しているため、「その他の非流動負債」は増加しています。
(ナ)利益剰余金
(認識及び測定の差異)
IFRS適用に伴う利益剰余金への影響は以下の通りです(△は減少)。なお、以下の金額は、関連する税効果を調整した後の金額です。
(ニ)その他の資本の構成要素
(認識及び測定の差異)
初度適用時の免除規定を適用し、移行日において在外営業活動体の累積換算差額を全額利益剰余金に振替えたことにより、「その他の資本の構成要素」は減少しています。
またIFRSでは、確定給付負債(資産)の純額の再測定はその他の包括利益として認識し、発生時にその他の資本の構成要素から、純損益を通さずに、直接利益剰余金に振替えています。
そのため、「その他の資本の構成要素」は減少しています。
2024年3月31日(前連結会計年度)現在の資本に対する調整
資本に対する調整に関する注記
差異調整の主な内容は以下の通りです。
(ア)現金及び現金同等物
(表示組替)
日本基準において現金及び預金のうち、預入期間が3ヵ月超の定期預金を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
IFRSにおいては売却目的で保有する資産グループに含まれる現金及び現金同等物については、「売却目的で保有する資産」として表示しています。
(イ)営業債権及びその他の債権
(表示組替)
日本基準において区分掲記している受取手形、売掛金、貸倒引当金(流動資産)を、IFRSにおいては「営業債権及びその他の債権」として表示しています。
日本基準において流動資産のその他に含めている未収入金等を、IFRSにおいては「営業債権及びその他の債権」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において、債権流動化取引に係る一部の営業債権を譲渡した時点で金融資産の消滅の認識要件を満たす部分の認識を中止しています。IFRSにおいては金融資産の認識の中止要件を満たす譲渡に該当しないことから、当該営業債権について「営業債権及びその他の債権」と「社債及び借入金」(流動負債)の両建てで計上しているため、増加しています。
また、日本基準において、一部の取引について出荷基準により売上収益を認識していますが、IFRSにおいては物品の引渡時点で売上収益を認識しているため、「営業債権及びその他の債権」は減少しています。
(ウ)棚卸資産
(表示組替)
日本基準において区分掲記している商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品を、IFRSにおいては「棚卸資産」として一括表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において一部の取引について出荷基準により売上収益を認識していますが、IFRSにおいては物品の引渡時点で売上収益を認識しているため、「棚卸資産」は増加しています。
(エ)その他の金融資産(流動資産)
(表示組替)
日本基準において現金及び預金に含めている預入期間が3ヵ月超の定期預金を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
日本基準において流動資産のその他に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
(認識及び測定の差異)
IFRSにおいて米国の持分法にて会計処理する投資について減損損失を計上したことに伴い、貸付金の一部を減額しています。
(オ)その他の流動資産
(表示組替)
日本基準において流動資産のその他に含めている未収入金等を、IFRSにおいては「営業債権及びその他の債権」として表示しています。
日本基準において流動資産のその他に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
(カ)有形固定資産
(表示組替)
日本基準において建物及び構築物(純額)及び土地に含めている投資不動産を、IFRSにおいては「投資不動産」として表示しています。
日本基準において有形固定資産に含めているリース資産を、IFRSにおいては「使用権資産」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において固定資産の減損は、割引前将来キャッシュ・フローを用いた認識と回収可能価額を用いた測定の2段階となっていますが、IFRSでは回収可能価額を用いた測定の1段階のみで実施します。
減損テストを実施した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額しているため「有形固定資産」は減少しています。
(キ)使用権資産、リース負債(流動負債・非流動負債)
(表示組替)
日本基準において有形固定資産に含めているリース資産を、IFRSにおいては「使用権資産」として表示しています。
日本基準においてその他の流動負債に含めているリース債務を、IFRSにおいては「リース負債」(流動負債)として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っていましたが、IFRSにおいては借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースの区分がないため、原則としてすべてのリース取引について、「使用権資産」及び「リース負債」を計上しています。その結果、「使用権資産」及び「リース負債」が増加しています。
また、日本基準において費用処理していた一部の取引について、IFRSにおいては契約の実質によりリースが含まれると判断したため「使用権資産」及び「リース負債」を計上しています。その結果、「使用権資産」及び「リース負債」が増加しています。
(ク)投資不動産
(表示組替)
日本基準において建物及び構築物(純額)及び土地に含めている投資不動産を、IFRSにおいては「投資不動産」として表示しています。
(ケ)のれん
(認識及び測定の差異)
IFRSにおいては、のれんについて減損の兆候の有無にかかわらず毎期減損テストを実施することが要求されます。
日本基準においては、のれんをその投資効果の及ぶ期間で償却していますが、IFRSにおいてはのれんの償却は行われません。
移行日において、減損テストを実施した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額しているため、「のれん」は減少しています。
(コ)無形資産
(認識及び測定の差異)
移行日及び前連結会計年度において、(カ)有形固定資産に記載の通り、減損テストを実施した結果、「無形資産」は減少しています。
一方、日本基準において発生時に費用処理していた他社から仕掛中の研究開発投資を取得した際の支出を、IFRSにおいては無形資産の定義を満たすものについては資産計上しているため、「無形資産」は増加しています。
(サ)持分法で会計処理されている投資
(表示組替)
日本基準において投資有価証券に含めている持分法で会計処理している投資は、IFRSにおいては「持分法で会計処理されている投資」として表示しています。
(シ)その他の金融資産(非流動資産)、その他の非流動資産
(表示組替)
日本基準において投資有価証券に含めている上場株式、非上場株式を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(非流動資産)として表示しています。
日本基準においてその他(投資その他の資産)に含めている出資金を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(非流動資産)として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において非上場株式(時価のない有価証券)は移動平均法に基づく原価法により計上していますが、IFRSにおいては公正価値を見積り、取得価額との差額をその他の包括利益として計上しているため、「その他の金融資産」(非流動資産)は増加しています。
(ス)退職給付に係る資産・退職給付に係る負債
(認識及び測定の差異)
IFRSに準拠した割引率等に基づき確定給付制度債務を再測定したことにより「退職給付に係る負債」が減少しています。
また、IFRSにおいては、日本基準と異なり、確定給付制度が積立超過である場合には、確定給付資産の純額は資産上限額に制限されたため、「退職給付に係る資産」が減少しています。
(セ)繰延税金資産、繰延税金負債
(認識及び測定の差異)
財政状態計算書上の他の項目の調整に伴い一時差異が変動したこと等から、IFRSにおいては「繰延税金資産」、「繰延税金負債」ともに減少しています。
(ソ)営業債務及びその他の債務
(表示組替)
日本基準において区分掲記している未払費用及びその他の流動負債に含めている未払金を、IFRSにおいては「営業債務及びその他の債務」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において賦課金に該当する固定資産税は、会計年度にわたって費用処理していましたが、IFRSにおいては課税の賦課決定時点で費用処理し、債務として計上しているため、「営業債務及びその他の債務」は増加しています。
(タ)社債及び借入金
(表示組替)
日本基準において区分掲記している短期借入金、1年内償還予定の社債及び1年内返済予定の長期借入金を、IFRSにおいては「社債及び借入金」(流動負債)として表示しています。
また、日本基準において区分掲記している社債及び長期借入金を、IFRSにおいては「社債及び借入金」(非流動負債)として一括表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準においては、受取手形を譲渡した時点で金融資産の消滅の認識要件を満たす部分の認識を中止しています。IFRSにおいては金融資産の認識の中止要件を満たす譲渡に該当しないことから、当該受取手形について「営業債権及びその他の債権」と「社債及び借入金」(流動負債)の両建てで計上しているため、増加しています。
(チ)その他の金融負債(流動負債・非流動負債)
(表示組替)
日本基準においてその他の流動負債・その他の固定負債に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融負債」(流動負債)、「その他の金融負債」(非流動負債)として表示しています。
(ツ)引当金
(表示組替)
日本基準においてその他の流動負債に含めている引当金及び資産除去債務(流動負債)を、IFRSにおいては「引当金」(流動負債)として表示しています。
日本基準において区分掲記している資産除去債務(非流動負債)及びその他の固定負債に含めている引当金を、IFRSにおいては「引当金」(非流動負債)として表示しています。
(テ)その他の流動負債
(表示組替)
日本基準においてその他の流動負債に含めている未払金を、IFRSにおいては「営業債務及びその他の債務」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において認識していない未消化の有給休暇や一定の勤務年数を条件として付与される特別休暇等を、IFRSにおいては債務として認識しているため、「その他の流動負債」は増加しています。
(ト)その他の非流動負債
(表示組替)
日本基準においてその他の固定負債に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融負債」(非流動負債)として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において認識していない未消化の有給休暇や一定の勤務年数を条件として付与される特別休暇等を、IFRSにおいては債務として認識しているため、「その他の非流動負債」は増加しています。
(ナ)利益剰余金
(認識及び測定の差異)
IFRS適用に伴う利益剰余金への影響は以下の通りです(△は減少)。なお、以下の金額は、関連する税効果を調整した後の金額です。
(ニ)その他の資本の構成要素
(認識及び測定の差異)
初度適用時の免除規定を適用し、移行日において在外営業活動体の累積換算差額を全額利益剰余金に振替えたことにより、「その他の資本の構成要素」は減少しています。
またIFRSでは、確定給付負債(資産)の純額の再測定はその他の包括利益として認識し、発生時にその他の資本の構成要素から、純損益を通さずに、直接利益剰余金に振替えています。
そのため、「その他の資本の構成要素」は減少しています。
前連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)に係る損益および包括利益に対する調整
損益及び包括利益に対する調整に関する注記
(1) 全般
(表示組替)
IT事業を非継続事業に区分していることから、IT事業に関連する損益を全て非継続事業からの当期利益へ振り替えています。
(2) 売上収益
(認識及び測定の差異)
日本基準において一部の取引について出荷基準により売上収益を認識していますが、IFRSにおいては物品の引渡時点で売上収益を認識しているため、「売上収益」は減少しています。
(3) 売上原価
(表示組替)
日本基準において固定資産除売却損、減損損失等を特別損失等に含めていますが、IFRSにおいては「売上原価」「販売費及び一般管理費」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において一部の取引について出荷基準により売上収益を認識していますが、IFRSにおいては物品の引渡時点で売上収益を認識しているため、合わせて「売上原価」は減少しています。
日本基準において固定資産の減損は、割引前将来キャッシュ・フローを用いた認識と回収可能価額を用いた測定の2段階となっていますが、IFRSでは回収可能価額を用いた測定の1段階のみで実施します。
減損テストを実施した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額しているため「売上原価」は増加しています。
(4) 販売費及び一般管理費
(表示組替)
日本基準において特別損失等に含めている固定資産除売却損、減損損失等を、IFRSにおいては「売上原価」「販売費及び一般管理費」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準においては、のれんをその投資効果の及ぶ期間で償却していますが、IFRSにおいてはのれんの償却を行いません。その結果、「販売費及び一般管理費」は減少しています。
日本基準において発生時に費用処理していた他社から仕掛中の研究開発投資を取得した際の支出を、IFRSにおいては無形資産の定義を満たすものについては資産計上しているため、「販売費及び一般管理費」は減少しています。
(5) その他の収益・その他の費用
(表示組替)
日本基準において費用を機能的に分類し表示していましたが、IFRSでは性質別に分類し表示しています。
また、日本基準において営業外収益、営業外費用、特別利益または特別損失に区分表示していますが、IFRSにおいては金融関連項目(受取利息、受取配当金、支払利息及び為替差損益等)を「金融収益」または「金融費用」として、それ以外の項目は、「売上原価」、「販売費及び一般管理費」、「その他の収益」、「その他の費用」または「持分法による投資損益」として表示しています。
(6) 金融収益
(表示組替)
日本基準において営業外収益、営業外費用、特別利益または特別損失に区分表示していますが、IFRSにおいては金融関連項目(受取利息、受取配当金、支払利息及び為替差損益等)を「金融収益」または「金融費用」として、それ以外の項目は、「売上原価」、「販売費及び一般管理費」、「その他の収益」、「その他の費用」または「持分法による投資損益」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において投資有価証券の売却損益または減損損失を純損益としています。IFRSにおいては、その他の包括利益を通じて公正価値で測定することに指定した資本性金融商品は、公正価値の変動をその他の包括利益として認識し、認識を中止した場合に利益剰余金に振替えています。そのため、「金融収益」は減少しています。
(7) 金融費用
(表示組替)
日本基準において費用を機能的に分類し表示していましたが、IFRSでは性質別に分類し表示しています。
また、日本基準において営業外収益、営業外費用、特別利益または特別損失に区分表示していますが、IFRSにおいては金融関連項目(受取利息、受取配当金、支払利息及び為替差損益等)を「金融収益」または「金融費用」として、それ以外の項目は、「売上原価」、「販売費及び一般管理費」、「その他の収益」、「その他の費用」または「持分法による投資損益」として表示しています。
(8) 持分法による投資利益
(表示組替)
日本基準において営業外収益、営業外費用、特別利益または特別損失に区分表示していますが、IFRSにおいては金融関連項目(受取利息、受取配当金、支払利息及び為替差損益等)を「金融収益」または「金融費用」として、それ以外の項目は、「売上原価」、「販売費及び一般管理費」、「その他の収益」、「その他の費用」または「持分法による投資損益」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において固定資産の減損は、割引前将来キャッシュ・フローを用いた認識と回収可能価額を用いた測定の2段階となっていますが、IFRSでは回収可能価額を用いた測定の1段階のみで実施します。
減損テストを実施した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額しているため「持分法による投資利益」は減少しています。
(9) 法人所得税費用
(認識及び測定の差異)
IFRSにおいて一時差異が発生したこと及び繰延税金資産の回収可能性を再検討した結果、「法人所得税費用」は減少しています。
(10) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
(認識及び測定の差異)
日本基準においては時価のない非上場株式及び出資金を原価法で評価していますが、IFRSにおいては公正価値で測定しています。
また、日本基準においては株式、出資金等の資本性金融資産の売却損益及び減損損失を純損益として認識していましたが、IFRSにおいては公正価値の事後的な変動をその他の包括利益に表示する指定を行った場合には、公正価値の変動額をその他の包括利益として認識しています。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)に係るキャッシュ・フローに対する調整に関する注記
日本基準に準拠した連結キャッシュ・フロー計算書と、IFRSに準拠した連結キャッシュ・フロー計算書の主要な差異は、以下の通りです。
・IFRSにおいては、金融資産の認識の中止の要件を満たさない債権流動化取引について、営業活動によるキャッシュ・フローから財務活動によるキャッシュ・フローに区分を変更しています。
・IFRS第16号「リース」の適用により、日本基準上はオペレーティング・リースとなるリース料の支払いを、営業活動によるキャッシュ・フローから「リース負債の返済による支出」として財務活動によるキャッシュ・フローに区分を変更しています。
・IFRSにおいては資産化の要件を満たす開発費の支出について、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローに区分を変更しています。
帝人グループは、当連結会計年度からIFRSを適用した連結財務諸表を開示しています。日本基準に準拠して作成された直近の連結財務諸表は2024年3月31日に終了する連結会計年度に関するものであり、IFRSへの移行日は2023年4月1日です。
(1) IFRS第1号の免除規定
IFRSでは、IFRSを初めて適用する会社(以下、「初度適用企業」という。)に対して、原則としてIFRSで要求される基準を遡及して適用することを求めています。ただし、IFRS第1号では、IFRSで要求される基準の一部について強制的に遡及適用を禁止する例外規定を適用しなければならないものと任意に免除規定を適用することができるものを定めています。
帝人グループが日本基準からIFRSへ移行するにあたり、採用した主な免除規定は、以下の通りです。
① 企業結合
初度適用企業は、移行日前に行われた企業結合に対して、IFRS第3号「企業結合」(以下、「IFRS第3号」という。)を遡及適用しないことが認められています。帝人グループでは当該免除規程を適用し、移行日前に行われた企業結合に対してIFRS第3号を遡及適用しないことを選択しています。なお、のれんについては、減損の兆候の有無に関わらず、移行日時点で減損テストを実施しています。
② 在外営業活動体の換算差額
初度適用企業は、全ての在外営業活動体に係る換算差額累計額を移行日現在でゼロとみなすことが認められています。帝人グループでは、在外営業活動体の換算差額の累計額を移行日現在でゼロとみなすことを選択し、全額を利益剰余金に振替えています。
③ 移行日以前に認識した金融商品の指定
初度適用企業は、移行日時点で存在する事実及び状況に基づき資本性金融商品の公正価値の変動をその他の包括利益を通じて測定する金融資産として指定することが認められています。帝人グループは、移行日時点で存在する事実及び状況に基づき判断を行っており、一部を除く資本性金融商品についてその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産として指定しています。
④ リース
契約にリースが含まれているかどうかについて、移行日時点で存在する事実及び状況に基づいて判断することが認められています。また、残りのリース料を移行日現在の借手の追加借入利子率で割引いた現在価値でリース負債を測定し、使用権資産をリース負債と同額とすることが認められています。帝人グループは、当該免除規定を適用し、リースの認識・測定を行っています。
(2) IFRS第1号の強制的な例外規定
IFRS第1号では、「見積り」、「金融資産及び金融負債の認識の中止」、「ヘッジ会計」及び「非支配持分」等について、IFRSの遡及適用を禁止しています。
帝人グループは、これらの項目について移行日より将来に向かって適用しています。
(3) 調整表
IFRSの初度適用において開示が求められる調整表は、以下のとおりです。
なお、調整表の「表示組替」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼさない項目を、「認識及び測定の差異」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼす項目を含めて表示しています。
2023年4月1日(移行日)現在の資本に対する調整
| (単位:百万円) | ||||||
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 資産の部 | 資産 | |||||
| 流動資産 | 流動資産 | |||||
| 現金及び預金 | 142,780 | △2,473 | - | 140,307 | (ア) | 現金及び現金同等物 |
| 受取手形 | 13,880 | 190,172 | △2,653 | 201,399 | (イ) | 営業債権及びその他の債権 |
| 売掛金 | 169,668 | △169,668 | - | - | ||
| 商品及び製品 | 125,878 | 70,848 | 2,589 | 199,315 | (ウ) | 棚卸資産 |
| 仕掛品 | 15,596 | △15,596 | - | - | ||
| 原材料及び貯蔵品 | 55,252 | △55,252 | - | - | ||
| 短期貸付金 | 11,298 | 15,136 | - | 26,434 | (エ) | その他の金融資産 |
| その他 | 79,451 | △33,629 | 399 | 46,221 | (オ) | その他の流動資産 |
| 貸倒引当金 | △462 | 462 | - | - | ||
| 流動資産合計 | 613,341 | - | 336 | 613,675 | 流動資産合計 | |
| 固定資産 | 非流動資産 | |||||
| 有形固定資産 | 347,857 | △32,772 | △19,730 | 295,355 | (カ) | 有形固定資産 |
| - | 22,103 | 18,084 | 40,187 | (キ) | 使用権資産 | |
| - | 11,535 | - | 11,535 | (ク) | 投資不動産 | |
| 無形固定資産 | ||||||
| のれん | 13,987 | - | △4,328 | 9,659 | (ケ) | のれん |
| その他 | 146,563 | 434 | △2,473 | 144,524 | (コ) | 無形資産 |
| 投資その他の資産 | ||||||
| 投資有価証券 | 82,139 | △82,139 | - | - | ||
| 長期貸付金 | 2,453 | △2,453 | - | - | ||
| - | 45,948 | △11 | 45,937 | (サ) | 持分法で会計処理されている投資 | |
| - | 56,683 | 506 | 57,189 | (シ) | その他の金融資産 | |
| 退職給付に係る資産 | 7,967 | - | △7,266 | 701 | (ス) | 退職給付に係る資産 |
| 繰延税金資産 | 4,700 | - | 731 | 5,431 | (セ) | 繰延税金資産 |
| その他 | 24,613 | △20,524 | △52 | 4,037 | (シ) | その他の非流動資産 |
| 貸倒引当金 | △1,185 | 1,185 | - | - | ||
| 固定資産合計 | 629,093 | - | △14,539 | 614,554 | 非流動資産合計 | |
| 資産合計 | 1,242,433 | - | △14,204 | 1,228,229 | 資産合計 |
| (単位:百万円) | ||||||
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 負債の部 | 負債及び資本 | |||||
| 負債 | ||||||
| 流動負債 | 流動負債 | |||||
| 支払手形及び買掛金 | 103,041 | 43,902 | 2,032 | 148,975 | (ソ) | 営業債務及びその他の債務 |
| 短期借入金 | 132,619 | 75,278 | - | 207,897 | (タ) | 社債及び借入金 |
| 1年内返済予定の長期借入金 | 75,278 | △75,278 | - | - | ||
| - | 3,256 | 6,811 | 10,067 | (キ) | リース負債 | |
| - | 7,970 | 1,515 | 9,485 | (チ) | その他の金融負債 | |
| 未払法人税等 | 5,332 | △534 | - | 4,798 | 未払法人所得税 | |
| - | 1,487 | △172 | 1,315 | (ツ) | 引当金 | |
| 未払費用 | 25,100 | △25,100 | - | - | ||
| その他 | 73,466 | △30,981 | 1,358 | 43,843 | (テ) | その他の流動負債 |
| 流動負債合計 | 414,836 | - | 11,545 | 426,381 | 流動負債合計 | |
| 固定負債 | 非流動負債 | |||||
| 社債 | 105,000 | 194,332 | △793 | 298,539 | (タ) | 社債及び借入金 |
| 長期借入金 | 194,332 | △194,332 | - | - | ||
| - | 1,888 | - | 1,888 | (ツ) | 引当金 | |
| 退職給付に係る負債 | 36,124 | - | △1,048 | 35,075 | (ス) | 退職給付に係る負債 |
| 資産除去債務 | 1,278 | △1,278 | - | - | ||
| リース債務 | 18,933 | - | 11,609 | 30,543 | (キ) | リース負債 |
| - | 3,326 | 76 | 3,402 | (チ) | その他の金融負債 | |
| 繰延税金負債 | 11,101 | - | △2,446 | 8,655 | (セ) | 繰延税金負債 |
| その他 | 9,745 | △3,936 | 1,589 | 7,398 | (ト) | その他の非流動負債 |
| 固定負債合計 | 376,513 | - | 8,986 | 385,499 | 非流動負債合計 | |
| 負債合計 | 791,349 | - | 20,531 | 811,880 | 負債合計 | |
| 純資産の部 | 資本 | |||||
| 株主資本 | 親会社の所有者に帰属する持分 | |||||
| 資本金 | 71,833 | - | - | 71,833 | 資本金 | |
| 資本剰余金 | 103,160 | - | △7 | 103,153 | 資本剰余金 | |
| 利益剰余金 | 213,923 | - | △8,010 | 205,913 | (ナ) | 利益剰余金 |
| 自己株式 | △12,299 | - | - | △12,299 | 自己株式 | |
| その他の包括利益累計額 | 48,366 | 682 | △26,749 | 22,299 | (ニ) | その他の資本の構成要素 |
| 新株予約権 | 682 | △682 | - | - | ||
| 非支配株主持分 | 25,420 | - | 31 | 25,451 | 非支配持分 | |
| 純資産合計 | 451,084 | - | △34,735 | 416,350 | 資本合計 | |
| 負債純資産合計 | 1,242,433 | - | △14,204 | 1,228,229 | 負債及び資本合計 |
資本に対する調整に関する注記
差異調整の主な内容は以下の通りです。
(ア)現金及び現金同等物
(表示組替)
日本基準において現金及び預金に含めている預入期間が3ヵ月超の定期預金を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
(イ)営業債権及びその他の債権
(表示組替)
日本基準において区分掲記している受取手形、売掛金、貸倒引当金(流動資産)を、IFRSにおいては「営業債権及びその他の債権」として表示しています。
日本基準において流動資産のその他に含めている未収入金等を、IFRSにおいては「営業債権及びその他の債権」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準においては一部の取引について出荷基準により売上収益を認識していますが、IFRSにおいては物品の引渡時点で売上収益を認識しているため、「営業債権及びその他の債権」は減少しています。
(ウ)棚卸資産
(表示組替)
日本基準において区分掲記している商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品を、IFRSにおいては「棚卸資産」として一括表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準においては一部の取引について出荷基準により売上収益を認識していますが、IFRSにおいては物品の引渡時点で売上収益を認識しているため、「棚卸資産」は増加しています。
(エ)その他の金融資産(流動資産)
(表示組替)
日本基準において現金及び預金に含めている預入期間が3ヵ月超の定期預金を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
日本基準において流動資産のその他に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
(オ)その他の流動資産
(表示組替)
日本基準において流動資産のその他に含めている未収入金等を、IFRSにおいては「営業債権及びその他の債権」として表示しています。
日本基準において流動資産のその他に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
(カ)有形固定資産
(表示組替)
日本基準において建物及び構築物(純額)及び土地に含めている投資不動産を、IFRSにおいては「投資不動産」として表示しています。
日本基準において有形固定資産に含めているリース資産を、IFRSにおいては「使用権資産」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において固定資産の減損は、割引前将来キャッシュ・フローを用いた認識と回収可能価額を用いた測定の2段階となっていますが、IFRSでは回収可能価額を用いた測定の1段階のみで実施します。
減損テストを実施した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額しているため「有形固定資産」は減少しています。
また、IFRSにおいて減損の戻入の兆候がある固定資産については回収可能価額を用いた測定を実施します。
減損戻入テストを実施した結果、帳簿価額を回収可能価額まで戻入しているため「有形固定資産」は増加しています。
(キ)使用権資産、リース負債(流動負債・非流動負債)
(表示組替)
日本基準において有形固定資産に含めているリース資産を、IFRSにおいては「使用権資産」として表示しています。
日本基準においてその他の流動負債に含めているリース債務を、IFRSにおいては「リース負債」(流動負債)として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っていましたが、IFRSにおいては借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースの区分がないため、原則としてすべてのリース取引について、「使用権資産」及び「リース負債」を計上しています。その結果、「使用権資産」及び「リース負債」が増加しています。
また、日本基準においては費用処理していた一部の取引について、IFRSにおいては契約の実質によりリースが含まれると判断したため「使用権資産」及び「リース負債」を計上しています。その結果、「使用権資産」及び「リース負債」が増加しています。
(ク)投資不動産
(表示組替)
日本基準において建物及び構築物(純額)及び土地に含めている投資不動産を、IFRSにおいては「投資不動産」として表示しています。
(ケ)のれん
(認識及び測定の差異)
IFRSにおいては、のれんについて減損の兆候の有無にかかわらず毎期減損テストを実施することが要求されます。
減損テストを実施した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額しているため「のれん」は減少しています。
減損損失の認識及び測定にあたって、回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値を用いて測定しています。処分コスト控除後の公正価値の見積りの算定においては、活発な市場を含む第三者への売却価額の他、割引キャッシュ・フロー法に基づき算定しています。この公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3です。
(コ)無形資産
(認識及び測定の差異)
日本基準において発生時に費用処理していた他社から仕掛中の研究開発投資を取得した際の支出を、IFRSにおいては無形資産の定義を満たすものについては資産計上しているため、「無形資産」は増加しています。一方、(カ)有形固定資産に記載の通り、減損テストを実施した結果、「無形資産」は減少しています。
(サ)持分法で会計処理されている投資
(表示組替)
日本基準において投資有価証券に含めている持分法で会計処理している投資は、IFRSにおいては「持分法で会計処理されている投資」として表示しています。
(シ)その他の金融資産(非流動資産)、その他の非流動資産
(表示組替)
日本基準において投資有価証券に含めている上場株式、非上場株式を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(非流動資産)として表示しています。
日本基準においてその他(投資その他の資産)に含めている出資金を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(非流動資産)として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において非上場株式(時価のない有価証券)は移動平均法に基づく原価法により計上していますが、IFRSにおいては公正価値を見積り、取得価額との差額をその他の包括利益として計上しているため、「その他の金融資産」(非流動資産)は増加しています。
(ス)退職給付に係る資産・退職給付に係る負債
(認識及び測定の差異)
IFRSに準拠した割引率等に基づき確定給付制度債務を再測定したことにより「退職給付に係る負債」が減少しています。
また、IFRSにおいては、日本基準と異なり、確定給付制度が積立超過である場合には、確定給付資産の純額は資産上限額に制限されたため、「退職給付に係る資産」が減少しています。
(セ)繰延税金資産、繰延税金負債
(認識及び測定の差異)
財政状態計算書上の他の項目の調整に伴い一時差異が変動したこと等から、IFRSにおいては「繰延税金資産」は増加し、「繰延税金負債」は減少しています。
(ソ)営業債務及びその他の債務
(表示組替)
日本基準において区分掲記している未払費用及びその他の流動負債に含めている未払金を、IFRSにおいては「営業債務及びその他の債務」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において賦課金に該当する固定資産税は、会計年度にわたって費用処理していましたが、IFRSにおいては課税の賦課決定時点で費用処理し、債務として計上しているため、「営業債務及びその他の債務」は増加しています。
(タ)社債及び借入金
(表示組替)
日本基準において区分掲記している短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金を、IFRSにおいては「社債及び借入金」(流動負債)として表示しています。
また、日本基準において区分掲記している社債及び長期借入金を、IFRSにおいては「社債及び借入金」(非流動負債)として一括表示しています。
(チ)その他の金融負債(流動負債・非流動負債)
(表示組替)
日本基準においてその他の流動負債・その他の固定負債に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融負債」(流動負債)、「その他の金融負債」(非流動負債)として表示しています。
(ツ)引当金
(表示組替)
日本基準においてその他の流動負債に含めている引当金及び資産除去債務(流動負債)を、IFRSにおいては「引当金」(流動負債)として表示しています。
日本基準において区分掲記している資産除去債務(非流動負債)及びその他の固定負債に含めている引当金を、IFRSにおいては「引当金」(非流動負債)として表示しています。
(テ)その他の流動負債
(表示組替)
日本基準においてその他の流動負債に含めている未払金を、IFRSにおいては「営業債務及びその他の債務」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において認識していない未消化の有給休暇や一定の勤務年数を条件として付与される特別休暇等を、IFRSにおいては債務として認識しているため、「その他の流動負債」は増加しています。
(ト)その他の非流動負債
(表示組替)
日本基準においてその他の固定負債に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融負債」(非流動負債)として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において認識していない未消化の有給休暇や一定の勤務年数を条件として付与される特別休暇等を、IFRSにおいては債務として認識しているため、「その他の非流動負債」は増加しています。
(ナ)利益剰余金
(認識及び測定の差異)
IFRS適用に伴う利益剰余金への影響は以下の通りです(△は減少)。なお、以下の金額は、関連する税効果を調整した後の金額です。
| (単位:百万円) | |
| 項目 | 移行日 (2023年4月1日) |
| (ⅰ)非金融資産の減損に関する調整 | △23,575 |
| (ⅱ)無形資産に関する調整(仕掛研究開発投資) | 2,014 |
| (ⅲ)従業員給付に関する調整(有給休暇) | △1,589 |
| (ⅳ)従業員給付に関する調整(退職後給付) | △2,291 |
| (ⅴ)賦課金に関する調整 | △1,159 |
| (ⅵ)繰延税金資産の回収可能性に関する調整 | △5,213 |
| (ⅶ)在外営業活動体の換算に関する調整 | 25,725 |
| (ⅷ)その他 | △1,922 |
| 利益剰余金に対する調整合計 | △8,010 |
(ニ)その他の資本の構成要素
(認識及び測定の差異)
初度適用時の免除規定を適用し、移行日において在外営業活動体の累積換算差額を全額利益剰余金に振替えたことにより、「その他の資本の構成要素」は減少しています。
またIFRSでは、確定給付負債(資産)の純額の再測定はその他の包括利益として認識し、発生時にその他の資本の構成要素から、純損益を通さずに、直接利益剰余金に振替えています。
そのため、「その他の資本の構成要素」は減少しています。
2024年3月31日(前連結会計年度)現在の資本に対する調整
| (単位:百万円) | ||||||
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 資産の部 | 資産 | |||||
| 流動資産 | 流動資産 | |||||
| 現金及び預金 | 125,921 | △2,710 | - | 123,212 | (ア) | 現金及び現金同等物 |
| 受取手形 | 17,427 | 203,181 | 2,021 | 222,629 | (イ) | 営業債権及びその他の債権 |
| 売掛金 | 183,252 | △183,252 | - | - | ||
| 商品及び製品 | 151,017 | 80,121 | 2,835 | 233,974 | (ウ) | 棚卸資産 |
| 仕掛品 | 15,372 | △15,372 | - | - | ||
| 原材料及び貯蔵品 | 64,774 | △64,774 | - | - | ||
| 短期貸付金 | 14,098 | 3,577 | △3,133 | 14,542 | (エ) | その他の金融資産 |
| その他 | 52,539 | △22,043 | △58 | 30,438 | (オ) | その他の流動資産 |
| 貸倒引当金 | △897 | 897 | - | - | ||
| - | 826 | - | 826 | 売却目的で保有する資産 | ||
| 流動資産合計 | 623,504 | 451 | 1,666 | 625,622 | 流動資産合計 | |
| 固定資産 | 非流動資産 | |||||
| 有形固定資産 | 370,029 | △32,205 | △34,964 | 302,860 | (カ) | 有形固定資産 |
| - | 19,239 | 13,693 | 32,932 | (キ) | 使用権資産 | |
| - | 12,644 | - | 12,644 | (ク) | 投資不動産 | |
| 無形固定資産 | ||||||
| のれん | 13,111 | - | △2,449 | 10,662 | (ケ) | のれん |
| その他 | 132,176 | 672 | 6,092 | 138,940 | (コ) | 無形資産 |
| 投資その他の資産 | ||||||
| 投資有価証券 | 68,226 | △68,226 | - | - | ||
| 長期貸付金 | 1,036 | △1,036 | - | - | ||
| - | 47,362 | 565 | 47,927 | (サ) | 持分法で会計処理されている投資 | |
| - | 41,814 | 534 | 42,348 | (シ) | その他の金融資産 | |
| 退職給付に係る資産 | 9,296 | - | △7,893 | 1,403 | (ス) | 退職給付に係る資産 |
| 繰延税金資産 | 9,280 | - | △1,281 | 7,999 | (セ) | 繰延税金資産 |
| その他 | 25,844 | △22,195 | △370 | 3,278 | (シ) | その他の非流動資産 |
| 貸倒引当金 | △1,479 | 1,479 | - | - | ||
| 固定資産合計 | 627,517 | △451 | △26,072 | 600,994 | 非流動資産合計 | |
| 資産合計 | 1,251,021 | - | △24,406 | 1,226,616 | 資産合計 |
| (単位:百万円) | ||||||
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 負債の部 | 負債及び資本 | |||||
| 負債 | ||||||
| 流動負債 | 流動負債 | |||||
| 支払手形及び買掛金 | 100,439 | 48,630 | 1,709 | 150,778 | (ソ) | 営業債務及びその他の債務 |
| 短期借入金 | 146,767 | 60,302 | 4,718 | 211,787 | (タ) | 社債及び借入金 |
| 1年内償還予定の社債 | 20,060 | △20,060 | - | - | ||
| 1年内返済予定の長期借入金 | 40,242 | △40,242 | - | - | ||
| - | 3,152 | 6,613 | 9,765 | (キ) | リース負債 | |
| - | 7,059 | 1,319 | 8,379 | (チ) | その他の金融負債 | |
| 未払法人税等 | 13,704 | △830 | - | 12,874 | 未払法人所得税 | |
| - | 1,705 | - | 1,705 | (ツ) | 引当金 | |
| 未払費用 | 28,801 | △28,801 | - | - | ||
| その他 | 74,669 | △31,010 | 1,402 | 45,061 | (テ) | その他の流動負債 |
| - | 350 | - | 350 | 売却目的で保有する資産に直接関連する負債 | ||
| 流動負債合計 | 424,682 | 255 | 15,760 | 440,698 | 流動負債合計 | |
| 固定負債 | 非流動負債 | |||||
| 社債 | 85,030 | 186,097 | △748 | 270,378 | (タ) | 社債及び借入金 |
| 長期借入金 | 186,097 | △186,097 | - | - | ||
| - | 3,219 | - | 3,219 | (ツ) | 引当金 | |
| 退職給付に係る負債 | 36,943 | △255 | △2,157 | 34,531 | (ス) | 退職給付に係る負債 |
| 資産除去債務 | 1,373 | △1,373 | - | - | ||
| リース債務 | 17,527 | - | 7,480 | 25,007 | (キ) | リース負債 |
| - | 4,896 | 25 | 4,921 | (チ) | その他の金融負債 | |
| 繰延税金負債 | 4,714 | - | △929 | 3,785 | (セ) | 繰延税金負債 |
| その他 | 12,722 | △6,742 | 1,338 | 7,319 | (ト) | その他の非流動負債 |
| 固定負債合計 | 344,406 | △255 | 5,008 | 349,159 | 非流動負債合計 | |
| 負債合計 | 769,088 | - | 20,769 | 789,857 | 負債合計 |
| (単位:百万円) | ||||||
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 純資産の部 | 資本 | |||||
| 株主資本 | 親会社の所有者に帰属す る持分 | |||||
| 資本金 | 71,833 | - | - | 71,833 | 資本金 | |
| 資本剰余金 | 103,211 | - | △77 | 103,133 | 資本剰余金 | |
| 利益剰余金 | 219,062 | - | △14,888 | 204,174 | (ナ) | 利益剰余金 |
| 自己株式 | △11,772 | - | - | △11,772 | 自己株式 | |
| その他の包括利益累計額 | 71,778 | 474 | △30,113 | 42,139 | (ニ) | その他の資本の構成要素 |
| 新株予約権 | 474 | △474 | - | - | ||
| 非支配株主持分 | 27,348 | - | △96 | 27,252 | 非支配持分 | |
| 純資産合計 | 481,933 | - | △45,174 | 436,759 | 資本合計 | |
| 負債純資産合計 | 1,251,021 | - | △24,406 | 1,226,616 | 負債及び資本合計 |
資本に対する調整に関する注記
差異調整の主な内容は以下の通りです。
(ア)現金及び現金同等物
(表示組替)
日本基準において現金及び預金のうち、預入期間が3ヵ月超の定期預金を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
IFRSにおいては売却目的で保有する資産グループに含まれる現金及び現金同等物については、「売却目的で保有する資産」として表示しています。
(イ)営業債権及びその他の債権
(表示組替)
日本基準において区分掲記している受取手形、売掛金、貸倒引当金(流動資産)を、IFRSにおいては「営業債権及びその他の債権」として表示しています。
日本基準において流動資産のその他に含めている未収入金等を、IFRSにおいては「営業債権及びその他の債権」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において、債権流動化取引に係る一部の営業債権を譲渡した時点で金融資産の消滅の認識要件を満たす部分の認識を中止しています。IFRSにおいては金融資産の認識の中止要件を満たす譲渡に該当しないことから、当該営業債権について「営業債権及びその他の債権」と「社債及び借入金」(流動負債)の両建てで計上しているため、増加しています。
また、日本基準において、一部の取引について出荷基準により売上収益を認識していますが、IFRSにおいては物品の引渡時点で売上収益を認識しているため、「営業債権及びその他の債権」は減少しています。
(ウ)棚卸資産
(表示組替)
日本基準において区分掲記している商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品を、IFRSにおいては「棚卸資産」として一括表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において一部の取引について出荷基準により売上収益を認識していますが、IFRSにおいては物品の引渡時点で売上収益を認識しているため、「棚卸資産」は増加しています。
(エ)その他の金融資産(流動資産)
(表示組替)
日本基準において現金及び預金に含めている預入期間が3ヵ月超の定期預金を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
日本基準において流動資産のその他に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
(認識及び測定の差異)
IFRSにおいて米国の持分法にて会計処理する投資について減損損失を計上したことに伴い、貸付金の一部を減額しています。
(オ)その他の流動資産
(表示組替)
日本基準において流動資産のその他に含めている未収入金等を、IFRSにおいては「営業債権及びその他の債権」として表示しています。
日本基準において流動資産のその他に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(流動資産)として表示しています。
(カ)有形固定資産
(表示組替)
日本基準において建物及び構築物(純額)及び土地に含めている投資不動産を、IFRSにおいては「投資不動産」として表示しています。
日本基準において有形固定資産に含めているリース資産を、IFRSにおいては「使用権資産」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において固定資産の減損は、割引前将来キャッシュ・フローを用いた認識と回収可能価額を用いた測定の2段階となっていますが、IFRSでは回収可能価額を用いた測定の1段階のみで実施します。
減損テストを実施した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額しているため「有形固定資産」は減少しています。
(キ)使用権資産、リース負債(流動負債・非流動負債)
(表示組替)
日本基準において有形固定資産に含めているリース資産を、IFRSにおいては「使用権資産」として表示しています。
日本基準においてその他の流動負債に含めているリース債務を、IFRSにおいては「リース負債」(流動負債)として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っていましたが、IFRSにおいては借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースの区分がないため、原則としてすべてのリース取引について、「使用権資産」及び「リース負債」を計上しています。その結果、「使用権資産」及び「リース負債」が増加しています。
また、日本基準において費用処理していた一部の取引について、IFRSにおいては契約の実質によりリースが含まれると判断したため「使用権資産」及び「リース負債」を計上しています。その結果、「使用権資産」及び「リース負債」が増加しています。
(ク)投資不動産
(表示組替)
日本基準において建物及び構築物(純額)及び土地に含めている投資不動産を、IFRSにおいては「投資不動産」として表示しています。
(ケ)のれん
(認識及び測定の差異)
IFRSにおいては、のれんについて減損の兆候の有無にかかわらず毎期減損テストを実施することが要求されます。
日本基準においては、のれんをその投資効果の及ぶ期間で償却していますが、IFRSにおいてはのれんの償却は行われません。
移行日において、減損テストを実施した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額しているため、「のれん」は減少しています。
(コ)無形資産
(認識及び測定の差異)
移行日及び前連結会計年度において、(カ)有形固定資産に記載の通り、減損テストを実施した結果、「無形資産」は減少しています。
一方、日本基準において発生時に費用処理していた他社から仕掛中の研究開発投資を取得した際の支出を、IFRSにおいては無形資産の定義を満たすものについては資産計上しているため、「無形資産」は増加しています。
(サ)持分法で会計処理されている投資
(表示組替)
日本基準において投資有価証券に含めている持分法で会計処理している投資は、IFRSにおいては「持分法で会計処理されている投資」として表示しています。
(シ)その他の金融資産(非流動資産)、その他の非流動資産
(表示組替)
日本基準において投資有価証券に含めている上場株式、非上場株式を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(非流動資産)として表示しています。
日本基準においてその他(投資その他の資産)に含めている出資金を、IFRSにおいては「その他の金融資産」(非流動資産)として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において非上場株式(時価のない有価証券)は移動平均法に基づく原価法により計上していますが、IFRSにおいては公正価値を見積り、取得価額との差額をその他の包括利益として計上しているため、「その他の金融資産」(非流動資産)は増加しています。
(ス)退職給付に係る資産・退職給付に係る負債
(認識及び測定の差異)
IFRSに準拠した割引率等に基づき確定給付制度債務を再測定したことにより「退職給付に係る負債」が減少しています。
また、IFRSにおいては、日本基準と異なり、確定給付制度が積立超過である場合には、確定給付資産の純額は資産上限額に制限されたため、「退職給付に係る資産」が減少しています。
(セ)繰延税金資産、繰延税金負債
(認識及び測定の差異)
財政状態計算書上の他の項目の調整に伴い一時差異が変動したこと等から、IFRSにおいては「繰延税金資産」、「繰延税金負債」ともに減少しています。
(ソ)営業債務及びその他の債務
(表示組替)
日本基準において区分掲記している未払費用及びその他の流動負債に含めている未払金を、IFRSにおいては「営業債務及びその他の債務」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において賦課金に該当する固定資産税は、会計年度にわたって費用処理していましたが、IFRSにおいては課税の賦課決定時点で費用処理し、債務として計上しているため、「営業債務及びその他の債務」は増加しています。
(タ)社債及び借入金
(表示組替)
日本基準において区分掲記している短期借入金、1年内償還予定の社債及び1年内返済予定の長期借入金を、IFRSにおいては「社債及び借入金」(流動負債)として表示しています。
また、日本基準において区分掲記している社債及び長期借入金を、IFRSにおいては「社債及び借入金」(非流動負債)として一括表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準においては、受取手形を譲渡した時点で金融資産の消滅の認識要件を満たす部分の認識を中止しています。IFRSにおいては金融資産の認識の中止要件を満たす譲渡に該当しないことから、当該受取手形について「営業債権及びその他の債権」と「社債及び借入金」(流動負債)の両建てで計上しているため、増加しています。
(チ)その他の金融負債(流動負債・非流動負債)
(表示組替)
日本基準においてその他の流動負債・その他の固定負債に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融負債」(流動負債)、「その他の金融負債」(非流動負債)として表示しています。
(ツ)引当金
(表示組替)
日本基準においてその他の流動負債に含めている引当金及び資産除去債務(流動負債)を、IFRSにおいては「引当金」(流動負債)として表示しています。
日本基準において区分掲記している資産除去債務(非流動負債)及びその他の固定負債に含めている引当金を、IFRSにおいては「引当金」(非流動負債)として表示しています。
(テ)その他の流動負債
(表示組替)
日本基準においてその他の流動負債に含めている未払金を、IFRSにおいては「営業債務及びその他の債務」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において認識していない未消化の有給休暇や一定の勤務年数を条件として付与される特別休暇等を、IFRSにおいては債務として認識しているため、「その他の流動負債」は増加しています。
(ト)その他の非流動負債
(表示組替)
日本基準においてその他の固定負債に含めている為替予約等を、IFRSにおいては「その他の金融負債」(非流動負債)として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において認識していない未消化の有給休暇や一定の勤務年数を条件として付与される特別休暇等を、IFRSにおいては債務として認識しているため、「その他の非流動負債」は増加しています。
(ナ)利益剰余金
(認識及び測定の差異)
IFRS適用に伴う利益剰余金への影響は以下の通りです(△は減少)。なお、以下の金額は、関連する税効果を調整した後の金額です。
| (単位:百万円) | |
| 項目 | 前連結会計年度 (2024年3月31日) |
| (ⅰ)非金融資産の減損に関する調整 | △38,171 |
| (ⅱ)無形資産に関する調整(仕掛研究開発投資) | 8,843 |
| (ⅲ)従業員給付に関する調整(有給休暇) | △1,576 |
| (ⅳ)従業員給付に関する調整(退職後給付) | △3,282 |
| (ⅴ)賦課金に関する調整 | △1,226 |
| (ⅵ)繰延税金資産の回収可能性に関する調整 | △5,305 |
| (ⅶ)在外営業活動体の換算に関する調整 | 25,725 |
| (ⅷ)その他 | 104 |
| 利益剰余金に対する調整合計 | △14,888 |
(ニ)その他の資本の構成要素
(認識及び測定の差異)
初度適用時の免除規定を適用し、移行日において在外営業活動体の累積換算差額を全額利益剰余金に振替えたことにより、「その他の資本の構成要素」は減少しています。
またIFRSでは、確定給付負債(資産)の純額の再測定はその他の包括利益として認識し、発生時にその他の資本の構成要素から、純損益を通さずに、直接利益剰余金に振替えています。
そのため、「その他の資本の構成要素」は減少しています。
前連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)に係る損益および包括利益に対する調整
| (単位:百万円) | ||||||
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 売上高 | 1,032,773 | △72,065 | △250 | 960,459 | (1)(2) | 売上収益 |
| 売上原価 | △757,000 | 20,007 | △12,822 | △749,815 | (1)(3) | 売上原価 |
| 売上総利益 | 275,774 | △52,058 | △13,072 | 210,644 | 売上総利益 | |
| 販売費及び一般管理費 | △262,232 | 25,519 | 12,044 | △224,669 | (1)(4) | 販売費及び一般管理費 |
| - | 15,572 | △747 | 14,825 | (1)(5) | その他の収益 | |
| - | △4,882 | △831 | △5,712 | (1)(5) | その他の費用 | |
| 営業利益 | 13,542 | △15,849 | △2,606 | △4,912 | 営業利益(△は損失) | |
| 営業外収益 | 21,674 | △21,674 | - | - | ||
| 営業外費用 | △19,652 | 19,652 | - | - | ||
| 経常利益 | 15,564 | - | - | - | ||
| 特別利益 | 28,153 | △28,153 | - | - | ||
| 特別損失 | △15,307 | 15,307 | - | - | ||
| - | 31,506 | △18,576 | 12,929 | (1)(6) | 金融収益 | |
| - | △18,341 | △73 | △18,414 | (1)(7) | 金融費用 | |
| - | 7,854 | △2,594 | 5,259 | (1)(8) | 持分法による投資利益 | |
| 税金等調整前当期純利益 | 28,411 | △9,698 | △23,850 | △5,138 | 税引前利益(△は損失) | |
| 法人税等 | △14,795 | 2,966 | 1,599 | △10,230 | (1)(9) | 法人所得税費用 |
| 当期純利益 | 13,615 | △6,733 | △22,251 | △15,368 | 継続事業からの当期利益 (△は損失) | |
| - | 6,733 | - | 6,733 | (1) | 非継続事業からの当期利益 | |
| 当期純利益 | 13,615 | - | △22,251 | △8,635 | 当期利益(△は損失) |
| (単位:百万円) | ||||||
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 当期純利益 | 13,615 | - | △22,251 | △8,635 | 当期利益(△は損失) | |
| その他の包括利益 | その他の包括利益 | |||||
| 純損益に振り替えられる ことのない項目 | ||||||
| その他有価証券評価差額金 | △6,813 | - | 13,218 | 6,406 | (10) | その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産 |
| 退職給付に係る調整額 | 1,962 | - | 185 | 2,148 | 確定給付制度の再測定 | |
| - | 2 | - | 2 | 持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分 | ||
| 純損益に振り替えられる 可能性のある項目 | ||||||
| 繰延ヘッジ損益 | △74 | - | 307 | 233 | キャッシュ・フロー・ヘッジ | |
| 為替換算調整勘定 | 27,408 | - | △1,422 | 25,985 | 在外営業活動体の換算 差額 | |
| 持分法適用会社に対する持分相当額 | 837 | △2 | △39 | 796 | 持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分 | |
| その他の包括利益合計 | 23,320 | - | 12,249 | 35,569 | 税引後その他の包括利益 合計 | |
| 包括利益 | 36,936 | - | △10,002 | 26,933 | 当期包括利益 |
損益及び包括利益に対する調整に関する注記
(1) 全般
(表示組替)
IT事業を非継続事業に区分していることから、IT事業に関連する損益を全て非継続事業からの当期利益へ振り替えています。
(2) 売上収益
(認識及び測定の差異)
日本基準において一部の取引について出荷基準により売上収益を認識していますが、IFRSにおいては物品の引渡時点で売上収益を認識しているため、「売上収益」は減少しています。
(3) 売上原価
(表示組替)
日本基準において固定資産除売却損、減損損失等を特別損失等に含めていますが、IFRSにおいては「売上原価」「販売費及び一般管理費」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において一部の取引について出荷基準により売上収益を認識していますが、IFRSにおいては物品の引渡時点で売上収益を認識しているため、合わせて「売上原価」は減少しています。
日本基準において固定資産の減損は、割引前将来キャッシュ・フローを用いた認識と回収可能価額を用いた測定の2段階となっていますが、IFRSでは回収可能価額を用いた測定の1段階のみで実施します。
減損テストを実施した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額しているため「売上原価」は増加しています。
(4) 販売費及び一般管理費
(表示組替)
日本基準において特別損失等に含めている固定資産除売却損、減損損失等を、IFRSにおいては「売上原価」「販売費及び一般管理費」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準においては、のれんをその投資効果の及ぶ期間で償却していますが、IFRSにおいてはのれんの償却を行いません。その結果、「販売費及び一般管理費」は減少しています。
日本基準において発生時に費用処理していた他社から仕掛中の研究開発投資を取得した際の支出を、IFRSにおいては無形資産の定義を満たすものについては資産計上しているため、「販売費及び一般管理費」は減少しています。
(5) その他の収益・その他の費用
(表示組替)
日本基準において費用を機能的に分類し表示していましたが、IFRSでは性質別に分類し表示しています。
また、日本基準において営業外収益、営業外費用、特別利益または特別損失に区分表示していますが、IFRSにおいては金融関連項目(受取利息、受取配当金、支払利息及び為替差損益等)を「金融収益」または「金融費用」として、それ以外の項目は、「売上原価」、「販売費及び一般管理費」、「その他の収益」、「その他の費用」または「持分法による投資損益」として表示しています。
(6) 金融収益
(表示組替)
日本基準において営業外収益、営業外費用、特別利益または特別損失に区分表示していますが、IFRSにおいては金融関連項目(受取利息、受取配当金、支払利息及び為替差損益等)を「金融収益」または「金融費用」として、それ以外の項目は、「売上原価」、「販売費及び一般管理費」、「その他の収益」、「その他の費用」または「持分法による投資損益」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において投資有価証券の売却損益または減損損失を純損益としています。IFRSにおいては、その他の包括利益を通じて公正価値で測定することに指定した資本性金融商品は、公正価値の変動をその他の包括利益として認識し、認識を中止した場合に利益剰余金に振替えています。そのため、「金融収益」は減少しています。
(7) 金融費用
(表示組替)
日本基準において費用を機能的に分類し表示していましたが、IFRSでは性質別に分類し表示しています。
また、日本基準において営業外収益、営業外費用、特別利益または特別損失に区分表示していますが、IFRSにおいては金融関連項目(受取利息、受取配当金、支払利息及び為替差損益等)を「金融収益」または「金融費用」として、それ以外の項目は、「売上原価」、「販売費及び一般管理費」、「その他の収益」、「その他の費用」または「持分法による投資損益」として表示しています。
(8) 持分法による投資利益
(表示組替)
日本基準において営業外収益、営業外費用、特別利益または特別損失に区分表示していますが、IFRSにおいては金融関連項目(受取利息、受取配当金、支払利息及び為替差損益等)を「金融収益」または「金融費用」として、それ以外の項目は、「売上原価」、「販売費及び一般管理費」、「その他の収益」、「その他の費用」または「持分法による投資損益」として表示しています。
(認識及び測定の差異)
日本基準において固定資産の減損は、割引前将来キャッシュ・フローを用いた認識と回収可能価額を用いた測定の2段階となっていますが、IFRSでは回収可能価額を用いた測定の1段階のみで実施します。
減損テストを実施した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額しているため「持分法による投資利益」は減少しています。
(9) 法人所得税費用
(認識及び測定の差異)
IFRSにおいて一時差異が発生したこと及び繰延税金資産の回収可能性を再検討した結果、「法人所得税費用」は減少しています。
(10) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
(認識及び測定の差異)
日本基準においては時価のない非上場株式及び出資金を原価法で評価していますが、IFRSにおいては公正価値で測定しています。
また、日本基準においては株式、出資金等の資本性金融資産の売却損益及び減損損失を純損益として認識していましたが、IFRSにおいては公正価値の事後的な変動をその他の包括利益に表示する指定を行った場合には、公正価値の変動額をその他の包括利益として認識しています。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)に係るキャッシュ・フローに対する調整に関する注記
日本基準に準拠した連結キャッシュ・フロー計算書と、IFRSに準拠した連結キャッシュ・フロー計算書の主要な差異は、以下の通りです。
・IFRSにおいては、金融資産の認識の中止の要件を満たさない債権流動化取引について、営業活動によるキャッシュ・フローから財務活動によるキャッシュ・フローに区分を変更しています。
・IFRS第16号「リース」の適用により、日本基準上はオペレーティング・リースとなるリース料の支払いを、営業活動によるキャッシュ・フローから「リース負債の返済による支出」として財務活動によるキャッシュ・フローに区分を変更しています。
・IFRSにおいては資産化の要件を満たす開発費の支出について、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローに区分を変更しています。