臨時報告書
- 【提出】
- 2019/05/29 16:01
- 【資料】
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脚注、表紙
(注)上記の東京支社、大阪支社及び名古屋営業所は、金融商品取引法に規定する縦覧場所ではありませんが、投資者の便宜を考慮して、縦覧に供する場所としております。
提出理由
当社は、2019年5月29日開催の取締役会において、株式会社日本触媒(以下「日本触媒」といい、当社と総称して「両社」といいます。)との間で、共同株式移転(以下「本株式移転」といいます。)の方法により統合持株会社(以下「本統合持株会社」といいます。)を設立し、経営統合(以下「本経営統合」といいます。)に向けて検討を進めていくことについて基本合意書を締結することを決議いたしましたので、金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第6号の3の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものです。
株式移転の決定
(1)本株式移転において、提出会社の他に株式移転完全子会社となる会社がある場合における当該他の株式移転完全子会社となる会社についての事項
①商号、本店の所在地、代表者の氏名、資本金の額、純資産の額、総資産の額及び事業の内容
(2019年3月31日現在)
②最近3年間に終了した各事業年度の売上高、営業利益、経常利益及び純利益
(連結)
(単体)
③大株主の氏名又は名称及び発行済株式の総数に占める大株主の持株数の割合
(2019年3月31日現在)
④提出会社との間の資本関係、人的関係及び取引関係(2019年3月31日現在)
ア.資本関係
日本触媒は、当社の発行済株式総数の5.00%(1,105千株)を保有しております。
当社は、日本触媒の発行済株式総数の3.17%(1,267千株)を保有しております。
イ.人的関係
該当事項はありません。
ウ.取引関係
相互に化学品売買等の取引が有ります。
(2)本株式移転の目的
日本触媒は、企業理念を「TechnoAmenity ~私たちはテクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供します」と定め、触媒・高分子・有機合成技術をコアに、アクリル酸、酸化エチレンなどの基礎化学品の製造から、それらを原料にした高度な機能性化学品、環境・触媒製品を開発し、製造販売してまいりました。
当社は、社是「企業を通じてより良い社会を建設しよう」を理念と定め、界面活性制御技術をコア技術とし、幅広い産業分野の多様なニーズに応えるべく、約3,000種類に及ぶ高機能なパフォーマンスケミカル製品を開発し、製造販売してまいりました。
近年、化学業界を取り巻く経営環境は厳しさを増しております。日本国内では、人口減少や高齢化の進行といった社会構造の変化に伴い化学品の内需減少が見込まれ、化学メーカー同士の熾烈な競争が引き起こされている状況です。また、新興国においては、人口増加や所得水準の向上に伴い化学品の需要が増加しておりますが、新たに新興国メーカーが台頭すると共に、欧米系の巨大化学メーカーとの規模の格差が拡大しており、日本の化学産業の競争力が低下している状況にあります。また、両社の主力事業の1つである高吸水性樹脂(SAP)は、世界人口の増加の恩恵を受け今後も安定的な需要の伸びが期待できるものの、新興国での新規参入者による供給過剰の状況等、事業環境の変化に伴う収益性の低下により、見通しは厳しさを増しております。一方で、2015年9月の国連サミットにおいて採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」においては、貧困の解決からグローバル・パートナーシップの活性化に至る17の目標が提示されており、企業も社会のステークホルダーの一員として、SDGsに対する取組みを期待されておりますが、それら17の目標に係る貢献を行うに際しては、両社が長年に亘って培ってきた技術力・課題解決力によって貢献できることが数多くあると考えます。
このような急激な外部環境の変化に対応するため、両社はそれぞれ中期経営計画を策定し、新たな価値の提供に向けた変革に取り組んでおります。日本触媒においては、2025年のありたい姿として「人と暮らしに新たな価値を提供する革進的な化学会社」を掲げ、2017年度から、後半中期経営計画 「新生日本触媒2020NEXT」(2017年5月9日開示「後半中期経営計画」を参照ください。)をスタートさせておりました。一方の当社においても、10年後のありたい姿として「全従業員が誇りを持ち、働きがいを感じるユニークでグローバルな高収益企業に成長し、社会に貢献する」ことを掲げ、2018年度から3年間の中期経営計画“New Sanyo for 2027”(2018年5月8日開示「第10次中期経営計画"New Sanyo for 2027"」を参照ください。)を策定しております。中期経営計画においては、両社ともに、「企業活動を通じた社会への価値提供・貢献」「売上規模よりも収益性を重視」「新たな成長分野(ライフサイエンス・新エネルギー・エレクトロニクス等)へのリソースのシフト」「グローバル展開の加速」「安全・環境・品質へのこだわり」を経営方針として掲げております。
このように両社はそれぞれ中期経営計画を策定し、外部環境の変化に対する取り組みを進めておりましたが、従来より化学品原材料の取引関係を有する両社がそれぞれの経営上の課題について議論を進めていく中で、「TechnoAmenity ~私たちはテクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供します」を企業理念とする日本触媒と、「企業を通じてよりよい社会を建設しよう」を社是とする当社の間には、企業を通じて社会貢献を行うという両社の掲げる理念・社是の親和性が高いことのみならず、それぞれの強みと経営上の課題が相互に補完関係にあることを認識するに至りました。具体的には、日本触媒は、基礎化学品から機能化学品の一貫生産のバリューチェーンを有することを強みとする一方、ユーザーニーズを意識した新規事業の創出を課題としており、当社は、顧客の課題に応えるソリューションビジネスにより約3,000種類に及ぶパフォーマンス・ケミカルスの製造・販売に強みを持ちながらも、主要原材料を日本触媒をはじめとした外部からの調達に依存していることを課題としておりました。このような認識のもと、両社は、経営統合を含めた様々な選択肢について意見交換を進めておりましたが、両社の強みを生かし、経営上の課題を解決した上で、相乗効果を生み出していく方法としては、それぞれを相手方として経営統合を行うことが最適な方法であるとの理解に至り、両社の経営統合に向けて検討を進めていくことについて合意し、本日、経営統合の検討に関する基本合意書を締結いたしました。
本経営統合が最終的に合意に至り、実行された場合には、販売・製造・研究等の機能におけるそれぞれの強みを持ち寄り、経営資源を結集、経営基盤を拡大し、両社がそれぞれに培ってきた企業文化と経営戦略を活かしつつ、さらなる事業変革・競争力強化を実現することで、強みのある事業を複数保有する、存在感のある化学メーカーを目指すことができると考えております。その上で、「もっと・・・」を願う人々の気持ちに応える製品・サービスの創出を通じて、持続可能な社会の創造や社会課題の解決に取組み、人と社会に豊かさと快適さを提供して参ります。
両社は、今後、相互信頼と対等の精神に則り、本経営統合の実現に向けた最善の努力を行います。
(3)本株式移転の方法、本株式移転に係る割当ての内容、その他の本株式移転計画の内容
①本株式移転の方法
2020年6月を目途に、両社で本株式移転に係る共同株式移転計画を作成し、当該共同株式移転計画に基づき、両社の株主総会の承認及び必要な関係当局の許認可等を得ることを前提として、2020年10月1日を目途に本統合持株会社が両社の発行済株式の全部を取得し、その株式に代わる本統合持株会社の新株式を、両社の株主に対して割当てることを予定しております。ただし、今後、経営統合に向けて協議・検討を進めていく中で、日程又は統合形態等が変更される場合があります。
②本株式移転に係る割当ての内容
本株式移転における株式移転比率は、両社で誠実に協議・検討の上、2019年12月を目途に締結を予定している、本経営統合に関する最終契約において定めることを基本方針とします。
③その他の株式移転計画の内容
現時点では未定であり、今後、両社で協議の上、決定いたします。
(4)本株式移転に係る割当ての内容の算定根拠
現時点では確定しておりません。
(5)本株式移転の後の株式移転設立完全親会社となる会社の商号、本店の所在地、代表者の氏名、資本金の額、純資産の額、総資産の額及び事業の内容
(注)代表取締役会長には当社の代表取締役社長が、代表取締役社長には日本触媒の代表取締役社長が、それぞれ就任する予定です。
なお、本株式移転に必要な事項は、今後両社で協議の上、決定いたします。未定の事項については、決定次第本臨時報告書の訂正報告書を提出いたします。
以 上
①商号、本店の所在地、代表者の氏名、資本金の額、純資産の額、総資産の額及び事業の内容
(2019年3月31日現在)
商号 | 株式会社日本触媒 |
本店の所在地 | 大阪市中央区高麗橋四丁目1番1号 |
代表者の氏名 | 代表取締役社長 五嶋 祐治朗 |
資本金の額 | 25,038百万円 |
純資産の額 | 325,371百万円(連結) 263,718百万円(単体) |
総資産の額 | 471,050百万円(連結) 352,742百万円(単体) |
事業の内容 | 化学製品の製造、販売など |
②最近3年間に終了した各事業年度の売上高、営業利益、経常利益及び純利益
(連結)
2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | |
売上高 | 293,970百万円 | 322,801百万円 | 349,678百万円 |
営業利益 | 21,151百万円 | 26,727百万円 | 26,110百万円 |
経常利益 | 24,664百万円 | 32,293百万円 | 33,101百万円 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 19,361百万円 | 24,280百万円 | 25,012百万円 |
(単体)
2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | |
売上高 | 196,195百万円 | 226,887百万円 | 232,222百万円 |
営業利益 | 15,661百万円 | 21,540百万円 | 17,356百万円 |
経常利益 | 24,341百万円 | 28,612百万円 | 26,216百万円 |
当期純利益 | 19,467百万円 | 21,330百万円 | 20,371百万円 |
③大株主の氏名又は名称及び発行済株式の総数に占める大株主の持株数の割合
(2019年3月31日現在)
大株主の名称 | 発行済株式の総数に占める 大株主の持株数の割合 |
住友化学株式会社 | 6.84% |
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) | 5.91% |
JXTGホールディングス株式会社 | 5.33% |
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 4.79% |
全国共済農業協同組合連合会 | 4.03% |
④提出会社との間の資本関係、人的関係及び取引関係(2019年3月31日現在)
ア.資本関係
日本触媒は、当社の発行済株式総数の5.00%(1,105千株)を保有しております。
当社は、日本触媒の発行済株式総数の3.17%(1,267千株)を保有しております。
イ.人的関係
該当事項はありません。
ウ.取引関係
相互に化学品売買等の取引が有ります。
(2)本株式移転の目的
日本触媒は、企業理念を「TechnoAmenity ~私たちはテクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供します」と定め、触媒・高分子・有機合成技術をコアに、アクリル酸、酸化エチレンなどの基礎化学品の製造から、それらを原料にした高度な機能性化学品、環境・触媒製品を開発し、製造販売してまいりました。
当社は、社是「企業を通じてより良い社会を建設しよう」を理念と定め、界面活性制御技術をコア技術とし、幅広い産業分野の多様なニーズに応えるべく、約3,000種類に及ぶ高機能なパフォーマンスケミカル製品を開発し、製造販売してまいりました。
近年、化学業界を取り巻く経営環境は厳しさを増しております。日本国内では、人口減少や高齢化の進行といった社会構造の変化に伴い化学品の内需減少が見込まれ、化学メーカー同士の熾烈な競争が引き起こされている状況です。また、新興国においては、人口増加や所得水準の向上に伴い化学品の需要が増加しておりますが、新たに新興国メーカーが台頭すると共に、欧米系の巨大化学メーカーとの規模の格差が拡大しており、日本の化学産業の競争力が低下している状況にあります。また、両社の主力事業の1つである高吸水性樹脂(SAP)は、世界人口の増加の恩恵を受け今後も安定的な需要の伸びが期待できるものの、新興国での新規参入者による供給過剰の状況等、事業環境の変化に伴う収益性の低下により、見通しは厳しさを増しております。一方で、2015年9月の国連サミットにおいて採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」においては、貧困の解決からグローバル・パートナーシップの活性化に至る17の目標が提示されており、企業も社会のステークホルダーの一員として、SDGsに対する取組みを期待されておりますが、それら17の目標に係る貢献を行うに際しては、両社が長年に亘って培ってきた技術力・課題解決力によって貢献できることが数多くあると考えます。
このような急激な外部環境の変化に対応するため、両社はそれぞれ中期経営計画を策定し、新たな価値の提供に向けた変革に取り組んでおります。日本触媒においては、2025年のありたい姿として「人と暮らしに新たな価値を提供する革進的な化学会社」を掲げ、2017年度から、後半中期経営計画 「新生日本触媒2020NEXT」(2017年5月9日開示「後半中期経営計画」を参照ください。)をスタートさせておりました。一方の当社においても、10年後のありたい姿として「全従業員が誇りを持ち、働きがいを感じるユニークでグローバルな高収益企業に成長し、社会に貢献する」ことを掲げ、2018年度から3年間の中期経営計画“New Sanyo for 2027”(2018年5月8日開示「第10次中期経営計画"New Sanyo for 2027"」を参照ください。)を策定しております。中期経営計画においては、両社ともに、「企業活動を通じた社会への価値提供・貢献」「売上規模よりも収益性を重視」「新たな成長分野(ライフサイエンス・新エネルギー・エレクトロニクス等)へのリソースのシフト」「グローバル展開の加速」「安全・環境・品質へのこだわり」を経営方針として掲げております。
このように両社はそれぞれ中期経営計画を策定し、外部環境の変化に対する取り組みを進めておりましたが、従来より化学品原材料の取引関係を有する両社がそれぞれの経営上の課題について議論を進めていく中で、「TechnoAmenity ~私たちはテクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供します」を企業理念とする日本触媒と、「企業を通じてよりよい社会を建設しよう」を社是とする当社の間には、企業を通じて社会貢献を行うという両社の掲げる理念・社是の親和性が高いことのみならず、それぞれの強みと経営上の課題が相互に補完関係にあることを認識するに至りました。具体的には、日本触媒は、基礎化学品から機能化学品の一貫生産のバリューチェーンを有することを強みとする一方、ユーザーニーズを意識した新規事業の創出を課題としており、当社は、顧客の課題に応えるソリューションビジネスにより約3,000種類に及ぶパフォーマンス・ケミカルスの製造・販売に強みを持ちながらも、主要原材料を日本触媒をはじめとした外部からの調達に依存していることを課題としておりました。このような認識のもと、両社は、経営統合を含めた様々な選択肢について意見交換を進めておりましたが、両社の強みを生かし、経営上の課題を解決した上で、相乗効果を生み出していく方法としては、それぞれを相手方として経営統合を行うことが最適な方法であるとの理解に至り、両社の経営統合に向けて検討を進めていくことについて合意し、本日、経営統合の検討に関する基本合意書を締結いたしました。
本経営統合が最終的に合意に至り、実行された場合には、販売・製造・研究等の機能におけるそれぞれの強みを持ち寄り、経営資源を結集、経営基盤を拡大し、両社がそれぞれに培ってきた企業文化と経営戦略を活かしつつ、さらなる事業変革・競争力強化を実現することで、強みのある事業を複数保有する、存在感のある化学メーカーを目指すことができると考えております。その上で、「もっと・・・」を願う人々の気持ちに応える製品・サービスの創出を通じて、持続可能な社会の創造や社会課題の解決に取組み、人と社会に豊かさと快適さを提供して参ります。
両社は、今後、相互信頼と対等の精神に則り、本経営統合の実現に向けた最善の努力を行います。
(3)本株式移転の方法、本株式移転に係る割当ての内容、その他の本株式移転計画の内容
①本株式移転の方法
2020年6月を目途に、両社で本株式移転に係る共同株式移転計画を作成し、当該共同株式移転計画に基づき、両社の株主総会の承認及び必要な関係当局の許認可等を得ることを前提として、2020年10月1日を目途に本統合持株会社が両社の発行済株式の全部を取得し、その株式に代わる本統合持株会社の新株式を、両社の株主に対して割当てることを予定しております。ただし、今後、経営統合に向けて協議・検討を進めていく中で、日程又は統合形態等が変更される場合があります。
②本株式移転に係る割当ての内容
本株式移転における株式移転比率は、両社で誠実に協議・検討の上、2019年12月を目途に締結を予定している、本経営統合に関する最終契約において定めることを基本方針とします。
③その他の株式移転計画の内容
現時点では未定であり、今後、両社で協議の上、決定いたします。
(4)本株式移転に係る割当ての内容の算定根拠
現時点では確定しておりません。
(5)本株式移転の後の株式移転設立完全親会社となる会社の商号、本店の所在地、代表者の氏名、資本金の額、純資産の額、総資産の額及び事業の内容
商号 | 未定 |
本店の所在地 | 京都市東山区一橋野本町11番地の1 |
代表者の氏名 | 未定(注) |
資本金の額 | 未定 |
純資産の額 | 未定 |
総資産の額 | 未定 |
事業の内容 | 未定 |
(注)代表取締役会長には当社の代表取締役社長が、代表取締役社長には日本触媒の代表取締役社長が、それぞれ就任する予定です。
なお、本株式移転に必要な事項は、今後両社で協議の上、決定いたします。未定の事項については、決定次第本臨時報告書の訂正報告書を提出いたします。
以 上