有価証券報告書-第155期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、創業以来『品質第一、原価逓減、研究努力』の3つの社訓を経営の規範として会社を運営してまいりました。創業者は『品質第一』と『原価逓減』が、「より良い製品を、より安価に、お客様に提供することが会社隆昌の基本」であり、この「2つの社訓を実現する原動力となるのは不断の研究活動である」と3つ目の『研究努力』を説いています。これら3つの創業精神に則り、以下の素材で区分した5つのセグメント別の連結事業運営を行っております。
①非イオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤を中心とする『界面活性剤』
②セルロース系高分子材料、ショ糖脂肪酸エステル、アクリル系高分子材料及びビニル系高分子材料を中心とする『アメニティ材料』
③ポリエーテルポリオール及びウレタンプレポリマーを中心とする『ウレタン材料』
④光硬化樹脂用材料、難燃剤及び水系ウレタン樹脂を中心とする『機能材料』
⑤導電性ペースト及び射出成形用ペレットを中心とする『電子デバイス材料』
安定的な収益を生み出すための企業体質強化の取り組みを継続します。その一方で、「京都から、世界へ未来へ。」と飛躍を志した当社グループの成長戦略を確実に軌道に乗せるための諸施策を、全社員が一丸となり確実に実行し、新たな会社の歴史を作ります。
3つの社訓「品質第一、原価逓減、研究努力」を礎に、社是「産業を通じて、国家・社会に貢献する」の実現に努めてまいります。
(2)経営戦略等
5ヵ年経営計画「REACT1000-飛躍への行動を-」では、以下の経営方針を掲げて取り組んでまいります。
①新しい企業価値の創造
保有資産の産み出す業績と株式時価総額の最大化に努めます。
②誰にもわかる企業像づくり
企業イメージの認知度の向上を図ります。
③さらなるガバナンスの深化
企業統治に意を用い経営の効率化に取り組みます。
④適切なROE水準の維持と向上
中長期を展望したROE指標を意識します。
⑤協調による優位性の構築
取引先、大学、団体などと連携し、材料と技術の開発に努めます。
⑥マザー工場の加速と充実
四日市複合基地構想を柱に全社的な生産性の向上を図ります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2015年4月からスタートした5ヵ年経営計画「REACT1000-飛躍への行動を-」は、4年が経過しました。売上高は昨年の過去最高を更新しました。難燃剤・光硬化樹脂用材料が顕著に伸びたことが主な理由です。また営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、過去最高となった前の期から減益となりました。新規事業関連等の研究開発費用や新工場の償却負担の増加が主な要因です。
一昨年、経営計画の副題とした「飛躍への行動」ができていないと判断して、売上高の見直し、ローリングを行いました。
①連結売上高 670億円以上
②連結売上高営業利益率 9.0%以上
目標の達成は難しい環境ではありますが、過去最高益を目指し、全社一丸となって実現に励みます。
(4)経営環境
5ヵ年経営計画「REACT1000-飛躍への行動を-」の第四年度である第155期は、個人消費やインバウンド需要、企業の積極的な設備投資に支えられて景気の回復が続きました。しかし、米国の通商政策の不透明感からの中国経済や世界経済への影響、消費税増税による国内経済への影響が出始めています。現計画の最終年度となる第156期は、企業体質の強化を図りつつ第154期に収めた過去最高益の更新を目指します。併せて、2030年を展望した安定成長が可能となる次期5ヵ年経営計画の「FELIZ 115」を描く年度となります。
当連結会計年度は、前期に比べて増収減益の結果となりました。新規事業関連等の研究開発費用や新工場の償却負担の増加が主因です。一方で、稼働させた第一、第二プラントの業績への貢献は期待を上回るものになっています。2018年3月に起工した第三プラントは、2019年4月に竣工し2019年度上期から売上に反映する予定です。第四プラントの計画も進行中です。新投資の償却負担は増加しますが、未来の基盤作りに不可欠な工程です。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
対処すべき課題は、次の3点と認識しています。
第一に、5ヵ年経営計画「REACT1000-飛躍への行動を-」の最終年度に質的充実を図ります。計画の売上高670億円、営業利益60億円の目標達成が厳しい状況を機会として、事業ポートフォリオを見直します。既に、実施している撤退ルールによる不採算分野の継続の是非を判断します。既存事業の周辺領域を「ネクスト」と呼び、新工場を立ち上げました。利益性の高い分野でキャッシュを創出できる間に、「ドリーム」と名付けた新規事業を立ち上げるためです。特定商品を提供するインスパイアード・パートナーとの連携が深化しています。
第二に、化学の素材メーカーとして新材料の開発スピードを加速することです。2018年4月1日付でセルロースナノファイバーの開発に取り組むレオクリスタ事業部と、エレクセル㈱の電池用途向け部素材開発を行う機能を研究開発本部の所属としました。成長領域の用途と顧客の開発に特化して取り組んでいます。さらに、機械などの異業種と交流中であり、プロセスイノベーションで開発スピードを上げます。また、検討している製剤のベンチャーとの連携も開発の加速化の一環です。R&D技術開発型の企業として、研究開発費の売上高比率は5%以上としています。
第三に、立ち上げた将来の事業の核になる新ビジネスを確実にすることです。第155期は新分野となるライフサイエンスに実績のある2社を子会社化しました。㈱バイオコクーン研究所と池田薬草㈱です。2019年4月1日に、社長特命室から分離発展させた製剤開発推進室を創設しました。ライフサイエンス事業の新拠点となる約76千平米の土地と建物も取得しました。ライフサイエンス分野を伸長させます。人間生活に不可欠な領域で、景気変動の影響が少なく収益性の高い成長分野です。事業を確実にしながら将来の基盤を堅固にします。
令和の新元号がスタートする記念の2019年に、創業110周年を迎えることができました。次期経営計画への橋渡しの年です。2025年、2030年を見据えた経営計画が、新しい第一工業製薬100年の土台となります。ユニークさで評価される「ユニ・トップ」企業が、2025年度の115周年を意識した計画の名称は、「FELIZ 115」です。英語のハッピーを意味するスペイン語です。英語の頭文字でF=未来、E=環境、L=生命、I=革新、Z=挑戦が行動指針となります。株主の皆様のご理解と、今後とも変わらぬご支援、ご協力を賜りますようお願い申しあげます。
(免責・注意事項)
本計画に記載されている当社の現在の計画、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の実績等
に関する見通しであり、リスクや不確定な要因を含んでおります。そのため、実際の業績につきましては、一般
的経済状況、製品需給や市場価格の状況、市場での競争の状況、為替の変動等のさまざまな要因により、これら
見通しと大きく異なる結果となることがあり得ます。
従って、当社として、その確実性を保証するものではありませんので、ご承知おきください。
(1)経営方針
当社グループは、創業以来『品質第一、原価逓減、研究努力』の3つの社訓を経営の規範として会社を運営してまいりました。創業者は『品質第一』と『原価逓減』が、「より良い製品を、より安価に、お客様に提供することが会社隆昌の基本」であり、この「2つの社訓を実現する原動力となるのは不断の研究活動である」と3つ目の『研究努力』を説いています。これら3つの創業精神に則り、以下の素材で区分した5つのセグメント別の連結事業運営を行っております。
①非イオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤を中心とする『界面活性剤』
②セルロース系高分子材料、ショ糖脂肪酸エステル、アクリル系高分子材料及びビニル系高分子材料を中心とする『アメニティ材料』
③ポリエーテルポリオール及びウレタンプレポリマーを中心とする『ウレタン材料』
④光硬化樹脂用材料、難燃剤及び水系ウレタン樹脂を中心とする『機能材料』
⑤導電性ペースト及び射出成形用ペレットを中心とする『電子デバイス材料』
安定的な収益を生み出すための企業体質強化の取り組みを継続します。その一方で、「京都から、世界へ未来へ。」と飛躍を志した当社グループの成長戦略を確実に軌道に乗せるための諸施策を、全社員が一丸となり確実に実行し、新たな会社の歴史を作ります。
3つの社訓「品質第一、原価逓減、研究努力」を礎に、社是「産業を通じて、国家・社会に貢献する」の実現に努めてまいります。
(2)経営戦略等
5ヵ年経営計画「REACT1000-飛躍への行動を-」では、以下の経営方針を掲げて取り組んでまいります。
①新しい企業価値の創造
保有資産の産み出す業績と株式時価総額の最大化に努めます。
②誰にもわかる企業像づくり
企業イメージの認知度の向上を図ります。
③さらなるガバナンスの深化
企業統治に意を用い経営の効率化に取り組みます。
④適切なROE水準の維持と向上
中長期を展望したROE指標を意識します。
⑤協調による優位性の構築
取引先、大学、団体などと連携し、材料と技術の開発に努めます。
⑥マザー工場の加速と充実
四日市複合基地構想を柱に全社的な生産性の向上を図ります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2015年4月からスタートした5ヵ年経営計画「REACT1000-飛躍への行動を-」は、4年が経過しました。売上高は昨年の過去最高を更新しました。難燃剤・光硬化樹脂用材料が顕著に伸びたことが主な理由です。また営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、過去最高となった前の期から減益となりました。新規事業関連等の研究開発費用や新工場の償却負担の増加が主な要因です。
一昨年、経営計画の副題とした「飛躍への行動」ができていないと判断して、売上高の見直し、ローリングを行いました。
①連結売上高 670億円以上
②連結売上高営業利益率 9.0%以上
目標の達成は難しい環境ではありますが、過去最高益を目指し、全社一丸となって実現に励みます。
(4)経営環境
5ヵ年経営計画「REACT1000-飛躍への行動を-」の第四年度である第155期は、個人消費やインバウンド需要、企業の積極的な設備投資に支えられて景気の回復が続きました。しかし、米国の通商政策の不透明感からの中国経済や世界経済への影響、消費税増税による国内経済への影響が出始めています。現計画の最終年度となる第156期は、企業体質の強化を図りつつ第154期に収めた過去最高益の更新を目指します。併せて、2030年を展望した安定成長が可能となる次期5ヵ年経営計画の「FELIZ 115」を描く年度となります。
当連結会計年度は、前期に比べて増収減益の結果となりました。新規事業関連等の研究開発費用や新工場の償却負担の増加が主因です。一方で、稼働させた第一、第二プラントの業績への貢献は期待を上回るものになっています。2018年3月に起工した第三プラントは、2019年4月に竣工し2019年度上期から売上に反映する予定です。第四プラントの計画も進行中です。新投資の償却負担は増加しますが、未来の基盤作りに不可欠な工程です。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
対処すべき課題は、次の3点と認識しています。
第一に、5ヵ年経営計画「REACT1000-飛躍への行動を-」の最終年度に質的充実を図ります。計画の売上高670億円、営業利益60億円の目標達成が厳しい状況を機会として、事業ポートフォリオを見直します。既に、実施している撤退ルールによる不採算分野の継続の是非を判断します。既存事業の周辺領域を「ネクスト」と呼び、新工場を立ち上げました。利益性の高い分野でキャッシュを創出できる間に、「ドリーム」と名付けた新規事業を立ち上げるためです。特定商品を提供するインスパイアード・パートナーとの連携が深化しています。
第二に、化学の素材メーカーとして新材料の開発スピードを加速することです。2018年4月1日付でセルロースナノファイバーの開発に取り組むレオクリスタ事業部と、エレクセル㈱の電池用途向け部素材開発を行う機能を研究開発本部の所属としました。成長領域の用途と顧客の開発に特化して取り組んでいます。さらに、機械などの異業種と交流中であり、プロセスイノベーションで開発スピードを上げます。また、検討している製剤のベンチャーとの連携も開発の加速化の一環です。R&D技術開発型の企業として、研究開発費の売上高比率は5%以上としています。
第三に、立ち上げた将来の事業の核になる新ビジネスを確実にすることです。第155期は新分野となるライフサイエンスに実績のある2社を子会社化しました。㈱バイオコクーン研究所と池田薬草㈱です。2019年4月1日に、社長特命室から分離発展させた製剤開発推進室を創設しました。ライフサイエンス事業の新拠点となる約76千平米の土地と建物も取得しました。ライフサイエンス分野を伸長させます。人間生活に不可欠な領域で、景気変動の影響が少なく収益性の高い成長分野です。事業を確実にしながら将来の基盤を堅固にします。
令和の新元号がスタートする記念の2019年に、創業110周年を迎えることができました。次期経営計画への橋渡しの年です。2025年、2030年を見据えた経営計画が、新しい第一工業製薬100年の土台となります。ユニークさで評価される「ユニ・トップ」企業が、2025年度の115周年を意識した計画の名称は、「FELIZ 115」です。英語のハッピーを意味するスペイン語です。英語の頭文字でF=未来、E=環境、L=生命、I=革新、Z=挑戦が行動指針となります。株主の皆様のご理解と、今後とも変わらぬご支援、ご協力を賜りますようお願い申しあげます。
(免責・注意事項)
本計画に記載されている当社の現在の計画、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の実績等
に関する見通しであり、リスクや不確定な要因を含んでおります。そのため、実際の業績につきましては、一般
的経済状況、製品需給や市場価格の状況、市場での競争の状況、為替の変動等のさまざまな要因により、これら
見通しと大きく異なる結果となることがあり得ます。
従って、当社として、その確実性を保証するものではありませんので、ご承知おきください。