訂正有価証券報告書-第111期(2021/01/01-2021/12/31)

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2023/03/10 15:15
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(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
中外製薬は、世界有数の製薬企業であるロシュとの戦略的アライアンスのもと、「革新的な医薬品とサービスの提供を通じて新しい価値を創造し、世界の医療と人々の健康に貢献する」ことをMission(存在意義)とし、「ロシュとの協働のもと、独自のサイエンス力と技術力を核として、患者中心の高度で持続可能な医療を実現する、ヘルスケア産業のトップイノベーターとなる」ことを経営の基本目標としています。
当社は、この経営の基本目標の実現に向け、ロシュ・グループの一員でありながら、独立した上場企業として経営の自主性・独立性を確保しつつ、さまざまなステークホルダーの負託に適切かつ公平に応えるため、「中外製薬株式会社コーポレートガバナンス基本方針」の定めるところにより、コーポレート・ガバナンスの充実に継続的に取り組みます。
① コーポレート・ガバナンス体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、独立した客観的な立場から取締役に対する実効性の高い監督を行うことを確保するため、会社法上の機関設計として、監査役会設置会社を採用しております。監査役の機能と併せ、独立社外取締役の登用により取締役会の機能を強化し、経営に対する監督機能のさらなる充実を図ることが合理的と判断し、現在の体制を採用しております。
取締役会は、株主に対する受託者責任及び説明責任を踏まえ、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現し、収益力・資本効率などの改善を図るため、経営戦略、経営計画その他当社の経営の重要な意思決定を行い、業務執行取締役による適切なリスクテイクを支える環境を整備するとともに、業務執行の監督を行っております。
監査役は、取締役会と協働して会社の監督機能の一翼を担い、株主の負託を受けた独立の機関として、取締役の職務執行の監査を行っており、監査役会は、監査に関する重要な事項について監査役から報告を受け、協議または決議を行っております。
また、経営の透明性を担保するため、取締役会の任意の諮問機関として、指名委員会及び報酬委員会・特別委員会をそれぞれ設置しております。指名委員会は、取締役候補者に関する議案を審議するとともに、最高経営責任者を含む業務執行取締役の後継者計画及び取締役の解任に係る審議を行い、報酬委員会は、取締役の報酬に関する方針及び取締役の個別の報酬について審議を行っております。また、特別委員会を新たに設置し、親会社であるロシュと少数株主との利益が相反する可能性のある重要な取引・行為等について、審議・検討を行います。
取締役会から委ねられた業務の執行にあたっては、最高経営責任者(CEО)が全社の経営戦略及び業務執行に関する意思決定について責任を担う体制としています。それらの重要な意思決定は、最高経営責任者(CEО)をはじめとする業務執行取締役及び主要な執行役員からなる経営会議にて行い、経営会議での重要な決定事項は取締役会に報告しております。また、業務の執行状況については四半期ごとに取締役会へ報告しております。なお、経営会議には常勤監査役も出席し、適正なガバナンスの観点から意見の表明を行っています。
さらに、グローバルな環境動向を踏まえたビジネス展開の助言を受けるために、国内外の各界専門家などで構成される諮問機関として中外・インターナショナル・カウンシル(CIC)を設置し、意思決定のより一層の充実に努めております。現在、メンバーシップの見直しを図っております。
なお、当社の設置する機関の構成は次のとおりであります。
イ.取締役会
取締役会は、さまざまな知識、経験、能力を有する者により構成し、取締役会全体として必要な専門性、能力、ジェンダーや国際性、職歴、年齢の面を含む適切な多様性と規模を確保しております。また、取締役会は、東京証券取引所が定める独立性基準を踏まえ、独立社外取締役となる者の独立性をその実質面において確保するため当社の独立性判断基準を策定し開示するとともに、取締役のうち3分の1以上を独立社外取締役として選任しております。
業務執行取締役候補者については、当社の経営を的確、公正かつ効率的に遂行できる知識及び経験を有し、かつ、十分な社会的信用を有する者を、非業務執行取締役候補者については、当社の経営に関する助言及び監督の機能を適切に発揮するため、社外の企業経営者、医学専門家その他の学識経験者など、その経験、知識、専門性を考慮して、それぞれ選任しております。
取締役会は、業務執行取締役3名(代表取締役社長奥田修、取締役上席執行役員山田尚文、取締役上席執行役員板垣利明)、独立社外取締役3名を含む非業務執行取締役6名(独立社外取締役奥正之、独立社外取締役一丸陽一郎、独立社外取締役桃井眞里子、非業務執行取締役クリストフ・フランツ、非業務執行取締役ウィリアム・エヌ・アンダーソン、非業務執行取締役ジェイムス・エイチ・サブリィ)の9名で構成され、議長は、取締役会にて予め定めた取締役が務めることとしており、代表取締役社長奥田修が議長を務めております。
ロ.監査役会
監査役会は、監査役に必要な知識・経験・専門能力を有する者によって構成し、監査役会全体として専門性等のバランスを確保いたします。なお、社外監査役のうち1名は、財務及び会計に関する相当程度の知見を有する者であります。
監査役候補者については、経営上の意思決定や業務の執行状況に関し、適正な監査を遂行することができる知識・経験を有する者を、社外監査役候補者については、会計・法律等に関する豊富な知識・経験を有する専門家の中から、それぞれ選任しております。
監査役会は、常勤監査役2名(佐藤篤史、大箸義章)、社外監査役3名(独立社外監査役二村隆章、独立社外監査役前田裕子、独立社外監査役増田健一)の5名で構成され、議長は、監査役会にて予め定めた常勤監査役が務めることとしており、常勤監査役佐藤篤史または常勤監査役大箸義章が議長を務めております。
ハ.指名委員会
指名委員会は、社内委員1名及び独立社外取締役1名以上を含む社外委員3名以上で構成するものとし、社内委員は代表取締役またはその経験者のなかから、社外委員は、独立社外取締役を含む非業務執行取締役またはその経験者のなかから取締役会が選任することとしております。現在の社内委員は代表取締役社長奥田修、社外委員は独立社外取締役 奥正之、独立社外取締役 桃井眞里子、非業務執行取締役 ウィリアム・エヌ・アンダーソンの3名であり、各委員の互選により選定された独立社外取締役 奥正之が議長を務めております。
ニ.報酬委員会
報酬委員会は、独立社外取締役1名以上を含む社外委員3名以上で構成するものとし、社外委員は、独立社外取締役を含む非業務執行取締役またはその経験者の中から取締役会が選任しております。現在の社外委員は、独立社外取締役 奥正之、独立社外取締役 一丸陽一郎、非業務執行取締役ウィリアム・エヌ・アンダーソン、非業務執行取締役クリストフ・フランツの4名であり、各委員の互選により選定された非業務執行取締役ウィリアム・エヌ・アンダーソンが議長を務めております。
ホ.特別委員会
特別委員会は、報酬委員会の社外委員を兼務する独立社外取締役1名を含む独立性を有する取締役または監査役のみからなる3名以上で構成するものとし、委員は取締役会が選任しております。現在の委員は、独立社外取締役 奥正之、独立社外取締役 一丸陽一郎、独立社外監査役 増田健一の3名であり、議長は各委員の互選により決定の予定です。
ヘ.ガバナンス体制図

ト.内部統制システムの整備の状況
当社は会社法施行に伴い、当社グループの業務の適正を確保することを目的として、2006年5月18日、取締役会にて内部統制システムの整備について決議いたしました。取締役会決議の取組み状況を定期的に取締役会において報告するとともに適時に必要な改定を行い、体制整備に努めています。なお、2017年には取締役会機能を定期的に検証することを「内部統制システムに関する取締役会決議」に明記しました。
内部統制システムの充実を図るため、当社グループの経営の意思決定と従業員の行動規準である「中外製薬グループ コード・オブ・コンダクト(CCC)」を制定するとともに、経営会議において内部統制システムの整備に係る基本方針を審議・決定しております。また、経営会議の下部機関であるリスク管理委員会、コンプライアンス委員会、EHS推進委員会を設置し、内部統制整備に関する実行計画を策定しております。この方針及び計画に基づき、サステナビリティ推進部はCCC遵守のため、全従業員を対象としたCCC・人権研修をタイムリーかつ継続的に実施しております。コンプライアンス状況の把握につきましては各組織に配置したコンプライアンス・オフィサーを通じた定期的なモニタリングを実施しております。また、CCC違反事項に関する従業員の通報・相談窓口を設置するとともに、ハラスメントに関する相談窓口を社内外に設けており、問題等の早期発見と再発防止に努めております。この体制のもと、企業倫理、コンプライアンス、人権、環境保全及び安全衛生、社会貢献等のSustainable基盤の充実・強化を行っております。
なお、コンプライアンスの統括機能を集約し、より経営に直結した管理体制とするため、2017年1月に設置したコンプライアンス委員会を定期的に開催し、薬事規制、一般法令、業界基準、社内規程に基づくコンプライアンスやヘルスケアコンプライアンスなど、当社に関係するあらゆるコンプライアンス課題に対応しております。海外子会社も含めて当社グループ全体のコンプライアンスを監視・牽引・支援するコンプライアンス統括機能(サステナビリティ推進部、信頼性保証ユニット)を設置し、横軸を通して管理するグローバルコンプライアンス体制としております。
<内部統制システムに関する取締役会決議>1.取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
・ 取締役及び使用人はその職務の遂行にあたり、別に定める「中外製薬グループ コード・オブ・コンダクト(CCC)」を遵守するものとする。
・ 法令等遵守の統轄部署としてサステナビリティ推進部を置く。
・ 監査部は、別に定める「内部監査規程」に基づき内部監査を行い、その結果を経営会議及び監査役会に報告するものとする。
・ 財務報告の信頼性を確保するための内部統制の体制を整備・運用し、適切に評価を行うものとする。
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
・ 取締役の職務遂行に係る文書及び情報については、別に定める「文書管理規程」及びその他社内規程に基づき適切に保存・管理を行うものとする。
・ 監査役会または監査役が要求した場合、当該文書は速やかに閲覧に供されるものとする。
3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制
・ 損失の危険の管理に関する規程その他の体制に関する事項については、別に定める「リスク管理規程」及びその他社内規程に基づき、企業活動に影響を及ぼすおそれのあるリスクの未然防止及びトラブル発生時における迅速・適切な対応を図るものとする。
4.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
・ 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するため、取締役会は各取締役の職務の執行を監督するものとする。
・ 取締役会の機能強化と迅速な意思決定を目的として、取締役員数の適正化と社外取締役の登用を行うとともに、業務執行における役割責任の明確化を目的とした執行役員制度を導入し、効率的な業務執行を図るものとする。
・ 取締役会が有効かつ効率的に機能しているかを定期的に検証し、その結果を踏まえ適切な措置を講ずるものとする。
・ 別に定める「決裁規程」に基づき、迅速効率的な業務執行を図るものとする。
5.株式会社並びにその親会社及び子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制
・ 別に定める「中外製薬グループ運営ポリシー」及び「中外製薬グループ管理ガイドライン(Global)」に基づき関係会社ごとに管理組織を設置し、関係会社の職務の執行に係る事項の報告に関する体制、損失の危険の管理に関する規程その他の体制、職務の執行が効率的に行われること及び法令や定款に適合することを確保する体制を構築するなど、中外グループにおける業務の適正運営に努めるものとする。
・ 監査部は、別に定める「内部監査規程」に基づき関係会社に対し、業務活動が法令及び定款等に準拠して適正かつ効率的に運営されているかを監査するものとする。
6.反社会的勢力排除に向けた体制
・ 「中外製薬グループ コード・オブ・コンダクト(CCC)」に基づき、反社会的勢力及び団体との一切の関係を排除するための社内体制を整備・維持するものとする。
7.監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人にする体制
・ 監査役会及び監査役の職務を補助する組織として監査役室を設置する。
8.前項の使用人について、取締役からの独立性及び監査役の指示の実効性の確保に関する事項
・ 監査役室は監査役会直属の組織とし、専任の当該使用人を置き取締役からの独立性及び監査役の指示の実効性を確保するものとする。
・ 監査役室に所属する使用人の人事異動、人事評価、懲戒処分等、雇用に係る重要事項についてはあらかじめ監査役会の同意を得るものとする。
9.取締役及び使用人並びに子会社の取締役、監査役及び使用人が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告に関する体制
・ 取締役並びに子会社の取締役及び監査役は、監査役会が「監査役会規則」及び「監査役監査基準」に基づき定めた事項を監査役会に定期的に報告するものとする。
・ 本項の報告を行った者が、当該報告をしたことを理由として不利な取り扱いを受けないよう必要な措置を講ずるものとする。
10.その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
・ 代表取締役は監査役会と定期的に会合を持ち、会社が対処すべき課題、監査役監査の環境整備の状況、監査上の重要課題について意見を交換し、相互認識を深めるよう努めるものとする。
・ 中外グループの取締役及び使用人は、監査役が別に定める「監査役監査基準」に基づき、監査を行う場合にはこれに協力するものとする。
・ 監査役の職務の執行について生ずる費用または償還の処理については、監査役の請求等に従い速やかに行うものとする。
チ.リスク管理体制の整備の状況
リスク管理につきましては、リスクの未然防止及びトラブル発生時の迅速・適切な対応を確保するために、「リスク管理ポリシー」に基づき「リスク管理規程」を制定し、経営会議の下部機関であるリスク管理委員会及び部門リスク管理委員会を設置しております。
部門リスク管理委員会は、部門内のリスクをとりまとめてリスクマップを作成し、リスクの未然防止に努めるとともに、重要リスクについてはその防止策の進捗状況をリスク管理委員会に報告しております。
リスク管理委員会は、経営に重大な影響を及ぼしかねないリスクを中外製薬グループリスク課題として特定し、その防止策の進捗状況を経営会議に報告しております。
また、当社グループの企業活動に重大な影響を及ぼすおそれがある緊急事態が発生した場合には、代表取締役を本部長とする緊急対策本部を設置しその対策にあたる体制としております。
リ.責任限定契約の内容の概要
当社は、非業務執行取締役及び監査役全員との間で、会社法第423条第1項の賠償責任について、法令に定める要件に該当する場合には賠償責任を限定する旨の契約(責任限定契約)を締結しております。当該契約に基づく賠償責任の限度額は法令で定める最低責任限度額であります。
ヌ.補償契約の内容の概要
当社は、2021年7月26日開催の取締役会による決議に基づき、当社の取締役及び監査役全員との間で、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しております。当該契約では、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内にて当社が補償することとしております。
ル.役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、優秀な人財確保及び職務執行の萎縮の防止のため、以下の内容を概要とする役員等賠償責任保険契約を締結しております。
①被保険者の範囲
当社の取締役及び監査役全員
②被保険者の実質的な保険料負担割合
保険料は特約部分も含め会社負担としており、被保険者の実質的な保険料負担はありません。
③填補の対象となる保険事故の概要
特約部分も合わせ、被保険者である役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと、または当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害について填補します。ただし、法令違反の行為であることを認識して行った場合等一定の免責事由があります。
ヲ.弁護士・会計監査人等その他第三者の状況
会計監査人である有限責任 あずさ監査法人には通常の会計監査を受けております。また、企業経営及び日常の業務に関して、必要に応じ、弁護士からアドバイスを受けております。
② 取締役の選解任に係る決議要件として定款に定めている事項
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行うことができる旨を定款に定めております。
また、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。
③ 株主総会決議事項を取締役会で決議できる旨を定款に定めている事項
当社は以下の事項について株主総会の決議によらず、取締役会で決議することができる旨を定款に定めております。
・市場取引等による自己の株式の取得(経営環境の変化に対応した機動的な資本政策遂行を可能にするため)
・中間配当の実施(株主への機動的な利益還元を行うため)
④ コーポレート・ガバナンスの充実に向けた取組みの最近1年間における実施状況
2016年度より開始した取締役会全体の実効性評価について、2020年度から、外部視点や客観性をより強化することを目的に、外部専門家が事務局となり、アンケート項目の作成から行い、自己評価の根拠や自己評価結果に至るロジックの合理性などを分析、必要に応じて個別ヒアリングを行った上で、総合評価し、取締役会の課題や効果的な対応策を提言する方式へと変更して実施し、取締役会における意思決定及び監督の実効性を確認いたしました。取締役会における議論の活性化に必要な情報の提供及び社外役員相互の連携強化を目的とした「社外役員連絡会」を開催しております。加えて、取締役会においては、CEO(2021年3月度取締役会からは取締役会議長)から業界環境動向と当社の現況等について情報提供を行い、社外取締役及び社外監査役の職務の執行が効率的に行われるよう支援に努めております。

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