四半期報告書-第69期第2四半期(平成26年7月1日-平成26年9月30日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間(平成26年4月1日~平成26年9月30日)の売上高は、前年同期と比べ7.5%減の142億4千7百万円となりました。これは、円安の影響があった一方で、国内における薬価引き下げや、海外医薬品の出荷が前年同期に高水準だった反動を受けたことによるものです。
売上減や新設備稼働に伴う減価償却費増加により売上総利益が減少したことに加え、開発テーマ進展に伴う研究開発費の増加もあり、営業利益は55.1%減の15億6千4百万円となりました。投資有価証券売却益計上などにより減益幅が縮小し、経常利益は44.2%減の21億9百万円、四半期純利益は45.9%減の16億8千7百万円となりました。
セグメント別の売上概況
<医薬品事業>・国内医薬品(86億6千3百万円、前年同期比5.8%減)
関節機能改善剤アルツは、市場全体が微減となりましたが、販売提携先の拡販努力により医療機関納入本数は増加しました。当社売上は、薬価引き下げの影響により減少しました。
眼科手術補助剤オペガンは、厳しい市場環境が続くなか、医療機関納入本数は増加したものの、当社売上は、薬価引き下げの影響により減少しました。
内視鏡用粘膜下注入材ムコアップは、手術手技の浸透により、医療機関納入本数及び当社売上が引き続き増加しました。
・海外医薬品(24億4千8百万円、同24.9%減)
米国向け関節機能改善剤スパルツは、3回投与の競合品が引き続き売上を伸ばしている煽りを受けて、3~5回投与である同製品の現地販売は微減となりました。当社売上は、前年同期に販売提携先の在庫積み増しがあった反動もあり減少しました。
中国向けアルツは、主要都市の大病院を中心に高い品質が評価され現地販売が引き続き増加しました。当社売上は、現地の在庫調整があり、前年同期並みに留まりました。
単回投与の米国向け関節機能改善剤ジェル・ワンは、販売提携先による営業活動強化により大手医薬品卸を中心とした販売が堅調に推移していますが、前期に前倒し出荷があったことから、当社売上は前年同期並みとなりました。なお、本年10月より米国駐在員事務所を開設し、これまでより更に踏み込んだ形で販売提携先の活動支援を図っていきます。
・医薬品原体(6億5千2百万円、同23.5%減)
市場環境が厳しさを増しており、ヒアルロン酸が減少しました。
これらの結果、医薬品事業の売上高は117億6千5百万円(同11.6%減)となりました。
エンドトキシン測定用試薬の販売増加や円安効果により、売上高は24億8千2百万円(同18.8%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同四半期連結累計期間に比べ2億7千3百万円減少し、74億3千6百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、16億5百万円となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益21億9百万円、減価償却費12億4百万円及び法人税等の支払額9億7千9百万円の結果であります。前年同期比では22億5百万円収入が減少しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は20億9千3百万円となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出29億2百万円及び有形固定資産の取得による支出10億9千4百万円、有価証券の償還による収入18億7千7百万円の結果であります。前年同期比では1億1千万円支出が減少しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は8億3千8百万円となりました。これは主に配当金の支払7億3千8百万円及びリース債務の返済による支出9千8百万円の結果であります。前年同期比では3億2千3百万円支出が増加しております。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
1. 当社グループの対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。
2. 会社の支配に関する基本方針
Ⅰ. 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針
当社は、研究開発型製薬企業であることから、事業成長の源泉である新しい医薬品の研究開発には、多大な時間を要するとともに長期にわたる継続的な資源の投下が必須です。したがって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、企業価値向上のための長期的な投資の必要性を十分理解いただき、当社の企業価値及び株主共同の利益を継続的かつ安定的に確保、向上していくことを可能とする株主であることが望ましいと当社は考えています。
そもそも、上場会社の株主は株式市場での自由な取引を通じて決まるものであり、当社は、株式会社の支配権の移転を伴うような当社株式の大規模な買付行為も、これに応じるか否かの判断は、最終的には個々の株主の自由な意思に基づいて行われるべきであると考えています。
しかしながら、大規模な買付行為は、それが成就すれば、当社の経営に直ちに大きな影響を与えるだけの支配権を取得するものであり、当社の企業価値又は株主共同の利益に重大な影響を及ぼす可能性を有していることから、当該買付行為を行う者に関する十分な情報の提供なくしては、株主の皆さまが、当該買付行為により当社の企業価値に及ぼす影響を適切に判断することは困難です。このため、当社は、以下を行うことは当社の取締役としての責務であると考えています。
(ⅰ)大規模な買付行為を行う者から株主の皆さまの判断に必要かつ十分な情報を提供させること
(ⅱ)大規模な買付行為を行う者の提案する経営方針等が当社の企業価値に与える影響を当社取締役会が検討・評価して、株主の皆さまの判断の参考として提供すること
(ⅲ)必要に応じて、当社取締役会が大規模な買付行為又は当社の経営方針等に関して買付者と交渉又は協議を行い、あるいは当社の経営方針等に関して当社取締役会としての代替的提案を株主の皆さまに提示すること
さらに、現在の日本の資本市場と法制度の下においては、当社の企業価値又は株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすような大規模な買付行為がなされる可能性も決して否定できない状況にあります。したがって、当社は、大規模な買付行為を行う者による情報提供、当社取締役会による検討・評価といったプロセスを確保するとともに、当社の企業価値又は株主共同の利益に対する明白な侵害を防止するため、大規模な買付行為に対する対抗措置を準備しておくことも、当社の取締役としての責務であると考えています。
Ⅱ. 基本方針の実現に資する特別な取組み
① 経営の中長期的な重点課題と施策
当社は、「独創、公正、夢と情熱」を経営綱領として掲げ、従来から取り組んでいる糖質科学を中心とした独創的な医薬品等の開発・供給を通して、世界の人々の健康で心豊かな生活の向上に貢献する事業活動を展開しています。また、製薬企業としての社会的使命及び責任を深く自覚し、高い倫理観のもと法令遵守を徹底するとともに、株主をはじめとするステークホルダーの皆さまとの信頼関係の強化に努めることによって、企業価値の向上に重点をおいた経営を推進しています。
医薬品産業の経営環境は、深刻化する医療財政の逼迫や国境を越えた企業の大型再編、創薬研究の技術革新とそれに伴う新薬開発競争の激化などにより、大きな変革期にあります。
このような状況のなか、当社は、平成21年3月に「生化学工業10年ビジョン」を策定し、得意分野である糖質科学に研究開発の焦点を合わせて、『グローバル・カテゴリー・ファーマ』として発展することを目指しています。
その第1ステップとして、平成21年4月より3ヵ年の中期経営計画のもと、ビジョン達成に不可欠な「基礎体力の養成と体制の構築」に取り組み、成果をあげてまいりました。平成24年4月からは、第2ステップとして、「ACT for the future ~未来に向けて、今、行動する~」をスローガンとした4ヵ年の中期経営計画をスタートさせ、ビジョン達成に向けて、研究・開発・生産・販売の各重点戦略に取り組んでいきます。
≪生化学工業10年ビジョン≫
・コンスタントなペースで新薬(医療機器を含む)を上市し、3年程度に1つ経営の柱となり得る市場を開拓できる実力を涵養する。
・糖質科学に研究開発の焦点を絞って、国際競争力を確立する『グローバル・カテゴリー・ファーマ』として着実な成長を持続する。
≪中期経営計画(平成25年3月期~平成28年3月期)の概要≫
平成21年4月より3ヵ年の中期経営計画をスタートさせ、ビジョン達成に向けた第1ステップとして「基礎体力の養成と体制の構築」に取り組んできましたが、その成果と反省をもとに、平成24年4月から第2ステップとして4ヵ年の中期経営計画を策定しました。本計画のもと、ビジョン達成のために研究・開発・生産・販売の各重点戦略に対して積極的な投資を行い、成果の芽を出すことに取り組んでいきます。
<経営目標とスローガン>・10年ビジョン達成に向けた萌芽形成
・スローガン:「ACT for the future ~未来に向けて、今、行動する~」
Advance :先進性に満ちた技術
Challenge :挑戦を恐れない心
Transparency:透明性の高い企業
<全体戦略>(ⅰ)研究:
・糖質科学研究の裾野拡大に加え、研究テーマ創生を加速する体制を整備する。
・大学や研究機関など外部学術機関の知見やノウハウを取り込み、研究成果につなげる仕組み・関係を強化する。
(ⅱ)開発:
・複数テーマの並行開発に対応できる体制を構築し、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603を筆頭とする現行パイプラインのステージアップを着実に進展させる。
・グローバルな開発にも対応できる組織力を強化する。
(ⅲ)生産:
・生産設備建設計画を着実に進め、最適生産体制を確立する。
・リードタイム短縮などの生産効率化により、コストダウンや欠品リスク低減を図る。
・大規模地震などの緊急事態発生に備え、原材料等の在庫保有方針を見直すとともに、物流体制を強化する。
(ⅳ)販売:
・既上市製品の競争力を活かして販売を拡大する。
・変形性ひざ関節症の疾患啓発活動等を推進し、市場拡大を図る。
・中国を始めとする海外成長市場での拡販に努める一方で、新興市場開拓努力を強化する。
≪平成26年3月期における中期経営計画の進捗状況≫
中期経営計画における成長ドライバーとして位置づけている米国向け単回投与の関節機能改善剤ジェル・ワンについては、特許侵害訴訟における勝訴を機に、販売提携先であるジンマー社とともに販売促進施策を推進したことから、現地販売及び当社売上が着実に増加しています。しかしながら、販売体制の整備に想定よりも時間を要していることから、製品認知度向上及び販路拡大活動の強化を通じ、単回投与製品の市場開拓を加速させていきます。なお、生産面においては、平成25年10月にジェル・ワン専用設備が稼働し、販売拡大に対応できる体制が整いました。
国内における関節機能改善剤アルツは、定期的に実施される薬価改定の影響や市場全体の伸び率鈍化により、市場環境は一段と厳しさを増しています。このようななか、ブランド力を活用した競合品からのシェア奪回施策に注力することで、さらなる販売拡大を目指します。生産面では、高萩工場第5製剤棟が竣工し、平成27年1月の稼働開始に向けて準備を進めています。
新薬開発については、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603の日本における第Ⅲ相臨床試験が終了し、平成26年1月に製造販売承認申請を行いました。また、米国でも第Ⅲ相臨床試験の症例登録を平成25年10月に開始しました。アルツのさらなる製品付加価値向上を目的とした、腱・靭帯付着部症の適応症追加SI-657は、平成25年5月に第Ⅲ相臨床試験を開始し、症例登録が順調に進んでいます。日本において第Ⅱ相臨床試験実施中の関節機能改善剤SI-613は、平成25年12月に取得した試験結果を踏まえて、次の試験に向けた検討を進めています。
② コーポレート・ガバナンスの充実とコンプライアンスの徹底
当社では、コーポレート・ガバナンスを最重要経営課題の一つと位置づけており、的確な情報収集、意思決定の迅速化と業務執行の監督機能強化を図っています。当社のコーポレート・ガバナンスに関する具体的な考え方、施策は以下のとおりです。
・取締役会の監督機能の強化を目的として、社外取締役1名を選任しています。
・経営環境の変化に迅速に対応できる機動的な経営体制の構築を目的として、取締役の任期を1年としています。
・取締役会の機能を意思決定と業務執行監督機能に限定し、業務執行機能を分離するため執行役員制度を導入しています。
・常勤取締役及び執行役員が参加する経営会議を原則毎週開催し、経営上の問題点の把握及び対処方法決定の迅速化を図っています。
・社内監査役2名、社外監査役3名の計5名による監査体制を構築し、体制の強化に努めています。
また、社会的な倫理規範を加えたコンプライアンス・プログラムを制定するとともに、コンプライアンス推進委員会を設置し、法令遵守等の徹底に努めています。
③ 株主利益向上のための施策
当社は、株主価値の向上を重要な経営課題の一つとして位置づけ、1株当たり年間26円を基本とし、安定的かつ継続的な配当を目指す方針としています。
内部留保については、中長期的な事業成長等を実現するため、研究開発や設備投資等に充当します。また、資本効率の向上を目的として自己株式の取得等機動的な資本政策を適宜実施していきます。
さらに、役員退職慰労金制度を廃止し、取締役、監査役を対象とした株価連動型報酬制度を導入しています。これにより、役員報酬と株主の皆さまの利益との連動性を一層向上させ、会社業績に対する経営責任を明確化し、株主価値の増大を推進しています。
Ⅲ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を目的として、当社株式の大規模買付行為に対する対応策(以下「本プラン」といいます。)を定めています。
① 大規模買付ルールの設定
1) 株主の皆さま及び当社取締役会による判断を可能にするため、事前に当該大規模買付行為に関する必要な情報を提供いただくこと
2) 当社取締役会が、当該大規模買付行為についての検討・評価等を行い、大規模買付者と交渉し、株主の皆さまに意見・代替的提案等を提示させていただくため、一定期間は大規模買付行為を行わないこととしていただくこと
② 大規模買付行為に対する対抗措置の発動に関する要件及び手続並びに内容
本プランは、当社が大規模買付行為に対して発動する対抗措置(以下「対抗措置」といいます。)について、次のことを定めています。
1) 対抗措置の発動要件として、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合又は当該大規模買付行為が当社の企業価値又は株主共同の利益を著しく毀損するものである場合に限って発動しうること
2) 対抗措置の発動手続として、原則、下記③の独立委員会の勧告を最大限尊重するとともに、対抗措置の必要性・相当性について株主意思を確認することが適切と判断される場合には株主総会を開催して、株主の皆さまの意思を確認した上で、当社取締役会の決議をもって発動すること
3) 対抗措置の内容として、新株予約権の無償割当てによること
③ 独立委員会の設置
本プランは、対抗措置の発動等に関する当社取締役会の恣意的な判断を防止するため、当社の業務執行を行う経営陣から独立した者で構成される独立委員会を設置することを定めています。
なお、本プランは、平成20年6月20日開催の第62回定時株主総会においてご承認をいただきました。その後、平成23年6月21日開催の第65回定時株主総会及び平成26年6月24日開催の第68回定時株主総会において、それぞれ有効期間を3年とする継続のご承認をいただきました。その全文は、インターネット上の当社ウェブサイト(アドレス http://www.seikagaku.co.jp/corporate/kaitsuke.html)に掲載しております。
Ⅳ.上記の取組みが基本方針に沿い、当社の企業価値及び株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて
① 基本方針の実現に資する特別な取組み(上記Ⅱ)について
上記Ⅱに記載した企業価値の向上のための取組みは、当社の企業価値及び株主共同の利益を持続的に確保・向上させるための具体的方策として策定されたものであり、基本方針の実現に資するものです。したがって、これらの取組みは、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、かつ当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
② 基本方針に照らして不適切な者による支配を防止するための取組み(上記Ⅲ)について
上記Ⅲに記載した本プランは、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を目的として導入するものです。その導入・継続にあたりましては、当社株主総会において株主の皆さまの承認を得ることを条件としています。また、本プランは、合理的かつ客観的な発動要件が満たされない限りは、対抗措置が発動されないように設定されています。さらに、当社取締役会は、対抗措置の発動に際して、対抗措置の発動の是非につき、独立委員会に諮問するものとされ、一定の場合には、株主の皆さまの意思を確認することとしています。
このように、本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」で定める3原則「(ⅰ)企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、(ⅱ)事前開示・株主意思の原則、(ⅲ)必要性・相当性確保の原則」に適合しており、また、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとなっております。
したがって、本プランは、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益を損なうものでなく、かつ当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
(4) 研究開発活動
当社グループは、専門分野としている糖質科学に研究開発の焦点を合わせて、世界の人々の健康で心豊かな生活に貢献する『グローバル・カテゴリー・ファーマ』として発展することを目指しています。今後の事業成長の鍵を握る新薬の早期かつ継続的な上市を実現するために、自社開発・開発品導入をバランスよく推進するとともに、内外のネットワークの強化や組織体制の整備に努めています。
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は33億9千7百万円(対売上高比率23.8%)となりました。研究開発活動の主な進捗状況は以下のとおりです。
腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603は、日本においては平成26年1月に厚生労働省へ製造販売承認申請を行い、審査を受けている段階です。また、米国で実施中の第Ⅲ相臨床試験に加え、安全性評価を主目的としたオープン試験を行う準備を進めています。
関節機能改善剤SI-613については、日本における第Ⅱ相臨床試験の単回投与試験が終了し、次試験として平成26年12月より反復投与試験を開始する計画です。
その他の研究開発活動については、重要な変更はありません。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間(平成26年4月1日~平成26年9月30日)の売上高は、前年同期と比べ7.5%減の142億4千7百万円となりました。これは、円安の影響があった一方で、国内における薬価引き下げや、海外医薬品の出荷が前年同期に高水準だった反動を受けたことによるものです。
売上減や新設備稼働に伴う減価償却費増加により売上総利益が減少したことに加え、開発テーマ進展に伴う研究開発費の増加もあり、営業利益は55.1%減の15億6千4百万円となりました。投資有価証券売却益計上などにより減益幅が縮小し、経常利益は44.2%減の21億9百万円、四半期純利益は45.9%減の16億8千7百万円となりました。
セグメント別の売上概況
<医薬品事業>・国内医薬品(86億6千3百万円、前年同期比5.8%減)
関節機能改善剤アルツは、市場全体が微減となりましたが、販売提携先の拡販努力により医療機関納入本数は増加しました。当社売上は、薬価引き下げの影響により減少しました。
眼科手術補助剤オペガンは、厳しい市場環境が続くなか、医療機関納入本数は増加したものの、当社売上は、薬価引き下げの影響により減少しました。
内視鏡用粘膜下注入材ムコアップは、手術手技の浸透により、医療機関納入本数及び当社売上が引き続き増加しました。
・海外医薬品(24億4千8百万円、同24.9%減)
米国向け関節機能改善剤スパルツは、3回投与の競合品が引き続き売上を伸ばしている煽りを受けて、3~5回投与である同製品の現地販売は微減となりました。当社売上は、前年同期に販売提携先の在庫積み増しがあった反動もあり減少しました。
中国向けアルツは、主要都市の大病院を中心に高い品質が評価され現地販売が引き続き増加しました。当社売上は、現地の在庫調整があり、前年同期並みに留まりました。
単回投与の米国向け関節機能改善剤ジェル・ワンは、販売提携先による営業活動強化により大手医薬品卸を中心とした販売が堅調に推移していますが、前期に前倒し出荷があったことから、当社売上は前年同期並みとなりました。なお、本年10月より米国駐在員事務所を開設し、これまでより更に踏み込んだ形で販売提携先の活動支援を図っていきます。
・医薬品原体(6億5千2百万円、同23.5%減)
市場環境が厳しさを増しており、ヒアルロン酸が減少しました。
これらの結果、医薬品事業の売上高は117億6千5百万円(同11.6%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同四半期連結累計期間に比べ2億7千3百万円減少し、74億3千6百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、16億5百万円となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益21億9百万円、減価償却費12億4百万円及び法人税等の支払額9億7千9百万円の結果であります。前年同期比では22億5百万円収入が減少しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は20億9千3百万円となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出29億2百万円及び有形固定資産の取得による支出10億9千4百万円、有価証券の償還による収入18億7千7百万円の結果であります。前年同期比では1億1千万円支出が減少しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は8億3千8百万円となりました。これは主に配当金の支払7億3千8百万円及びリース債務の返済による支出9千8百万円の結果であります。前年同期比では3億2千3百万円支出が増加しております。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
1. 当社グループの対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。
2. 会社の支配に関する基本方針
Ⅰ. 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針
当社は、研究開発型製薬企業であることから、事業成長の源泉である新しい医薬品の研究開発には、多大な時間を要するとともに長期にわたる継続的な資源の投下が必須です。したがって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、企業価値向上のための長期的な投資の必要性を十分理解いただき、当社の企業価値及び株主共同の利益を継続的かつ安定的に確保、向上していくことを可能とする株主であることが望ましいと当社は考えています。
そもそも、上場会社の株主は株式市場での自由な取引を通じて決まるものであり、当社は、株式会社の支配権の移転を伴うような当社株式の大規模な買付行為も、これに応じるか否かの判断は、最終的には個々の株主の自由な意思に基づいて行われるべきであると考えています。
しかしながら、大規模な買付行為は、それが成就すれば、当社の経営に直ちに大きな影響を与えるだけの支配権を取得するものであり、当社の企業価値又は株主共同の利益に重大な影響を及ぼす可能性を有していることから、当該買付行為を行う者に関する十分な情報の提供なくしては、株主の皆さまが、当該買付行為により当社の企業価値に及ぼす影響を適切に判断することは困難です。このため、当社は、以下を行うことは当社の取締役としての責務であると考えています。
(ⅰ)大規模な買付行為を行う者から株主の皆さまの判断に必要かつ十分な情報を提供させること
(ⅱ)大規模な買付行為を行う者の提案する経営方針等が当社の企業価値に与える影響を当社取締役会が検討・評価して、株主の皆さまの判断の参考として提供すること
(ⅲ)必要に応じて、当社取締役会が大規模な買付行為又は当社の経営方針等に関して買付者と交渉又は協議を行い、あるいは当社の経営方針等に関して当社取締役会としての代替的提案を株主の皆さまに提示すること
さらに、現在の日本の資本市場と法制度の下においては、当社の企業価値又は株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすような大規模な買付行為がなされる可能性も決して否定できない状況にあります。したがって、当社は、大規模な買付行為を行う者による情報提供、当社取締役会による検討・評価といったプロセスを確保するとともに、当社の企業価値又は株主共同の利益に対する明白な侵害を防止するため、大規模な買付行為に対する対抗措置を準備しておくことも、当社の取締役としての責務であると考えています。
Ⅱ. 基本方針の実現に資する特別な取組み
① 経営の中長期的な重点課題と施策
当社は、「独創、公正、夢と情熱」を経営綱領として掲げ、従来から取り組んでいる糖質科学を中心とした独創的な医薬品等の開発・供給を通して、世界の人々の健康で心豊かな生活の向上に貢献する事業活動を展開しています。また、製薬企業としての社会的使命及び責任を深く自覚し、高い倫理観のもと法令遵守を徹底するとともに、株主をはじめとするステークホルダーの皆さまとの信頼関係の強化に努めることによって、企業価値の向上に重点をおいた経営を推進しています。
医薬品産業の経営環境は、深刻化する医療財政の逼迫や国境を越えた企業の大型再編、創薬研究の技術革新とそれに伴う新薬開発競争の激化などにより、大きな変革期にあります。
このような状況のなか、当社は、平成21年3月に「生化学工業10年ビジョン」を策定し、得意分野である糖質科学に研究開発の焦点を合わせて、『グローバル・カテゴリー・ファーマ』として発展することを目指しています。
その第1ステップとして、平成21年4月より3ヵ年の中期経営計画のもと、ビジョン達成に不可欠な「基礎体力の養成と体制の構築」に取り組み、成果をあげてまいりました。平成24年4月からは、第2ステップとして、「ACT for the future ~未来に向けて、今、行動する~」をスローガンとした4ヵ年の中期経営計画をスタートさせ、ビジョン達成に向けて、研究・開発・生産・販売の各重点戦略に取り組んでいきます。
≪生化学工業10年ビジョン≫
・コンスタントなペースで新薬(医療機器を含む)を上市し、3年程度に1つ経営の柱となり得る市場を開拓できる実力を涵養する。
・糖質科学に研究開発の焦点を絞って、国際競争力を確立する『グローバル・カテゴリー・ファーマ』として着実な成長を持続する。
≪中期経営計画(平成25年3月期~平成28年3月期)の概要≫
平成21年4月より3ヵ年の中期経営計画をスタートさせ、ビジョン達成に向けた第1ステップとして「基礎体力の養成と体制の構築」に取り組んできましたが、その成果と反省をもとに、平成24年4月から第2ステップとして4ヵ年の中期経営計画を策定しました。本計画のもと、ビジョン達成のために研究・開発・生産・販売の各重点戦略に対して積極的な投資を行い、成果の芽を出すことに取り組んでいきます。
<経営目標とスローガン>・10年ビジョン達成に向けた萌芽形成
・スローガン:「ACT for the future ~未来に向けて、今、行動する~」
Advance :先進性に満ちた技術
Challenge :挑戦を恐れない心
Transparency:透明性の高い企業
<全体戦略>(ⅰ)研究:
・糖質科学研究の裾野拡大に加え、研究テーマ創生を加速する体制を整備する。
・大学や研究機関など外部学術機関の知見やノウハウを取り込み、研究成果につなげる仕組み・関係を強化する。
(ⅱ)開発:
・複数テーマの並行開発に対応できる体制を構築し、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603を筆頭とする現行パイプラインのステージアップを着実に進展させる。
・グローバルな開発にも対応できる組織力を強化する。
(ⅲ)生産:
・生産設備建設計画を着実に進め、最適生産体制を確立する。
・リードタイム短縮などの生産効率化により、コストダウンや欠品リスク低減を図る。
・大規模地震などの緊急事態発生に備え、原材料等の在庫保有方針を見直すとともに、物流体制を強化する。
(ⅳ)販売:
・既上市製品の競争力を活かして販売を拡大する。
・変形性ひざ関節症の疾患啓発活動等を推進し、市場拡大を図る。
・中国を始めとする海外成長市場での拡販に努める一方で、新興市場開拓努力を強化する。
≪平成26年3月期における中期経営計画の進捗状況≫
中期経営計画における成長ドライバーとして位置づけている米国向け単回投与の関節機能改善剤ジェル・ワンについては、特許侵害訴訟における勝訴を機に、販売提携先であるジンマー社とともに販売促進施策を推進したことから、現地販売及び当社売上が着実に増加しています。しかしながら、販売体制の整備に想定よりも時間を要していることから、製品認知度向上及び販路拡大活動の強化を通じ、単回投与製品の市場開拓を加速させていきます。なお、生産面においては、平成25年10月にジェル・ワン専用設備が稼働し、販売拡大に対応できる体制が整いました。
国内における関節機能改善剤アルツは、定期的に実施される薬価改定の影響や市場全体の伸び率鈍化により、市場環境は一段と厳しさを増しています。このようななか、ブランド力を活用した競合品からのシェア奪回施策に注力することで、さらなる販売拡大を目指します。生産面では、高萩工場第5製剤棟が竣工し、平成27年1月の稼働開始に向けて準備を進めています。
新薬開発については、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603の日本における第Ⅲ相臨床試験が終了し、平成26年1月に製造販売承認申請を行いました。また、米国でも第Ⅲ相臨床試験の症例登録を平成25年10月に開始しました。アルツのさらなる製品付加価値向上を目的とした、腱・靭帯付着部症の適応症追加SI-657は、平成25年5月に第Ⅲ相臨床試験を開始し、症例登録が順調に進んでいます。日本において第Ⅱ相臨床試験実施中の関節機能改善剤SI-613は、平成25年12月に取得した試験結果を踏まえて、次の試験に向けた検討を進めています。
② コーポレート・ガバナンスの充実とコンプライアンスの徹底
当社では、コーポレート・ガバナンスを最重要経営課題の一つと位置づけており、的確な情報収集、意思決定の迅速化と業務執行の監督機能強化を図っています。当社のコーポレート・ガバナンスに関する具体的な考え方、施策は以下のとおりです。
・取締役会の監督機能の強化を目的として、社外取締役1名を選任しています。
・経営環境の変化に迅速に対応できる機動的な経営体制の構築を目的として、取締役の任期を1年としています。
・取締役会の機能を意思決定と業務執行監督機能に限定し、業務執行機能を分離するため執行役員制度を導入しています。
・常勤取締役及び執行役員が参加する経営会議を原則毎週開催し、経営上の問題点の把握及び対処方法決定の迅速化を図っています。
・社内監査役2名、社外監査役3名の計5名による監査体制を構築し、体制の強化に努めています。
また、社会的な倫理規範を加えたコンプライアンス・プログラムを制定するとともに、コンプライアンス推進委員会を設置し、法令遵守等の徹底に努めています。
③ 株主利益向上のための施策
当社は、株主価値の向上を重要な経営課題の一つとして位置づけ、1株当たり年間26円を基本とし、安定的かつ継続的な配当を目指す方針としています。
内部留保については、中長期的な事業成長等を実現するため、研究開発や設備投資等に充当します。また、資本効率の向上を目的として自己株式の取得等機動的な資本政策を適宜実施していきます。
さらに、役員退職慰労金制度を廃止し、取締役、監査役を対象とした株価連動型報酬制度を導入しています。これにより、役員報酬と株主の皆さまの利益との連動性を一層向上させ、会社業績に対する経営責任を明確化し、株主価値の増大を推進しています。
Ⅲ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を目的として、当社株式の大規模買付行為に対する対応策(以下「本プラン」といいます。)を定めています。
① 大規模買付ルールの設定
1) 株主の皆さま及び当社取締役会による判断を可能にするため、事前に当該大規模買付行為に関する必要な情報を提供いただくこと
2) 当社取締役会が、当該大規模買付行為についての検討・評価等を行い、大規模買付者と交渉し、株主の皆さまに意見・代替的提案等を提示させていただくため、一定期間は大規模買付行為を行わないこととしていただくこと
② 大規模買付行為に対する対抗措置の発動に関する要件及び手続並びに内容
本プランは、当社が大規模買付行為に対して発動する対抗措置(以下「対抗措置」といいます。)について、次のことを定めています。
1) 対抗措置の発動要件として、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合又は当該大規模買付行為が当社の企業価値又は株主共同の利益を著しく毀損するものである場合に限って発動しうること
2) 対抗措置の発動手続として、原則、下記③の独立委員会の勧告を最大限尊重するとともに、対抗措置の必要性・相当性について株主意思を確認することが適切と判断される場合には株主総会を開催して、株主の皆さまの意思を確認した上で、当社取締役会の決議をもって発動すること
3) 対抗措置の内容として、新株予約権の無償割当てによること
③ 独立委員会の設置
本プランは、対抗措置の発動等に関する当社取締役会の恣意的な判断を防止するため、当社の業務執行を行う経営陣から独立した者で構成される独立委員会を設置することを定めています。
なお、本プランは、平成20年6月20日開催の第62回定時株主総会においてご承認をいただきました。その後、平成23年6月21日開催の第65回定時株主総会及び平成26年6月24日開催の第68回定時株主総会において、それぞれ有効期間を3年とする継続のご承認をいただきました。その全文は、インターネット上の当社ウェブサイト(アドレス http://www.seikagaku.co.jp/corporate/kaitsuke.html)に掲載しております。
Ⅳ.上記の取組みが基本方針に沿い、当社の企業価値及び株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて
① 基本方針の実現に資する特別な取組み(上記Ⅱ)について
上記Ⅱに記載した企業価値の向上のための取組みは、当社の企業価値及び株主共同の利益を持続的に確保・向上させるための具体的方策として策定されたものであり、基本方針の実現に資するものです。したがって、これらの取組みは、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、かつ当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
② 基本方針に照らして不適切な者による支配を防止するための取組み(上記Ⅲ)について
上記Ⅲに記載した本プランは、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を目的として導入するものです。その導入・継続にあたりましては、当社株主総会において株主の皆さまの承認を得ることを条件としています。また、本プランは、合理的かつ客観的な発動要件が満たされない限りは、対抗措置が発動されないように設定されています。さらに、当社取締役会は、対抗措置の発動に際して、対抗措置の発動の是非につき、独立委員会に諮問するものとされ、一定の場合には、株主の皆さまの意思を確認することとしています。
このように、本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」で定める3原則「(ⅰ)企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、(ⅱ)事前開示・株主意思の原則、(ⅲ)必要性・相当性確保の原則」に適合しており、また、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとなっております。
したがって、本プランは、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益を損なうものでなく、かつ当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
(4) 研究開発活動
当社グループは、専門分野としている糖質科学に研究開発の焦点を合わせて、世界の人々の健康で心豊かな生活に貢献する『グローバル・カテゴリー・ファーマ』として発展することを目指しています。今後の事業成長の鍵を握る新薬の早期かつ継続的な上市を実現するために、自社開発・開発品導入をバランスよく推進するとともに、内外のネットワークの強化や組織体制の整備に努めています。
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は33億9千7百万円(対売上高比率23.8%)となりました。研究開発活動の主な進捗状況は以下のとおりです。
腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603は、日本においては平成26年1月に厚生労働省へ製造販売承認申請を行い、審査を受けている段階です。また、米国で実施中の第Ⅲ相臨床試験に加え、安全性評価を主目的としたオープン試験を行う準備を進めています。
関節機能改善剤SI-613については、日本における第Ⅱ相臨床試験の単回投与試験が終了し、次試験として平成26年12月より反復投与試験を開始する計画です。
その他の研究開発活動については、重要な変更はありません。