有価証券報告書-第15期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/15 15:46
【資料】
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【項目】
97項目
2.偶発債務
(1) 債務保証
関係会社の事業所等賃貸契約に対する保証並びに関係会社及び従業員の金融機関からの借入金に伴う支払債務に対して債務保証を行っております。
前事業年度
(2019年3月31日)
当事業年度
(2020年3月31日)
第一三共Inc.7百万円7百万円
従業員(住宅資金等)476391
484399

(2) その他
① 野洲川工場跡地の環境対策に係る偶発債務
当社は野洲川工場跡地について、当該工場閉鎖後、2006年から2008年に敷地内の汚染土壌の洗浄処理や掘削・除去等の土壌汚染対策工事を実施し、工事終了後、敷地周辺に観測井戸を設け地下水のモニタリングを継続して参りました。
(ⅰ) 保管施設の撤去工事について
当該敷地内には、1993年に設置した農薬等の汚染土壌を保管する施設が2ヶ所あり、現在も施設管理及び地下水のモニタリングを実施しております。これまで地下水のモニタリングにおいて問題は起きておりませんが、設置から26年が経過しており、安心・安全に係る認識が世界的に大きく変化していることなどから、想定外の事象発生のリスクを考え、環境経営を重視する当社として、事業リスク及び資産管理等の課題を解消すべく、保管施設の撤去工事を行う決定をいたしました。
(ⅱ) 野洲川工場跡地及び野洲川河川敷での対策について
モニタリング調査において、一部の観測井戸でエンドリンが農薬環境管理指針値(以下、指針値)を超過する値が継続して検出されていることが判明したため、2018年3月から2019年9月の期間、当該敷地内及び隣地の野洲川河川敷の堤防部分について土壌・地下水の調査を実施いたしました。その調査の結果、指針値を超過したエンドリンの分布範囲が特定されたため、引き続き、土壌汚染対策法に準拠した調査を実施しております。今後の対策については、その調査結果を踏まえ行政等と協議しながら、適切に進めていくことを決定し、その旨を行政等に伝達いたしました。
野洲川工場跡地の環境対策のうち、(ⅰ) 保管施設の撤去工事については、当事業年度において環境対策引当金を計上しております。なお、その金額については、「追加情報 環境対策引当金」に記載しております。
また、(ⅱ) 野洲川工場跡地及び野洲川河川敷での対策については、現在、土壌汚染対策法に準拠した調査を実施中であり、その結果をもって行政等と協議のうえ工事計画を立案する予定であります。具体的には、対策すべき工事範囲が当社と行政に跨っているため、当社の判断だけでは工事を実施することができません。さらに、現在、土壌汚染対策法に準拠した調査を実施中であり、工事計画が確定していないため、見積りが出来ない状況にあります。そのため、当事業年度において、その費用の信頼性のある見積りを行うことが可能な状況に至っていないことから、引当金を計上しておりません。
② サン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.に対する補償
当社は、サン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.がランバクシー・ラボラトリーズLtd.を吸収合併し、その対価として当社がサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.の株式を受領することについて、2014年4月にサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.との間で契約を締結し、2015年3月24日(クロージング日)に完了いたしました。
当社は、サン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.との間の本合併に関する契約に基づき、ランバクシー・ラボラトリーズLtd.のクロージング日前の品質問題等に関し、米国連邦政府又は州政府に支払う罰金及び損害等が、クロージング日から7年経過するまでの間にサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.等に生じた場合、その63.5%について325百万米ドルを上限として補償する義務の履行を求められる可能性があります。なお、当社は取得したサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.株式を2015年4月にすべて売却しておりますが、上記契約は継続しております。
上記の補償義務の発生に伴い、当社に損害が生じる可能性がありますが、現時点で金額を合理的に見積ることはできません。