有価証券報告書-第126期(2025/01/01-2025/12/31)

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2026/03/23 15:45
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181項目
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
資生堂グループは、企業理念 The Shiseido Philosophy の中で、Our Missionとして「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(美の力でよりよい世界を)」を定め、コーポレート・ガバナンスを“Our Missionの達成を通じ、持続的な成長を実現するための基盤”と位置づけています。
コーポレート・ガバナンスの実践・強化により経営の透明性・公正性・迅速性の維持・向上を図り、“社員”“お客さま”“取引先”“株主”“社会・地球”というすべてのステークホルダーとの対話を通じて、中長期的な企業価値および株主価値の最大化に努めます。併せて、社会の公器としての責任を果たし、各ステークホルダーへの価値の分配の最適化を目指します。
① コーポレート・ガバナンス体制
株式会社資生堂は、2024年3月26日開催の定時株主総会の決議により、指名委員会等設置会社に移行しました。これにより、取締役会は、経営の基本方針・経営戦略の決定とそれらの執行の監督に集中する一方、執行に対して大幅な権限委譲を行い、業務執行に関する意思決定と事業戦略遂行の迅速化を進めてきました。
当社のコーポレート・ガバナンスの体制は、以下のとおりです。

上記の体制に加えて、3ラインモデルの活用推進がコーポレート・ガバナンスの強化に寄与すると認識し、第一線の事業部門、第二線となるグローバル本社機能部門や地域本社等とともに第三線の監査部が協働して、健全な成長戦略の推進および持続的な企業価値向上に向けて、リスクシナリオおよび重要リスクへの対策の構築・改善活動を進めています。

(取締役会および各委員会の構成)
2026年3月23日(有価証券報告書提出日)現在
役職名氏名取締役会指名委員会報酬委員会監査委員会
取締役藤原憲太郎
取締役廣藤綾子
取締役安野裕美〇(常勤)
取締役吉田猛〇(常勤)
社外取締役〈独立〉大石佳能子
社外取締役〈独立〉岩原紳作
社外取締役〈独立〉得能摩利子
社外取締役〈独立〉畑中好彦
社外取締役〈独立〉後藤靖子
社外取締役〈独立〉野々宮律子
社外取締役〈独立〉中嶋康博

(注) 1 〇は構成員を、◎は取締役会議長もしくは委員長を、それぞれ示しています。 2 安野裕美氏の戸籍上の氏名は、原裕美です。
なお、2026年3月25日開催予定の定時株主総会の第2号議案として「取締役12名選任の件」を上程しており、当該議案が可決されますと、当社の取締役の状況は、以下のとおりとなる予定です。なお、当該定時株主総会の直後に開催が予定される取締役会における決議事項の内容(役職等)を含めて記載しています。
役職名氏名取締役会指名委員会報酬委員会監査委員会
取締役藤原憲太郎
取締役廣藤綾子
取締役安野裕美〇(常勤)
取締役岡本仁志〇(常勤)
社外取締役〈独立〉得能摩利子
社外取締役〈独立〉畑中好彦
社外取締役〈独立〉後藤靖子
社外取締役〈独立〉野々宮律子
社外取締役〈独立〉中嶋康博
社外取締役〈独立〉アンドリュー ハウス
社外取締役〈独立〉金子圭子
社外取締役〈独立〉中田卓也

(注) 1 〇は構成員を、◎は取締役会議長もしくは委員長を、それぞれ示しています。 2 安野裕美氏の戸籍上の氏名は、原裕美です。
(イ) 監督機能
(ⅰ) 取締役会
当社の取締役会は、概ね1ヶ月に1回程度開催し、経営の基本方針・経営戦略の決定とそれらの執行の監督に集中することで、強い監督機能を発揮し、変化の激しい環境下で、迅速な対応が求められる執行の取り組みを促します。また、法令・定款に定められた事項のほか、取締役会規程で定めた事項を審議し・決定し、それ以外の事項は代表執行役または執行役に委任しています。
当社の取締役会の構成は、上記① コーポレート・ガバナンス体制の(取締役会および各委員会の構成)のとおりです。取締役会の透明性および客観性をより高めるため、2025年1月1日より、独立社外取締役である畑中好彦氏が取締役会議長を務めています。
(当連結会計年度の取締役会の活動状況)
当連結会計年度に開催した取締役会は13回です。執行側からは、「2030中期経営戦略」や「アクションプラン2025-2026」を含む経営戦略およびその進捗、構造改革の状況、リスク管理・内部統制(重要リスク、サイバーセキュリティ、品質管理等)、ならびにIR活動や資本市場の反応等について報告・提案が行われ、審議を行ったほか、指名・報酬・監査の各委員会から定期的に報告がなされ、監督機能を十分発揮しました。
なお、上記の取締役会の開催回数のほか、会社法第370条および当社定款第26条第2項の規定に基づき、取締役会決議があったものとみなすみなし決議が1回ありました。
役職名氏名出席状況(出席率)
取締役藤原憲太郎全13回中13回出席(100%)
取締役廣藤綾子全10回中10回出席(100%)
取締役安野裕美全13回中13回出席(100%)
取締役吉田猛全13回中13回出席(100%)
取締役魚谷雅彦全3回中3回出席(100%)
社外取締役大石佳能子全13回中13回出席(100%)
社外取締役岩原紳作全13回中13回出席(100%)
社外取締役得能摩利子全13回中13回出席(100%)
社外取締役畑中好彦全13回中13回出席(100%)
社外取締役後藤靖子全13回中13回出席(100%)
社外取締役野々宮律子全13回中13回出席(100%)
社外取締役中嶋康博全10回中10回出席(100%)
社外取締役小津博司全3回中3回出席(100%)

(注) 1 廣藤綾子氏および中嶋康博氏は、2025年3月26日開催の第125回定時株主総会において就任したため、就任後の出席状況となります。
2 魚谷雅彦氏、小津博司氏は、2025年3月26日開催の第125回定時株主総会の終結の時をもって取締役を退任していますので、退任までの期間に開催された取締役会の出席状況を記載しています。
(ⅱ) 指名委員会
当社の指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選任および解任に関する議案の内容、取締役のサクセッションに関する事項等を決議するほか、代表執行役の選定および解職、執行役の選任および解任、執行役の担当領域の決定、CEOの選任および解任、CEOのサクセッションに関する事項等を審議し取締役会へ提言します。
同委員会は独立社外取締役のみで構成されており、委員は上記① コーポレート・ガバナンス体制(取締役会および各委員会の構成)のとおりです。委員長は委員の中から指名委員会の決議によって選定されます。
(当連結会計年度の指名委員会の活動状況)
当連結会計年度に開催した指名委員会は13回です。主なものとして、取締役のサクセッションについて審議し、株主総会に提出する取締役候補者の選任等について決議したほか、CEOサクセッションの実施状況のモニタリングを行い、代表執行役および執行役の選定、執行役の担当領域の決定に関する事項等を審議し、取締役会に提言しました。
役職名氏名出席状況(出席率)
社外取締役大石佳能子全13回中12回出席(92.3%)
社外取締役岩原紳作全13回中13回出席(100%)
社外取締役得能摩利子全13回中13回出席(100%)
社外取締役畑中好彦全13回中13回出席(100%)

(ⅲ) 報酬委員会
当社の報酬委員会は、取締役および執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針、取締役および執行役の報酬制度の設計、取締役および執行役の個人別の報酬等の内容等を決議します。
同委員会は独立社外取締役のみで構成されており、委員は上記①コーポレート・ガバナンス体制(取締役会および各委員会の構成)のとおりです。委員長は委員の中から報酬委員会の決議によって選定されます。
(当連結会計年度の報酬委員会の活動状況)
当連結会計年度に開催した報酬委員会は13回です。主なものとして、年次賞与と長期インセンティブの業績指標、取締役および執行役の報酬等について審議のうえ決議し、また、取締役・執行役以外のエグゼクティブオフィサーの報酬決定の監督を行いました。
役職名氏名出席状況(出席率)
社外取締役大石佳能子全13回中13回出席(100%)
社外取締役岩原紳作全13回中13回出席(100%)
社外取締役得能摩利子全13回中13回出席(100%)
社外取締役畑中好彦全13回中13回出席(100%)

(ⅳ) 監査委員会
当社の監査委員会は、取締役および執行役等の職務の執行の監査および監査報告の作成、株主総会に提出する会計監査人の選任および解任ならびに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容の決定を決議します。
同委員会は独立社外取締役と常勤の監査委員で構成されており、委員は上記① コーポレート・ガバナンス体制(取締役会および各委員会の構成)のとおりです。委員長は委員の中から監査委員会の決議によって選定された独立社外取締役が務めています。
(当連結会計年度の監査委員会の活動状況)
当連結会計年度における監査委員会の活動状況については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (3) 監査の状況」の「① 監査委員会監査の状況」に記載のとおりです。
(ロ) 業務執行機能
執行役は、取締役会からの委任を受けて当社の業務執行を担います。取締役会は、執行役に対し大幅な権限委譲を行うことにより、業務執行に関する意思決定と事業戦略遂行を迅速化しています。
役職名氏名
代表執行役藤原憲太郎
代表執行役廣藤綾子
執行役橋本美月
執行役東條洋介

また、当社は、業務執行に関する重要な事項の決定に際し審議を行うための会議体を設置しています。
主な会議は以下のとおりです。
(ⅰ) Global Strategy Committee
CEOによる意思決定に先立ち、グループポリシー、組織改革、新規事業・ブランド立ち上げ等のほか、資生堂グループにとって特に重要な案件について多面的に審議しています。
(ⅱ) Business Plan Meeting
コアブランド、地域や主要コーポレートファンクションの事業戦略・計画について審議しています。
(ⅲ) Global Risk Management & Compliance Committee
グローバルおよび各地域の社会変化や資生堂グループの現状を的確に捉え、これに基づき経営リスク要因を特定し、重要リスクの優先順位付けとその対策、および倫理・コンプライアンスに関する重要事項を審議します。
② 内部統制システム
(イ)内部統制システムの整備状況
当社は、2025年12月22日開催の取締役会において、2026年1月1日付で「内部統制システムの基本方針」の改定を決議しました。改定後の「内部統制システムの基本方針」は以下のとおりです。
1. 当社およびグループ各社の取締役、執行役および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制、グループ全体における業務の適正を確保するための体制
取締役会は、当社およびグループ全体の企業理念・戦略を定め、その適正な執行を監督する。
代表執行役は、業務の執行状況および戦略上の重要領域について定期的に取締役会に提案・報告する。監査委員会は、執行役および取締役の職務執行の監査ならびに監査報告の作成および株主総会での報告・説明を行う。
資生堂グループ共通の企業理念「The Shiseido Philosophy」を定義し、私たちが果たすべき企業使命を定めた「Our Mission」、中長期に目指す姿「Vision」、資生堂全社員がともに仕事を進めるうえで持つべき心構えや所作「The Shiseido Way」を明文化。あわせてより高い倫理基準をもって業務に取り組むための「資生堂倫理行動基準」を制定し、適法かつ公正な企業活動の推進に努める。(*)
「資生堂倫理行動基準」に基づきグループ全体で遵守する基本ポリシー・ルールを制定し、「The Shiseido Philosophy」と併せて、グループ各社・各事業所への浸透を図り、もって、グループ各社・各事業所が、詳細な諸規程を制定するための環境を整備する。
当社にコンプライアンスおよびリスクマネジメントを取扱う委員会を設置し、世界の主要地域に配置した地域本社においてコンプライアンスおよびリスクマネジメント機能を果たす組織と連携しながらグループ全体の適法かつ公正な企業活動の推進やリスク対策など、企業品質向上に向けた活動を統括する。なお、経営上の重大なリスク・インシデント事案やその対応に関する推進状況については、代表執行役を通じ、取締役会に適宜提案・報告する。
グループ全体の適法かつ公正な企業活動の推進およびリスク対策の担当をグループ各社・各事業所に配置し、定期的に企業倫理に関する研修・啓発活動の計画および推進、インシデント対応やリスク管理を行う。リスクマネジメントを担当する部門やコンプライアンスおよびリスクマネジメントを取扱う委員会は、各社・各事業所に配置した担当と定期的に情報共有の場を持つ。
グループ内における法令・定款・諸規程に違反する行為を発見して是正することを目的に、内部通報窓口として、グループ各社にホットラインを設置するとともに、リスクマネジメントを担当する部門の役員に直接通報、相談できるホットラインを設置する。なお、日本地域のホットラインは、社内および社外の担当者やカウンセラーによる窓口を設置する。
内部監査部門は、組織上独立し、監査委員会と代表執行役の双方からの指示のもとで内部監査に係る諸規程に従い、グループ全体の内部監査を実施し、業務の適正性を監査する。なお、監査委員会と代表執行役より相反する指示がなされた場合、監査委員会による指示を優先する。また、内部監査の結果は、定期的に監査委員会に報告を行うとともに、代表執行役へも報告を行う。
*反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方およびその整備状況について
当社では、「社会の秩序や安全に脅威を与えるなどの、違法行為を行う個人および団体とは関係をもたないこと。また、このような個人および団体からの金品や協力の求めには一切応じないこと」を「資生堂倫理行動基準」において宣言している。リスクマネジメントを担当する部門に統括機能を設置し、情報の集約化を図るとともに、イントラネット上での対応マニュアルの整備等を行っている。地域警察署との連携を図り、反社会的勢力排除を推進する団体に加盟するなど、外部情報の収集や外部団体との連携を強化している。
2. 当社およびグループ各社の取締役および執行役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
取締役会は、経営の基本方針・経営戦略の決定とそれらの執行の監督に集中し、執行に関する事項の決定に関しては業務執行の機動性を高めるため、執行役に大幅に権限を委譲する。
迅速で効率性の高い企業経営を実現するため、代表執行役は、目標達成に向けたグループ全体の職務の執行を統括・監督し、執行役、チーフオフィサーおよびディビジョンオフィサー(チーフオフィサーおよびディビジョンオフィサーを総称して、以下「オフィサー」という。)は、グループ各社を含む担当領域の具体的な目標を決定するとともに効率的な業務遂行体制を構築する。
当社グループの事業計画や重要な案件については、多面的な検討を行うために、代表執行役、執行役およびオフィサーをメンバーとする業務執行の意思決定会議等において審議する。
業務執行の意思決定会議等において目標に対する進捗状況を確認し、必要な改善策を実施する。
3. 当社の執行役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制、グループ各社の取締役および使用人の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
株主総会議事録、取締役会議事録、各委員会議事録および業務執行の意思決定会議等の議事録など重要な書類については、法令・諸規程に基づき適切に作成、保存、管理を行い、取締役および執行役ならびに監査委員会および内部監査部門からこれら重要な書類の閲覧の要求があった場合には、直ちに提出できるよう検索可能性の高い方法で保存、管理する。
取締役、執行役および使用人の職務に関する各種の文書、帳簿類等これらの者の執行に係る情報については、情報資産の保護や情報開示に関する諸規程を策定し、これに基づき適切に作成、保存、管理する。
グループ各社の取締役および使用人の職務の執行に係る重要事項については、当社への報告等を定める諸規程ならびに執行役およびオフィサーへのレポートラインに基づき、グループ各社から適時に報告を受ける。
4. 当社およびグループ各社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
世界の主要地域に配置した地域本社にコンプライアンスおよびリスクマネジメント機能を果たす組織をそれぞれ設置し、企業活動に関するリスクをグループ横断で統括する。コンプライアンスおよびリスクマネジメントを取扱う委員会は、経営戦略上のリスクや業務運営上のリスクを把握・評価し、必要な予防策を講じ、また、世界の主要地域に配置した地域本社において想定しうる緊急事態に対する対応策の策定支援を行う。
緊急事態が発生した場合には、その内容や当社グループに与える影響の大きさ等に応じて、当該事態が発生した地域の地域本社もしくは当社、またはその双方に緊急対策本部を設置し、対応を実施する。
5. 監査委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項、当該使用人の執行役からの独立性に関する事項および監査委員会の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査委員会の職務を補助する監査委員会事務局を内部監査部門に設置して使用人を配置する。
当該使用人の執行からの独立性と監査委員会の指示の実効性を確保するため、事務局を統括する権限および責任を有する内部監査部門の長の人事(選解任、評価)および内部監査部門の監査資源(予算含む)に関する事項の決定には、監査委員会の事前の承認を必要とする。また、監査委員会事務局の構成員の任命・異動・評価等、人事に関する事項の決定には、監査委員会の同意を必要とする。
6. 当社およびグループ各社の取締役、監査役、執行役および使用人が監査委員会に報告するための体制その他監査委員会への報告に関する体制、監査委員会に報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
取締役、執行役および使用人は、定期的にまたは随時に、その職務の執行状況を監査委員会に報告する。このほか、監査委員会からの求めに応じ、随時、その職務の執行状況および財産の状況を報告する。
グループ各社を含め取締役、監査役、執行役および使用人から監査委員会へ直接通報するルートを構築し、社内へその周知を図る。
当社およびグループ各社は、監査委員会へ報告・通報したことを理由として、当該取締役、監査役、執行役および使用人に対して解任、解雇その他いかなる不利な取扱いも行わないための諸規程を整備、周知する。
7. 監査委員の職務の執行について生ずる費用の前払いまたは償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項
監査委員会および監査委員の職務の執行上必要と認める費用について、あらかじめ予算を計上する。ただし、緊急または臨時に支出した費用については、事後に償還に応じる。
8. その他監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査委員会は、内部監査部門に対して職務上の指示を行う。また、代表執行役と監査委員の間で定期的な意見交換会を開催する。さらに、監査委員会からの求めに応じ、監査委員会および内部監査部門と会計監査人との間で連絡会を開催するほか、各種会議への監査委員または内部監査部門の出席を確保するなど、監査委員会の監査が実効的に行われるための体制を整備する。
(ロ)内部統制システムの当連結会計年度における運用状況
当社は、内部統制システムの基本方針に基づき整備・運用を進めています。なお、当社および子会社の内部統制システム全般の整備・運用状況は、監査委員会による監査の対象となるほか、内部監査担当部門がモニタリングしています。
1. 当社およびグループ各社の取締役、執行役および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制、グループ全体における業務の適正を確保するための体制
・真のグローバルビューティーウエルネスカンパニーに相応しい倫理的基盤の強化を目的として、「資生堂倫理行動基準」に関する研修をグローバル全社員を対象に、グローバル共通の内容で実施しました。新入社員およびキャリア採用社員への入社時の研修においても、「資生堂倫理行動基準」に関する研修を実施しました。
・「資生堂倫理行動基準」の細則となる「接待・贈答に関する規程<賄賂防止規程>」および「カルテル防止に関する規程」に関する研修および周知等も、日本、中国、アジアパシフィック、米州、欧州などの各地域において、その地域の特性・就業環境等にあわせて実施しました。
・「Global Risk Management & Compliance Committee」を11月に開催し、資生堂グループの重要リスクやその対策について議論しました。また、重要なインシデントへの対応等を取締役会に報告しました(上期分:8月、下期分:2026年2月)。国内は、「HQ・SJコンプライアンス委員会」を6月、11月に開催し、日本地域における懲戒事案・資生堂ホットライン案件等を踏まえた課題・対策について議論しました。
・HQ直轄のグローバルホットライン、各リージョン管轄のホットライン体制を通じて内部通報を受け付けました。日本地域のホットラインは、公益通報窓口機能も担っており、匿名での通報・相談も受け付けるほか、不利益な取り扱い・報復の禁止等も徹底しています。また、各地域において、ビジネスパートナーからの通報を受け付ける体制を整備しています。
・内部監査規程に基づき、業務の有効性・効率性、報告の信頼性、関連法規・社内規程の遵守および資産の保全の観点から、グループ全体の内部統制の整備・運用状況を検証するとともに、監査委員会との組織監査を推進、リスクマネジメントの妥当性・有効性を評価し、その改善に向けた助言・提言を行っています。内部監査の結果は、代表執行役 社長 CEO・代表執行役 CFO・常勤の監査委員へ月次、監査委員会へは隔月、取締役会へは年2回報告しています
<反社会的勢力排除に向けた取り組み>新規取引の仕入先の事前反社審査を経理システムに組み込むことにより、反社会的勢力との取引が生じることのないよう徹底しています。化粧品事業の新規得意先への事前反社審査も継続的に推進しています。また、「公益社団法人警視庁管内特殊暴力防止対策連合会」等の反社会的勢力排除推進2団体に加盟しています。さらに、担当の社員がセミナー等で情報収集を実施するとともに、地域警察署との連携に努めています。
2. 当社およびグループ各社の取締役および執行役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
・当社は、2024年3月26日開催の定時株主総会の決議により、指名委員会等設置会社に移行しました。これにより、取締役会は、経営の基本方針・経営戦略の決定とそれらの執行の監督に集中する一方、執行に対して大幅な権限委譲を行い、業務執行に関する意思決定と事業戦略遂行の迅速化を進めてきました。また、執行と監督の分離を更に強化し、取締役会の透明性および客観性をより高めるため、2025年1月1日より、社外取締役である畑中好彦氏が取締役会議長を務めています。
・執行に関しては、代表執行役を中心として、よりスピード感をもった意思決定および業務執行を担い、重要な案件や計画等についてはGlobal Strategy Committee等業務執行の重要会議体での審議を経て意思決定を行いました。各エグゼクティブオフィサーは、各々の担当領域内における業務執行を担っており、必要に応じてGlobal Strategy Committee等業務執行の重要会議体や取締役会等に自己の担当領域における業務執行について報告しました。
・2030中期経営戦略の達成に向け、グループ全体の執行機能を強化し、グローバル戦略を強力にリードする体制とすべく、2026年1月1日より、自身の担当領域のリードに加えてグループ全体の経営を統括する「チーフオフィサー」と事業・機能領域をリードする「ディビジョンオフィサー」から構成される新体制に移行します。
3. 当社の執行役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制、グループ各社の取締役および使用人の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
・株主総会議事録、取締役会議事録、各委員会議事録は、コーポレートガバナンス部(監査委員会議事録については監査部)にて作成の上、法定備置の期限である10年を超えた永年保管としています。Global Strategy Committee等の執行の重要会議の議事録は、経営革新部にて作成の上、会議体により10年または永年保管としています。職務執行に係る情報の管理および情報資産の保護に関しては、「文書管理規程」およびその運用に関するガイドライン、マニュアルを策定・運用しているほか、「資生堂グループ 情報セキュリティポリシー」のもと、「情報システム利用規程」「資生堂グループ 情報資産取り扱い規程」「機密情報管理規程」「資生堂グループ プライバシールール」「個人情報保護規程」を策定・運用しています。また、情報開示に関しては内部情報管理および内部者取引規制に関する内規(役員用・従業員用)を策定・運用しているほか、「決定事実、発生事実(事件・事故・自然災害等を除く)および決算に関する情報開示までの仕組み」を構築し、運用しています。グループ各社からの重要事項の報告については、「取締役会規程」および「エグゼクティブオフィサー規程」等に基づき、当該グループ会社を担当するエグゼクティブオフィサーを通じ、CEO、Global Strategy Committee、取締役会等に報告させています。
4. 当社およびグループ各社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
・全世界のRMO・リスクマネージャーへの情報支援を目的としたニュースレターを継続配信(年間2通発行)しました。6月には資生堂グループ全体のインシデントマネジメント体制の強化を狙いに、「グローバルインシデントマネジメントガイドライン」を発行しました。日本地域においては、インシデント発生時に収束に向けた対応サポートの強化を目的に配置されているリスクマネージャー(113部門)のうち、2月と12月に新任者(約40名)に対する説明会を実施しました。
・また、8月には南海トラフ地震を想定したHQ緊急対策本部訓練、11月には大阪緊急対策本部(HQ緊急対策本部の代替として立ち上がる)とのチーム別研修を実施し、双方合わせて約50名が出席しました。
5. 監査委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項、当該使用人の執行役からの独立性に関する事項および監査委員会の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
・監査委員会直轄の監査部に、監査委員会の職務を支援または一部代行する監査委員会事務局を設置し、兼任の使用人を3名配置し、監査委員会による監査に必要な情報の収集や資料作成等、監査委員会の事務局業務を行っています。また、当該使用人の執行からの独立性と監査委員会の指示の実効性を確保するため、当該使用人の任命・異動・評価等の人事に関する事項については、監査委員会の同意のもと、監査部長が決定しています。
・また、監査部の年度計画(予算含む)に関する事項については、監査委員会に諮り、承認を得ています。
6. 当社およびグループ各社の取締役、監査役、執行役および使用人が監査委員会に報告するための体制その他監査委員会への報告に関する体制、監査委員会に報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
・Global Strategy CommitteeやGlobal Risk Management & Compliance Committee等の業務執行の重要会議体に、オブザーバーとして常勤の監査委員の出席機会が確保されており、これらを通じて監査委員会への報告・情報提供を行っています。また、監査委員会からの求めに応じて、担当役員や各部門の長から監査委員会における報告および資料や情報の提供を行っています。
・「資生堂グループ監査委員会通報窓口」を設けており、国内では、新入社員およびキャリア採用社員の入社時研修、新任管理職研修およびHQ主催のハラスメント全社員研修の中で、「資生堂ホットライン」等他の通報・相談窓口を案内し、周知を図っています。また、公益通報者保護法に対応した「資生堂グループ監査委員会通報窓口規程」を策定しており、社員等が通報したことを理由として不利益な取扱いをすることを禁じています。
7. 監査委員の職務の執行について生ずる費用の前払いまたは償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項
・期首に年間の活動計画に基づき、職務の執行上必要な費用予算を計上しています。費用予算を上回る支出が必要となる際は、追加予算申請を行えるルールが整備されています。
8. その他監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
・監査委員会は、内部監査部門である監査部より隔月で監査状況の報告を受け、必要に応じ職務上の指示や意見を伝えています。また、監査委員会は、財務経理部、戦略財務部、品質保証部、情報セキュリティ部、リスクマネジメント部、サステナビリティ戦略推進部、コーポレートガバナンス部より、各領域の活動状況や課題等の報告を受けています。さらに、常勤の監査委員は、監査部と週次で情報交換を実施しています。
・代表執行役と監査委員とは、随時意見交換会を開催しています。また、会計監査人と監査委員との間で意見交換会を随時開催するほか、会計士監査結果報告会を四半期毎に開催しており、上期末と期末の報告会には社外取締役も出席し、情報共有を行っています。さらに、「三様監査連絡会」を四半期毎に開催し、常勤の監査委員、会計監査人、監査部が各監査情報を共有しています。
・常勤の監査委員は、取締役会・Global Strategy Committee等の業務執行の重要会議体に出席し、審議内容を確認しています。
関連当事者間取引の確認に係る枠組み
当社は、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性のある関連当事者を調査・特定し、当該関連当事者との取引の有無や当該取引の重要性を確認し、開示対象となる取引がある場合は開示を行っています。 関連当事者の有無および関連当事者と当社との取引の有無、ならびに取引の内容等については、開示に先立ち取締役会に報告しており、取締役会では量的重要性および取引の条件や合理性等の質的重要性の観点からレビューを行っています。なお、量的重要性は、一定の基準を定めています。
③ 責任限定契約の内容の概要
当社は、安野裕美氏、吉田猛氏、大石佳能子氏、岩原紳作氏、得能摩利子氏、畑中好彦氏、後藤靖子氏、野々宮律子氏および中嶋康博氏との間で、会社法第427条第1項および当社定款第27条第2項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、同法第425条第1項各号の定める額の合計額としています。
なお、2026年3月25日開催予定の定時株主総会の第2議案として「取締役12名選任の件」を上程しており、原案どおり承認可決され、安野裕美氏、得能摩利子氏、畑中好彦氏、後藤靖子氏、野々宮律子氏および中嶋康博氏が選任された場合、同内容での契約更新を予定しています。また、本議案が原案どおり承認可決され、岡本仁志氏、アンドリュー ハウス氏、金子圭子氏および中田卓也氏が選任された場合、新たに上記と同内容の責任限定契約を各氏との間で締結する予定です。
④ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に基づき、当社の取締役、執行役、チーフオフィサーおよびディビジョンオフィサー、ならびに子会社の取締役および監査役が被保険者に含まれる役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約では、株主や第三者等から損害賠償請求を受けた場合において、被保険者が負担することになる損害賠償金、争訟費用等を当該保険契約により填補することとしています。保険料については、全額当社が負担しています。なお、被保険者が、犯罪行為や法令違反を認識しながら行った行為に起因して生じた損害等は填補の対象外としています。
⑤ 当社定款の規定
当社の定款では、以下のとおり定めています。
・取締役の定数
当社の取締役は14名以内にする旨定款に定めています。
・取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めています。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨定款に定めています。
・取締役会にて決議することができる株主総会決議事項
(自己株式の取得)
当社は、機動的な資本政策の遂行と株主還元の実施を行うため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己株式を取得することができる旨定款に定めています。
(責任免除)
当社は、会社法第426条第1項の規定に基づき、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)および執行役(執行役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の定める限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨定款に定めています。
(中間配当金)
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、取締役会の決議により毎年6月30日を基準日として、会社法第454条第5項に定める中間配当を行うことができる旨定款に定めています。
・株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を目的とするものです。

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