有価証券報告書
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「社会貢献」「環境」「技術」を経営のキーワードとし、全ての人々の幸せのため、食糧の安定供給に寄与する安全で安心な農薬製品および産業活動を幅広く支えるファインケミカル製品を社会に提供していくことを企業理念としています。
この企業理念のもと、立案した事業計画を着実に実行することにより、持続的かつ安定的な成長を実現し、国内外の産業の発展と豊かな社会づくりに貢献します。また、取締役会を中心とした経営の自己規律のもと、中長期的な企業価値の向上を図るとともに、社会に信頼される企業であり続けます。
(2)目標とする経営指標
当社グループでは、成長性の基準として「売上高」と「経常利益」、収益性の基準として「売上高経常利益率」、安全性の基準として「D/Eレシオ」を重要な経営指標と認識し、目標を設定しています。また、「自己資本比率」についても安全性を判断するための参考値として管理しています。
(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
世界的な人口増加や新興国の経済発展に伴う食糧需要の増加などを背景に、海外の農薬市場は長期的には拡大傾向にあります。一方、国内では、農業従事者の高齢化および後継者不足や耕作放棄地の増加などの影響により、市場縮小の継続が懸念されます。また、工業製品における製品ニーズの多様化に伴う多品種少量化の進行や求められる技術の高度化への対応など、当社グループを取り巻く環境は一段と厳しさが増していくと予想されます。
このような状況のもと、当社グループは、長期的な成長のイメージとして、近い将来に目指す企業規模のターゲットを定め、その実現の第一歩となる3ヵ年経営計画(2018/11期~2020/11期)「HOKKO Growing Plan 2020」を策定し、目標達成に向けた取組みをスタートしています。
[農薬事業]
国内販売におきましては、国内農薬市場の縮小傾向の継続に伴う販売競争の激化がさらに進んでいくものと予想され、依然として厳しい状況が続くものと考えられます。海外販売におきましては、中長期的には拡大傾向で推移することが予想される農薬市場でのシェア拡大を目指します。
[ファインケミカル事業]
品質と価格の両面において顧客の要望が高度化する医薬・農薬分野や、急速に成長しているスマートフォンや電気自動車向けの電子材料においては、生き残りをかけた開発競争や価格競争が激しさを増しています。また化学品に対する世界的な規制の強化が進められるなど、ファインケミカル事業を取り巻く環境は、大きな変化が予想されます。
■長期成長イメージ・長期経営戦略
①長期成長イメージ
当社グループが近い将来に目指す企業規模のターゲット
②長期経営戦略
[グループ共通]
・海外市場への取り組み強化
・競争力向上に資する生産体制への整備推進
(製造コスト低減、付加価値拡大、安定供給強化等につながる体制)
[農薬事業]
・農業の環境変化を見据えた製品開発
・世界の食料安定供給を支える新原体の開発
・変化する農業に寄与する製品サービスの提供
[ファインケミカル事業]
・付加価値の高い製品の受託製造拡大
・有機金属化合物群の拡大と独自新製品の開発
・アライアンス等による新規ビジネスの創出
■3ヵ年経営計画 「HOKKO Growing Plan 2020」
[Challenge to Change -未来を切り拓くため、あらゆる変化に挑戦する-]
①基本方針
3ヵ年経営計画では、3つの基本方針を定めています。この方針に沿った戦略を遂行することにより、Next Stageに向けてしっかりと成長軌道を描いていきます。
・既存事業の収益基盤強化
海外市場への取り組み強化や業務プロセスの改革・改善等によって、収益性の向上を追求していきます。利益率向上と原価低減によって、コアビジネスとコア収益をさらに強化し、利益成長のドライバーとします。
・事業分野、領域の拡張
既存事業の関連分野やシナジー効果が期待できる分野において、アライアンスやM&A等も活用して新たな業務への進出、展開を目指します。これにより新たな売上や付加価値を創出し、当社の成長路線を確実なものとしていきます。
・健全な財務体質の維持
製品開発までに長期間を要する当社の事業特性に鑑み、将来のリスク発現に備えた、成長を支える安定したフレームとしての健全な財務体質を維持することは不可欠です。成長投資や株主還元とのバランスを確保しながら、引き続き内部留保の拡充に努めます。
②目標とする経営指標
次の経営指標を2020年度までに達成すること、または計画期間中維持することを目標とします。
上記の基本方針並びに数値目標を実現させるための具体的な事業戦略については次のとおりです。
[農薬事業]
1.農業の環境変化を見据えた製品開発
・生産者の省力ニーズ、進化する栽培技術・農業機械に対応した製剤の開発のため前年度に引き続き委託試験を実施し、水田での拡散性、長期保存安定性、製造効率を考慮した処方の最適化に向けた研究を進めます。
・高付加価値農産物の生産指向に対応し、新規園芸剤の国内外メーカーからの導入を推進します。
2.世界の食糧安定供給を支える新原体の開発
・作物の安定生産に寄与する新規原体開発をスピードアップするため、酵素試験法を用いたスクリーニングの省力化および外部機関との連携強化により、シード化合物の増加を目指します。
・熱帯地域に適合する薬剤開発のため、東南アジアに試験場を設置し、イプフェンカルバゾン剤の効果・薬害試験を開始します。
3.海外市場への取組み強化
・アジアの主要水稲栽培国でのイプフェンカルバゾン剤の登録取得推進に向けて、現地試験等の対応を継続します。また、主要国以外での適用検討を開始します。
・東南アジア地域での主要水稲栽培国での自社開発製品の農薬登録取得推進および販売体制やマーケティング機能強化を目的とした開発・普及拠点の設置を推進します。
4.変化する農業に寄与する製品・サービスの提供
・農家経営や栽培技術等を総合的に判断し、最適な防除体系を構築していきます。その一環として、2018年度に営業担当者はGAP指導員の資格を習得しました。
・新しい栽培・防除技術に対応した農薬の施用方法・散布技術を提供するため、将来のドローンによる防除を見込んだ現地散布試験の実施を検討します。
5.競争力向上に資する生産体制への整備推進
製造コスト削減のため、整備の自動化・省力化・省人化の見直しを継続検討し、市場規模の変化に合わせた生産体制を整備します。
[ファインケミカル事業]
1.付加価値の高い製品の受託製造の拡大
・増販する電子材料製品に合わせた設備増強を計画的に実施します。
・顧客が求める高品質な製品の実現に向けて分析機器を拡充し、製造および検査の両面で高い品質の維持に努めます
・将来の収益拡大のため受託製造を主とする新工場(合成第9工場)の建設を決定しました。2019年12月完工とその後の安定的な立ち上げのため厳密な進捗管理を行います。
・川下に近い医薬中間体の受託のため、専門チームを組織し、GMP管理の知識の習得と情報の蓄積を継続し、新規受託案件の獲得に積極的に取り組みます。また、GMPプラントの構築(自社建設・他社プラントの活用)を継続的に検討します。
2.有機金属化合物群の拡大と独自製品の開発
・自社ノウハウを活用し顧客ニーズに合わせた製品の開発・販売に注力します。
3.海外市場への取組み強化
・海外営業拠点の充実のため、ミュンヘン事務所の増員や新たな事務所の設置を目指し、語学研修の充実や海外での展示会・学会への積極的な参加など、海外で活躍できる人材の育成に注力します。
・積極的に国内外でPR活動を行い、欧米市場でのホスフィンリガンドの需要発掘や製造受託の獲得を目指します。
4.アライアンス等による新規ビジネスの創出
医薬分野でのビジネス拡大を一つのテーマとして検討は進めていますが、具体的な成果には至っていません。引き続き、重要なテーマとして取り組みます。
5.競争力向上に資する生産体制への整備推進
製造受託先との連携を密にするとともに、新工場(合成第9工場)稼働に向けた岡山工場全体の組織再編を行い、安定供給体制を強化します。
[研究開発]
開発研究所・化成品研究所では、『新技術を開発し続ける~Challenge to Innovation』をスローガンとし、人材育成、新設備の導入による「研究・開発能力の向上」、工場・関係部門との連携強化による「研究開発の促進」に取り組みます。
農薬事業については、世界の安定供給を支える「新規農薬原体創製」、「自社原体製造」、農業の環境変化を見据えた「新製品開発」を推進します。
ファインケミカル事業については、「高付加価値受託製品の開発」、「先端リガンドの開発」、「微量元素の対応」といった課題に対応するため、これまでの研究開発から創出した独自の合成技術を生かし、多様化する顧客のニーズに応えます。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「社会貢献」「環境」「技術」を経営のキーワードとし、全ての人々の幸せのため、食糧の安定供給に寄与する安全で安心な農薬製品および産業活動を幅広く支えるファインケミカル製品を社会に提供していくことを企業理念としています。
この企業理念のもと、立案した事業計画を着実に実行することにより、持続的かつ安定的な成長を実現し、国内外の産業の発展と豊かな社会づくりに貢献します。また、取締役会を中心とした経営の自己規律のもと、中長期的な企業価値の向上を図るとともに、社会に信頼される企業であり続けます。
(2)目標とする経営指標
当社グループでは、成長性の基準として「売上高」と「経常利益」、収益性の基準として「売上高経常利益率」、安全性の基準として「D/Eレシオ」を重要な経営指標と認識し、目標を設定しています。また、「自己資本比率」についても安全性を判断するための参考値として管理しています。
(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
世界的な人口増加や新興国の経済発展に伴う食糧需要の増加などを背景に、海外の農薬市場は長期的には拡大傾向にあります。一方、国内では、農業従事者の高齢化および後継者不足や耕作放棄地の増加などの影響により、市場縮小の継続が懸念されます。また、工業製品における製品ニーズの多様化に伴う多品種少量化の進行や求められる技術の高度化への対応など、当社グループを取り巻く環境は一段と厳しさが増していくと予想されます。
このような状況のもと、当社グループは、長期的な成長のイメージとして、近い将来に目指す企業規模のターゲットを定め、その実現の第一歩となる3ヵ年経営計画(2018/11期~2020/11期)「HOKKO Growing Plan 2020」を策定し、目標達成に向けた取組みをスタートしています。
[農薬事業]
国内販売におきましては、国内農薬市場の縮小傾向の継続に伴う販売競争の激化がさらに進んでいくものと予想され、依然として厳しい状況が続くものと考えられます。海外販売におきましては、中長期的には拡大傾向で推移することが予想される農薬市場でのシェア拡大を目指します。
[ファインケミカル事業]
品質と価格の両面において顧客の要望が高度化する医薬・農薬分野や、急速に成長しているスマートフォンや電気自動車向けの電子材料においては、生き残りをかけた開発競争や価格競争が激しさを増しています。また化学品に対する世界的な規制の強化が進められるなど、ファインケミカル事業を取り巻く環境は、大きな変化が予想されます。
■長期成長イメージ・長期経営戦略
①長期成長イメージ
当社グループが近い将来に目指す企業規模のターゲット
| 売上高 | 500億円 | |
| 経常利益 | 50億円 |
②長期経営戦略
[グループ共通]
・海外市場への取り組み強化
・競争力向上に資する生産体制への整備推進
(製造コスト低減、付加価値拡大、安定供給強化等につながる体制)
[農薬事業]
・農業の環境変化を見据えた製品開発
・世界の食料安定供給を支える新原体の開発
・変化する農業に寄与する製品サービスの提供
[ファインケミカル事業]
・付加価値の高い製品の受託製造拡大
・有機金属化合物群の拡大と独自新製品の開発
・アライアンス等による新規ビジネスの創出
■3ヵ年経営計画 「HOKKO Growing Plan 2020」
[Challenge to Change -未来を切り拓くため、あらゆる変化に挑戦する-]
①基本方針
3ヵ年経営計画では、3つの基本方針を定めています。この方針に沿った戦略を遂行することにより、Next Stageに向けてしっかりと成長軌道を描いていきます。
・既存事業の収益基盤強化
海外市場への取り組み強化や業務プロセスの改革・改善等によって、収益性の向上を追求していきます。利益率向上と原価低減によって、コアビジネスとコア収益をさらに強化し、利益成長のドライバーとします。
・事業分野、領域の拡張
既存事業の関連分野やシナジー効果が期待できる分野において、アライアンスやM&A等も活用して新たな業務への進出、展開を目指します。これにより新たな売上や付加価値を創出し、当社の成長路線を確実なものとしていきます。
・健全な財務体質の維持
製品開発までに長期間を要する当社の事業特性に鑑み、将来のリスク発現に備えた、成長を支える安定したフレームとしての健全な財務体質を維持することは不可欠です。成長投資や株主還元とのバランスを確保しながら、引き続き内部留保の拡充に努めます。
②目標とする経営指標
次の経営指標を2020年度までに達成すること、または計画期間中維持することを目標とします。
| 判断ポイント | 基準とする数値・指標 | 目標値 |
| 成長性 | 売上高 | 45,000百万円 |
| 経常利益 | 3,500百万円 | |
| 収益性 | 売上高経常利益率 | 7.8%以上 |
| 安全性 | D/Eレシオ (参考値:自己資本比率) | 0.4倍以内 (50%以上) |
上記の基本方針並びに数値目標を実現させるための具体的な事業戦略については次のとおりです。
[農薬事業]
1.農業の環境変化を見据えた製品開発
・生産者の省力ニーズ、進化する栽培技術・農業機械に対応した製剤の開発のため前年度に引き続き委託試験を実施し、水田での拡散性、長期保存安定性、製造効率を考慮した処方の最適化に向けた研究を進めます。
・高付加価値農産物の生産指向に対応し、新規園芸剤の国内外メーカーからの導入を推進します。
2.世界の食糧安定供給を支える新原体の開発
・作物の安定生産に寄与する新規原体開発をスピードアップするため、酵素試験法を用いたスクリーニングの省力化および外部機関との連携強化により、シード化合物の増加を目指します。
・熱帯地域に適合する薬剤開発のため、東南アジアに試験場を設置し、イプフェンカルバゾン剤の効果・薬害試験を開始します。
3.海外市場への取組み強化
・アジアの主要水稲栽培国でのイプフェンカルバゾン剤の登録取得推進に向けて、現地試験等の対応を継続します。また、主要国以外での適用検討を開始します。
・東南アジア地域での主要水稲栽培国での自社開発製品の農薬登録取得推進および販売体制やマーケティング機能強化を目的とした開発・普及拠点の設置を推進します。
4.変化する農業に寄与する製品・サービスの提供
・農家経営や栽培技術等を総合的に判断し、最適な防除体系を構築していきます。その一環として、2018年度に営業担当者はGAP指導員の資格を習得しました。
・新しい栽培・防除技術に対応した農薬の施用方法・散布技術を提供するため、将来のドローンによる防除を見込んだ現地散布試験の実施を検討します。
5.競争力向上に資する生産体制への整備推進
製造コスト削減のため、整備の自動化・省力化・省人化の見直しを継続検討し、市場規模の変化に合わせた生産体制を整備します。
[ファインケミカル事業]
1.付加価値の高い製品の受託製造の拡大
・増販する電子材料製品に合わせた設備増強を計画的に実施します。
・顧客が求める高品質な製品の実現に向けて分析機器を拡充し、製造および検査の両面で高い品質の維持に努めます
・将来の収益拡大のため受託製造を主とする新工場(合成第9工場)の建設を決定しました。2019年12月完工とその後の安定的な立ち上げのため厳密な進捗管理を行います。
・川下に近い医薬中間体の受託のため、専門チームを組織し、GMP管理の知識の習得と情報の蓄積を継続し、新規受託案件の獲得に積極的に取り組みます。また、GMPプラントの構築(自社建設・他社プラントの活用)を継続的に検討します。
2.有機金属化合物群の拡大と独自製品の開発
・自社ノウハウを活用し顧客ニーズに合わせた製品の開発・販売に注力します。
3.海外市場への取組み強化
・海外営業拠点の充実のため、ミュンヘン事務所の増員や新たな事務所の設置を目指し、語学研修の充実や海外での展示会・学会への積極的な参加など、海外で活躍できる人材の育成に注力します。
・積極的に国内外でPR活動を行い、欧米市場でのホスフィンリガンドの需要発掘や製造受託の獲得を目指します。
4.アライアンス等による新規ビジネスの創出
医薬分野でのビジネス拡大を一つのテーマとして検討は進めていますが、具体的な成果には至っていません。引き続き、重要なテーマとして取り組みます。
5.競争力向上に資する生産体制への整備推進
製造受託先との連携を密にするとともに、新工場(合成第9工場)稼働に向けた岡山工場全体の組織再編を行い、安定供給体制を強化します。
[研究開発]
開発研究所・化成品研究所では、『新技術を開発し続ける~Challenge to Innovation』をスローガンとし、人材育成、新設備の導入による「研究・開発能力の向上」、工場・関係部門との連携強化による「研究開発の促進」に取り組みます。
農薬事業については、世界の安定供給を支える「新規農薬原体創製」、「自社原体製造」、農業の環境変化を見据えた「新製品開発」を推進します。
ファインケミカル事業については、「高付加価値受託製品の開発」、「先端リガンドの開発」、「微量元素の対応」といった課題に対応するため、これまでの研究開発から創出した独自の合成技術を生かし、多様化する顧客のニーズに応えます。