有価証券報告書-第93期(平成28年12月1日-平成29年11月30日)

【提出】
2018/02/23 9:06
【資料】
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【項目】
106項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益の改善傾向が持続し、底堅い雇用・所得情勢を背景として、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら北朝鮮情勢の緊迫化や欧米の政治的な混乱など景気の下振れリスクがあり、先行きが不透明な状況は続いております。
国内の農業を取り巻く環境に関しましては、「農業競争力強化支援法」が施行され、農業が将来にわたって持続的に発展していくために、農業の構造改革を推進することと併せて「良質で低廉な農業資材の供給」や「農産物流通等の合理化」への取組みが掲げられており、農業者による農業の競争力強化が期待される一方、農業関連の生産資材業界や流通加工業界は少なからぬ影響を受けるものと思われます。
このような状況のもと、当社グループでは従来からの地域密着を基本に、水稲用殺虫剤「スクミノン」並びに食品由来物質を用いた「サンクリスタル乳剤」、「ハッパ乳剤」、「ビオネクト」などの独自開発品に加え、総合防除による環境保全型農業への推進、森林や公園・ゴルフ場等の緑化防除事業ならびに不快害虫防除薬剤の開発と防除事業などに注力するとともに受託生産にも努めて工場の操業度向上を図ってまいりました。
これらの結果、売上高は66億17百万円(前連結会計年度比3億35百万円、5.3%増)となりました。損益面では、営業利益は87百万円(前連結会計年度は57百万円の営業損失)、経常利益は1億38百万円(前連結会計年度は34百万円の経常損失)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は94百万円(前連結会計年度は48百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
(2)セグメント別の情報
当社グループは事業の種類別セグメント情報は公開しておりませんが、製品の用途別売上は以下のとおりとなりました。
殺虫剤は水稲用が増加し、売上高37億27百万円(前年同期比93百万円、2.6%増)、殺菌剤は園芸用が増加し、売上高9億73百万円(前年同期比1億円、11.6%増)、殺虫殺菌剤は園芸用が増加し、売上高4億89百万円(前年同期比39百万円、8.7%増)、除草剤は園芸用が増加し、売上高6億31百万円(前年同期比53百万円、9.3%増)、その他は園芸用が増加し、売上高3億34百万円(前年同期比19百万円、6.2%増)、農薬以外のその他は緑化用資材が増加し、売上高4億60百万円(前年同期比28百万円、6.6%増)となりました。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ60百万円減少し、13億24百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは80百万円の増加(前年同期は1億73百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1億35百万円、たな卸資産の減少2億54百万円等の資金増加が、売上債権の増加1億81百万円、仕入債務の減少1億81百万円等の資金減少を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは23百万円の減少(前年同期は33百万円の減少)となりました。これは主に有形及び無形固定資産の取得による支出22百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1億17百万円の減少(前年同期は1億67百万円の増加)となりました。これは主に長期借入による収入7億円の資金増加を、長期借入金の返済による支出7億73百万円、配当金の支払額19百万円等の資金減少が上回ったことによるものであります。