有価証券報告書-第58期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/23 9:06
【資料】
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【項目】
91項目
(1)現状の認識について
当社の主たるマーケットである二次電池市場は、環境対応車用途や産業用途などの新たな用途拡大の期待により、中長期的には需要拡大が見込まれておりますが、足許は民生用途向けが中心であるため、成長は短期的に鈍化しております。
ニッケル水素電池に関しては、民生向けを中心とした小型二次電池分野において、リチウムイオン電池へのシフトが継続するものの、環境対応車向けについてはリチウムイオン電池の本格採用の遅れも加わり、引き続き好調に推移することが期待されます。
リチウムイオン電池に関しては、従来、主用途であったノートパソコンの販売不調はあるものの、タブレット機器やスマートフォン、並びに電動工具、電動家電、電動自転車など高出力用途の成長、また環境対応車向けが本格化準備段階となり、更なる需要拡大が期待されております。しかしながら、電池メーカー間の熾烈な価格競争を背景とした新興国材料メーカーとの競合状況は継続する見込みであります。
当社としては、これらの拡大する市場に対し、顧客ニーズに合った戦略及び戦術の実行を行い、目標達成に向け取り組み、その中でも民生用リチウムイオン電池正極材料向け三元系(ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物)事業拡大や、環境対応車用電池正極材料の供給体制構築に注力してまいりました。そのような中、環境対応車用途リチウムイオン電池向け材料の販売数量は、現在の主流であるニッケル水素電池用程ではないものの前事業年度に比べ著しく増加しました。一方、当社の主力製品である三元系正極材料を含む民生用途リチウムイオン電池向け材料の販売数量は、新興国を中心とした正極材料メーカーとの競合のもと、製品プロダクトミックスの変化や主要顧客の販売不振の影響も加わりまして厳しい状況は継続しております。
(2)当面の対処すべき課題の内容
①成長性のあるリチウムイオン電池正極材料である三元系製品について、顧客要望毎に高容量、高出力対応などの更なる製品開発を進め、当社が保有している生産設備を効率よく稼働させることにより、堅実な事業体制を整備する。
②環境対応車用電池正極材料については、既存のニッケル水素電池正極材料の供給体制整備だけでなく、リチウムイオン電池正極材料に関する顧客要望別開発及び事業化を更に促進させる。
③需要停滞状況下にある民生用ニッケル水素電池正極材料に対しては、既存市場動向の把握及び新規用途に関する動向調査に努め、効率的な設備稼働を考慮した事業展開に取組む。
(3)対処方針
当社製品の主要市場である二次電池市場は、省エネルギーや環境配慮の観点から、ノートパソコンや携帯電話等の民生用途だけでなく、環境対応車用途でも中長期的に飛躍的な拡大が予測されております。また、このような需要の伸びが期待されている市場であるため、国内外の企業が新規参入し、更に競争が激化する環境になってきております。
当社としては、競争が激化するものの、拡大が期待されている市場に対し、生産合理化などによる価格競争力のある製品及び高機能製品の他社に先駆けた市場への投入など、市場及び顧客ニーズに合った戦略の実行を目指しております。
なお、当社は平成25年3月に締結した住友化学株式会社との業務提携契約に基づき進めている共同開発を今後更に加速、発展させ、将来市場の主力を担う次世代リチウムイオン二次電池の正極材料の効率的な開発に引き続き取り組むことで当社の中長期的な発展、成長を確実なものとしてまいります。
(4)具体的な取組状況等
当社は、第一に、中長期的に飛躍的な拡大が予測されております民生向け及び環境対応車向けリチウムイオン電池材料に対して重点的に経営資源を投入し、着実な事業回復・拡大に注力致します。民生用リチウムイオン電池については新たな販売先の獲得及び既に取引のある同電池業界の主要サプライヤーへの更なる拡販を行うとともに、新興国と競合している製品との差別化を図った高機能製品の市場への投入を加速することで販売数量の回復に取り組んでまいります。環境対応車向けについては、同電池需要を大きく押し上げる要因として市場の一層の拡大が期待されており、当社コア技術を基盤に顧客ニーズ・市場ニーズを融合させ、積極的に技術を提案することで新たな販売先の獲得に取り組んでまいります。ニッケル水素電池については、民生分野での需要の減少傾向は継続するものの、環境対応車向けの需要が旺盛なことから販売数量は引き続き堅調に推移すると見込んでおります。
また、二次電池メーカーのグローバル市場での競争激化を背景とした厳しいコストダウン要請に対しては、総合的な基礎開発力、製造技術力の向上はもとより、製法・工法を含めた低コスト設備開発を重要課題と位置付け、更にその他可能な限りの対応を行なうことにより、高品質で且つコスト競争力のある材料を市場に投入してまいります。
(5)株式会社の支配に関する基本方針について
①基本方針の内容の概要
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えています。
ただし、株式の大規模買付提案の中には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社の価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。
そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から経営を負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。
②不適切な支配の防止のための取組みの概要
イ.基本方針の実現に資する特別な取組み
当社製品の主要市場である二次電池市場は、省エネルギーや環境配慮の観点から、ノートパソコンや携帯電話等の民生用途だけでなく、環境対応車用途でも中長期的に飛躍的な拡大が予測されております。一方では、このような需要の伸びが期待されている市場であるために、国内外の企業が市場に新規参入し、競争が激化する環境となってきております。当社としては、これらの拡大する市場に対し、会社全体が一体となった取組みを行うことにより、競合他社と差別化する製品開発をもとに、市場及び顧客のニーズにあった戦略の実行を目指しております。そこで、中長期的な経営の基本方針は、「飛躍的な変化を遂げ、環境社会に貢献する。」を目標に掲げ、将来性・成長性の高い二次電池市場を背景に、飛躍的な事業拡大と、同時に堅固な経営体質を併せ持つ持続的企業を実現することにあります。
中長期的な経営の基本方針における具体的施策は、①成長性のある二次電池正極材料事業に対して戦略的に取組んでまいります。中長期的には今後成長が見込める環境対応車用リチウムイオン電池分野における正極材料の研究開発に経営資源を集中させて取組んでまいります。②来るべき環境対応車用リチウムイオン電池の大幅な需要増加に対応する生産体制の構築に取組んでまいります。③当社が保有しているコア技術を電池材料以外の分野に応用展開を図ることにより、次世代材料開発にも取り組んでまいります。④人材育成のための取組みとして、会社の持続的な成長を考慮した強靭な組織運営及び人材育成に力を入れてまいります。その結果として社員にとって一層魅力のある職場環境の実現とモチベーション向上に努めてまいります。⑤経営基盤強化のための取組みとして、生産システムの改善による高品質・低コスト化をより一層進めるとともに、大きく変化する経営環境に適応した営業活動を推進します。これに加えて、コーポレートガバナンスの向上を図り、顧客や株主の皆様はもとより社会全体から高い信頼を得るように努めてまいります。
これらの中長期的な経営戦略を着実に実行することで、当社の持つ経営資源を最も有効に活用するとともに、様々なステークホルダーとの良好な関係を維持・発展させ、当社の企業価値ひいては株主共同利益の一層の向上に資することができると考えております。
ロ.基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための
取組み
当社は、平成26年5月15日開催の取締役会において、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保するとともに「当社企業価値の源泉」の毀損を防ぎ企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を目的として「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下「本プラン」という。)を継続することに関して決議いたしました。
本プランは、平成26年6月20日開催の当社第58期定時株主総会において、その有効期間を平成29年6月開催予定の定時株主総会終結の時までとする旨について株主の皆様のご承認をいただいております。
本プランは、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合には当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資さない当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者に対して、警告を行うものです。
なお、本プランにおいては、対抗措置の発動等にあたって、当社取締役会の恣意的判断を排除するため、独立委員会規程に従い、当社社外取締役、当社社外監査役、又は社外の有識者(実績のある会社経営者、官庁出身者、弁護士、公認会計士若しくは学識経験者又はこれらに準じる者)の中から、当社取締役会決議に基づき選任された当社の業務執行を行う経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会(以下「独立委員会」という。)の勧告を最大限尊重するとともに、株主の皆様に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。
③不適切な支配の防止のための取組みについての取締役会の判断
当社の中長期的な経営の基本方針は、企業価値及び株主共同の利益の確保及び向上を目的として策定されたものであります。
また、本プランは、株主総会において変更又は廃止の決議がなされた場合には、当該決議に従い変更又は廃止されることになり、株主の皆様のご意思が十分反映される仕組みとなっていること、対抗措置の発動等を含む本プランの運用に関する決議及び勧告を客観的に行う取締役会の諮問機関として独立委員会を設置していること等、その内容において合理性・客観性が担保され、当社取締役会の恣意的判断を排除する仕組みが講じられていることより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであり、当社役員の地位の維持を目的としたものではありません。
当社取締役会としては、いずれも当社の基本方針に沿うものであると判断しております。

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