有価証券報告書-第75期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/23 15:34
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151項目
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における海外経済は、地域間で経済情勢に違いがあったものの、全体では緩やかな成長が続きました。米国においては個人消費が底堅く推移した一方、2025年初頭に広範な関税措置が導入されたことにより、景気の先行き不透明感が高まり減速感が見られました。中国では景気刺激策による内需の一部回復が見られたものの、全体としては低成長が継続しました。欧州では製造業に弱さが残る中、個人消費の持ち直しにより、緩やかな回復となりました。
わが国経済は、物価高の影響から1年を通して個人消費に停滞感が見られましたが、円安やインバウンド需要を背景に企業業績は好調に推移し、緩やかな回復基調を維持しました。しかしながら、米国新政権における関税政策を含む政策運営や物価上昇の世界経済への影響など、先行きに対する不確実性は一段と高まっております。
当社事業の主要市場である電子材料業界は、車載や産業機器等の汎用半導体向け材料は需要回復に遅れが生じて いるものの、生成AI関連投資の需要拡大が継続し、先端半導体向け材料は好調に推移しました。
このような状況のなか、当社は、2023年3月期からスタートした、5ヵ年の中期経営計画「Beyond500」に基づき、2024年5月には感光材開発分析棟が完成し、10月には先端分野向け材料の大規模な新規生産設備も完成しました。これらの設備投資により製造技術力・分析体制の強化とともに、最先端品質を満たす安定供給体制が整いました。今後はこのような設備も活用し、需要拡大が期待される半導体市場への供給力強化を推進してまいります。
当事業年度においては、昨年度の半導体需要の低迷から回復が継続し、特に先端半導体向け材料を中心に販売が増加したことから、売上高は38,665百万円(前期比+6,708百万円、+21.0%)と増加しました。利益面につきましては、新設備の完成や人員増等、大幅な固定費増があったものの、売上増加により固定費増を吸収し営業利益は4,103百万円(前期比+591百万円、+16.8%)、経常利益は3,997百万円(前期比+603百万円、+17.8%)となりました。加えて、賃上げ促進税制、および設備投資による地域未来投資促進税制等を受けた影響により、当期純利益は3,279百万円(前期比+882百万円、+36.8%)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(感光性材料事業)
半導体向け材料は、生成AI用途の需要拡大が続く中において、当社の先端フォトレジスト向け材料の販売も増加しました。ディスプレイ向け材料は、中国を中心にパネル生産が一定レベルで保たれたことから、当社製品の販売も堅調に推移しました。
この結果、同事業の売上高は23,873百万円(前期比+4,482百万円、+23.1%)となりました。また、今後の半導体需要の拡大を見据えた生産・供給力強化を目的とし、感光材開発分析棟、先端分野向け材料の新規生産設備の増強や人員増強等を進めてまいりました。これにより、減価償却費等の固定費が大幅に増加したことから営業利益は1,979百万円(前期比△177百万円、△8.2%)となりました。
(化成品事業)
電子材料関連製品は、半導体・電子部品向けの需要増加を背景に、高純度溶剤の販売が好調に推移し、前年同期比で売上は増加しました。
香料材料関連製品は、トイレタリー向け香料の需要増加に牽引され、海外販売が好調に推移したことから、前年同期比では売上が増加しました。
タンクターミナル関連は、国内基礎化学品の需要は弱いものの、輸入品需要の増加によりタンク契約率は高水準で推移しました。
この結果、同事業の売上高は14,792百万円(前期比+2,226百万円、+17.7%)、営業利益は2,123百万円(前期比+768百万円、+56.7%)となりました。
当事業年度における総資産は65,864百万円となり、前事業年度末比6,346百万円の増加となりました。
流動資産は24,069百万円で、前事業年度末比1,387百万円の増加となりました。これは主に商品及び製品753百万円の増加などによるものであります。
固定資産は41,794百万円で、前事業年度末比4,959百万円の増加となりました。これは主に取得による増加8,616百万円、減価償却による減少3,715百万円などによるものであります。
流動負債は21,132百万円で、前事業年度末比616百万円の増加となりました。これは主に買掛金1,664百万円、短期借入金2,300百万円の増加などによるものであります。
固定負債は19,899百万円で、前事業年度末比2,724百万円の増加となりました。これは主に長期借入金2,594百万円の増加によるものであります。
純資産合計は24,831百万円で、前事業年度末比3,005百万円の増加となりました。これは主に当期純利益3,279百万円によるものであります。

② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ48百万円減少し、3,597百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益3,865百万円、減価償却費3,715百万円などにより6,795百万円の収入(前事業年度は4,572百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出10,779百万円などにより11,974百万円の支出(前事業年度は7,593百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入8,900百万円などにより5,193百万円の収入(前事業年度は3,596百万円の収入)となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前期比(%)
感光性材料事業(百万円)29,141+34.8
化成品事業(百万円)15,815+34.2
合計(百万円)44,956+34.6

(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注状況
当社は、原則として見込み生産を行っております。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前期比(%)
感光性材料事業(百万円)23,873+23.1
化成品事業(百万円)14,792+17.7
合計(百万円)38,665+21.0

注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先前事業年度当事業年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
信越化学工業株式会社4,27113.45,16013.3

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用とともに、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りにあたり過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。
また、当社が採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表」の「重要な会計方針」に記載しておりますが、特に次にかかげる重要な会計方針が、財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
(繰延税金資産の回収可能性の評価)
当社は繰延税金資産を認識するにあたり、将来減算一時差異に対して、予定される繰延税金負債の取崩、予測される将来の課税所得及びタックス・プランニングを考慮しております。将来の課税所得は事業計画を基礎としており、その進捗を加味して合理的に見積り、回収可能性を十分に検討した上で、回収見込額を計上しております。そこでの重要な仮定は、主に市場の需要予測及び生産計画であります。
繰延税金資産の回収可能性は、主に将来の課税所得の見積りによるところが大きく、課税所得の予測は将来の市場の需要動向や当社の生産活動の状況及びその他の要因により変化します。
将来の課税所得見込額は、その時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、繰延税金資産の回収可能性の評価を見直す可能性があります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社の当事業年度の経営成績等
・経営成績の分析
当事業年度の売上高は38,665百万円(前期比+6,708百万円、+21.0%)、営業利益は4,103百万円(前期比+591百万円、+16.8%)、経常利益は3,997百万円(前期比+603百万円、+17.8%)、当期純利益は3,279百万円(前期比+882百万円、+36.8%)となりました。
売上高および営業利益については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおり、売上高・利益ともに前期比増加となりました。
営業外収益から営業外費用を差引いた純額は、106百万円の費用計上となりました。内訳としては、補助金収入99百万円等があったものの、支払利息213百万円等があったことによるものであります。この結果、当期の経常利益は3,997百万円(前期比+603百万円、+17.8%)となりました。
特別損失は131百万円の計上となりました。内訳としては、固定資産除却損131百万円の計上によるものであります。
以上の結果、税引前当期純利益は3,865百万円となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額を差引いた当期純利益は3,279百万円(前期比+882百万円、+36.8%)となりました。
・財政状態の分析
当事業年度の財政状態の分析につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
・キャッシュ・フローの分析
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.当社の経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しているとおりですが、市場環境の変動等、様々なリスク要因が当社の成長や経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は、常に新技術の動向や市場動向に留意しつつ、お客様ニーズに合致した製品を開発し提供していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因の低減を図ってまいります。
c.当社の資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、原材料の購入等の製造費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、生産設備の購入等によるものであります。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、短期運転資金、長期運転資金および設備投資は、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。
なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は28,576百万円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は3,597百万円となっております。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載の通りであります。

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