有価証券報告書-第60期(2021/11/01-2022/10/31)

【提出】
2023/01/26 10:54
【資料】
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【項目】
139項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものであります。
(会社の経営の基本方針)
当社グループは、「フラットヤーン技術を大事にしながら、常に変革し続け、世のため人のために役立つ会社であろう」を経営理念とし、フラットヤーン関連技術というコアコンピタンスを活かして、顧客のニーズに的確に応えるような製品やサービスを創造し提供していくことを通じて、社会的価値を創造するとともに自らも成長していくことを基本方針といたしております。
(目標とする経営指標)
2022年12月に、「飛躍に向けた原点回帰」をメインスローガンとする中期経営計画を策定いたしました。当計画は、前計画「UPGRADE For Next 60」の主要戦略であった「技術を、磨く」「製品を、広げる」「市場を、創る」「社員の成長と幸福を、伸ばす」を踏襲しつつ、目標未達に終わった前計画の未達要因への対処のための「v字回復戦略」を織り込んだものとなっております。
(中長期的な会社の経営戦略)
2022年12月に策定した中期経営計画の内容は以下の通りです。
■対象期間
2023年10月期~2025年10月期の3ヶ年
■メインスローガン
飛躍に向けた原点回帰
v(victory)字回復、そしてJ(Jump)字成長へ、「v for J」
■事業環境に対応するためのv字回復戦略
(1)適正な価格の実現 + そのための製品競争力強化
(2) 最適な生産・物流体制の構築
■成長軌道に乗るためのJump戦略
(1) 技術を、磨く。
(2)製品を、広げる。
(3)市場を、創る。
(4)社員の成長と幸福を、伸ばす。
■数値目標(2025年10月期)
(金額単位:億円)
業績目標合成樹脂加工製品事業機械製品事業合計
売上高26664330
経常利益231033
財務目標ROE8%以上
D/Eレシオ0.6

(会社の対処すべき課題)
新型コロナウイルス感染症の経済活動への影響は徐々に軽減されているものの、依然、電力費を中心とする大幅な物価の高騰や円安の常態化は当社の事業環境にマイナスの影響を及ぼしており、コストアップへの対策が急務となっております。また、社会的課題である環境への取り組みも重要テーマと捉え、リサイクルによる循環型社会の実現が必要と考えております。
このような課題に対処すべく、「『現場力』を高め、『いいモノ創り』をしよう!」をスローガンに掲げ、製造現場や営業現場に密着し、製造工程の改善やユーザーニーズのフィードバックを通じて、優位性のあるモノ創りを行い、変化する事業環境に対応してまいります。
[合成樹脂加工製品事業]
合成樹脂加工製品事業は、縮小が予想される国内市場を深掘りするために、売り方・作り方の変革を進めるとともに、海外ネットワークの構築を通じて海外市場の攻略を進めてまいります。グローバルレベルでの生産体制の最適化により、各市場への安定的な供給を実現してまいります。
なお主力製品であるシートの加工品を生産する新たな拠点として、笠岡工場(仮称)の建設を進めております。生産能力や生産効率を高めるとともに、従来の加工製品とは異なる新たなカスタムメイド品の拡充により、事業の拡大を目指してまいります。
[機械製品事業]
機械製品事業は、世界的な資源循環型社会への変革の中で、国を挙げて推進しているGX(グリーントランスフォーメーション)に関連する製品力の強化に取り組んでおります。特に成長が見込まれる二次電池の部材加工に使用される機械製品については、ユーザーと連携して、最先端素材の加工技術を開発し、新規需要の取り込みに努めております。
また、働き方改革を支える省力化・自動化機能を持つ機械製品の引き合いが増加しており、自動化技術への取り組みも今後一層強化してまいります。同時に、安定的な生産を目的に、海外に展開しております生産体制及びサプライチェーンの見直しを進めてまいります。
[環境問題への対応]
プラスチック製品メーカーとしての社会的責任を果たすべく、シートからシートへの水平リサイクルシステム「Re VALUE+」の実現を目指し、リサイクル技術の開発に努めてまいります。