訂正有価証券報告書-第69期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 13:03
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【項目】
115項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度における経済情勢は、海外では中国やアジア新興国の景気が減速傾向で推移し、国内では輸出の持ち直しや雇用情勢の改善が見られたものの個人消費が伸び悩むなど、先行き不透明かつ厳しい状況にありました。
このような事業環境のもと当社グループは、中国市場でのコスト競争力向上による収益規模の拡大、既存事業分野でのニーズ対応力強化によるシェアの拡大、新規分野・地域開拓による事業領域の拡大、ナノインプリントの事業基盤の確立、新たな製品・サービスの創出・事業化に取り組んでまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、中国市場を中心に粘着剤関連製品をはじめとするケミカルズの販売が伸びたものの、円高の影響を受けて中国子会社の売上高の為替換算額が減少したことにより、前年度並みの261億39百万円(前連結会計年度比0.5%増)にとどまりました。一方利益面では、円高影響による減益がありましたが、減価償却費の減少、生産・供給体制の合理化、コストダウンへの取り組みなどにより、経常利益は19億7百万円(前連結会計年度比89.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は13億42百万円(前連結会計年度比153.5%増)となりました。
セグメントの状況は、以下のとおりです。
<ケミカルズ>ケミカルズについては、売上高は233億87百万円(前連結会計年度比0.7%増)となりました。製品別の状況は、以下のとおりです。
粘着剤関連製品は、液晶ディスプレイ関連用途向け、建材・自動車分野など一般用途向けの販売数量がともに増加し、売上高は127億47百万円(前連結会計年度比2.5%増)となりました。
微粉体製品は、中国市場における光拡散フィルム用途向けの販売数量が増加し、売上高は26億35百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。
特殊機能材製品は、建材用途向けおよび中国市場における電子材料用途向けの販売数量が増加し、売上高は32億20百万円(前連結会計年度比6.5%増)となりました。
加工製品は、中国市場における機能性粘着テープの販売数量が家電用途向けで増加したものの、電子情報機器用途向けで減少したことにくわえ、円高の影響を大きく受けて売上高は47億84百万円(前連結会計年度比9.0%減)となりました。
<装置システム>装置システムについては、メンテナンス・熱媒体油の販売が増加したものの、設備関連の工事完成高が減少したことにより、売上高は27億51百万円(前連結会計年度比1.5%減)となりました。
製品の種類別売上高は、下表のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 平成27年4月1日
至 平成28年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
(百万円)
ケミカルズ
粘着剤12,43912,747
微粉体2,5092,635
特殊機能材3,0223,220
加工製品5,2554,784
小計23,22623,387
装置システム
装置システム2,7932,751
小計2,7932,751
合計26,01926,139


(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ7億39百万円増加し、50億41百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、31億74百万円(前年同期は36億60百万円の増加)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益19億16百万円、減価償却費14億4百万円、たな卸資産の減少3億75百万円などによる増加と、仕入債務の減少4億3百万円、売上債権の増加3億84百万円、法人税等の支払額3億67百万円などに伴う減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、14億41百万円(前年同期は20億60百万円の減少)となりました。
これは、主に有形固定資産の取得14億55百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、9億7百万円(前年同期は12億99百万円の減少)となりました。
これは、主に長期借入金の借入れ12億円による増加と、短期借入金の減少2億26万円、長期借入金の返済3億98百万円、配当金の支払額2億89百万円、連結の範囲の変更を伴わない関係会社出資金の取得による支出11億41百万円などに伴う減少によるものであります。