有価証券報告書-第106期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/03/28 16:47
【資料】
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【項目】
133項目

有報資料

(1) 対処すべき課題
石油事業におきましては、第二次高度化法への対応が完了したことにより、国内の供給能力の適正化が進み、石油製品マージンは堅調に推移しているものの、少子高齢化の進行、低燃費車の普及、省エネルギー化の推進などによる石油製品の国内需要減少が構造的な問題として継続しており、国内基盤事業の収益力をより確固たるものにしていく必要があります。そのため、当社は、本中期事業戦略に掲げる3つの基本方針に基づき、原油調達から配送に至るまでのサプライチェーン全体の競争力をさらに強化するとともに、サービスステーションにおいてお客様一人ひとりのニーズを汲み取り提案する「One to Oneマーケティング」の展開を中心とした新たなサービスの創造に取り組んでまいります。また、潤滑油・アスファルト事業において、環境対応型の高付加価値製品の販売をさらに拡大するとともに、石油化学事業につきましても、四日市製油所の不均化装置の安定稼働を軸に生産の最大化を進めてまいります。さらに、新たな収益基盤構築のための長期的な取組みとして、バイオ燃料や人工光合成技術(*1)による持続可能な社会の実現に向けた研究開発と事業化も推進するほか、国内事業で培った知見を活かし、精製・供給・物流・販売におけるアジア太平洋・中東を中心とした地域への事業進出を図ってまいります。
太陽電池事業におきましては、厳しい競争環境が続いているものの、経済産業省が推進するZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)支援事業などを背景に、国内市場で住宅向けを中心に比較的安定した需要が見込まれます。そのため、「SmaCIS(スマシス)」や「SFKシリーズ」の販売に引き続き注力するほか、2019年(*2)に投入予定の新型超軽量太陽電池パネル(*3)の製品開発と生産準備を進めるとともに、生産工場の集約と販売管理費のさらなる削減によりコスト競争力を改善することで、早期黒字化の達成に向け邁進してまいります。
電力事業におきましては、少子高齢化や省エネルギー化の推進などで国内電力需要は漸減傾向にありますが、電力市場の自由化により、当社のような競争力のある自社発電源を有する事業者にとっては、今後も十分に成長の余地があると考えております。そのため、電源の多様化と拡充及び国内電力小売り事業の顧客基盤の拡大により、安定収益の創出を図ってまいります。
また、これまでBOT事業や電力事業で培ってきた知見を活かし、今後も引き続き堅調な伸びが期待される海外電力需要を取り込み、新たな収益基盤構築のエンジンとするべく、海外IPP事業(*4)への参画を進め、アジア太平洋・中東を中心とした地域への事業進出を図ってまいります。
以上のように、各事業分野で諸課題に全力で取り組むとともに、さらなる推進力として、出光興産株式会社との「ブライターエナジーアライアンス」の強化、サウジ・アラムコ社との協働も推進することで、「屈指の競争力を有する業界のリーディングカンパニー」及び「日本発の新しいエネルギー企業」として最大限の飛躍を遂げるべく邁進してまいります。
*1 人工光合成技術
:太陽光と水と二酸化炭素から有用な物質(メタンやエチレンといった炭化水素やアルコールなど)を合成する技術です。
*2 平成29年6月に「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」が成立したことを受け、「対処すべき課題」の文中においては、西暦表示としております。
*3 新型超軽量太陽電池パネル
:従来型のパネルに比べ、極めて「軽量」かつ「薄型」で「割れない」という特長を有しており、かかる特長を活かして、従来型のパネルでは対応できなかった新たな用途(ビル壁面設置、車載など)を開拓できる可能性を秘めております。
*4 IPP事業
:Independent Power Producer(独立系発電事業者)の略称で、自社の発電施設で発電した電力を販売する事業者を指します。
(2) 中期事業戦略について
当社では、2013年度(*1)に発表した「中期経営アクションプラン(2013年度~2017年度)」で掲げたアクションを2016年度中に概ね完了したことから、「中期事業戦略(2017年度~2021年度)(以下「本中期事業戦略」といいます。)」を新たに策定いたしました。
本中期事業戦略では、出光興産株式会社との経営統合を見据えつつ、個社としての事業戦略を策定することにより当社の競争力をさらに強化し、新たな成長へとつなげていくことを目的としており、①「国内基盤事業競争力強化」、②「新たなビジネスモデルの開発・推進」、③「アジア太平洋・中東を中心とした事業地域の拡大」の3つを基本方針に掲げております。
かかる基本方針に基づき、石油事業におきましては、次世代サービスステーションの開発や製品・サービスのさらなる付加価値向上による競争力の強化、持続可能な社会の実現に向けた研究開発とその事業化、戦略パートナーとの協業による海外市場への参入により、収益力のさらなる強化を目指します。エネルギーソリューション事業におきましては、太陽電池事業で、コスト競争力のさらなる改善及び住宅向け販売への注力による早期黒字化の実現、次世代戦略商品の投入による新たな市場の開拓に取り組むとともに、電力事業で、電源の多様化と拡充、国内電力小売り事業の顧客基盤のさらなる拡大などに取り組んでまいります。
また、後述の「追加情報」に記載の通り、出光興産株式会社との協働事業である「ブライターエナジーアライアンス」を推進し、原油の調達・輸送、精製、需給、物流、出荷基地の相互利用など、幅広い分野でシナジー効果の最大化を追求してまいります。
これらの取組みを通じて、確固たる競争力と強靭な収益体質を確保し、当社グループの経営理念である「私たちのエネルギーで未来を元気にします」を実現するべく、スピード感をもって本中期事業戦略を着実に遂行してまいります。
なお、当社は、現在 、出光興産株式会社との間で経営統合の実現に向けた協議を継続して進めております。今後、経営統合が実現した後における統合新会社の中期的な経営戦略につきましては、別途改めて策定し、株主の皆様にお知らせいたします。
*1 平成29年6月に「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」が成立したことを受け、「中期事業戦略について」の文中においては、西暦表示としております。

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