有価証券報告書-第19期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/25 11:01
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(業績等の概要)
期初1バレルあたり21ドル台で始まったドバイ原油価格は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う経済活動の停滞等により、4月下旬には13ドル台まで下落しました。その後はOPECプラスによる協調減産合意や経済活動再開の動きなどに伴う石油需給の引き締まりへの期待等により上昇しましたが、新型コロナウイルス感染症の再拡大による世界経済への停滞懸念等が上値を抑える展開となり10月までは概ね40ドル台前半で推移しました。その後、11月に入ると新型コロナワクチンの開発進展等により上昇基調となり、12月には51ドル台まで上昇しました。1月以降もOPECプラスによる協調減産の継続に加え、サウジアラビアによる自主的追加減産の実施等から上昇基調が継続し、3月末には63ドル台となりました。この結果、期中平均では前期を15ドル下回る約45ドルとなりました。
一方、期初1ドル107円台半ばで始まった外国為替相場は、一時的に109円台まで円安が進んだものの、その後は米中関係悪化懸念、米国での新型コロナウイルス感染症の拡大を背景とした大規模な財政出動と超緩和的な金融政策等を受けて円高が進み、1月には102円台後半となりました。その後、米国経済の早期正常化期待を背景とした米国金利の上昇等を受けて円安が進行し、3月末は110円台後半で終了しました。この結果、期中平均は前期より約3円の円高となる約106円となりました。
石油製品の国内需要につきましては、ガソリンは外出自粛による乗用車走行距離の減少等により前期比92.1%、ジェット燃料は旅客輸送需要の減少等により前期比53.1%、軽油は貨物輸送量の減少等により前期比94.7%となり、いずれも前期を下回りました。一方で灯油は、記録的な暖冬であった昨年度に比べ、強い寒波による堅実な需要があったことから前期比106.4%となりました。この結果、燃料油総量としては、前期比93.8%の需要となりました。
このような事業環境のもと、当期の連結業績につきましては、売上高は、前期の小規模定期修理の影響が解消したものの、新型コロナウイルス感染症の拡大による需要減退に加え、原油価格が低位で推移したことを受けて販売価格が下落したことにより、前期を1,177億円下回る3,446億円となりました。
損益につきましては、在庫影響(総平均法及び簿価切下げによるたな卸資産の評価が売上原価に与える影響)が87億円の原価押し下げ要因(前期は203億円の原価押し上げ要因)となったことに加え、国内石油製品市況の回復等により、営業損益は前期と比較して357億円増益となる70億円の利益となりました。経常損益は、前期と比較して370億円増益となる82億円の利益となりました。
親会社株主に帰属する当期純損益は、前期と比較して355億円増益となる65億円の利益となりました。
なお、当期の在庫影響を除いた実質ベースの損益については、営業損失相当額は16億円(前期比67億円改善)、経常損失相当額は4億円(前期比80億円改善)となりました。
なお、当社グループは、石油精製/販売事業のみの単一セグメント・単一事業部門であるため、セグメント別の記載を省略しています。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当社グループは石油精製/販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における生産実績は次のとおりです。
セグメントの名称生産数量(千KL)前期比(%)
石油精製/販売事業6,982△4.9
合計6,982△4.9

(2) 受注状況
当連結会計年度は、受注生産を行っていません。
(3) 販売実績
当社グループは石油精製/販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は次のとおりです。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
石油精製/販売事業344,612△25.5
合計344,612△25.5

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
2 上記の金額には、揮発油税及び地方道路税を含めています。
3 最近連結会計年度の主要相手先別販売実績は、次のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
出光興産㈱321,66269.6230,19066.8
ENEOS㈱44,9639.745,40313.2

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
2 JXTGエネルギー(株)は2020年6月25日よりENEOS(株)に社名変更しました。
(財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析)
当期の財政状態及びキャッシュ・フローの分析は下記のとおりですが、将来に関する事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、実際に生じる結果とは大きく変わる可能性があります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。
この連結財務諸表作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。
なお、決算日における資産及び負債の貸借対照表上の金額及び当連結会計年度における収益及び費用の損益計算書上の金額の算定には、将来に関する判断、また見積りを行う必要があり、過去の実績等を勘案し、合理的に判断していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
特に、たな卸資産の評価及び固定資産の減損については重要な会計上の見積りが必要となります。当該見積り及び仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績等に生じる影響などは、「第5 経理の状況」(重要な会計上の見積り)に注記しております。
(2)財政状態の分析
(流動資産)
流動資産は、前連結会計年度末と比べ81億円増加の1,335億円となりました。主な要因は、たな卸資産の増加123億円、受取手形及び売掛金の減少111億円、現金及び預金の増加23億円、未収入金の増加23億円であります。
(固定資産)
固定資産は、前連結会計年度末と比べ6億円減少の1,195億円となりました。主な要因は、機械装置及び運搬具の減少35億円、投資有価証券の増加21億円、建設仮勘定の増加20億円、建物及び構築物の減少5億円であります。
(流動負債)
流動負債は、前連結会計年度末と比べ54億円増加の1,572億円となりました。主な要因は、短期借入金の減少99億円、買掛金の増加82億円、未払法人税等の増加15億円、未払金の増加6億円であります。
(固定負債)
固定負債は、前連結会計年度末と比べ48億円減少の475億円となりました。主な要因は、長期借入金の減少72億円、修繕引当金の増加31億円であります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末と比べ68億円増加の481億円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加114億円、資本剰余金の減少49億円であります。
2017年3月期2021年3月期備考
自己資本比率
(自己資本/総資産)
21.8%19.0%2.8ポイント悪化
ネット・デット・エクイティ・レシオ
((有利子負債-現預金)/純資産)
1.81倍1.98倍0.17ポイント悪化
純資産628億円481億円147億円減少
長期借入金残高656億円364億円292億円減少

当期の業績が親会社株主に帰属する当期純利益の計上となったことから前期末に比して一定の回復はあったものの、2020年3月期において多額の親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことを主因として、前回(第二次)中期事業計画の基準となる2017年3月末に比して、純資産が減少し、関連する自己資本比率、ネット・デット・エクイティ・レシオ等の財務指標が悪化しました。前述のとおり、第三次中期事業計画においてはネット・デット・エクイティ・レシオを1.5倍以下とする目標を掲げ内部留保の充実に留意してまいります。一方で長期借入金残高の指標については、子会社が保有していた外貨建債権の回収と返済への充当とを主因として減少しました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
区 分前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー4,917百万円22,762百万円
投資活動によるキャッシュ・フロー241百万円△4,056百万円
財務活動によるキャッシュ・フロー△4,011百万円△16,712百万円
現金及び現金同等物に係る換算差額△57百万円△131百万円
現金及び現金同等物の増加額または減少額(△)1,090百万円1,861百万円
現金及び現金同等物の期首残高9,383百万円10,474百万円
現金及び現金同等物の期末残高10,474百万円12,336百万円

当期末における現金及び現金同等物は、前期末に比して18億円増加し、123億円となりました。
営業活動の結果、前期においては、たな卸資産の減少222億円、売上債権の減少165億円等による収入が、税金等調整前当期純損失283億円等による支出を上回ったことにより、キャッシュ・フローは49億円の収入となりました。一方、当期においても、売上債権の減少111億円等、仕入債務の増加82億円等による収入が、たな卸資産の増加123億円等による支出を上回ったことにより、キャッシュ・フローは227億円の収入となりました。
投資活動の結果、前期においては、投資有価証券の売却による収入54億円等により、キャッシュ・フローは2億円の収入となりました。一方、当期においては、主に製油所施設等に係る有形固定資産の取得35億円等により、キャッシュ・フローは40億円の支出となりました。なお、これらの投資資金は借入金及び自己資本等により賄いました。
財務活動の結果、前期においては、返済が進んだことによる長期借入金の純減少57億円等による支出が、短期借入金の純増加36億円等の収入を上回ったことにより、キャッシュ・フローは40億円の支出となりました。一方、当期においても、返済が進んだことによる長期借入金の純減少66億円及び短期借入金の純減少97億円等による支出により、キャッシュ・フローは167億円の支出となりました。
なお、当社の2017年度から2020年度の4年間の資金計画に対する進捗状況は、(5)目標とする経営指標等の進捗状況において記載のとおりです。
資本の財源及び資金の流動性に関連して、当社グループの資金需要の主なものは、当社における重要な経営課題のひとつである袖ケ浦製油所の稼働信頼性の維持・強化を目的とした同製油所における機器等の更新工事や安全対策に係る設備投資等であります。また、これらに充当する資金については、収益状況等に留意しつつ、金融機関からの借入金及び自己資金等で賄っていく予定としています。
(4)財務指標
キャッシュ・フロー関連指標の推移は次の通りです。
2019年3月期2020年3月期2021年3月期
自己資本比率
(自己資本/総資産)
23.8%16.8%19.0%
時価ベースの自己資本比率
(株式時価総額/総資産)
6.5%5.9%7.0%
キャッシュ・フロー対有利子負債比率
(有利子負債/営業キャッシュ・フロー)
-25.8年4.9年
インタレスト・カバレッジ・レシオ
(営業キャッシュ・フロー/利息支払額)
-1.9倍16.5倍

(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注3)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象と
しています。

(5)目標とする経営指標等の進捗状況
第二次中期事業計画(2017年5月策定)において目標として掲げた2017年度から2020年度の4年間の資金計画に対する進捗状況は以下の通りです。
項 目2017~2020年度累計2017~2020年度実績実績進捗率(%)
キャッシュ・イン475億円305億円64%
税引後純利益205億円△117億円-
減価償却費270億円254億円94%
長期債権回収(注)-168億円-
キャッシュ・アウト(設備投資)230億円223億円97%
フリー・キャッシュ・フロー245億円88億円36%

(注)子会社が保有していた外貨建て長期債権の回収金
利益性および長期性資金の資金計画として、4年間の税引後利益の累計額205億円、減価償却費の累計額270億円、両者を合計したキャッシュ・イン累計額として475億円を計画しておりました。これに対し、前半2年間、すなわち2017年度および2018年度が経過した時点でのキャッシュ・インは2年間合計で、343億円となっており、順調に推移しておりました。
しかしながら、2019年度は小規模定期修理を実施したことや、原油価格急落による在庫評価損の影響等で通期税引後損益は290億円の赤字を計上するに至ったこと、2020年度においても前期在庫評価損の戻し等により通期税引後利益は65億円となりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う需要減少で製油所稼働が抑制されたこと等により、4年間累計のキャッシュ・インは305億円、フリー・キャッシュ・フローは88億円となりました。
なお、2021年5月に策定した、第三次中期事業計画(対象年度:2021~2024年度)においては、資金計画としてキャッシュ・イン480億円、キャッシュ・アウト230億円、フリー・キャッシュ・フロー250億円を計画しております。

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