有価証券報告書-第23期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/25 15:33
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
(事業環境)
当事業年度におけるドバイ原油価格は、イスラエルとイランの緊張の高まりにより4月に上昇しましたが、両国の報復攻撃が軽微に留まったことやОPECプラスが減産幅を縮小するとの報道、長期化する中国経済の低迷を受け、原油価格は軟調に推移しました。1月に入ると、米国の対ロシア制裁強化により急騰しましたが、OPECプラスが自主減産の段階的な縮小を決定したことや米国の関税政策の影響により、3月中旬にかけて下落し、期中平均は前期を約4ドル下回る約79ドルとなりました。
外国為替相場は、米国における根強いインフレ圧力に伴う利下げ観測後退により、期初から円安基調が続きました。7月から9月にかけては日米金利差が縮小し、一時的に円高に振り戻しましたが、10月以降は堅調な米国経済指標を背景に再び円安が進行しました。その後、米国大統領選挙でのトランプ氏勝利を受け、同氏の政策に起因する米国景気の後退懸念が高まると円高基調に転じました。その結果、期中平均は前期より約8円の円安となる約153円となりました。
国内石油製品需要は前期比95.4%となり、ハイブリッド車の普及など構造的要因を背景に引き続き漸減傾向となっています。
(連結業績)
このような事業環境のもと、当期の連結業績につきましては、売上高は当期が非定期修理年度であったことによる販売数量の増加等により、前年同期比1,164億円増収の8,401億円となりました。
損益につきましては、在庫影響(総平均法及び簿価切下げによる棚卸資産の評価が売上原価に与える影響)による原価の押し上げ要因が87億円と前期の押し下げ要因より反転したこと(前期は96億円の原価押し下げ要因)等により、営業損益は前期と比較して217億円減益となる55億円の損失となりました。経常損益は、持分法による投資利益20億円を計上したこと等から、前期と比較して226億円減益となる38億円の損失となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、子会社株式売却損11億円を計上したこと等により、前期と比較して212億円減益となる57億円の損失となりました。
なお、当期の在庫影響を除いた実質ベースの損益については、営業利益相当額は31億円(前期比33億円減益)、経常利益相当額は48億円(前期比42億円減益)となりました。
なお、当社グループは、石油精製/販売事業のみの単一セグメント・単一事業部門であるため、セグメント別の記載を省略しています。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当社グループは石油精製/販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における生産実績は次のとおりです。
セグメントの名称生産数量(千kL)前期比(%)
石油精製/販売事業8,241112.5

(2) 受注状況
当連結会計年度は、受注生産を行っていません。
(3) 販売実績
当社グループは石油精製/販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は次のとおりです。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
石油精製/販売事業840,196116.1

(注) 1 上記の金額には、揮発油税及び地方道路税を含めています。
2 最近連結会計年度の主要相手先別販売実績は、次のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
出光興産㈱471,60165.2557,38566.3
ENEOS㈱73,27210.181,7029.7

(財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析)
当期の財政状態及びキャッシュ・フローの分析は下記のとおりですが、将来に関する事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、実際に生じる結果とは大きく変わる可能性があります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。
この連結財務諸表作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。
なお、決算日における資産及び負債の連結貸借対照表上の金額及び当連結会計年度における収益及び費用の連結損益計算書上の金額の算定には、将来に関する判断、また見積りを行う必要があり、過去の実績等を勘案し、合理的に判断していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
特に、棚卸資産の評価及び固定資産の減損については重要な会計上の見積りが必要となります。当該見積り及び仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績等に生じる影響などは、「第5 経理の状況」(重要な会計上の見積り)に注記しています。
(2) 財政状態の分析
(流動資産)
流動資産は、前連結会計年度末と比べ189億円減少の2,427億円となりました。主な要因は、棚卸資産の減少105億円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少58億円、未収入金の減少44億円です。
(固定資産)
固定資産は、前連結会計年度末と比べ19億円増加の1,301億円となりました。主な要因は、投資有価証券の増加43億円、建設仮勘定の増加9億円、機械装置及び運搬具の減少36億円です。
(流動負債)
流動負債は、前連結会計年度末と比べ212億円減少の2,419億円となりました。主な要因は、短期借入金の減少244億円です。
(固定負債)
固定負債は、前連結会計年度末と比べ46億円増加の450億円となりました。主な要因は、修繕引当金の増加56億円です。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末と比べ4億円減少の859億円となりました。主な要因は、利益剰余金の減少70億円、為替換算調整勘定の増加38億円、繰延ヘッジ損益の増加26億円です。
2024年3月期2025年3月期備考
自己資本比率
(自己資本/総資産)
22.1%23.0%0.9ポイント改善
ネット・デット・エクイティ・レシオ
((有利子負債-現預金)/純資産)
1.71倍1.42倍0.29ポイント改善
純資産863億円859億円4億円減少
長期借入金残高290億円281億円9億円減少

当期は在庫影響が原価押し上げ要因となったことなどから損失を計上し、純資産は減少しました。また、前期末と比した原油価格の下落に伴う売掛金及び棚卸資産の減少等により、総資産も減少しました。一方で、長期借入金の返済も進み、また原油価格の下落等により短期借入金も減少した結果、関連する自己資本比率、ネット・デット・エクイティ・レシオ等の財務指標は改善しました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
区 分前連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー7,442百万円31,443百万円
投資活動によるキャッシュ・フロー△5,119百万円△4,864百万円
財務活動によるキャッシュ・フロー△1,229百万円△27,823百万円
現金及び現金同等物に係る換算差額145百万円264百万円
現金及び現金同等物の増加額又は減少額(△)1,238百万円△980百万円
現金及び現金同等物の期首残高8,329百万円9,568百万円
現金及び現金同等物の期末残高9,568百万円8,588百万円

当期末における現金及び現金同等物は、前期末に比して9億円減少し、85億円となりました。
営業活動の結果、前期においては、仕入債務の増加236億円等による収入及び税金等調整前当期純利益185億円が、棚卸資産の増加349億円等による支出を上回ったことにより、キャッシュ・フローは74億円の収入となりました。一方、当期においても、棚卸資産の減少105億円、未払消費税等の増加86億円等による収入が、法人税等の支払額36億円等による支出及び税金等調整前当期純損失57億円を上回ったことにより、キャッシュ・フローは314億円の収入となりました。
投資活動の結果、前期においては、主に製油所施設等に係る有形固定資産の取得45億円等により、キャッシュ・フローは51億円の支出となりました。なお、これらの投資資金は借入金及び自己資金等により賄いました。一方、当期においても、主に製油所施設等に係る有形固定資産の取得40億円等により、キャッシュ・フローは48億円の支出となりました。なお、これらの投資資金は借入金及び自己資金等により賄いました。
財務活動の結果、前期においては、長期借入金の純減少16億円等による支出により、キャッシュ・フローは12億円の支出となりました。一方、当期においても、短期借入金の純減少244億円等による支出により、キャッシュ・フローは278億円の支出となりました。
なお、当社の2021年度から2024年度の4年間の資金計画に対する進捗状況は、(5)目標とする経営指標等の進捗状況において記載のとおりです。
資本の財源及び資金の流動性に関連して、当社グループの資金需要の主なものは、当社における重要な経営課題のひとつである袖ケ浦製油所の稼働信頼性の維持・強化を目的とした同製油所における機器等の更新工事や安全対策に係る設備投資等です。また、これらに充当する資金については、収益状況等に留意しつつ、金融機関からの借入金及び自己資金等で賄っていく予定としています。
(4) 財務指標
キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりです。
2023年3月期2024年3月期2025年3月期
自己資本比率
(自己資本/総資産)
21.2%22.1%23.0%
時価ベースの自己資本比率
(株式時価総額/総資産)
6.1%9.4%6.3%
キャッシュ・フロー対有利子負債比率
(有利子負債/営業キャッシュ・フロー)
-21.7年4.3年
インタレスト・カバレッジ・レシオ
(営業キャッシュ・フロー/利息支払額)
-4.3倍14.3倍

(注) 1 いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
2 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
3 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としています。
(5) 目標とする経営指標等の進捗状況
第三次中期事業計画(2021年5月策定)において目標として掲げた2024年度の経営指標に対する実績は以下のとおりです。
①利益計画(連結:2024年度)
項 目2021年度実績2022年度実績2023年度実績2024年度実績2024年度計画
営業利益
(除在庫影響)
162億円※
(▲25億円)
50億円
(43億円)
161億円
(65億円)
▲55億円
(31億円)
100億円
(100億円)
経常利益
(除在庫影響)
160億円
(▲27億円)
47億円
(40億円)
187億円
(90億円)
▲38億円
(48億円)
85億円
(85億円)
当期純利益152億円35億円155億円▲57億円75億円

※2022年度より、「営業外収益」の「補助金収入」に含めていた燃料油価格激変緩和対策補助金を「売上高」に含める表示方法へ変更し、2021年度実績について、表示方法の変更の内容を反映させた組み換え後の数値を記載しています。
②財務目標(連結:2024年度)
項 目2021年度実績2022年度実績2023年度実績2024年度実績2024年度計画
ROE27%5%20%▲7%10%以上
ネットD/Eレシオ※1.7倍1.6倍1.2倍0.8倍1.5倍以下

※原油価格の変動に伴う短期運転資金の増減影響修正後
③資金計画(連結:2021年度から2024年度累計)
項 目2021~2024年度累計実績2021~2024年度累計計画実績進捗率
(%)
キャッシュ・イン583億円480億円121%
税引後純利益285億円172億円166%
減価償却費297億円308億円97%
キャッシュ・アウト(設備投資)244億円230億円106%
フリー・キャッシュ・フロー338億円250億円135%

利益目標及び財務目標(連結)として、2024年度の営業利益100億円、経常利益85億円、当期純利益75億円、ROE10%以上、ネットD/Eレシオ1.5倍以下を掲げていました。
これに対し2024年度の実績は、在庫影響による原価の押し上げ効果やインフレ等による各種コストの増加、過年度と比して海外製品市況が低位に推移したこと等により、連結純利益は計画を下回る▲57億円(前年度比212億円減益)となりました。また、在庫影響を除いた実質ベースの損益についても、営業利益相当額は31億円(前年度比33億円減益)、経常利益相当額は48億円(前年度比42億円減益)となりました。これに伴い、ROEも▲7%と計画を下回る結果となりました。一方、ネットD/Eレシオについては、有利子負債の削減と4年間の連結純資産の増加の両面が寄与し、0.8倍と計画を大きく上回って達成しました。

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