有価証券報告書-第67期(2024/03/01-2025/02/28)
2.財務的な影響
移行リスクシナリオの中で、財務的な影響が特に大きいと予想されるのは、サプライチェーンの上流では、カーボンプライシング(炭素税導入)等に連動したベースオイル調達コストの上昇です。一定の前提の下で、当社のベースオイルの仕入価格は、2030年には直近5年間平均に対して50%上昇する可能性があります。現状では原材料価格の上昇は大半の製品に価格転嫁ができておりますが、価格転嫁が可能な製品でも、中期的には代替製品の出現が大きな脅威になる可能性があると予想されます。また、IEA「NZE2050シナリオ」が想定する2030年の炭素価格140ドル/t-CO2を前提とした場合、2024年度平均のドル円為替レート(1ドル152円)で換算した円ベースの炭素価格は21,280円/t-CO2となる見込みです。2030年の当社国内グループのCO2排出量が2024年度現在から不変の場合、同年の炭素税負担額は151百万円(2024年度売上高比0.6%)、当社国内グループの削減計画が予定通り実施された場合の負担額は127百万円(2024年度売上高比0.5%)となる見込みです。
物理的リスクシナリオの中で、財務的な影響が大きいと予想されるのは、大型台風による高潮(急性リスク)や気温上昇による海面上昇(慢性リスク)による主力工場の操業や物流ネットワークの寸断等の影響です。物理的リスクが顕現した際の被害想定として、当社は、①各拠点自治体が公表している高潮ハザードマップの最大被害想定(千葉工場、赤穂工場、エチレンケミカル(株)で3m程度の浸水による被害が発生)、②浸水深1m程度の高潮が全国的に発生(千葉工場、赤穂工場、エチレンケミカル(株)で1m程度の浸水による被害が発生)、③浸水深1m程度の高潮が千葉県あるいは兵庫県を中心に発生(千葉工場と同工場に隣接するエチレンケミカル(株)、あるいは赤穂工場で1m程度の浸水による被害が発生)、の3つのケースを想定し、その資産や操業に及ぼす被害額を試算しました。さらに、平均気温の上昇による高潮の発生可能性の増大を踏まえて、物理的リスクの定量的な把握を行いました。

3.リスクと機会への対応策
相対的に重要度が高いと考えられるリスクと機会について、当社グループは、以下の通りその対応策を改めて検討いたしました。
移行リスクシナリオへの対応策
①温室効果ガス削減計画の策定
当社は今後、主要拠点での再生可能エネルギーの導入、製造現場におけるエネルギー利用の高効率化、製造設備や空調設備の更新などの投資を通じ、温室効果ガス排出量の削減に注力してまいります。 これらの実施に必要な投資額に対する償却累計は約93百万円を想定しています。 これら施策が予定通り実施された場合、その他の条件を一定として、2030年度の当社グループのCO2排出量は、目標値である5,960トンを下回る見込みです。
②MORESCO Green SX製品の選定
当報告書「MORESCO Green SX」をご参照ください。
③非石化由来原料によるポリマーの開発・生産
より中長期の気候変動課題への対応として、当社は次世代事業の創出計画「MOLGADCプロジェクト」の一環として、非石化材料によるポリマーの開発・生産を進めています。
物理的リスクシナリオへの対応策
自然災害への対応策としては、当社は、すでに赤穂工場において、南海トラフ地震が発生した場合に最大3mの津波が発生する可能性を想定し、BCPを作成しています。高潮や海面上昇についても、同規模の被害と対応策が必要になると考えています。千葉工場でも同程度の被害があると予測されます。当社は、今回の気候変動に関わる物理的リスクの試算を踏まえて、主要拠点の自然災害に対するBCPを改めて見直し、必要な対策を検討する方針です。
④指標と目標
環境負荷に関する重要なリスクである温室効果ガス(GHG)排出量については、GHGプロトコルの基準に基づき、①自社の製造プロセス・事業活動における重油・ガス等燃料使用による直接排出(Scope1)、②他社からの電力・熱の購入等による間接的な排出(Scope2)、③Scope1、Scope2以外の間接排出(当社グループの活動に関連するサプライチェーンの排出、Scope3)、につき計測を進めております。Scope1、2については2030年度までに2013年度対比で排出量を46%削減、2050年度までにカーボンニュートラルを目指しています。


移行リスクシナリオの中で、財務的な影響が特に大きいと予想されるのは、サプライチェーンの上流では、カーボンプライシング(炭素税導入)等に連動したベースオイル調達コストの上昇です。一定の前提の下で、当社のベースオイルの仕入価格は、2030年には直近5年間平均に対して50%上昇する可能性があります。現状では原材料価格の上昇は大半の製品に価格転嫁ができておりますが、価格転嫁が可能な製品でも、中期的には代替製品の出現が大きな脅威になる可能性があると予想されます。また、IEA「NZE2050シナリオ」が想定する2030年の炭素価格140ドル/t-CO2を前提とした場合、2024年度平均のドル円為替レート(1ドル152円)で換算した円ベースの炭素価格は21,280円/t-CO2となる見込みです。2030年の当社国内グループのCO2排出量が2024年度現在から不変の場合、同年の炭素税負担額は151百万円(2024年度売上高比0.6%)、当社国内グループの削減計画が予定通り実施された場合の負担額は127百万円(2024年度売上高比0.5%)となる見込みです。
物理的リスクシナリオの中で、財務的な影響が大きいと予想されるのは、大型台風による高潮(急性リスク)や気温上昇による海面上昇(慢性リスク)による主力工場の操業や物流ネットワークの寸断等の影響です。物理的リスクが顕現した際の被害想定として、当社は、①各拠点自治体が公表している高潮ハザードマップの最大被害想定(千葉工場、赤穂工場、エチレンケミカル(株)で3m程度の浸水による被害が発生)、②浸水深1m程度の高潮が全国的に発生(千葉工場、赤穂工場、エチレンケミカル(株)で1m程度の浸水による被害が発生)、③浸水深1m程度の高潮が千葉県あるいは兵庫県を中心に発生(千葉工場と同工場に隣接するエチレンケミカル(株)、あるいは赤穂工場で1m程度の浸水による被害が発生)、の3つのケースを想定し、その資産や操業に及ぼす被害額を試算しました。さらに、平均気温の上昇による高潮の発生可能性の増大を踏まえて、物理的リスクの定量的な把握を行いました。

3.リスクと機会への対応策
相対的に重要度が高いと考えられるリスクと機会について、当社グループは、以下の通りその対応策を改めて検討いたしました。
移行リスクシナリオへの対応策
①温室効果ガス削減計画の策定
当社は今後、主要拠点での再生可能エネルギーの導入、製造現場におけるエネルギー利用の高効率化、製造設備や空調設備の更新などの投資を通じ、温室効果ガス排出量の削減に注力してまいります。 これらの実施に必要な投資額に対する償却累計は約93百万円を想定しています。 これら施策が予定通り実施された場合、その他の条件を一定として、2030年度の当社グループのCO2排出量は、目標値である5,960トンを下回る見込みです。
②MORESCO Green SX製品の選定
当報告書「MORESCO Green SX」をご参照ください。
③非石化由来原料によるポリマーの開発・生産
より中長期の気候変動課題への対応として、当社は次世代事業の創出計画「MOLGADCプロジェクト」の一環として、非石化材料によるポリマーの開発・生産を進めています。
物理的リスクシナリオへの対応策
自然災害への対応策としては、当社は、すでに赤穂工場において、南海トラフ地震が発生した場合に最大3mの津波が発生する可能性を想定し、BCPを作成しています。高潮や海面上昇についても、同規模の被害と対応策が必要になると考えています。千葉工場でも同程度の被害があると予測されます。当社は、今回の気候変動に関わる物理的リスクの試算を踏まえて、主要拠点の自然災害に対するBCPを改めて見直し、必要な対策を検討する方針です。
④指標と目標
環境負荷に関する重要なリスクである温室効果ガス(GHG)排出量については、GHGプロトコルの基準に基づき、①自社の製造プロセス・事業活動における重油・ガス等燃料使用による直接排出(Scope1)、②他社からの電力・熱の購入等による間接的な排出(Scope2)、③Scope1、Scope2以外の間接排出(当社グループの活動に関連するサプライチェーンの排出、Scope3)、につき計測を進めております。Scope1、2については2030年度までに2013年度対比で排出量を46%削減、2050年度までにカーボンニュートラルを目指しています。


| 対象 | バウンダリー | 目標年度 | 水準 | |
| 目標1 | Scope1+2排出量 | MORESCO国内グループ 会社 連結 | 2030年度 | 46%削減 (2013年度対比) |
| 目標2 | Scope1+2排出量 | MORESCO国内グループ 会社 連結 | 2050年度 | カーボンニュートラル |