有価証券報告書-第101期(2023/04/01-2024/03/31)
3.重要性がある会計方針
(1)連結の基礎
①子会社
子会社とは、当社グループが支配している企業をいいます。当社グループがある企業への関与により生じる
変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有し、かつ、当該企業に対するパワーにより当該リターン
に影響を及ぼす能力を有している場合に、当社グループは当該企業を支配していると判断しています。
子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結の対象に含めています。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の
財務諸表に調整を加えています。当社グループ間の債権債務残高および内部取引高、並びに当社グループ間の取引
から発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しています。
子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合でも、親会社の所有者に帰属する持分と非支配
持分に配分しています。
子会社の支配を喪失する場合、処分損益は受取対価の公正価値および残存持分の公正価値の合計と子会社の
資産(のれんを含む)、負債および非支配持分の支配喪失時の帳簿価額との差額として算定し、純損益で認識
しています。
②関連会社
関連会社とは、当社グループが当該企業に対し、財務および経営方針に重要な影響力を有しているものの、支配または共同支配をしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の 20%以上 50%以下を
保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。
関連会社への投資は、取得時には取得原価で認識され、以後は持分法によって会計処理しています。
関連会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該
関連会社の財務諸表に調整を加えています。
(2)企業結合
企業結合は取得法を用いて会計処理しています。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、取得
企業に発生した被取得企業の旧所有者に対する負債および当社が発行する資本持分の取得日の公正価値の合計として
測定しています。取得対価が識別可能な資産および負債の公正価値を超過する場合は、連結財政状態計算書において
のれんとして計上しています。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において純損益として計上しています。
仲介手数料、弁護士費用、デュー・デリジェンス費用等の、企業結合に関連して発生する取引コストは、発生時に
費用処理しています。
非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しているため、当該取引からのれんは認識して
いません。
当社グループは非支配持分を、公正価値または被取得企業の識別可能な純資産に対する非支配持分の比例割合で
測定するかについて、個々の取引ごとに選択しています。
(3)外貨換算
①外貨建取引
当社グループの各企業は、その企業が営業活動を行う主たる経済環境の通貨として、それぞれ独自の機能通貨を
定めており、各企業はその機能通貨により測定しています。
各企業が個別財務諸表を作成する際、その企業の機能通貨以外の通貨での取引の換算については、取引日の
為替レートを使用しています。
期末日における外貨建貨幣性資産および負債は、期末日の為替レートで機能通貨に換算しており、また、公正価値
で測定される外貨建非貨幣性資産は、当該公正価値の算定日における為替レートで機能通貨に換算しています。
換算または決済により生じる換算差額は、純損益として認識しています。
②在外営業活動体の財務諸表
在外営業活動体の資産および負債については期末日の為替レート、収益および費用については、為替レート
が著しく変動している場合を除き、平均為替レートを用いて日本円に換算しています。
在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しています。
在外営業活動体の換算差額は、在外営業活動体が処分された期間に純損益として認識されます。
(4)金融商品
金融商品とは、一方の企業にとっての金融資産と、他の企業にとっての金融負債または資本性金融商品の
双方を生じさせる契約をいいます。当社グループは、契約の当事者となった時点で、金融商品を金融資産または
金融負債として認識しています。金融資産の売買は、取引日において認識または認識の中止を行っています。
①デリバティブ以外の金融資産
当社グループは、当初認識時に、デリバティブ以外の金融資産を償却原価で測定する金融資産、その他の
包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に
分類しています。これらの金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産を除き、公正価値に
当該金融資産に直接帰属する取引コストを加算した額で測定しています。なお、公正価値測定の詳細については、注記「30.金融商品(8)金融商品の公正価値」を参照ください。
(償却原価で測定する金融資産)
当社グループは、契約上のキャッシュ・フローを回収することを事業上の目的として保有する金融資産で、かつ金融資産の契約条件により特定の日に元本および元本残高に対する利息の支払いのみによる
キャッシュ・フローを生じさせる金融資産を、償却原価で測定する金融資産に分類しています。償却原価で
測定する金融資産は、当初認識後は、実効金利法による償却原価により測定しています。
(その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産)
投資先との取引関係の維持または強化を主な目的として保有する株式などの金融資産について、当初認識時に、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産は、当初認識後の公正価値の変動をその他の
包括利益として認識しています。
ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産から生じる配当金については、純損益として
認識しています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産の認識を中止した場合、連結財政状態計算書上の
その他の資本の構成要素に認識されていたその他の包括利益の累積額を直接利益剰余金に振替えています。
(純損益を通じて公正価値で測定する金融資産)
公正価値で測定する金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しなかった
金融資産を、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で測定し、当初認識後の公正価値の
変動を純損益として認識しています。
②デリバティブ以外の金融負債
当社グループは、デリバティブ以外の金融負債を、当初認識時に公正価値で測定し、当初認識後は、実効金利法
による償却原価により測定しています。これらの金融負債は、公正価値に当該金融負債に直接帰属する取引費用を
減額した額で測定しています。
当社グループは、契約上の義務が免責、取消しまたは失効した時点で金融負債の認識を中止しています。
③デリバティブ
当社グループは、為替および金利の変動リスクをヘッジするために、先物為替予約および通貨スワップを利用
しています。当社グループは、これらのすべてのデリバティブについて、デリバティブの契約の当事者となった
時点で資産または負債として当初認識し、公正価値により測定しています。これらのデリバティブの公正価値の
変動はすべて即時に純損益として認識しています。
④金融資産および金融負債の相殺
当社グループは、金融資産および金融負債について、資産および負債として認識された金額を相殺するため
法的に強制力のある権利を有し、かつ、純額で決済するか、または資産の実現と債務の決済を同時に実行する
意思を有している場合にのみ相殺し、連結財政状態計算書において純額で表示しています。
(5)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金および容易に一定の金額に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成
されています。
(6)棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額で測定しています。正味実現可能価額は、通常の
事業過程における見積売価から、完成までに要する見積原価および見積販売費用を控除した額です。
取得原価は、主として総平均法に基づいて算定されており、購入原価、加工費および現在の場所および状態に至る
までに要したすべての費用を含んでいます。
(7)有形固定資産
当社グループは、有形固定資産の測定に原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額および減損損失
累計額を控除した額で測定しています。
取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体・除去および土地の原状回復費用、および資産計上すべき
借入コストが含まれています。
土地および建設仮勘定以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、定額法で計上されて
います。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりです。
・建物及び構築物 8-50年
・機械装置及び運搬具 3-10年
・工具器具及び備品 2-15年
なお、見積耐用年数、残存価額および減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(8)無形資産
当社グループは、無形資産の測定に原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を
控除した額で表示しています。
①個別に取得した無形資産
耐用年数を確定できる個別に取得した無形資産は、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した
額で表示しています。耐用年数を確定できない個別に取得した無形資産は、償却を行わず減損テストの上、取得原価から減損損失累計額を控除した額で表示しています。
②自己創設無形資産
研究活動の支出は、発生した期間に連結損益計算書上の費用として認識しています。
開発過程(または内部プロジェクトの開発段階)で発生したコストは、以下のすべてを立証できる場合に限り、資産計上しています。
ⅰ)使用または売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性
ⅱ)無形資産を完成させ、さらにそれを使用または売却するという企業の意図
ⅲ)無形資産を使用または売却する能力
ⅳ)無形資産が可能性の高い将来の経済的便益を創出する方法
ⅴ)無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用または売却するために必要となる、適切な技術上、
財務上およびその他の資源の利用可能性
ⅵ)開発期間中の無形資産に起因する支出を信頼性をもって測定できる能力
自己創設無形資産の当初認識額は、無形資産が上記の認識条件のすべてを初めて満たした日から開発完了
までに発生した費用の合計です。自己創設無形資産が認識されない場合は、開発コストは発生した期間に
連結損益計算書上の費用として認識しています。
当初認識後、自己創設無形資産は、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した額で計上しています。
③企業結合で取得した無形資産
企業結合で取得した無形資産の取得原価は、取得日現在における公正価値で測定しています。
当初認識後、企業結合で取得した無形資産は、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した
額で計上しています。
④無形資産の償却
耐用年数を確定できる無形資産は、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却しています。主な見積耐用
年数は以下のとおりです。
・ソフトウエア 5年
・開発費 6年
⑤無形資産の認識の中止
無形資産は、処分時、もしくは継続的な使用または処分から将来の経済的便益が期待されなくなった時に認識を
中止しています。無形資産の認識の中止から生じる利得または損失は、当該資産の認識の中止時に純損益に含めて
います。
(9)政府補助金
政府補助金は、その補助金交付のための付帯条件を満たすこと、かつ補助金を受領することに合理的な保証が
得られた場合に公正価値で認識しています。
資産の取得に対する補助金は、資産の取得原価から補助金の額を控除して、資産の帳簿価額を算定しています。
収益に関する補助金は、純損益として認識しています。補助金が関連費用を補填するものである場合、関連費用
から控除し、それ以外の要件により受領したものは、その他の収益に計上しています。
(10)リース
①借手としてのリース
IFRS第16号「リース」におけるリースの定義に基づいて契約がリースまたはリースを含んでいるか否かを
判定しています。リース開始日において、原資産を使用する権利を表す使用権資産とリース料を支払う義務を
表すリース負債を認識しています。
リース開始日時点において、使用権資産はリース負債の当初測定の金額に取得時直接コスト等を調整し、リース契約に基づき要求される原状回復義務等のコストを加えた額で認識しており、リース負債はリース料
総額の割引現在価値で認識しています。通常、当社グループは割引率として追加借入利子率を用いています。
開始日後においては、使用権資産に原価モデルを適用し、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を
控除して測定しています。使用権資産の減価償却費は、当社グループがリース期間の終了時にリース資産の
所有権を取得することが合理的に確実である場合を除き、開始日から耐用年数またはリース期間の終了時の
いずれか早い時まで、定額法で計上しています。
リース料は、リース負債に係る金利を控除した金額をリース負債の減少として処理しています。金融費用は
連結損益計算書上、使用権資産に係る減価償却費と区分して表示しています。なお、リース期間が12ヶ月以内に
終了するリースおよび原資産が少額であるリースのリース料については、連結損益計算書において、リース期間にわたって定額法により費用として認識しています。
②貸手としてのリース
ファイナンス・リース取引によるリース債権は、対象リース取引の正味リース投資未回収額を債権として計上
しています。製造業者の貸手となる場合、ファイナンス・リースに係る売上損益は、製品の販売と同様の
会計方針に従って認識しています(製品の販売に係る会計方針は「(15)収益」を参照ください)。
(11)減損
①金融資産
当社グループは、償却原価で測定する金融資産について、予想信用損失に基づき、金融資産の減損を検討
しています。
期末日時点で、金融商品にかかる信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、報告日後
12ヶ月以内の生じ得る債務不履行事象から生じる予想信用損失(12ヶ月の予想信用損失)により損失評価引当金の
額を算定しています。一方、期末日時点で、金融商品にかかる信用リスクが当初認識以降に著しく増大している
場合には、当該金融商品の予想存続期間にわたるすべての生じ得る債務不履行事象から生じる
予想信用損失(全期間の予想信用損失)により損失評価引当金の額を算定しています。
ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権およびリース債権については、上記に関わらず、常に全期間の
予想信用損失により損失評価引当金の額を算定しています。
なお、信用リスクの著しい増加とは、当初認識時と比較して、期末日に債務不履行発生のリスクが著しく増大
していることをいいます。当社グループにおいて、利息もしくは元本の支払が遅延した場合には、債務者の
弁済能力が将来において変化する可能性を踏まえて、信用リスクの著しい増加の有無を判断しています。
また、期日経過が 90日を超える債権等について、債務不履行に該当すると判断しています。
詳細については、注記「30.金融商品(3)信用リスク管理」を参照ください。
②非金融資産
棚卸資産および繰延税金資産を除く当社の非金融資産の帳簿価額は、期末日ごとに減損の兆候の有無を判断
しています。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積もっています。のれんおよび
耐用年数を確定できない、または未だ使用可能ではない無形資産については、回収可能価額を毎年同じ時期に
見積もっています。
このような見積りは、経営者の最善の見積りにより行っていますが、将来の不確実な経済条件の変動の
結果によって実際の結果と異なる可能性があります。
資産または資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と売却費用控除後の公正価値のうちいずれか大きい方の
金額としています。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値および
当該資産に固有のリスクを反映した税引前割引率を用いて現在価値に割り引いています。減損テストにおいて
個別にテストされない資産は、継続的な使用により他の資産または資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の資金生成単位に統合しています。
のれんの減損テストを行う際には、のれんが配分される資金生成単位を、のれんが関連する最小の単位を反映して減損がテストされるように統合しています。企業結合により取得したのれんは、結合のシナジーが得られると
期待される資金生成単位に配分しています。
当社グループの全社資産は、独立したキャッシュ・インフローを生成しません。全社資産に減損の兆候が
ある場合、全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額を決定しています。
減損損失は、資産または資金生成単位の帳簿価額が見積回収可能価額を超過する場合に認識します。
資金生成単位に関連して認識した減損損失は、まずその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように
配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額します。
のれんに関連する減損損失は戻し入れしません。その他の資産については、過去に認識した減損損失は、毎期末日において損失の減少または消滅を示す兆候の有無を評価しています。回収可能価額の決定に使用した
見積りが変化した場合は、減損損失を戻し入れます。減損損失は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から
必要な減価償却費および償却額を控除した後の帳簿価額を上限として戻し入れます。
(12)従業員給付
①退職後給付
当社グループは、従業員の退職給付制度として確定給付制度と確定拠出制度を運営しています。
当社グループは、確定給付制度債務の現在価値および関連する当期勤務費用並びに過去勤務費用を、予測単位
積増方式を用いて算定しています。なお、確定給付制度債務については、割引率、将来の給与水準、退職率、死亡率などの見積が含まれています。
割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した
期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき算定しています。
確定給付制度に係る負債または資産は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した
金額に対して、利用可能な経済的便益を検討の上、必要に応じて資産上限額に関する調整を行うことにより
認識しています。
確定給付負債(資産)の純額に係る純利息費用は、確定給付負債(資産)の純額に割引率を乗じて算定し、従業員給付費用として計上しています。
確定給付制度の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益として一括認識し、直ちにその他の資本の
構成要素から利益剰余金に振り替えています。
制度が改訂または縮小された場合、従業員により過去の勤務に関連する給付の増減による確定給付債務の
現在価値の変動は、即時に純損益として認識しています。
確定拠出型の退職給付に係る費用は、従業員がサービスを提供した時点で費用として認識しています。
②短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として
計上しています。
賞与および有給休暇費用については、それらを支払う法的もしくは推定的な義務を負っており、信頼性のある
見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債として認識しています。
(13)株式報酬
当社は、当社取締役(社外取締役を除く)および当社の取締役を兼務しない執行役員に対する
インセンティブを与えるため譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。譲渡制限付株式報酬制度における
報酬は、付与日において付与した当社普通株式の公正価値を参照して測定し、付与日から権利が確定するまでの
期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しています。
(14)引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが、現在の法的または推定的義務を負っており、当該義務を
決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、当該義務の金額について信頼性のある見積りができる
場合に認識しています。引当金は、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値および当該負債に特有の
リスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割り引いています。時の経過に伴う割引額の割戻しは
金融費用として認識しています。
製品保証引当金は、当社グループは、製品納入後に発生する品質保証費用に充当するため、過去のクレーム発生
割合に基づいて、将来予想される発生見積額を計上しています。当社グループでは世界的に認められている
品質管理基準に基づき、信頼性の高い製品づくりに努めていますが、当社グループの製品保証債務は、製品不良率および実際に発生する修理コスト等に影響されます。従って、製品の不良率および修理コストが
見積りと異なる場合、見積額の修正が必要となります。
(15)収益
当社グループでは、IFRS第16号「リース」に基づく金型収益等を除く顧客との契約について、以下のステップを
適用することにより、収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する。
ステップ5:履行義務の充足時に(または充足するにつれて)収益を認識する。
当社グループは、セーフティシステム製品・内外装部品・機能部品・ウェザストリップ製品を製造販売して
おり、国内外の自動車メーカーおよび自動車部品メーカーを主な顧客としています。
当社グループの主要な顧客である自動車メーカーおよび自動車部品メーカーに対して計上される収益の
履行義務は、当社グループの製品が顧客に検収された時点で充足されるものであり、この一時点で収益を
計上しています。
これは当社グループの製品が顧客指定の場所に納入後、検収された時点で、顧客は自己の意思で製品を使用する
ことができるようになり、そこから生じる便益を得ることができることから、製品の支配が移転したと考えられる
ためです。
製品の販売から生じる収益は、販売契約における対価から値引き等を控除した金額で測定しています。
(16)金融収益および金融費用
金融収益は受取利息、受取配当金、為替差益およびデリバティブ収益等から構成されています。受取利息は
実効金利法を用いて認識しています。受取配当金は当社グループの受領権が確定した日に認識しています。
金融費用は支払利息、為替差損およびデリバティブ損失等から構成されています。
(17)法人所得税
法人所得税は、当期税金および繰延税金から構成されています。これらは、企業結合に関連するもの、および
直接資本の部またはその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益として認識しています。
当期税金は、税務当局に対する納付または税務当局から還付が予想される金額で測定されます。税額の算定に
あたっては、当社グループが事業活動を行い、課税対象となる損益を稼得する国において、連結会計年度末日までに制定または実質的に制定されている税率および税法に従っています。
繰延税金は、期末日における資産および負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との一時差異等に対して認識
しています。
繰延税金負債は原則としてすべての将来加算一時差異について認識され、繰延税金資産は将来減算一時差異を
使用できるだけの課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で、すべての将来減算一時差異について
認識されます。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産および負債を計上していません。
・のれんの当初認識から生じる将来加算一時差異
・企業結合取引を除く、会計上の利益にも税務上の課税所得にも影響を与えない取引で、かつ、取引時に
同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異を生じさせない取引によって発生する資産および負債の
当初認識により生じる一時差異
・子会社および関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異のうち、解消時期をコントロールでき、かつ
予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合
・子会社および関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異について、当該一時差異からの便益を利用する
のに十分な課税所得が獲得される可能性が高くない場合、または予測可能な将来に当該一時差異が解消する
可能性が高くない場合
繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直され、繰延税金資産の全額または一部が使用できるだけの十分な課税所得が
稼得されない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しています。未認識の繰延税金資産は毎期再評価
され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識されます。
繰延税金資産は、将来減算一時差異等を使用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しています。
課税所得が生じる可能性の判断においては、事業計画に基づき課税所得の発生時期および金額を見積もって
います。このような見積りは、経営者による最善の見積りにより行っていますが、将来の不確実な経済条件の
変動等の結果によって実際の結果と異なる可能性があります。
繰延税金資産および負債は、連結会計年度末日までに制定されている、または実質的に制定されている
法定税率および税法に基づいて資産が実現する期間または負債が決済される期間に適用されると予想される税率
および税法によって測定されます。
繰延税金資産および負債は、当期税金負債と当期税金資産を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、相殺しています。
(18)1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益を、その期間の自己株式を調整した
発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。
希薄化後1株当たり当期利益は、全ての希薄化効果のある潜在的普通株式による影響について、親会社の
普通株主に帰属する当期損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して
計算しています。
(19)資本
当社が発行した普通株式は、発行価額を資本金および資本剰余金に計上し、直接発行費用(税効果考慮後)は
資本剰余金から控除しています。
自己株式を取得した場合は、直接取引コストを含む税効果考慮後の支払対価を、資本の控除項目として
認識しています。自己株式を売却した場合は、帳簿価額と受取対価の差額を資本剰余金として認識しています。
(会計方針の変更に関する注記)
IAS第12号「法人所得税」
単一の取引から生じた資産および負債に係る繰延税金
当社グループは、当連結会計年度よりIAS第12号「法人所得税」の改訂(単一取引から生じた資産および
負債に係る繰延税金の会計処理の明確化)を適用しています。なお、当社グループの連結財務諸表への
重要な影響はありません。
(1)連結の基礎
①子会社
子会社とは、当社グループが支配している企業をいいます。当社グループがある企業への関与により生じる
変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有し、かつ、当該企業に対するパワーにより当該リターン
に影響を及ぼす能力を有している場合に、当社グループは当該企業を支配していると判断しています。
子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結の対象に含めています。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の
財務諸表に調整を加えています。当社グループ間の債権債務残高および内部取引高、並びに当社グループ間の取引
から発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しています。
子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合でも、親会社の所有者に帰属する持分と非支配
持分に配分しています。
子会社の支配を喪失する場合、処分損益は受取対価の公正価値および残存持分の公正価値の合計と子会社の
資産(のれんを含む)、負債および非支配持分の支配喪失時の帳簿価額との差額として算定し、純損益で認識
しています。
②関連会社
関連会社とは、当社グループが当該企業に対し、財務および経営方針に重要な影響力を有しているものの、支配または共同支配をしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の 20%以上 50%以下を
保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。
関連会社への投資は、取得時には取得原価で認識され、以後は持分法によって会計処理しています。
関連会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該
関連会社の財務諸表に調整を加えています。
(2)企業結合
企業結合は取得法を用いて会計処理しています。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、取得
企業に発生した被取得企業の旧所有者に対する負債および当社が発行する資本持分の取得日の公正価値の合計として
測定しています。取得対価が識別可能な資産および負債の公正価値を超過する場合は、連結財政状態計算書において
のれんとして計上しています。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において純損益として計上しています。
仲介手数料、弁護士費用、デュー・デリジェンス費用等の、企業結合に関連して発生する取引コストは、発生時に
費用処理しています。
非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しているため、当該取引からのれんは認識して
いません。
当社グループは非支配持分を、公正価値または被取得企業の識別可能な純資産に対する非支配持分の比例割合で
測定するかについて、個々の取引ごとに選択しています。
(3)外貨換算
①外貨建取引
当社グループの各企業は、その企業が営業活動を行う主たる経済環境の通貨として、それぞれ独自の機能通貨を
定めており、各企業はその機能通貨により測定しています。
各企業が個別財務諸表を作成する際、その企業の機能通貨以外の通貨での取引の換算については、取引日の
為替レートを使用しています。
期末日における外貨建貨幣性資産および負債は、期末日の為替レートで機能通貨に換算しており、また、公正価値
で測定される外貨建非貨幣性資産は、当該公正価値の算定日における為替レートで機能通貨に換算しています。
換算または決済により生じる換算差額は、純損益として認識しています。
②在外営業活動体の財務諸表
在外営業活動体の資産および負債については期末日の為替レート、収益および費用については、為替レート
が著しく変動している場合を除き、平均為替レートを用いて日本円に換算しています。
在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しています。
在外営業活動体の換算差額は、在外営業活動体が処分された期間に純損益として認識されます。
(4)金融商品
金融商品とは、一方の企業にとっての金融資産と、他の企業にとっての金融負債または資本性金融商品の
双方を生じさせる契約をいいます。当社グループは、契約の当事者となった時点で、金融商品を金融資産または
金融負債として認識しています。金融資産の売買は、取引日において認識または認識の中止を行っています。
①デリバティブ以外の金融資産
当社グループは、当初認識時に、デリバティブ以外の金融資産を償却原価で測定する金融資産、その他の
包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に
分類しています。これらの金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産を除き、公正価値に
当該金融資産に直接帰属する取引コストを加算した額で測定しています。なお、公正価値測定の詳細については、注記「30.金融商品(8)金融商品の公正価値」を参照ください。
(償却原価で測定する金融資産)
当社グループは、契約上のキャッシュ・フローを回収することを事業上の目的として保有する金融資産で、かつ金融資産の契約条件により特定の日に元本および元本残高に対する利息の支払いのみによる
キャッシュ・フローを生じさせる金融資産を、償却原価で測定する金融資産に分類しています。償却原価で
測定する金融資産は、当初認識後は、実効金利法による償却原価により測定しています。
(その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産)
投資先との取引関係の維持または強化を主な目的として保有する株式などの金融資産について、当初認識時に、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産は、当初認識後の公正価値の変動をその他の
包括利益として認識しています。
ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産から生じる配当金については、純損益として
認識しています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産の認識を中止した場合、連結財政状態計算書上の
その他の資本の構成要素に認識されていたその他の包括利益の累積額を直接利益剰余金に振替えています。
(純損益を通じて公正価値で測定する金融資産)
公正価値で測定する金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しなかった
金融資産を、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で測定し、当初認識後の公正価値の
変動を純損益として認識しています。
②デリバティブ以外の金融負債
当社グループは、デリバティブ以外の金融負債を、当初認識時に公正価値で測定し、当初認識後は、実効金利法
による償却原価により測定しています。これらの金融負債は、公正価値に当該金融負債に直接帰属する取引費用を
減額した額で測定しています。
当社グループは、契約上の義務が免責、取消しまたは失効した時点で金融負債の認識を中止しています。
③デリバティブ
当社グループは、為替および金利の変動リスクをヘッジするために、先物為替予約および通貨スワップを利用
しています。当社グループは、これらのすべてのデリバティブについて、デリバティブの契約の当事者となった
時点で資産または負債として当初認識し、公正価値により測定しています。これらのデリバティブの公正価値の
変動はすべて即時に純損益として認識しています。
④金融資産および金融負債の相殺
当社グループは、金融資産および金融負債について、資産および負債として認識された金額を相殺するため
法的に強制力のある権利を有し、かつ、純額で決済するか、または資産の実現と債務の決済を同時に実行する
意思を有している場合にのみ相殺し、連結財政状態計算書において純額で表示しています。
(5)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金および容易に一定の金額に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成
されています。
(6)棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額で測定しています。正味実現可能価額は、通常の
事業過程における見積売価から、完成までに要する見積原価および見積販売費用を控除した額です。
取得原価は、主として総平均法に基づいて算定されており、購入原価、加工費および現在の場所および状態に至る
までに要したすべての費用を含んでいます。
(7)有形固定資産
当社グループは、有形固定資産の測定に原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額および減損損失
累計額を控除した額で測定しています。
取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体・除去および土地の原状回復費用、および資産計上すべき
借入コストが含まれています。
土地および建設仮勘定以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、定額法で計上されて
います。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりです。
・建物及び構築物 8-50年
・機械装置及び運搬具 3-10年
・工具器具及び備品 2-15年
なお、見積耐用年数、残存価額および減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(8)無形資産
当社グループは、無形資産の測定に原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を
控除した額で表示しています。
①個別に取得した無形資産
耐用年数を確定できる個別に取得した無形資産は、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した
額で表示しています。耐用年数を確定できない個別に取得した無形資産は、償却を行わず減損テストの上、取得原価から減損損失累計額を控除した額で表示しています。
②自己創設無形資産
研究活動の支出は、発生した期間に連結損益計算書上の費用として認識しています。
開発過程(または内部プロジェクトの開発段階)で発生したコストは、以下のすべてを立証できる場合に限り、資産計上しています。
ⅰ)使用または売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性
ⅱ)無形資産を完成させ、さらにそれを使用または売却するという企業の意図
ⅲ)無形資産を使用または売却する能力
ⅳ)無形資産が可能性の高い将来の経済的便益を創出する方法
ⅴ)無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用または売却するために必要となる、適切な技術上、
財務上およびその他の資源の利用可能性
ⅵ)開発期間中の無形資産に起因する支出を信頼性をもって測定できる能力
自己創設無形資産の当初認識額は、無形資産が上記の認識条件のすべてを初めて満たした日から開発完了
までに発生した費用の合計です。自己創設無形資産が認識されない場合は、開発コストは発生した期間に
連結損益計算書上の費用として認識しています。
当初認識後、自己創設無形資産は、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した額で計上しています。
③企業結合で取得した無形資産
企業結合で取得した無形資産の取得原価は、取得日現在における公正価値で測定しています。
当初認識後、企業結合で取得した無形資産は、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した
額で計上しています。
④無形資産の償却
耐用年数を確定できる無形資産は、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却しています。主な見積耐用
年数は以下のとおりです。
・ソフトウエア 5年
・開発費 6年
⑤無形資産の認識の中止
無形資産は、処分時、もしくは継続的な使用または処分から将来の経済的便益が期待されなくなった時に認識を
中止しています。無形資産の認識の中止から生じる利得または損失は、当該資産の認識の中止時に純損益に含めて
います。
(9)政府補助金
政府補助金は、その補助金交付のための付帯条件を満たすこと、かつ補助金を受領することに合理的な保証が
得られた場合に公正価値で認識しています。
資産の取得に対する補助金は、資産の取得原価から補助金の額を控除して、資産の帳簿価額を算定しています。
収益に関する補助金は、純損益として認識しています。補助金が関連費用を補填するものである場合、関連費用
から控除し、それ以外の要件により受領したものは、その他の収益に計上しています。
(10)リース
①借手としてのリース
IFRS第16号「リース」におけるリースの定義に基づいて契約がリースまたはリースを含んでいるか否かを
判定しています。リース開始日において、原資産を使用する権利を表す使用権資産とリース料を支払う義務を
表すリース負債を認識しています。
リース開始日時点において、使用権資産はリース負債の当初測定の金額に取得時直接コスト等を調整し、リース契約に基づき要求される原状回復義務等のコストを加えた額で認識しており、リース負債はリース料
総額の割引現在価値で認識しています。通常、当社グループは割引率として追加借入利子率を用いています。
開始日後においては、使用権資産に原価モデルを適用し、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を
控除して測定しています。使用権資産の減価償却費は、当社グループがリース期間の終了時にリース資産の
所有権を取得することが合理的に確実である場合を除き、開始日から耐用年数またはリース期間の終了時の
いずれか早い時まで、定額法で計上しています。
リース料は、リース負債に係る金利を控除した金額をリース負債の減少として処理しています。金融費用は
連結損益計算書上、使用権資産に係る減価償却費と区分して表示しています。なお、リース期間が12ヶ月以内に
終了するリースおよび原資産が少額であるリースのリース料については、連結損益計算書において、リース期間にわたって定額法により費用として認識しています。
②貸手としてのリース
ファイナンス・リース取引によるリース債権は、対象リース取引の正味リース投資未回収額を債権として計上
しています。製造業者の貸手となる場合、ファイナンス・リースに係る売上損益は、製品の販売と同様の
会計方針に従って認識しています(製品の販売に係る会計方針は「(15)収益」を参照ください)。
(11)減損
①金融資産
当社グループは、償却原価で測定する金融資産について、予想信用損失に基づき、金融資産の減損を検討
しています。
期末日時点で、金融商品にかかる信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、報告日後
12ヶ月以内の生じ得る債務不履行事象から生じる予想信用損失(12ヶ月の予想信用損失)により損失評価引当金の
額を算定しています。一方、期末日時点で、金融商品にかかる信用リスクが当初認識以降に著しく増大している
場合には、当該金融商品の予想存続期間にわたるすべての生じ得る債務不履行事象から生じる
予想信用損失(全期間の予想信用損失)により損失評価引当金の額を算定しています。
ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権およびリース債権については、上記に関わらず、常に全期間の
予想信用損失により損失評価引当金の額を算定しています。
なお、信用リスクの著しい増加とは、当初認識時と比較して、期末日に債務不履行発生のリスクが著しく増大
していることをいいます。当社グループにおいて、利息もしくは元本の支払が遅延した場合には、債務者の
弁済能力が将来において変化する可能性を踏まえて、信用リスクの著しい増加の有無を判断しています。
また、期日経過が 90日を超える債権等について、債務不履行に該当すると判断しています。
詳細については、注記「30.金融商品(3)信用リスク管理」を参照ください。
②非金融資産
棚卸資産および繰延税金資産を除く当社の非金融資産の帳簿価額は、期末日ごとに減損の兆候の有無を判断
しています。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積もっています。のれんおよび
耐用年数を確定できない、または未だ使用可能ではない無形資産については、回収可能価額を毎年同じ時期に
見積もっています。
このような見積りは、経営者の最善の見積りにより行っていますが、将来の不確実な経済条件の変動の
結果によって実際の結果と異なる可能性があります。
資産または資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と売却費用控除後の公正価値のうちいずれか大きい方の
金額としています。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値および
当該資産に固有のリスクを反映した税引前割引率を用いて現在価値に割り引いています。減損テストにおいて
個別にテストされない資産は、継続的な使用により他の資産または資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の資金生成単位に統合しています。
のれんの減損テストを行う際には、のれんが配分される資金生成単位を、のれんが関連する最小の単位を反映して減損がテストされるように統合しています。企業結合により取得したのれんは、結合のシナジーが得られると
期待される資金生成単位に配分しています。
当社グループの全社資産は、独立したキャッシュ・インフローを生成しません。全社資産に減損の兆候が
ある場合、全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額を決定しています。
減損損失は、資産または資金生成単位の帳簿価額が見積回収可能価額を超過する場合に認識します。
資金生成単位に関連して認識した減損損失は、まずその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように
配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額します。
のれんに関連する減損損失は戻し入れしません。その他の資産については、過去に認識した減損損失は、毎期末日において損失の減少または消滅を示す兆候の有無を評価しています。回収可能価額の決定に使用した
見積りが変化した場合は、減損損失を戻し入れます。減損損失は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から
必要な減価償却費および償却額を控除した後の帳簿価額を上限として戻し入れます。
(12)従業員給付
①退職後給付
当社グループは、従業員の退職給付制度として確定給付制度と確定拠出制度を運営しています。
当社グループは、確定給付制度債務の現在価値および関連する当期勤務費用並びに過去勤務費用を、予測単位
積増方式を用いて算定しています。なお、確定給付制度債務については、割引率、将来の給与水準、退職率、死亡率などの見積が含まれています。
割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した
期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき算定しています。
確定給付制度に係る負債または資産は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した
金額に対して、利用可能な経済的便益を検討の上、必要に応じて資産上限額に関する調整を行うことにより
認識しています。
確定給付負債(資産)の純額に係る純利息費用は、確定給付負債(資産)の純額に割引率を乗じて算定し、従業員給付費用として計上しています。
確定給付制度の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益として一括認識し、直ちにその他の資本の
構成要素から利益剰余金に振り替えています。
制度が改訂または縮小された場合、従業員により過去の勤務に関連する給付の増減による確定給付債務の
現在価値の変動は、即時に純損益として認識しています。
確定拠出型の退職給付に係る費用は、従業員がサービスを提供した時点で費用として認識しています。
②短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として
計上しています。
賞与および有給休暇費用については、それらを支払う法的もしくは推定的な義務を負っており、信頼性のある
見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債として認識しています。
(13)株式報酬
当社は、当社取締役(社外取締役を除く)および当社の取締役を兼務しない執行役員に対する
インセンティブを与えるため譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。譲渡制限付株式報酬制度における
報酬は、付与日において付与した当社普通株式の公正価値を参照して測定し、付与日から権利が確定するまでの
期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しています。
(14)引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが、現在の法的または推定的義務を負っており、当該義務を
決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、当該義務の金額について信頼性のある見積りができる
場合に認識しています。引当金は、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値および当該負債に特有の
リスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割り引いています。時の経過に伴う割引額の割戻しは
金融費用として認識しています。
製品保証引当金は、当社グループは、製品納入後に発生する品質保証費用に充当するため、過去のクレーム発生
割合に基づいて、将来予想される発生見積額を計上しています。当社グループでは世界的に認められている
品質管理基準に基づき、信頼性の高い製品づくりに努めていますが、当社グループの製品保証債務は、製品不良率および実際に発生する修理コスト等に影響されます。従って、製品の不良率および修理コストが
見積りと異なる場合、見積額の修正が必要となります。
(15)収益
当社グループでは、IFRS第16号「リース」に基づく金型収益等を除く顧客との契約について、以下のステップを
適用することにより、収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する。
ステップ5:履行義務の充足時に(または充足するにつれて)収益を認識する。
当社グループは、セーフティシステム製品・内外装部品・機能部品・ウェザストリップ製品を製造販売して
おり、国内外の自動車メーカーおよび自動車部品メーカーを主な顧客としています。
当社グループの主要な顧客である自動車メーカーおよび自動車部品メーカーに対して計上される収益の
履行義務は、当社グループの製品が顧客に検収された時点で充足されるものであり、この一時点で収益を
計上しています。
これは当社グループの製品が顧客指定の場所に納入後、検収された時点で、顧客は自己の意思で製品を使用する
ことができるようになり、そこから生じる便益を得ることができることから、製品の支配が移転したと考えられる
ためです。
製品の販売から生じる収益は、販売契約における対価から値引き等を控除した金額で測定しています。
(16)金融収益および金融費用
金融収益は受取利息、受取配当金、為替差益およびデリバティブ収益等から構成されています。受取利息は
実効金利法を用いて認識しています。受取配当金は当社グループの受領権が確定した日に認識しています。
金融費用は支払利息、為替差損およびデリバティブ損失等から構成されています。
(17)法人所得税
法人所得税は、当期税金および繰延税金から構成されています。これらは、企業結合に関連するもの、および
直接資本の部またはその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益として認識しています。
当期税金は、税務当局に対する納付または税務当局から還付が予想される金額で測定されます。税額の算定に
あたっては、当社グループが事業活動を行い、課税対象となる損益を稼得する国において、連結会計年度末日までに制定または実質的に制定されている税率および税法に従っています。
繰延税金は、期末日における資産および負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との一時差異等に対して認識
しています。
繰延税金負債は原則としてすべての将来加算一時差異について認識され、繰延税金資産は将来減算一時差異を
使用できるだけの課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で、すべての将来減算一時差異について
認識されます。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産および負債を計上していません。
・のれんの当初認識から生じる将来加算一時差異
・企業結合取引を除く、会計上の利益にも税務上の課税所得にも影響を与えない取引で、かつ、取引時に
同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異を生じさせない取引によって発生する資産および負債の
当初認識により生じる一時差異
・子会社および関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異のうち、解消時期をコントロールでき、かつ
予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合
・子会社および関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異について、当該一時差異からの便益を利用する
のに十分な課税所得が獲得される可能性が高くない場合、または予測可能な将来に当該一時差異が解消する
可能性が高くない場合
繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直され、繰延税金資産の全額または一部が使用できるだけの十分な課税所得が
稼得されない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しています。未認識の繰延税金資産は毎期再評価
され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識されます。
繰延税金資産は、将来減算一時差異等を使用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しています。
課税所得が生じる可能性の判断においては、事業計画に基づき課税所得の発生時期および金額を見積もって
います。このような見積りは、経営者による最善の見積りにより行っていますが、将来の不確実な経済条件の
変動等の結果によって実際の結果と異なる可能性があります。
繰延税金資産および負債は、連結会計年度末日までに制定されている、または実質的に制定されている
法定税率および税法に基づいて資産が実現する期間または負債が決済される期間に適用されると予想される税率
および税法によって測定されます。
繰延税金資産および負債は、当期税金負債と当期税金資産を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、相殺しています。
(18)1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益を、その期間の自己株式を調整した
発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。
希薄化後1株当たり当期利益は、全ての希薄化効果のある潜在的普通株式による影響について、親会社の
普通株主に帰属する当期損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して
計算しています。
(19)資本
当社が発行した普通株式は、発行価額を資本金および資本剰余金に計上し、直接発行費用(税効果考慮後)は
資本剰余金から控除しています。
自己株式を取得した場合は、直接取引コストを含む税効果考慮後の支払対価を、資本の控除項目として
認識しています。自己株式を売却した場合は、帳簿価額と受取対価の差額を資本剰余金として認識しています。
(会計方針の変更に関する注記)
IAS第12号「法人所得税」
単一の取引から生じた資産および負債に係る繰延税金
当社グループは、当連結会計年度よりIAS第12号「法人所得税」の改訂(単一取引から生じた資産および
負債に係る繰延税金の会計処理の明確化)を適用しています。なお、当社グループの連結財務諸表への
重要な影響はありません。