有価証券報告書-第155期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 15:50
【資料】
PDFをみる
【項目】
157項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループが掲げる「NGKグループ理念」は以下の通りです。
私たちの使命
「社会に新しい価値を そして、幸せを」
私たちが目指すもの
「人材 挑戦し高めあう」
「製品 期待を超えていく」
「経営 信頼こそが全ての礎」
また、当社グループは1919年の創立以来SDGs的発想を持ち、セラミックスをキーに社会に新しい価値を提供してきました。今後もこの理念を大切に、変革の時代の社会課題の解決に貢献し続けていくため、2021年4月に中長期ビジョンを策定いたしました。
2050年の未来社会を見据え、カーボンニュートラルの実現とデジタル社会への爆発的進化という大きな流れを新たな発展機会と捉え、①ESG経営の推進、②収益力向上、③研究開発への注力、④商品開花への注力、
⑤DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進の5つの変革に取り組み、“Surprising Ceramics.”をスローガンに当社独自のセラミック技術を活かし、「第三の創業」に向けて事業構成の転換を図ってまいります。
(2)主要な経営指標と資本政策
当社グループは、自己資本利益率(ROE)を主要な経営指標とし、社内ではこれと関連性の高い投下資本利益率(ROIC)を管理指標に採用して、資本効率を重視した経営を推進しております。中長期の観点でROE10%以上の水準を意識し、持続的な企業価値の向上に資するよう事業リスクの変化に適合した資本政策を展開します。株主・投資家との透明で適切なコミュニケーションで資本コストの引き下げに努めるとともに、これを上回る収益性確保に向けて事業計画の立案や設備投資の意思決定プロセスを回してまいります。主要指標としてはROICにESG視点の付加価値評価を加え、経営資源をコア事業の拡大・コストダウンや開発・新規事業に効率的に投入し、企業価値を向上してまいります。また、配当性向及び株主資本配当率等を参照して積極的な株主還元に努めます。これらにより財務健全性との両立を図りつつ、ROEを構成する利益率、資本回転率、財務レバレッジを事業戦略と整合した健全な水準に維持することを目指します。
(3)中長期的な会社の経営戦略、経営環境及び優先的に対処すべき事業上、財務上の課題
2021年の世界経済は、引き続き新型コロナウイルスの感染再拡大の影響が懸念されるなど、先行き不透明な状況が続くと予想されます。一方、中長期の観点では、脱炭素社会実現への世界的潮流の中で、カーボンニュートラル、DX等の技術革新を背景に事業機会が拡大すると期待されます。
このような状況の下、当社グループは業績回復を確実にするため、グループ一丸となって既存事業の収益力強化を図りつつ、エネルギー、エコロジー、エレクトロニクスのトリプルEの事業領域において社会の期待を超える新製品を創出し、グローバルに成長し続ける企業を目指します。
当期における当社グループの重点課題は以下のとおりです。
① ESG経営の推進
当社グループは、ESGを経営の中心に位置づけております。海外19カ国に37のグループ会社(うち製造会社18社)を展開し、海外でのビジネスが拡大する中、経営の透明性と自律性を高めるべく、グループで働く全員が公正な価値観や国際的な水準の判断基準にしたがって行動できるよう環境整備を進めます。
2019年4月に経営レベルでの情報共有・意見交換・方針議論を行う機関として「ESG会議」を設置したことに続いて、当社グループのESGに関する活動を横断的に取り扱い、その情報発信を強化するため、2021年4月に「ESG推進統括部」を設置しました。
また、全構成員が持続可能な社会の実現、人権尊重、コンプライアンスを実践できるよう様々な対話の機会を設けて「NGKグループ企業行動指針」の周知徹底を図っております。
[環境(E)]
地球環境の保全を人類共通の重要課題と認識し、環境と調和した企業活動を推進するため、1996年4月に環境基本理念と環境行動指針から成る環境基本方針を制定しました。そして、2021年4月に公表した環境ビジョンに基づき、カーボンニュートラル、循環型社会、自然との共生への寄与を骨子とした取組みを推進し、カーボンニュートラル社会の実現に資する製品とサービスを開発・提供するとともに、グループの事業活動にも適用することで2050年までにCO2排出量ネットゼロとする目標を前倒しで達成できるよう注力してまいります。具体的には、カーボンニュートラル関連製品・サービスの開発普及によりCO2削減に貢献することに加え、当社グループで発生するCO2に対しても、高効率設備の導入や工程改善による省エネ強化、水素等への燃料転換、NAS®電池や亜鉛二次電池「ZNB®」を活用した再生可能エネルギー利用拡大等により削減を目指してまいります。 また、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同も表明しており、気候変動が事業に及ぼすリスクと機会、それらが及ぼす影響を見極め、TCFDの提言に沿った情報開示の整理を進めてまいります。
[社会(S)]
当社グループは、人権に関する国際規範を遵守し、人種・国籍・性別・年齢・宗教・信条・障がいの有無・性の多様性を尊重するとともに、安全・快適で誰もが働きやすい職場環境の提供に努めております。2021年4月には、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、グループの事業活動が影響を及ぼすすべての人々の人権が侵害されることのないように「NGKグループ人権方針」を定めました。今後もグループ一丸となって人権尊重の取組みを推進してまいります。 女性活躍推進については、育休・産休取得者のキャリアの早期再開を促すための早期復職支援制度の導入、育休復職者研修の実施、また、全社的な視点で活動を推進するために2018年度から女性活躍プロジェクトを発足し、女性が働きやすい環境づくりに取り組んでおります。
また、一般社団法人日本車いすテニス協会とオフィシャルパートナー契約を締結しました。NGKグループとして、障がい者支援や地域のスポーツ振興を一層広く、継続的な取り組みとしてまいります。
[ガバナンス(G)]
コーポレートガバナンスについては、経営の透明性を確保し取締役会の監督・監視機能を強化するため、構成員の過半数が社外役員であり役員の人事及び報酬決定等に係る公正性の確保並びに透明性の向上を目的とした指名・報酬諮問委員会や、社外役員を主要な構成員とし役員等が関与する不正及び法令違反等への対応を取り扱う経営倫理委員会を設置し、取締役会への答申または報告、勧告等を行うこととしております。これらの不正・法令違反に歯止めをかける仕組みとして、従業員からの相談・報告を受けるヘルプライン制度とは別に、社外弁護士を通じて経営倫理委員会に直結する内部通報制度「ホットライン」を設置し、経営陣から独立した通報体制を設けるなど、コンプライアンス体制の充実を図っております。また、取締役会の更なる機能発揮の観点から、本総会において、会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上に役割・責務を果たす資質を備えた独立社外取締役を3分の1以上とする議案を上程いたします。 コンプライアンスの観点からは、当社グループで働くすべての人が倫理観を持って正しい事業活動を行うための道しるべとしてNGKグループ企業行動指針を策定しており、その周知徹底に取り組んでおります。2021年4月には、コンプライアンス活動を国際的な水準に照らして評価検証し、共通の理解と価値観に基づき継続的に改善する仕組み作りを行うため、新たに「コンプライアンス活動基本要領」を制定しました。 競争法及び海外腐敗行為防止法などの法令遵守については、継続的な経営トップのメッセージ発信、国内外グループ会社の役員・従業員向けのコンプライアンス教育の実施、国際的な水準に沿った競争法遵守プログラムの運用、「競争法遵守ハンドブック」の活用などにより徹底を図っております。 品質コンプライアンスについては、経営トップによる品質活動や品質委員会の直接指導の実施などの仕組みを強化するとともに、経営層及び従業員に対する品質教育の徹底など企業体質の改善に取り組んでおります。労働環境の安全面では、国内外グループ会社のリスクアセスメントの推進による重大災害リスクの特定と未然防止対策の強化に加え、グループ全体の現場マネジメント力の強化を図り、業務災害リスクの低減に取り組んでまいります。 リスクマネジメントについては、経営レベルの視点から重要と考えるリスクを事業環境、戦略、内部要因に分類し継続的に見直しを行っております。また、アンケートの実施や内部統制プロセスにおける特別リスクの評価などを通じてリスク分析を行い、各委員会や各担当部門が中心となって事業ごとにリスクの回避・予防に努めております。 こうした取り組みを通じて、より一層グローバル経営を支えるコンプライアンス意識の向上、リスク低減、ガバナンス体制の強化・充実を図ってまいります。
② 既存事業の収益力強化と新製品・新規事業の創出
既存事業の収益力強化の施策として、「新・ものづくり構造革新」に続く全社活動として、2021年度より「モノづくり∞(チェーン)革新」をスタートしました。製品の開発から製造、販売といった一連のプロセスチェーンを通じて競争力強化につながる活動を目指してまいります。モノづくりチェーンにおける理想と現状のギャップを埋める「生産革新活動」、工場単位のロス削減により製造原価を改善する「原価低減活動」を柱とし、デジタル技術の活用によりモノづくりの見える化とグローバル連携を進め、競争力強化に繋げてまいります。 また、デジタル技術の活用による事業競争力の強化を目的として、2021年4月に「DX推進統括部」を新設しました。各部門に分散していた機能を統合し、デジタルと製造技術を融合させて全社横断的な課題に取り組み業務改革を加速させます。人材育成の観点からは、階層別教育の実践によりIT・データリテラシーを全社レベルで向上させるとともに、デジタル視点で課題解決を進められるDXリーダーの育成に取り組んでまいります。こうした取り組みを通じて、社員の意識改革を通じた企業体質の変革も達成します。 当社グループは、多様なセラミックスの特性と当社独自の技術を組み合わせることで社会に新しい価値を提供することを目指しております。新製品・新規事業の創出については、売上高に占める新製品比率30%以上を継続する「Keep Up 30」を目標に掲げており、亜鉛二次電池「ZNB®」やサブナノセラミック膜などの新製品を早期に事業化し、市場投入を進めてまいります。 また、「NGKグループビジョン Road to 2050」では、2050年に向けた社会変化を見据え、自然環境と人間が共生する「カーボンニュートラル(CN)」、安全で便利・快適で健康に暮らせる「デジタルソサエティ(DS)」関連を注力分野と位置づけ、今後10年間で総額3,000億円の研究開発費を確保し、その80%をCN、DS分野に配分する予定です。通過点となる2030年の目標としては、新製品・新規事業の売上高1,000億円を実現する「New Value 1000」を掲げました。将来有望な開発テーマに重点的に経営資源を投じ、独自のセラミック技術を用いて新製品・新規事業を創出してまいります。
セグメント別の重点課題は以下のとおりです。
[エネルギーインフラ事業]
国内外で電力会社の設備投資抑制が継続する中、がいしは事業再構築や売価改善効果により6年ぶりの黒字化を見込んでおります。今後は、新設がいし需要の取り込み、海外は品質重視の市場に注力し、また、将来の市場変化への対応として製造拠点の整備を進めてまいります。エナジーストレージ関連では、NAS®電池の本格的な需要拡大には暫く時間を要すると見ており、再生可能エネルギー事業者との提携による蓄電サービスの検討など、蓄電池のビジネスモデル構築に取り組むとともに、ドイツの総合化学メーカーBASF社との提携による販路拡大やコスト競争力の向上を図ってまいります。
[セラミックス事業]
各国の排ガス規制強化や自動車市況回復による需要拡大に対応するため、最新鋭で高効率なグローバル生産体制の構築を進めるとともに、生産効率向上による利益極大化を目指します。世界が脱炭素社会実現に向けて動き出す中、脱内燃機関化が一定程度進むものの、各国の排ガス規制強化や燃費向上など地球環境に寄与する高付加価値品の投入などにより、事業の持続的な成長に繋げてまいります。
[エレクトロニクス事業]
デジタル関連需要の拡大が見込まれる中、当社のHDD用圧電マイクロアクチュエーターの需要増加を見込んでおり増産対応を進めてまいります。また、5Gの普及など通信システムの高度化により、需要拡大が期待されるSAWフィルター用複合ウエハー、チップ型セラミックス二次電池「EnerCera®」は新規開拓に向けてマーケティング活動を強化してまいります。
[プロセステクノロジー事業]
5Gやデータセンターなどの需要拡大を背景に、半導体市場の成長が今後も期待されます。当社グループは、国内外製造拠点における生産性向上を着実に進めて、価値向上に向けた技術・性能面での高い要求に対応して次世代製品の開発・投入に取り組み、トップサプライヤーとしての地位を維持します。産業プロセス事業では、製品系列横断でのマーケティング活動を強化し、既存製品の用途開拓・拡販に注力してまいります。
当社グループは、こうした取り組みを通じて経営基盤の更なる強化に努め、持続的な成長と企業価値の向上を実現し、資本効率重視、株主重視の経営を継続してまいります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。