有価証券報告書-第188期(平成27年1月1日-平成27年12月31日)

【提出】
2016/03/30 11:26
【資料】
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【項目】
109項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善、個人消費や設備投資も上向き、緩やかながら回復基調で推移しましたが、一方では、中国をはじめとするアジア経済の減速等の懸念材料もあり、依然として先行き不透明な状況で推移しました。
建材業界におきましては、重要な指標である新設住宅着工戸数は、緩やかな持ち直しの傾向はあるものの依然として低い水準で推移しており、また、建築コストの上昇や人手不足等の不安定要因もあり厳しい事業環境が続きました。
このような環境下、当社グループは、関東圏の営業体制強化を目的とし、平成27年1月より株式会社Danto Tileの北関東支店を出店させるとともに、各種セール・キャンペーンの実施、商業店舗及び住宅リフォーム市場等への積極的な営業展開を実施しました。また、円安による原材料価格及び製品仕入価格の上昇分については、合理化の推進及び一部販売価格への転嫁を行い利益率改善に取り組んで参りました。
また、生産から営業における経営の一体化及び効率化並びにグループ資源の一元化、併せてグループ組織のスリム化を図ることによるコスト削減に取り組み、企業価値を向上させることを目的として、連結子会社であります株式会社Danto Tile、株式会社Danto及びダントーキャピタル株式会社の3社を株式会社Danto Tileを存続会社として平成28年1月1日付けで合併することといたしました。
更に、アメリカ合衆国ハワイ諸島における住宅開発関連事業に参画することを目的とし、また、当該住宅開発に付随し、将来的にタイルの販売も視野に入れ、平成27年12月23日付けで子会社Danto USA Inc.を設立いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、市場が低迷している中、消費税率引き上げに伴う需要の反動等もあり厳しい状況で推移し、売上高は58億6百万円(前年同期64億3千8百万円)となり、売上高の減少に伴い、利益面につきましても営業損失4億6千9百万円(前年同期4億5千4百万円)、経常損失4億6千3百万円(前年同期2億1千1百万円)となり、また、たな卸資産評価損1億2千1百万円を特別損失に計上した結果、当期純損失6億6千万円(前年同期2億7千万円)となりました。
また、前連結会計年度において、株式会社Dantoが控訴しておりました保証金返還請求訴訟について、双方が請求を放棄することで和解が成立いたしました。
なお、当該訴訟に係る損益に与える影響につきましては、前連結会計年度において第一審の判決に基づき費用計上しているため、当連結会計年度においては軽微であります。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
イ.建設用陶磁器等事業
当連結会計年度において建設用陶磁器等事業の売上高は56億3千7百万円(前年同期62億3千8百万円)、営業損失は6億1千2百万円(前年同期6億1千5百万円)となりました。
ロ.不動産賃貸事業
当連結会計年度において不動産賃貸事業の売上高は2億5千2百万円(前年同期2億8千3百万円)、営業利益は1億4千3百万円(前年同期1億6千2百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純損失6億7百万円に売上債権の減少額1億1千6百万円及びたな卸資産の減少額1億5百万円等が加算されるものの、投資有価証券の取得による支出16億5百万円等があり、前連結会計年度末に比べて18億4千4百万円減少し、25億9千5百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、2億7千2百万円となりました。これは、主に、税金等調整前当期純損失6億7百万円に売上債権の減少額1億1千6百万円及びたな卸資産の減少額1億5百万円等が加算されるものの、法人税等の支払額5千5百万円等が減算されたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、15億4千9百万円となりました。これは、長期貸付金回収による収入7千4百万円等がありましたが、投資有価証券の取得による支出16億5百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、1千4百万円となりました。これは、自己株式の売却による収入1千5百万円がありましたが、短期借入金の減少額2千5百万円があったこと等によるものであります。