有価証券報告書-第129期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境は、当初は国内・海外とも緩やかな景気回復が続いていましたが、第2四半期以降大規模な自然災害が多発し悪影響が顕在化するとともに、新型コロナウイルス感染症の影響により一気に厳しい局面を迎えることになりました。
当社グループの主要得意先である鉄鋼業界における2019年の世界粗鋼生産量は、中国及びインドの増加により、前年比3.4%増の18億6,992万トンとなりました。一方、当連結会計年度の国内粗鋼生産量は、前年同期比4.3%減の9,843万トンとなり、3年連続で前年度実績を下回るとともに、リーマン・ショック直後の2009年度以来10年ぶりに1億トンの大台を割り込むこととなりました。
このような状況下、当社グループでは、2020年中期経営計画の基本方針である「世界第一級の鉄鋼用総合耐火物メーカー」の地位確立を目指し、当連結会計年度において、設備投資の積極化等収益の拡大に向けた各種取り組みを実施いたしました。
当連結会計年度における当社グループの経営成績は次のとおりです。
[売上高]
粗鋼生産量の減少に伴う耐火物需要の減少や、ファーネス事業での大型案件の端境期に伴う受注減等により、売上高は、前連結会計年度に比べ3.5%減収の1,373億95百万円となりました。
[損益]
売上高の減少等により、営業利益は、前連結会計年度に比べ11.0%減益の93億87百万円、経常利益は、同13.5%減益の97億64百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、同18.1%減益の64億44百万円となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりです。
なお、各セグメントの売上高は外部顧客への売上高であり、セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれていません。また、セグメント利益は営業利益ベースです。
[耐火物事業](各種工業窯炉に使用する耐火物全般の製造販売)
売上高は、国内粗鋼生産量の減少に伴う耐火物需要の減少に加え、中国・インドを除くアジア圏・欧州等における粗鋼減産の影響を受け、前連結会計年度に比べ2.0%減収の1,142億78百万円となりました。利益は、為替影響及びコストダウンの進展等により、同2.9%増益の69億76百万円となりました。
[ファーネス事業](各種窯炉の設計施工及び築造修理)
売上高は、大型案件の端境期に伴う受注減や、自然災害の影響による顧客操業の一時停止に伴う整備作業の減少等により、前連結会計年度に比べ12.6%減収の147億65百万円となりました。利益は、売上高の減少等により、同52.9%減益の8億79百万円となりました。
[セラミックス事業](各種産業用ファインセラミックスの製造販売及び景観材の販売)
売上高は、主力ユーザーである電子部品業界からの需要が減少したこと等により、前連結会計年度に比べ7.7%減収の67億14百万円となりました。利益は、売上高の減少等により、同33.8%減益の7億75百万円となりました。
[不動産事業](店舗・倉庫等の賃貸)
売上高は、前連結会計年度に比べ7.7%減収の8億31百万円、利益は、同3.3%減益の7億6百万円となりました。
[その他](製鉄所向け石灰の製造販売)
売上高は、前連結会計年度に比べ17.5%増収の8億5百万円、損益は、64百万円の損失(前連結会計年度は5百万円の利益)となりました。
② 財政状態の状況
a.資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ84億79百万円減少して、1,269億42百万円となりました。流動資産は同83億5百万円減少の807億88百万円、固定資産は同1億73百万円減少の461億54百万円となりました。
流動資産減少の主な要因は、売上減に伴う受取手形及び売掛金の減少です。設備投資の完工に伴い有形固定資産は増加したものの、株式売却及び株価下落に伴う投資有価証券の減少等により投資その他の資産が減少し、固定資産も減少しました。
b.負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ94億76百万円減少して、697億9百万円となりました。流動負債は同166億3百万円減少の460億99百万円、固定負債は同71億26百万円増加の236億10百万円となりました。
流動負債減少及び固定負債増加の主な要因は、短期借入金の減少及び長期借入金の借換タイミングです。
c.純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ9億97百万円増加して、572億33百万円となりました。
純資産増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加です。
この結果、自己資本比率は42.7%となりました。
また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の6,297円94銭から6,436円93銭となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ15億90百万円減少し、37億85百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は90億68百万円(前連結会計年度は102億70百万円の収入)となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益94億87百万円、売上債権の減少額51億88百万円、法人税等の支払額47億44百万円、仕入債務の減少額37億71百万円、減価償却費31億58百万円です。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は70億44百万円(前連結会計年度は22億65百万円の支出)となりました。
主な内訳は、設備等固定資産の取得による支出73億76百万円です。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は34億75百万円(前連結会計年度は67億21百万円の支出)となりました。
主な内訳は、長期借入れによる収入98億51百万円、長期借入金の返済による支出66億円、短期借入金の減少額59億97百万円です。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 金額は製造原価によっています。
3 不動産事業に生産実績はありません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 不動産事業については、受注活動にそぐわないため、除外しています。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っています。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
詳細については、第5[経理の状況]、1[連結財務諸表等]の「(1) 連結財務諸表」、「注記事項」、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しています。
なお、重要な会計上の見積りが必要となる項目は、以下のとおりです。
(連結子会社株式の評価及びのれんの評価)
当社の貸借対照表に計上されている連結子会社に対する投資のうち、155億93百万円については、評価額の著しい低下の有無を判断するにあたって、実質価額の見積りは、連結子会社の将来キャッシュ・フローの割引現在価値に基づいて行っています。当該割引現在価値は、連結子会社の現状及び中期経営計画を基にするとともに、中期経営計画以降の将来見通し及び割引率を基礎としています。しかし、中期経営計画並びに将来見通しの実現には不確実性を伴うため、これらに係る経営者の判断は、会計上の見積りに影響を及ぼしています。
また、当社の連結貸借対照表上、連結子会社を取得した際におけるのれんが当連結会計年度末現在において47億84百万円が計上されています。当該のれんの減損損失認識要否の判断は、連結子会社の割引前将来キャッシュ・フローを用いています。当該割引前将来キャッシュ・フローは、連結子会社の現状及び中期経営計画を基にするとともに、中期経営計画以降の将来見通しを基礎としています。しかし、中期経営計画並びに将来見通しの実現には不確実性を伴うため、これらに係る経営者の判断は、会計上の見積りに影響を及ぼしています。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
[売上高]
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ49億51百万円減少の1,373億95百万円(前年同期比3.5%減)となりました。これは主に、粗鋼生産量の減少に伴う耐火物需要の減少や、ファーネス事業での大型案件の端境期に伴う受注減等によるものです。地域ごとの売上高は、日本が863億80百万円(前年同期比4.8%減)、インドが228億74百万円(前年同期比0.7%減)、アジアが71億45百万円(前年同期比15.9%減)、欧州が119億67百万円(前年同期比17.1%増)、その他が90億28百万円(前年同期比8.2%減)となり、海外売上高は510億14百万円(前年同期比1.1%減)、海外売上高比率は37.1%(前年同期比0.9ポイント増)となりました。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、当社グループを取り巻く経済環境に先行き不透明な状況が生じていますが、当連結会計年度の当社グループの売上に重大な悪影響は生じませんでした。
これに対し、2021年3月期以降の当社グループの売上については、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に加え、国内外の鉄鋼業界の減産の影響等により、先行きが不透明な状況です。
[売上総利益]
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ4億89百万円減少の264億75百万円(前年同期比1.8%減)となりました。売上総利益率は、為替影響及びコストダウンの進展等により、前連結会計年度に比べ0.3ポイント増加の19.3%となりました。
[営業利益]
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ11億56百万円減少の93億87百万円(前年同期比11.0%減)となり、営業利益率は、前連結会計年度に比べ0.6ポイント減少の6.8%となりました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ6億67百万円増加の170億88百万円(前年同期比4.1%増)となりました。
[経常利益]
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ15億24百万円減少の97億64百万円(前年同期比13.5%減)、経常利益率は、前連結会計年度に比べ0.8ポイント減少の7.1%となりました。営業外収益は、投資有価証券売却益の減少により前連結会計年度に比べ4億11百万円減少の11億74百万円(前年同期比25.9%減)、営業外費用は、支払補償費の減少により前連結会計年度に比べ42百万円減少の7億97百万円(前年同期比5.1%減)となりました。
[親会社株主に帰属する当期純利益]
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ14億23百万円減少の64億44百万円(前年同期比18.1%減)となりました。特別利益は、投資有価証券売却益の減少により前連結会計年度に比べ22億40百万円減少の2億49百万円(前年同期比90.0%減)、特別損失は、環境対策費の減少により前連結会計年度に比べ9億33百万円減少の5億26百万円(前年同期比63.9%減)となりました。
なお、経常利益の増減要因を次のとおり分析しています。
国内耐火物事業においては、粗鋼減産に伴う作業用耐火物の受注減少による減収を価格改定、コストダウン等でカバーしました。他方、海外では、中国耐火物メーカーの拡販による市況下落もあり、海外グループ会社の収益が低下しました。また、ファーネス事業及びセラミックス事業の業績低下影響も受け、7期ぶりの減益となりました。
※表示単位未満の端数を四捨五入して表示
・原料・調達品の価格変動 △ 4.1億円
・耐火物の受注減少 △ 6.6億円
・販売価格改定 11.4億円
・コストダウン 7.2億円
・為替変動 1.5億円
・ファーネス事業 △ 9.7億円
・セラミックス事業 △ 3.6億円
・グループ会社 △ 4.5億円
・その他 △ 7.1億円
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績の分析については、第2[事業の状況]、3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「①経営成績の状況」に記載しています。
c.経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に照らしての経営成績の分析・検討内容
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に照らしての経営成績の分析・検討内容については、第2[事業の状況]、1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題]の「(2) 目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題」、「②2020年中期経営計画の進捗状況について」に記載しています。
③ 当連結会計年度の財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における財政状態の分析については、第2[事業の状況]、3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「②財政状態の状況」に記載しています。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況に関する認識及び分析・検討内容
[耐火物事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ72億20百万円減少して、1,026億93百万円となりました。
減少の主な要因は、売上減に伴う受取手形及び売掛金の減少です。
[ファーネス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ13億72百万円減少して、91億23百万円となりました。
減少の主な要因は、売上減に伴う受取手形及び売掛金の減少です。
[セラミックス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ8億67百万円増加して、79億14百万円となりました。
増加の主な要因は、設備投資に伴う建設仮勘定の増加です。
[不動産事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ3百万円減少して、11億24百万円となりました。
[その他]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ68百万円増加して、2億89百万円となりました。
④ 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の分析については、第2[事業の状況]、3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「③ キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主な運転資金需要は、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした主な資金需要は、設備の取得によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、コマーシャル・ペーパーを基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としています。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、当社グループを取り巻く経済環境に先行き不透明な状況が生じていますが、当社グループの短期的な資金繰りに重大な悪影響は生じていません。
これに対し、当社グループの中長期的な資金繰りに悪影響が生じる可能性はあるものの、現時点では、その見通しは不明です。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は34,719百万円となっています。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境は、当初は国内・海外とも緩やかな景気回復が続いていましたが、第2四半期以降大規模な自然災害が多発し悪影響が顕在化するとともに、新型コロナウイルス感染症の影響により一気に厳しい局面を迎えることになりました。
当社グループの主要得意先である鉄鋼業界における2019年の世界粗鋼生産量は、中国及びインドの増加により、前年比3.4%増の18億6,992万トンとなりました。一方、当連結会計年度の国内粗鋼生産量は、前年同期比4.3%減の9,843万トンとなり、3年連続で前年度実績を下回るとともに、リーマン・ショック直後の2009年度以来10年ぶりに1億トンの大台を割り込むこととなりました。
このような状況下、当社グループでは、2020年中期経営計画の基本方針である「世界第一級の鉄鋼用総合耐火物メーカー」の地位確立を目指し、当連結会計年度において、設備投資の積極化等収益の拡大に向けた各種取り組みを実施いたしました。
当連結会計年度における当社グループの経営成績は次のとおりです。
[売上高]
粗鋼生産量の減少に伴う耐火物需要の減少や、ファーネス事業での大型案件の端境期に伴う受注減等により、売上高は、前連結会計年度に比べ3.5%減収の1,373億95百万円となりました。
[損益]
売上高の減少等により、営業利益は、前連結会計年度に比べ11.0%減益の93億87百万円、経常利益は、同13.5%減益の97億64百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、同18.1%減益の64億44百万円となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりです。
なお、各セグメントの売上高は外部顧客への売上高であり、セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれていません。また、セグメント利益は営業利益ベースです。
[耐火物事業](各種工業窯炉に使用する耐火物全般の製造販売)
売上高は、国内粗鋼生産量の減少に伴う耐火物需要の減少に加え、中国・インドを除くアジア圏・欧州等における粗鋼減産の影響を受け、前連結会計年度に比べ2.0%減収の1,142億78百万円となりました。利益は、為替影響及びコストダウンの進展等により、同2.9%増益の69億76百万円となりました。
[ファーネス事業](各種窯炉の設計施工及び築造修理)
売上高は、大型案件の端境期に伴う受注減や、自然災害の影響による顧客操業の一時停止に伴う整備作業の減少等により、前連結会計年度に比べ12.6%減収の147億65百万円となりました。利益は、売上高の減少等により、同52.9%減益の8億79百万円となりました。
[セラミックス事業](各種産業用ファインセラミックスの製造販売及び景観材の販売)
売上高は、主力ユーザーである電子部品業界からの需要が減少したこと等により、前連結会計年度に比べ7.7%減収の67億14百万円となりました。利益は、売上高の減少等により、同33.8%減益の7億75百万円となりました。
[不動産事業](店舗・倉庫等の賃貸)
売上高は、前連結会計年度に比べ7.7%減収の8億31百万円、利益は、同3.3%減益の7億6百万円となりました。
[その他](製鉄所向け石灰の製造販売)
売上高は、前連結会計年度に比べ17.5%増収の8億5百万円、損益は、64百万円の損失(前連結会計年度は5百万円の利益)となりました。
② 財政状態の状況
a.資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ84億79百万円減少して、1,269億42百万円となりました。流動資産は同83億5百万円減少の807億88百万円、固定資産は同1億73百万円減少の461億54百万円となりました。
流動資産減少の主な要因は、売上減に伴う受取手形及び売掛金の減少です。設備投資の完工に伴い有形固定資産は増加したものの、株式売却及び株価下落に伴う投資有価証券の減少等により投資その他の資産が減少し、固定資産も減少しました。
b.負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ94億76百万円減少して、697億9百万円となりました。流動負債は同166億3百万円減少の460億99百万円、固定負債は同71億26百万円増加の236億10百万円となりました。
流動負債減少及び固定負債増加の主な要因は、短期借入金の減少及び長期借入金の借換タイミングです。
c.純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ9億97百万円増加して、572億33百万円となりました。
純資産増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加です。
この結果、自己資本比率は42.7%となりました。
また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の6,297円94銭から6,436円93銭となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ15億90百万円減少し、37億85百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は90億68百万円(前連結会計年度は102億70百万円の収入)となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益94億87百万円、売上債権の減少額51億88百万円、法人税等の支払額47億44百万円、仕入債務の減少額37億71百万円、減価償却費31億58百万円です。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は70億44百万円(前連結会計年度は22億65百万円の支出)となりました。
主な内訳は、設備等固定資産の取得による支出73億76百万円です。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は34億75百万円(前連結会計年度は67億21百万円の支出)となりました。
主な内訳は、長期借入れによる収入98億51百万円、長期借入金の返済による支出66億円、短期借入金の減少額59億97百万円です。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 耐火物事業 | 82,762 | △2.4 |
| ファーネス事業 | 14,376 | △7.0 |
| セラミックス事業 | 4,276 | △4.2 |
| その他 | 761 | +21.4 |
| 合計 | 102,177 | △3.0 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 金額は製造原価によっています。
3 不動産事業に生産実績はありません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 耐火物事業 | 113,215 | △3.7 | 9,089 | △10.5 |
| ファーネス事業 | 14,772 | △12.1 | 1,223 | +0.6 |
| セラミックス事業 | 6,725 | △7.1 | 633 | +1.7 |
| その他 | 796 | +15.5 | 55 | △14.2 |
| 合計 | 135,509 | △4.8 | 11,001 | △8.7 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 不動産事業については、受注活動にそぐわないため、除外しています。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 耐火物事業 | 114,278 | △2.0 |
| ファーネス事業 | 14,765 | △12.6 |
| セラミックス事業 | 6,714 | △7.7 |
| 不動産事業 | 831 | △7.7 |
| その他 | 805 | +17.5 |
| 合計 | 137,395 | △3.5 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 日本製鉄㈱ | 59,656 | 41.9 | 57,083 | 41.5 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っています。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
詳細については、第5[経理の状況]、1[連結財務諸表等]の「(1) 連結財務諸表」、「注記事項」、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しています。
なお、重要な会計上の見積りが必要となる項目は、以下のとおりです。
(連結子会社株式の評価及びのれんの評価)
当社の貸借対照表に計上されている連結子会社に対する投資のうち、155億93百万円については、評価額の著しい低下の有無を判断するにあたって、実質価額の見積りは、連結子会社の将来キャッシュ・フローの割引現在価値に基づいて行っています。当該割引現在価値は、連結子会社の現状及び中期経営計画を基にするとともに、中期経営計画以降の将来見通し及び割引率を基礎としています。しかし、中期経営計画並びに将来見通しの実現には不確実性を伴うため、これらに係る経営者の判断は、会計上の見積りに影響を及ぼしています。
また、当社の連結貸借対照表上、連結子会社を取得した際におけるのれんが当連結会計年度末現在において47億84百万円が計上されています。当該のれんの減損損失認識要否の判断は、連結子会社の割引前将来キャッシュ・フローを用いています。当該割引前将来キャッシュ・フローは、連結子会社の現状及び中期経営計画を基にするとともに、中期経営計画以降の将来見通しを基礎としています。しかし、中期経営計画並びに将来見通しの実現には不確実性を伴うため、これらに係る経営者の判断は、会計上の見積りに影響を及ぼしています。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
[売上高]
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ49億51百万円減少の1,373億95百万円(前年同期比3.5%減)となりました。これは主に、粗鋼生産量の減少に伴う耐火物需要の減少や、ファーネス事業での大型案件の端境期に伴う受注減等によるものです。地域ごとの売上高は、日本が863億80百万円(前年同期比4.8%減)、インドが228億74百万円(前年同期比0.7%減)、アジアが71億45百万円(前年同期比15.9%減)、欧州が119億67百万円(前年同期比17.1%増)、その他が90億28百万円(前年同期比8.2%減)となり、海外売上高は510億14百万円(前年同期比1.1%減)、海外売上高比率は37.1%(前年同期比0.9ポイント増)となりました。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、当社グループを取り巻く経済環境に先行き不透明な状況が生じていますが、当連結会計年度の当社グループの売上に重大な悪影響は生じませんでした。
これに対し、2021年3月期以降の当社グループの売上については、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に加え、国内外の鉄鋼業界の減産の影響等により、先行きが不透明な状況です。
[売上総利益]
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ4億89百万円減少の264億75百万円(前年同期比1.8%減)となりました。売上総利益率は、為替影響及びコストダウンの進展等により、前連結会計年度に比べ0.3ポイント増加の19.3%となりました。
[営業利益]
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ11億56百万円減少の93億87百万円(前年同期比11.0%減)となり、営業利益率は、前連結会計年度に比べ0.6ポイント減少の6.8%となりました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ6億67百万円増加の170億88百万円(前年同期比4.1%増)となりました。
[経常利益]
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ15億24百万円減少の97億64百万円(前年同期比13.5%減)、経常利益率は、前連結会計年度に比べ0.8ポイント減少の7.1%となりました。営業外収益は、投資有価証券売却益の減少により前連結会計年度に比べ4億11百万円減少の11億74百万円(前年同期比25.9%減)、営業外費用は、支払補償費の減少により前連結会計年度に比べ42百万円減少の7億97百万円(前年同期比5.1%減)となりました。
[親会社株主に帰属する当期純利益]
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ14億23百万円減少の64億44百万円(前年同期比18.1%減)となりました。特別利益は、投資有価証券売却益の減少により前連結会計年度に比べ22億40百万円減少の2億49百万円(前年同期比90.0%減)、特別損失は、環境対策費の減少により前連結会計年度に比べ9億33百万円減少の5億26百万円(前年同期比63.9%減)となりました。
なお、経常利益の増減要因を次のとおり分析しています。
国内耐火物事業においては、粗鋼減産に伴う作業用耐火物の受注減少による減収を価格改定、コストダウン等でカバーしました。他方、海外では、中国耐火物メーカーの拡販による市況下落もあり、海外グループ会社の収益が低下しました。また、ファーネス事業及びセラミックス事業の業績低下影響も受け、7期ぶりの減益となりました。
※表示単位未満の端数を四捨五入して表示
・原料・調達品の価格変動 △ 4.1億円
・耐火物の受注減少 △ 6.6億円
・販売価格改定 11.4億円
・コストダウン 7.2億円
・為替変動 1.5億円
・ファーネス事業 △ 9.7億円
・セラミックス事業 △ 3.6億円
・グループ会社 △ 4.5億円
・その他 △ 7.1億円
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績の分析については、第2[事業の状況]、3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「①経営成績の状況」に記載しています。
c.経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に照らしての経営成績の分析・検討内容
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に照らしての経営成績の分析・検討内容については、第2[事業の状況]、1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題]の「(2) 目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題」、「②2020年中期経営計画の進捗状況について」に記載しています。
③ 当連結会計年度の財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における財政状態の分析については、第2[事業の状況]、3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「②財政状態の状況」に記載しています。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況に関する認識及び分析・検討内容
[耐火物事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ72億20百万円減少して、1,026億93百万円となりました。
減少の主な要因は、売上減に伴う受取手形及び売掛金の減少です。
[ファーネス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ13億72百万円減少して、91億23百万円となりました。
減少の主な要因は、売上減に伴う受取手形及び売掛金の減少です。
[セラミックス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ8億67百万円増加して、79億14百万円となりました。
増加の主な要因は、設備投資に伴う建設仮勘定の増加です。
[不動産事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ3百万円減少して、11億24百万円となりました。
[その他]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ68百万円増加して、2億89百万円となりました。
④ 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の分析については、第2[事業の状況]、3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「③ キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主な運転資金需要は、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした主な資金需要は、設備の取得によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、コマーシャル・ペーパーを基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としています。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、当社グループを取り巻く経済環境に先行き不透明な状況が生じていますが、当社グループの短期的な資金繰りに重大な悪影響は生じていません。
これに対し、当社グループの中長期的な資金繰りに悪影響が生じる可能性はあるものの、現時点では、その見通しは不明です。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は34,719百万円となっています。