有価証券報告書-第133期(2023/04/01-2024/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和を受け、回復基調が継続したものの、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に伴う資源・エネルギー価格の高騰や世界的な物価上昇、各国の金融引き締めによる急激な為替変動等により、先行き不透明な状況で推移しました。
当社グループの主要顧客である鉄鋼業界においては、半導体不足の緩和により自動車生産向け鋼材需要は回復基調にあるものの、人手不足による建設向け鋼材需要の減少や中国不動産不況の影響等により輸出が弱含んでいることから、国内粗鋼生産量は回復が遅れております。また、海外においては、欧州の景気悪化に伴う鋼材需要の低迷が継続するものの、インド等一部地域で鋼材需要が増加していることにより世界全体での粗鋼生産量は、前年の水準まで回復しました。当連結会計年度の国内粗鋼生産量は、前連結会計年度に比べ1.1%減の8,683万トンとなりました。また、世界鉄鋼協会発表による2023年1~12月間の世界の粗鋼生産量は、インドは前年同期に比べ11.8%増の1億4,020万トン、世界全体では前年同期に比べ0.1%減の18億4,970万トンとなりました。
このような環境の中、生産性向上や歩留まり改善等の自助努力に加え、昨年度来、耐火物事業における原料・エネルギー価格等コスト上昇分の販売価格転嫁を着実に進めるとともに、インド事業の拡大や欧州を中心とする非鉄分野向け拡販等に取り組んだ結果、当社グループの経営成績は、売上・利益ともに2期連続で過去最高を更新致しました。
当連結会計年度における当社グループの経営成績は次のとおりです。
[売上高]
昨年度来、原料・エネルギー価格等コスト上昇分の着実な販売価格転嫁を進めたことに加え、インド事業の拡大や欧州を中心とする非鉄分野向け拡販等に取り組んだ結果、売上高は前連結会計年度に比べ7.2%増収の1,770億29百万円となりました。
[損益]
売上高の増加に加え、生産性向上や歩留まり改善等の自助努力により、営業利益は前連結会計年度に比べ31.5%増益の146億92百万円、急激な円安進行に伴う営業外為替差益も加わり経常利益は同35.6%増益の163億89百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は同49.9%増益の124億16百万円となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりです。
なお、各セグメントの売上高は、外部顧客への売上高であり、セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれていません。また、セグメント利益は営業利益ベースです。
[耐火物事業](各種工業窯炉に使用する耐火物全般の製造販売)
昨年度来、原料・エネルギー価格等コスト上昇分の着実な販売価格転嫁を進めたことに加え、インド事業の拡大や欧州を中心とする非鉄分野向け拡販等に取り組んだ結果、売上高は前連結会計年度に比べ8.1%増収の1,518億67百万円、利益は同49.8%増益の126億73百万円となりました。
[ファーネス事業](各種窯炉の設計施工及び築造修理)
売上高は大型工事案件の受注により、前連結会計年度に比べ4.1%増収の152億28百万円となりましたが、利益は受注案件の構成差等により、同45.3%減益の5億51百万円となりました。
[セラミックス事業](各種産業用セラミックスの製造販売及び景観材の販売)
半導体市場や電子部品市場の回復の遅れにより、売上高は前連結会計年度に比べ2.9%減収の82億26百万円、利益は同19.9%減益の8億51百万円となりました。
[不動産事業](店舗・倉庫等の賃貸)
売上高は、前連結会計年度に比べ横ばいの7億37百万円、利益は、同4.4%減益の5億69百万円となりました。
[その他](製鉄所向け石灰の製造販売)
売上高は、前連結会計年度に比べ17.2%増収の9億69百万円、利益は、同19.5%増益の48百万円となりました。
② 財政状態の状況
a.資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ156億78百万円増加して、1,790億19百万円となりました。流動資産は同109億42百万円増加の1,191億66百万円、固定資産は同47億36百万円増加の598億52百万円となりました。
流動資産増加の主な要因は、売上増等に伴う受取手形、売掛金及び契約資産の増加によるものです。固定資産増加の主な要因は、生産設備等の取得に伴う機械装置及び運搬具の増加によるものです。
b.負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ8億39百万円増加して、863億21百万円となりました。流動負債は同24億94百万円減少の586億83百万円、固定負債は同33億34百万円増加の276億38百万円となりました。
流動負債減少の主な要因は、コマーシャル・ペーパーの減少によるものです。固定負債増加の主な要因は、長期借入金の増加によるものです。
c.純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ148億38百万円増加して、926億97百万円となりました。
純資産増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加です。
この結果、自己資本比率は48.7%となりました。
また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の2,182円92銭から2,588円21銭となりました。なお、2024年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり純資産」を算定しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ40億58百万円増加し、84億83百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は137億24百万円(前連結会計年度は10億1百万円の収入)となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益183億85百万円、減価償却費38億73百万円、売上債権の増加額72億68百万円、棚卸資産の減少額24億19百万円、法人税等の支払額35億90百万円です。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は35億89百万円(前連結会計年度は45億14百万円の支出)となりました。
主な内訳は、設備等固定資産の取得による支出65億95百万円、固定資産の売却による収入15億円、投資有価証券の売却による収入18億88百万円です。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は62億37百万円(前連結会計年度は28億63百万円の収入)となりました。
主な内訳は、短期借入金の増加額28億23百万円、コマーシャル・ペーパーの減少額80億円、長期借入れによる収入69億54百万円、長期借入金の返済による支出49億38百万円、配当金の支払額28億53百万円です。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 金額は製造原価によっています。
3 不動産事業に生産実績はありません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 不動産事業については、受注活動にそぐわないため、除外しています。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っています。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
[売上高]
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ118億26百万円増加の1,770億29百万円(前年同期比7.2%増)となりました。これは主に、耐火物事業におけるコスト上昇分の着実な販売価格転嫁及び国内外での事業拡大、ファーネス事業における大型工事案件の受注等によるものです。地域ごとの売上高は、日本が962億65百万円(前年同期比6.3%増)、インドが385億52百万円(前年同期比13.8%増)、アジアが97億23百万円(前年同期比4.8%減)、欧州が206億85百万円(前年同期比11.2%増)、その他が118億1百万円(前年同期比1.3%減)となり、海外売上高は807億63百万円(前年同期比8.2%増)、海外売上高比率は45.6%(前年同期比0.4ポイント増)となりました。
2025年3月期以降の当社グループの売上については、世界全体に渡る不安定な政治・経済動向を受け、先行きを見通し難い状況にあるものの、商品価値に見合った価格形成力・当社グループの技術力に加えて、グローバル対応力を活かすことにより、増収基調にあると想定しています。
[売上総利益]
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ47億45百万円増加の353億77百万円(前年同期比15.5%増)となり、売上総利益率は、前連結会計年度に比べ1.4ポイント増加の20.0%となりました。
[営業利益]
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ35億18百万円増加の146億92百万円(前年同期比31.5%増)となり、営業利益率は、前連結会計年度に比べ1.5ポイント増加の8.3%となりました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ12億26百万円増加の206億84百万円(前年同期比6.3%増)となりました。
[経常利益]
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ43億5百万円増加の163億89百万円(前年同期比35.6%増)となり、経常利益率は、前連結会計年度に比べ1.9ポイント増加の9.3%となりました。営業外収益は、為替差益の増加により前連結会計年度に比べ7億94百万円増加の27億77百万円(前年同期比40.0%増)、営業外費用は、前連結会計年度に比べ7百万円増加の10億80百万円(前年同期比0.7%増)となりました。
[親会社株主に帰属する当期純利益]
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ41億34百万円増加の124億16百万円(前年同期比49.9%増)となりました。特別利益は、投資有価証券売却益及び固定資産売却益の増加により前連結会計年度に比べ21億59百万円増加の24億2百万円(前年同期比888.3%増)、特別損失は、減損損失の計上により前連結会計年度に比べ2億89百万円増加の4億6百万円(前年同期比247.1%増)となりました。
なお、経常利益の増減要因を次のとおり分析しています。
国内耐火物事業は粗鋼生産の減少に加え、為替相場が急激に円安方向に進行する等、厳しい環境下に置かれましたが、引き続き、原料・エネルギー価格等コスト上昇分の着実な販売価格転嫁を進めたことに加え、生産性向上や歩留まり改善等の自助努力により増益となりました。インドや欧州等の海外子会社の業績も好調に推移し、連結経常利益は、2期連続で過去最高を更新しました。
※表示単位未満の端数を四捨五入して表示
・マージン改善 19.8億円
・国内作業用売上増 0.6億円
・国内建設用売上増 2.5億円
・輸出向け作業用売上増 5.6億円
・コストアップ △ 11.4億円
・コストダウン 11.8億円
・連結子会社の損益 15.0億円
・ファーネス事業 △ 4.6億円
・セラミックス事業 △ 2.1億円
・営業外損益等 5.9億円
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績の分析については、第2[事業の状況]、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「①経営成績の状況」に記載しています。
c.経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に照らしての経営成績の分析・検討内容
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に照らしての経営成績の分析・検討内容については、第2[事業の状況]、1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]の「(2) 目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題」、「②2025見直し経営計画の進捗状況について」に記載しています。
③ 当連結会計年度の財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における財政状態の分析については、第2[事業の状況]、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「②財政状態の状況」に記載しています。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況に関する認識及び分析・検討内容
[耐火物事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ113億18百万円増加して、1,465億57百万円となりました。
増加の主な要因は、売上増等に伴う受取手形、売掛金及び契約資産の増加です。
[ファーネス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ3億4百万円増加して、100億15百万円となりました。
増加の主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産の増加です。
[セラミックス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ3億92百万円増加して、90億44百万円となりました。
増加の主な要因は、仕掛品の増加です。
[不動産事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ1億17百万円増加して、7億12百万円となりました。
増加の主な要因は、建物及び構築物の増加です。
[その他]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ22百万円増加して、3億80百万円となりました。
④ 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の分析については、第2[事業の状況]、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「③ キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主な運転資金需要は、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした主な資金需要は、設備の取得によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、コマーシャル・ペーパーを基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としています。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は368億81百万円となっています。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和を受け、回復基調が継続したものの、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に伴う資源・エネルギー価格の高騰や世界的な物価上昇、各国の金融引き締めによる急激な為替変動等により、先行き不透明な状況で推移しました。
当社グループの主要顧客である鉄鋼業界においては、半導体不足の緩和により自動車生産向け鋼材需要は回復基調にあるものの、人手不足による建設向け鋼材需要の減少や中国不動産不況の影響等により輸出が弱含んでいることから、国内粗鋼生産量は回復が遅れております。また、海外においては、欧州の景気悪化に伴う鋼材需要の低迷が継続するものの、インド等一部地域で鋼材需要が増加していることにより世界全体での粗鋼生産量は、前年の水準まで回復しました。当連結会計年度の国内粗鋼生産量は、前連結会計年度に比べ1.1%減の8,683万トンとなりました。また、世界鉄鋼協会発表による2023年1~12月間の世界の粗鋼生産量は、インドは前年同期に比べ11.8%増の1億4,020万トン、世界全体では前年同期に比べ0.1%減の18億4,970万トンとなりました。
このような環境の中、生産性向上や歩留まり改善等の自助努力に加え、昨年度来、耐火物事業における原料・エネルギー価格等コスト上昇分の販売価格転嫁を着実に進めるとともに、インド事業の拡大や欧州を中心とする非鉄分野向け拡販等に取り組んだ結果、当社グループの経営成績は、売上・利益ともに2期連続で過去最高を更新致しました。
当連結会計年度における当社グループの経営成績は次のとおりです。
[売上高]
昨年度来、原料・エネルギー価格等コスト上昇分の着実な販売価格転嫁を進めたことに加え、インド事業の拡大や欧州を中心とする非鉄分野向け拡販等に取り組んだ結果、売上高は前連結会計年度に比べ7.2%増収の1,770億29百万円となりました。
[損益]
売上高の増加に加え、生産性向上や歩留まり改善等の自助努力により、営業利益は前連結会計年度に比べ31.5%増益の146億92百万円、急激な円安進行に伴う営業外為替差益も加わり経常利益は同35.6%増益の163億89百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は同49.9%増益の124億16百万円となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりです。
なお、各セグメントの売上高は、外部顧客への売上高であり、セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれていません。また、セグメント利益は営業利益ベースです。
[耐火物事業](各種工業窯炉に使用する耐火物全般の製造販売)
昨年度来、原料・エネルギー価格等コスト上昇分の着実な販売価格転嫁を進めたことに加え、インド事業の拡大や欧州を中心とする非鉄分野向け拡販等に取り組んだ結果、売上高は前連結会計年度に比べ8.1%増収の1,518億67百万円、利益は同49.8%増益の126億73百万円となりました。
[ファーネス事業](各種窯炉の設計施工及び築造修理)
売上高は大型工事案件の受注により、前連結会計年度に比べ4.1%増収の152億28百万円となりましたが、利益は受注案件の構成差等により、同45.3%減益の5億51百万円となりました。
[セラミックス事業](各種産業用セラミックスの製造販売及び景観材の販売)
半導体市場や電子部品市場の回復の遅れにより、売上高は前連結会計年度に比べ2.9%減収の82億26百万円、利益は同19.9%減益の8億51百万円となりました。
[不動産事業](店舗・倉庫等の賃貸)
売上高は、前連結会計年度に比べ横ばいの7億37百万円、利益は、同4.4%減益の5億69百万円となりました。
[その他](製鉄所向け石灰の製造販売)
売上高は、前連結会計年度に比べ17.2%増収の9億69百万円、利益は、同19.5%増益の48百万円となりました。
② 財政状態の状況
a.資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ156億78百万円増加して、1,790億19百万円となりました。流動資産は同109億42百万円増加の1,191億66百万円、固定資産は同47億36百万円増加の598億52百万円となりました。
流動資産増加の主な要因は、売上増等に伴う受取手形、売掛金及び契約資産の増加によるものです。固定資産増加の主な要因は、生産設備等の取得に伴う機械装置及び運搬具の増加によるものです。
b.負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ8億39百万円増加して、863億21百万円となりました。流動負債は同24億94百万円減少の586億83百万円、固定負債は同33億34百万円増加の276億38百万円となりました。
流動負債減少の主な要因は、コマーシャル・ペーパーの減少によるものです。固定負債増加の主な要因は、長期借入金の増加によるものです。
c.純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ148億38百万円増加して、926億97百万円となりました。
純資産増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加です。
この結果、自己資本比率は48.7%となりました。
また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の2,182円92銭から2,588円21銭となりました。なお、2024年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり純資産」を算定しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ40億58百万円増加し、84億83百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は137億24百万円(前連結会計年度は10億1百万円の収入)となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益183億85百万円、減価償却費38億73百万円、売上債権の増加額72億68百万円、棚卸資産の減少額24億19百万円、法人税等の支払額35億90百万円です。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は35億89百万円(前連結会計年度は45億14百万円の支出)となりました。
主な内訳は、設備等固定資産の取得による支出65億95百万円、固定資産の売却による収入15億円、投資有価証券の売却による収入18億88百万円です。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は62億37百万円(前連結会計年度は28億63百万円の収入)となりました。
主な内訳は、短期借入金の増加額28億23百万円、コマーシャル・ペーパーの減少額80億円、長期借入れによる収入69億54百万円、長期借入金の返済による支出49億38百万円、配当金の支払額28億53百万円です。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 耐火物事業 | 109,455 | +8.6 |
| ファーネス事業 | 14,904 | +8.9 |
| セラミックス事業 | 5,501 | △1.7 |
| その他 | 968 | +33.7 |
| 合計 | 130,829 | +8.3 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 金額は製造原価によっています。
3 不動産事業に生産実績はありません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 耐火物事業 | 156,649 | +7.4 | 16,847 | +6.5 |
| ファーネス事業 | 16,495 | △5.1 | 2,479 | △36.2 |
| セラミックス事業 | 8,183 | △3.0 | 627 | △6.5 |
| その他 | 991 | +16.6 | 89 | +32.0 |
| 合計 | 182,319 | +5.6 | 20,044 | △2.0 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 不動産事業については、受注活動にそぐわないため、除外しています。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 耐火物事業 | 151,867 | +8.1 |
| ファーネス事業 | 15,228 | +4.1 |
| セラミックス事業 | 8,226 | △2.9 |
| 不動産事業 | 737 | - |
| その他 | 969 | +17.2 |
| 合計 | 177,029 | +7.2 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 日本製鉄㈱ | 62,633 | 37.9 | 69,856 | 39.5 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っています。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
[売上高]
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ118億26百万円増加の1,770億29百万円(前年同期比7.2%増)となりました。これは主に、耐火物事業におけるコスト上昇分の着実な販売価格転嫁及び国内外での事業拡大、ファーネス事業における大型工事案件の受注等によるものです。地域ごとの売上高は、日本が962億65百万円(前年同期比6.3%増)、インドが385億52百万円(前年同期比13.8%増)、アジアが97億23百万円(前年同期比4.8%減)、欧州が206億85百万円(前年同期比11.2%増)、その他が118億1百万円(前年同期比1.3%減)となり、海外売上高は807億63百万円(前年同期比8.2%増)、海外売上高比率は45.6%(前年同期比0.4ポイント増)となりました。
2025年3月期以降の当社グループの売上については、世界全体に渡る不安定な政治・経済動向を受け、先行きを見通し難い状況にあるものの、商品価値に見合った価格形成力・当社グループの技術力に加えて、グローバル対応力を活かすことにより、増収基調にあると想定しています。
[売上総利益]
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ47億45百万円増加の353億77百万円(前年同期比15.5%増)となり、売上総利益率は、前連結会計年度に比べ1.4ポイント増加の20.0%となりました。
[営業利益]
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ35億18百万円増加の146億92百万円(前年同期比31.5%増)となり、営業利益率は、前連結会計年度に比べ1.5ポイント増加の8.3%となりました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ12億26百万円増加の206億84百万円(前年同期比6.3%増)となりました。
[経常利益]
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ43億5百万円増加の163億89百万円(前年同期比35.6%増)となり、経常利益率は、前連結会計年度に比べ1.9ポイント増加の9.3%となりました。営業外収益は、為替差益の増加により前連結会計年度に比べ7億94百万円増加の27億77百万円(前年同期比40.0%増)、営業外費用は、前連結会計年度に比べ7百万円増加の10億80百万円(前年同期比0.7%増)となりました。
[親会社株主に帰属する当期純利益]
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ41億34百万円増加の124億16百万円(前年同期比49.9%増)となりました。特別利益は、投資有価証券売却益及び固定資産売却益の増加により前連結会計年度に比べ21億59百万円増加の24億2百万円(前年同期比888.3%増)、特別損失は、減損損失の計上により前連結会計年度に比べ2億89百万円増加の4億6百万円(前年同期比247.1%増)となりました。
なお、経常利益の増減要因を次のとおり分析しています。
国内耐火物事業は粗鋼生産の減少に加え、為替相場が急激に円安方向に進行する等、厳しい環境下に置かれましたが、引き続き、原料・エネルギー価格等コスト上昇分の着実な販売価格転嫁を進めたことに加え、生産性向上や歩留まり改善等の自助努力により増益となりました。インドや欧州等の海外子会社の業績も好調に推移し、連結経常利益は、2期連続で過去最高を更新しました。
※表示単位未満の端数を四捨五入して表示
・マージン改善 19.8億円
・国内作業用売上増 0.6億円
・国内建設用売上増 2.5億円
・輸出向け作業用売上増 5.6億円
・コストアップ △ 11.4億円
・コストダウン 11.8億円
・連結子会社の損益 15.0億円
・ファーネス事業 △ 4.6億円
・セラミックス事業 △ 2.1億円
・営業外損益等 5.9億円
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績の分析については、第2[事業の状況]、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「①経営成績の状況」に記載しています。
c.経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に照らしての経営成績の分析・検討内容
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に照らしての経営成績の分析・検討内容については、第2[事業の状況]、1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]の「(2) 目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題」、「②2025見直し経営計画の進捗状況について」に記載しています。
③ 当連結会計年度の財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における財政状態の分析については、第2[事業の状況]、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「②財政状態の状況」に記載しています。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況に関する認識及び分析・検討内容
[耐火物事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ113億18百万円増加して、1,465億57百万円となりました。
増加の主な要因は、売上増等に伴う受取手形、売掛金及び契約資産の増加です。
[ファーネス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ3億4百万円増加して、100億15百万円となりました。
増加の主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産の増加です。
[セラミックス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ3億92百万円増加して、90億44百万円となりました。
増加の主な要因は、仕掛品の増加です。
[不動産事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ1億17百万円増加して、7億12百万円となりました。
増加の主な要因は、建物及び構築物の増加です。
[その他]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ22百万円増加して、3億80百万円となりました。
④ 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の分析については、第2[事業の状況]、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「③ キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主な運転資金需要は、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした主な資金需要は、設備の取得によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、コマーシャル・ペーパーを基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としています。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は368億81百万円となっています。