有価証券報告書-第134期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/20 9:39
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)における我が国経済は、個人消費の一部に足踏みが残るものの、緩やかな回復基調が継続しました。
しかしながら、当社グループの主要顧客である鉄鋼業界においては、建設向け・製造業向けともに国内鋼材需要が低調であったことに加えて、中国による全世界に向けての破壊的価格での輸出拡大の影響を受け、国内粗鋼生産量は、前連結会計年度に比べ4.5%減の8,295万トンと3年連続で減少し、1970年度以降の年度ベースでは、コロナ禍の2020年度(8,278万トン)に次ぐ過去2番目に低い水準にとどまりました。また、世界鉄鋼協会発表による2024年1~12月の粗鋼生産量は、インドは前年同期に比べ6.3%増の1億4,960万トンであったものの、世界全体では前年同期に比べ0.8%減の18億8,260万トンとなりました。
このような厳しい経営環境の中、堅調なインド鉄鋼市場での拡販、生産性向上・歩留まり改善等の自助努力、原材料等コスト上昇分の販売価格への着実な転嫁を推進した結果、前連結会計年度に対して連結売上高、連結当期利益とも増加しました。連結経常利益は、営業外為替差益等一過性の差異もあり前連結会計年度に比べ減益でしたが、2025見直し経営計画の目標150億円を上回る水準を達成しております。
当連結会計年度における当社グループの経営成績は、次のとおりです。
[売上高]
耐火物事業におけるコスト上昇分の着実な販売価格転嫁及び国内外での事業拡大、ファーネス事業における大型工事案件の受注等により、売上高は前連結会計年度に比べ0.5%増収の1,779億21百万円となりました。
[損益]
耐火物事業で、国内外の粗鋼生産量減少やスポット案件剥落の影響を受けたことや、セラミックス事業で、半導体製造装置向けセラミックス材料と家庭用燃料電池向け断熱材が受注の谷間となったことにより、営業利益は前連結会計年度に比べ4.2%減益の140億82百万円、経常利益は同6.5%減益の153億16百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は同1.0%増益の125億35百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
なお、各セグメントの売上高は、外部顧客への売上高であり、セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれていません。また、セグメント利益は営業利益ベースです。
[耐火物事業](各種工業窯炉に使用する耐火物全般の製造販売)
国内外の粗鋼生産量減少やスポット案件剥落の影響を補填すべく、堅調なインド鉄鋼市場等での事業拡大を進めたものの、売上高は、前連結会計年度に比べ2.2%減収の1,485億38百万円、利益は、同9.8%減益の114億33百万円となりました。
[ファーネス事業](各種窯炉の設計施工及び築造修理)
整備単価上方改定及び大型工事案件の受注により、売上高は、前連結会計年度に比べ29.6%増収の197億28百万円、利益は、同175.0%増益の15億18百万円となりました。
[セラミックス事業](各種産業用セラミックスの製造販売及び景観材の販売)
半導体製造装置向けセラミックス材料と家庭用燃料電池向け断熱材が受注の谷間となったことにより、売上高は、前連結会計年度に比べ5.1%減収の78億9百万円、利益は、同43.3%減益の4億82百万円となりました。
[不動産事業](店舗・倉庫等の賃貸)
売上高は、前連結会計年度に比べ横ばいの7億37百万円、利益は、同4.3%増益の5億94百万円となりました。
[その他](製鉄所向け石灰の製造販売)
売上高は、前連結会計年度に比べ14.2%増収の11億7百万円、利益は、同13.1%増益の55百万円となりました。
なお、石灰事業については、2025年3月31日をもって事業撤退いたしました。
② 財政状態の状況
a.資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ80億38百万円増加して、1,870億58百万円となりました。流動資産は同69億82百万円増加の1,261億48百万円、固定資産は同10億56百万円増加の609億9百万円となりました。
流動資産増加の主な要因は、売上増等に伴う受取手形、売掛金及び契約資産の増加によるものです。固定資産増加の主な要因は、生産設備等の取得に伴う機械装置及び運搬具の増加によるものです。
b.負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ9億4百万円減少して、854億17百万円となりました。流動負債は同3億3百万円減少の583億79百万円、固定負債は同6億円減少の270億37百万円となりました。
流動負債減少の主な要因は、短期借入金の減少によるものです。固定負債減少の主な要因は、長期借入金の減少によるものです。
c.純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ89億42百万円増加して、1,016億40百万円となりました。
純資産増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加です。
この結果、自己資本比率は50.8%となりました。
また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の2,588円21銭から2,820円55銭となりました。なお、2024年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり純資産」を算定しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ1億61百万円減少し、83億22百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は31億44百万円(前連結会計年度は137億24百万円の収入)となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益189億17百万円、減価償却費42億33百万円、売上債権の増加額54億33百万円、仕入債務の減少額39億30百万円、法人税等の支払額57億92百万円です。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は43億31百万円(前連結会計年度は35億89百万円の支出)となりました。
主な内訳は、設備等固定資産の取得による支出74億89百万円、固定資産の売却による収入17億49百万円、投資有価証券の売却による収入19億44百万円です。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果得られた資金は9億86百万円(前連結会計年度は62億37百万円の支出)となりました。
主な内訳は、短期借入金の減少額82億8百万円、コマーシャル・ペーパーの増加額120億円、長期借入れによる収入60億54百万円、長期借入金の返済による支出50億6百万円、配当金の支払額35億27百万円です。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
耐火物事業110,254+0.7
ファーネス事業17,865+19.9
セラミックス事業5,394△1.9
その他1,020+5.4
合計134,535+2.8

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 金額は製造原価によっています。
3 不動産事業に生産実績はありません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
耐火物事業150,407△4.014,678△12.9
ファーネス事業20,242+22.71,747△29.5
セラミックス事業7,903△3.4722+15.0
その他1,017+2.7-△100.0
合計179,570△1.517,147△14.5

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 不動産事業については、受注活動にそぐわないため、除外しています。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
耐火物事業148,538△2.2
ファーネス事業19,728+29.6
セラミックス事業7,809△5.1
不動産事業737-
その他1,107+14.2
合計177,921+0.5

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
日本製鉄㈱69,85639.572,13940.5

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っています。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
[売上高]
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ8億92百万円増加の1,779億21百万円(前年同期比0.5%増)となりました。これは主に、耐火物事業におけるコスト上昇分の着実な販売価格転嫁及び国内外での事業拡大、ファーネス事業における大型工事案件の受注等によるものです。地域ごとの売上高は、日本が977億43百万円(前年同期比1.5%増)、インドが420億62百万円(前年同期比9.1%増)、アジアが84億89百万円(前年同期比12.7%減)、欧州が180億77百万円(前年同期比12.6%減)、その他が115億47百万円(前年同期比2.2%減)となり、海外売上高は801億77百万円(前年同期比0.7%減)、海外売上高比率は45.1%(前年同期比0.6ポイント減)となりました。
[売上総利益]
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ93百万円増加の354億70百万円(前年同期比0.3%増)となり、売上総利益率は、前連結会計年度に比べ0.1ポイント減少の19.9%となりました。
[営業利益]
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ6億9百万円減少の140億82百万円(前年同期比4.2%減)となり、営業利益率は、前連結会計年度に比べ0.4ポイント減少の7.9%となりました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ7億3百万円増加の213億88百万円(前年同期比3.4%増)となりました。
[経常利益]
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ10億72百万円減少の153億16百万円(前年同期比6.5%減)となり、経常利益率は、前連結会計年度に比べ0.6ポイント減少の8.6%となりました。営業外収益は、為替差益の減少により前連結会計年度に比べ4億90百万円減少の22億86百万円(前年同期比17.7%減)、営業外費用は、支払利息等の減少により前連結会計年度に比べ27百万円減少の10億52百万円(前年同期比2.6%減)となりました。
[親会社株主に帰属する当期純利益]
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ1億19百万円増加の125億35百万円(前年同期比1.0%増)となりました。特別利益は、固定資産売却益の増加により前連結会計年度に比べ13億円増加の37億3百万円(前年同期比54.1%増)、特別損失は、固定資産除却損の減少により前連結会計年度に比べ3億5百万円減少の1億1百万円(前年同期比75.1%減)となりました。
なお、経常利益の増減要因を次のとおり分析しています。
インドを除く国内外の粗鋼生産量減少や円安による輸入原材料価格の上昇に伴う一時的なコスト負担増の影響を受ける中、堅調なインド市場での拡販、生産性向上・歩留まり改善等の自助努力、原材料等コスト上昇分の販売価格への着実な転嫁を推進したものの、営業外為替差益等一過性利益の差異もあり前期に比べ減益となりました。但し、2025見直し経営計画の目標150億円を上回る水準を達成しています。
※表示単位未満の端数を四捨五入して表示
・マージン改善 2.7億円
・国内作業用売上減 △2.2億円
・国内建設用売上減 △7.6億円
・輸出向け作業用売上増 4.4億円
・コストアップ △10.1億円
・コストダウン 4.4億円
・連結子会社の損益 △1.3億円
・ファーネス事業 9.7億円
・セラミックス事業 △3.7億円
・営業外損益等 △7.1億円
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績の分析については、第2[事業の状況]、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「①経営成績の状況」に記載しています。
c.経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に照らしての経営成績の分析・検討内容
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に照らしての経営成績の分析・検討内容については、第2[事業の状況]、1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]の「(2) 目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題」、「②2025見直し経営計画の進捗状況について」に記載しています。
③ 当連結会計年度の財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における財政状態の分析については、第2[事業の状況]、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「②財政状態の状況」に記載しています。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況に関する認識及び分析・検討内容
[耐火物事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ49億74百万円増加して、1,515億32百万円となりました。
増加の主な要因は、設備投資に伴う有形固定資産の増加です。
[ファーネス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ46億98百万円増加して、147億13百万円となりました。
増加の主な要因は、売上増等に伴う受取手形、売掛金及び契約資産の増加です。
[セラミックス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ4億32百万円増加して、94億77百万円となりました。
増加の主な要因は、生産設備等の取得に伴う機械装置及び運搬具の増加です。
[不動産事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ16百万円減少して、6億96百万円となりました。
[その他]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ1億27百万円減少して、2億52百万円となりました。
④ 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の分析については、第2[事業の状況]、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「③ キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主な運転資金需要は、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした主な資金需要は、設備の取得によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、コマーシャル・ペーパーを基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としています。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は417億38百万円となっています。

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