有価証券報告書-第132期(2022/04/01-2023/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)における我が国経済は、世界的な原材料価格の高止まり、ロシアによるウクライナ侵攻に伴うエネルギー・食料価格の高騰に起因するインフレ・金利上昇・急激な円安等により先行き不透明な状況で推移しました。
当社グループの主要顧客である鉄鋼業界においても、半導体不足など部品供給網の混乱を背景とした自動車生産減の継続等により一部地域を除き国内外で鋼材需要が減少しました。当連結会計年度の国内粗鋼生産量は、前年同期に比べ8.1%減の8,785万トンとなりました。また、世界鉄鋼協会発表による2022年1~12月間の世界の粗鋼生産量は、インドは前年同期に比べ5.5%増の1億2,470万トンであったものの、世界全体では前年同期に比べ4.2%減の18億7,850万トンとなりました。
このような逆風環境下、2025経営計画の基本方針である「世界第一級のセラミックス企業」の地位確立を目指し、各種施策に取り組んだ結果、売上・利益ともに過去最高を達成致しました。
当連結会計年度における当社グループの経営成績は次のとおりです。
[売上高]
耐火物事業におけるコスト上昇分の着実な販売価格転嫁及び国内外での事業拡大、ファーネス事業における大型工事案件の受注等により、売上高は前連結会計年度に比べ23.5%増収の1,652億2百万円となりました。
[損益]
売上高の増加に加え、生産性向上・製造原価低減の自助努力により、営業利益は前連結会計年度に比べ47.7%増益の111億73百万円、経常利益は同39.2%増益の120億83百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は同50.8%増益の82億82百万円となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりです。
なお、各セグメントの売上高は、外部顧客への売上高であり、セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれていません。また、セグメント利益は営業利益ベースです。
[耐火物事業](各種工業窯炉に使用する耐火物全般の製造販売)
国内外での原料価格等コスト上昇分の着実な販売価格転嫁に加え、堅調なインド鉄鋼市場での事業拡大並びに非鉄分野向け拡販等に取組んだ結果、売上高は前連結会計年度に比べ27.0%増収の1,405億38百万円、利益は同64.2%増益の84億58百万円となりました。
[ファーネス事業](各種窯炉の設計施工及び築造修理)
粗鋼生産の減少に伴う鉄鋼製造設備整備作業の受注減があったものの、バイオマス発電用ボイラ案件を含む大型工事案件の受注とコストダウン等の推進により、売上高は前連結会計年度に比べ10.6%増収の146億27百万円、利益は同51.1%増益の10億9百万円となりました。
[セラミックス事業](各種産業用セラミックスの製造販売及び景観材の販売)
顧客における需給調整に伴う電子部品向けセラミックス材料の受注減等により、売上高は前連結会計年度に比べ0.2%減収の84億71百万円、利益は同5.5%減益の10億63百万円となりました。
[不動産事業](店舗・倉庫等の賃貸)
売上高は、前連結会計年度に比べ横ばいの7億37百万円、利益は、同0.5%増益の5億95百万円となりました。
[その他](製鉄所向け石灰の製造販売)
売上高は、前連結会計年度に比べ23.7%増収の8億26百万円、利益は、同13.3%増益の40百万円となりました。
② 財政状態の状況
a.資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ206億46百万円増加して、1,633億40百万円となりました。流動資産は同168億95百万円増加の1,082億24百万円、固定資産は同37億50百万円増加の551億16百万円となりました。
流動資産増加の主な要因は、売上増等に伴う受取手形、売掛金及び契約資産の増加によるものです。固定資産増加の主な要因は、倉庫等の取得に伴う建物及び構築物並びに生産設備等の取得に伴う機械装置及び運搬具の増加によるものです。
b.負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ118億72百万円増加して、854億81百万円となりました。流動負債は同127億66百万円増加の611億77百万円、固定負債は同8億94百万円減少の243億4百万円となりました。
流動負債増加の主な要因は、コマーシャル・ペーパーの増加によるものです。固定負債減少の主な要因は、長期借入金の減少によるものです。
c.純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ87億74百万円増加して、778億58百万円となりました。
純資産増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加です。
この結果、自己資本比率は45.0%となりました。
また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の7,759円14銭から8,731円68銭となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ5億86百万円減少し、44億25百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は10億1百万円(前連結会計年度は41億20百万円の収入)となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益122億9百万円、減価償却費34億93百万円、売上債権の増加額98億1百万円、棚卸資産の増加額53億41百万円です。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は45億14百万円(前連結会計年度は36億8百万円の支出)となりました。
主な内訳は、設備等固定資産の取得による支出45億65百万円です。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果得られた資金は28億63百万円(前連結会計年度は10億22百万円の支出)となりました。
主な内訳は、コマーシャル・ペーパーの増加額50億円、長期借入れによる収入30億円、長期借入金の返済による支出37億93百万円、配当金の支払額17億68百万円です。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 金額は製造原価によっています。
3 不動産事業に生産実績はありません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 不動産事業については、受注活動にそぐわないため、除外しています。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っています。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
詳細については、第5[経理の状況]、1[連結財務諸表等]の「(1) 連結財務諸表」、「注記事項」、「(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
なお、重要な会計上の見積りが必要となる項目は次のとおりです。
(のれんの評価)
当社の連結貸借対照表上、連結子会社を取得した際におけるのれんが当連結会計年度末現在において38億52百万円計上されています。当該のれんの減損損失認識要否の判断は、連結子会社の割引前将来キャッシュ・フローを用いています。当該割引前将来キャッシュ・フローは、連結子会社の現状及び中期経営計画を基にするとともに、中期経営計画以降の将来見通しを基礎としています。しかし、中期経営計画並びに将来見通しの実現には不確実性を伴うため、これらに係る経営者の判断は、会計上の見積りに影響を及ぼしています。
TRL KROSAKI REFRACTORIES LIMITEDの中期経営計画及び将来見通しの前提となる販売数量及び成長率の見込みは、アクション・プランの確実な実行等により達成することを目指しています。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
[売上高]
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ314億23百万円増加の1,652億2百万円(前年同期比23.5%増)となりました。これは主に、耐火物事業におけるコスト上昇分の着実な販売価格転嫁及び国内外での事業拡大、ファーネス事業における大型工事案件の受注等によるものです。地域ごとの売上高は、日本が905億30百万円(前年同期比16.6%増)、インドが338億91百万円(前年同期比36.4%増)、アジアが102億19百万円(前年同期比16.5%増)、欧州が186億3百万円(前年同期比39.9%増)、その他が119億57百万円(前年同期比30.0%増)となり、海外売上高は746億71百万円(前年同期比33.1%増)、海外売上高比率は45.2%(前年同期比3.3ポイント増)となりました。
2024年3月期以降の当社グループの売上については、世界全体に渡る不安定な政治・経済動向を受け、先行きを見通し難い状況にあるものの、当社グループの技術力とグローバル対応力を活かすことにより、増収基調にあると想定しています。
[売上総利益]
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ58億22百万円増加の306億31百万円(前年同期比23.5%増)となりました。売上総利益率は、前連結会計年度と同率の18.5%となりました。
[営業利益]
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ36億7百万円増加の111億73百万円(前年同期比47.7%増)となり、営業利益率は、前連結会計年度に比べ1.1ポイント増加の6.8%となりました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ22億15百万円増加の194億58百万円(前年同期比12.8%増)となりました。
[経常利益]
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ34億4百万円増加の120億83百万円(前年同期比39.2%増)、経常利益率は、前連結会計年度に比べ0.8ポイント増加の7.3%となりました。営業外収益は、為替差益の増加により前連結会計年度に比べ3億2百万円増加の19億83百万円(前年同期比18.0%増)、営業外費用は、固定資産撤去費の増加により前連結会計年度に比べ5億4百万円増加の10億72百万円(前年同期比88.9%増)となりました。
[親会社株主に帰属する当期純利益]
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ27億91百万円増加の82億82百万円(前年同期比50.8%増)となりました。特別利益は、出資金売却益の計上により前連結会計年度に比べ1億60百万円増加の2億43百万円(前年同期比194.9%増)、特別損失は、減損損失の減少により前連結会計年度に比べ66百万円減少の1億17百万円(前年同期比36.3%減)となりました。
なお、経常利益の増減要因を次のとおり分析しています。
国内耐火物事業は粗鋼生産の減少に加え、急速な円安進行影響を含む原料・調達品・エネルギー価格の上昇等、厳しい環境下にあったが、コスト上昇分の着実な販売価格転嫁を進めたことによりマイナスをカバーしました。一方、インドや欧州等の海外子会社の業績は好調に推移し、全体として増益となりました。
※表示単位未満の端数を四捨五入して表示
・原料・価格影響 15.2億円
・国内作業用売上減 △ 9.0億円
・国内建設用売上増 5.2億円
・輸出向け作業用売上減 △ 7.2億円
・コストアップ △ 9.0億円
・コストダウン 9.4億円
・連結子会社の損益 28.3億円
・ファーネス事業 3.4億円
・セラミックス事業 △ 0.7億円
・営業外損益等 △ 1.5億円
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績の分析については、第2[事業の状況]、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「①経営成績の状況」に記載しています。
c.経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に照らしての経営成績の分析・検討内容
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に照らしての経営成績の分析・検討内容については、第2[事業の状況]、1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]の「(2) 目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題」、「②2025経営計画(2021年度~2025年度)の進捗状況について」に記載しています。
③ 当連結会計年度の財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における財政状態の分析については、第2[事業の状況]、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「②財政状態の状況」に記載しています。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況に関する認識及び分析・検討内容
[耐火物事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ185億85百万円増加して、1,352億38百万円となりました。
増加の主な要因は、売上増等に伴う受取手形、売掛金及び契約資産の増加です。
[ファーネス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ10億37百万円増加して、97億11百万円となりました。
増加の主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産の増加です。
[セラミックス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ7億1百万円増加して、86億51百万円となりました。
増加の主な要因は、仕掛品の増加です。
[不動産事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ25百万円減少して、5億95百万円となりました。
[その他]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ26百万円増加して、3億58百万円となりました。
④ 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の分析については、第2[事業の状況]、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「③ キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主な運転資金需要は、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした主な資金需要は、設備の取得によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、コマーシャル・ペーパーを基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としています。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は393億84百万円となっています。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)における我が国経済は、世界的な原材料価格の高止まり、ロシアによるウクライナ侵攻に伴うエネルギー・食料価格の高騰に起因するインフレ・金利上昇・急激な円安等により先行き不透明な状況で推移しました。
当社グループの主要顧客である鉄鋼業界においても、半導体不足など部品供給網の混乱を背景とした自動車生産減の継続等により一部地域を除き国内外で鋼材需要が減少しました。当連結会計年度の国内粗鋼生産量は、前年同期に比べ8.1%減の8,785万トンとなりました。また、世界鉄鋼協会発表による2022年1~12月間の世界の粗鋼生産量は、インドは前年同期に比べ5.5%増の1億2,470万トンであったものの、世界全体では前年同期に比べ4.2%減の18億7,850万トンとなりました。
このような逆風環境下、2025経営計画の基本方針である「世界第一級のセラミックス企業」の地位確立を目指し、各種施策に取り組んだ結果、売上・利益ともに過去最高を達成致しました。
当連結会計年度における当社グループの経営成績は次のとおりです。
[売上高]
耐火物事業におけるコスト上昇分の着実な販売価格転嫁及び国内外での事業拡大、ファーネス事業における大型工事案件の受注等により、売上高は前連結会計年度に比べ23.5%増収の1,652億2百万円となりました。
[損益]
売上高の増加に加え、生産性向上・製造原価低減の自助努力により、営業利益は前連結会計年度に比べ47.7%増益の111億73百万円、経常利益は同39.2%増益の120億83百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は同50.8%増益の82億82百万円となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりです。
なお、各セグメントの売上高は、外部顧客への売上高であり、セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれていません。また、セグメント利益は営業利益ベースです。
[耐火物事業](各種工業窯炉に使用する耐火物全般の製造販売)
国内外での原料価格等コスト上昇分の着実な販売価格転嫁に加え、堅調なインド鉄鋼市場での事業拡大並びに非鉄分野向け拡販等に取組んだ結果、売上高は前連結会計年度に比べ27.0%増収の1,405億38百万円、利益は同64.2%増益の84億58百万円となりました。
[ファーネス事業](各種窯炉の設計施工及び築造修理)
粗鋼生産の減少に伴う鉄鋼製造設備整備作業の受注減があったものの、バイオマス発電用ボイラ案件を含む大型工事案件の受注とコストダウン等の推進により、売上高は前連結会計年度に比べ10.6%増収の146億27百万円、利益は同51.1%増益の10億9百万円となりました。
[セラミックス事業](各種産業用セラミックスの製造販売及び景観材の販売)
顧客における需給調整に伴う電子部品向けセラミックス材料の受注減等により、売上高は前連結会計年度に比べ0.2%減収の84億71百万円、利益は同5.5%減益の10億63百万円となりました。
[不動産事業](店舗・倉庫等の賃貸)
売上高は、前連結会計年度に比べ横ばいの7億37百万円、利益は、同0.5%増益の5億95百万円となりました。
[その他](製鉄所向け石灰の製造販売)
売上高は、前連結会計年度に比べ23.7%増収の8億26百万円、利益は、同13.3%増益の40百万円となりました。
② 財政状態の状況
a.資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ206億46百万円増加して、1,633億40百万円となりました。流動資産は同168億95百万円増加の1,082億24百万円、固定資産は同37億50百万円増加の551億16百万円となりました。
流動資産増加の主な要因は、売上増等に伴う受取手形、売掛金及び契約資産の増加によるものです。固定資産増加の主な要因は、倉庫等の取得に伴う建物及び構築物並びに生産設備等の取得に伴う機械装置及び運搬具の増加によるものです。
b.負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ118億72百万円増加して、854億81百万円となりました。流動負債は同127億66百万円増加の611億77百万円、固定負債は同8億94百万円減少の243億4百万円となりました。
流動負債増加の主な要因は、コマーシャル・ペーパーの増加によるものです。固定負債減少の主な要因は、長期借入金の減少によるものです。
c.純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ87億74百万円増加して、778億58百万円となりました。
純資産増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加です。
この結果、自己資本比率は45.0%となりました。
また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の7,759円14銭から8,731円68銭となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ5億86百万円減少し、44億25百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は10億1百万円(前連結会計年度は41億20百万円の収入)となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益122億9百万円、減価償却費34億93百万円、売上債権の増加額98億1百万円、棚卸資産の増加額53億41百万円です。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は45億14百万円(前連結会計年度は36億8百万円の支出)となりました。
主な内訳は、設備等固定資産の取得による支出45億65百万円です。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果得られた資金は28億63百万円(前連結会計年度は10億22百万円の支出)となりました。
主な内訳は、コマーシャル・ペーパーの増加額50億円、長期借入れによる収入30億円、長期借入金の返済による支出37億93百万円、配当金の支払額17億68百万円です。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 耐火物事業 | 100,788 | +21.2 |
| ファーネス事業 | 13,681 | +7.3 |
| セラミックス事業 | 5,599 | △0.9 |
| その他 | 724 | +18.0 |
| 合計 | 120,793 | +18.2 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 金額は製造原価によっています。
3 不動産事業に生産実績はありません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 耐火物事業 | 145,919 | +29.6 | 15,823 | +51.5 |
| ファーネス事業 | 17,381 | +31.6 | 3,883 | +243.8 |
| セラミックス事業 | 8,439 | △1.3 | 671 | △4.6 |
| その他 | 849 | +29.5 | 67 | +51.5 |
| 合計 | 172,590 | +27.9 | 20,446 | +65.9 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 不動産事業については、受注活動にそぐわないため、除外しています。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 耐火物事業 | 140,538 | +27.0 |
| ファーネス事業 | 14,627 | +10.6 |
| セラミックス事業 | 8,471 | △0.2 |
| 不動産事業 | 737 | △0.0 |
| その他 | 826 | +23.7 |
| 合計 | 165,202 | +23.5 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 日本製鉄㈱ | 52,240 | 39.1 | 62,633 | 37.9 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っています。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
詳細については、第5[経理の状況]、1[連結財務諸表等]の「(1) 連結財務諸表」、「注記事項」、「(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
なお、重要な会計上の見積りが必要となる項目は次のとおりです。
(のれんの評価)
当社の連結貸借対照表上、連結子会社を取得した際におけるのれんが当連結会計年度末現在において38億52百万円計上されています。当該のれんの減損損失認識要否の判断は、連結子会社の割引前将来キャッシュ・フローを用いています。当該割引前将来キャッシュ・フローは、連結子会社の現状及び中期経営計画を基にするとともに、中期経営計画以降の将来見通しを基礎としています。しかし、中期経営計画並びに将来見通しの実現には不確実性を伴うため、これらに係る経営者の判断は、会計上の見積りに影響を及ぼしています。
TRL KROSAKI REFRACTORIES LIMITEDの中期経営計画及び将来見通しの前提となる販売数量及び成長率の見込みは、アクション・プランの確実な実行等により達成することを目指しています。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
[売上高]
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ314億23百万円増加の1,652億2百万円(前年同期比23.5%増)となりました。これは主に、耐火物事業におけるコスト上昇分の着実な販売価格転嫁及び国内外での事業拡大、ファーネス事業における大型工事案件の受注等によるものです。地域ごとの売上高は、日本が905億30百万円(前年同期比16.6%増)、インドが338億91百万円(前年同期比36.4%増)、アジアが102億19百万円(前年同期比16.5%増)、欧州が186億3百万円(前年同期比39.9%増)、その他が119億57百万円(前年同期比30.0%増)となり、海外売上高は746億71百万円(前年同期比33.1%増)、海外売上高比率は45.2%(前年同期比3.3ポイント増)となりました。
2024年3月期以降の当社グループの売上については、世界全体に渡る不安定な政治・経済動向を受け、先行きを見通し難い状況にあるものの、当社グループの技術力とグローバル対応力を活かすことにより、増収基調にあると想定しています。
[売上総利益]
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ58億22百万円増加の306億31百万円(前年同期比23.5%増)となりました。売上総利益率は、前連結会計年度と同率の18.5%となりました。
[営業利益]
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ36億7百万円増加の111億73百万円(前年同期比47.7%増)となり、営業利益率は、前連結会計年度に比べ1.1ポイント増加の6.8%となりました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ22億15百万円増加の194億58百万円(前年同期比12.8%増)となりました。
[経常利益]
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ34億4百万円増加の120億83百万円(前年同期比39.2%増)、経常利益率は、前連結会計年度に比べ0.8ポイント増加の7.3%となりました。営業外収益は、為替差益の増加により前連結会計年度に比べ3億2百万円増加の19億83百万円(前年同期比18.0%増)、営業外費用は、固定資産撤去費の増加により前連結会計年度に比べ5億4百万円増加の10億72百万円(前年同期比88.9%増)となりました。
[親会社株主に帰属する当期純利益]
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ27億91百万円増加の82億82百万円(前年同期比50.8%増)となりました。特別利益は、出資金売却益の計上により前連結会計年度に比べ1億60百万円増加の2億43百万円(前年同期比194.9%増)、特別損失は、減損損失の減少により前連結会計年度に比べ66百万円減少の1億17百万円(前年同期比36.3%減)となりました。
なお、経常利益の増減要因を次のとおり分析しています。
国内耐火物事業は粗鋼生産の減少に加え、急速な円安進行影響を含む原料・調達品・エネルギー価格の上昇等、厳しい環境下にあったが、コスト上昇分の着実な販売価格転嫁を進めたことによりマイナスをカバーしました。一方、インドや欧州等の海外子会社の業績は好調に推移し、全体として増益となりました。
※表示単位未満の端数を四捨五入して表示
・原料・価格影響 15.2億円
・国内作業用売上減 △ 9.0億円
・国内建設用売上増 5.2億円
・輸出向け作業用売上減 △ 7.2億円
・コストアップ △ 9.0億円
・コストダウン 9.4億円
・連結子会社の損益 28.3億円
・ファーネス事業 3.4億円
・セラミックス事業 △ 0.7億円
・営業外損益等 △ 1.5億円
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績の分析については、第2[事業の状況]、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「①経営成績の状況」に記載しています。
c.経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に照らしての経営成績の分析・検討内容
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に照らしての経営成績の分析・検討内容については、第2[事業の状況]、1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]の「(2) 目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題」、「②2025経営計画(2021年度~2025年度)の進捗状況について」に記載しています。
③ 当連結会計年度の財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における財政状態の分析については、第2[事業の状況]、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「②財政状態の状況」に記載しています。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況に関する認識及び分析・検討内容
[耐火物事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ185億85百万円増加して、1,352億38百万円となりました。
増加の主な要因は、売上増等に伴う受取手形、売掛金及び契約資産の増加です。
[ファーネス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ10億37百万円増加して、97億11百万円となりました。
増加の主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産の増加です。
[セラミックス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ7億1百万円増加して、86億51百万円となりました。
増加の主な要因は、仕掛品の増加です。
[不動産事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ25百万円減少して、5億95百万円となりました。
[その他]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ26百万円増加して、3億58百万円となりました。
④ 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の分析については、第2[事業の状況]、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「③ キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主な運転資金需要は、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした主な資金需要は、設備の取得によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、コマーシャル・ペーパーを基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としています。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は393億84百万円となっています。