有価証券報告書-第77期(平成31年3月1日-令和2年2月29日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については当該会計基準等を遡って適用した後の前連結会計年度末の数値で比較しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況は次のとおりです。
①経営成績の状況
当連結会計年度の日本経済は、当社の期初想定どおり足踏み状態で推移してまいりました。しかし、2020年に入ると、新型コロナウイルス感染症の世界的流行が発生し、経済は極めて深刻な打撃を受けると共に、今後の展望につきましても全く見通しのきかない状況となっています。
当社グループの事業分野でありますコンクリートパイル事業におきましては、上半期は前年同期と比べて需要が大きく減少し、年度後半においても予定していた物件に遅れが生じるなど非常に厳しい状況でありました。
また、コンクリートセグメント事業につきましては、大型プロジェクトの端境期にあり、極めて厳しい状況が続いております。
不動産賃貸事業につきましては、安定した業績で推移しております。
セグメント毎の経営成績は、次のとおりであります。
(コンクリート二次製品事業)
コンクリート二次製品事業の主力事業でありますコンクリートパイル部門につきましては、第2四半期までの売上高の減少を補うべく取り組んでまいりましたが、今年度に着工・完了を予定していた複数の物件が翌連結会計年度にずれ込んだ結果、当連結会計年度の売上高は、6,104百万円(前連結会計年度比20.8%減)、営業利益は159百万円(前連結会計年度比81.3%減)となりました。
(コンクリートセグメント事業)
前連結会計年度以降、大型プロジェクトの端境期にあり、非常に厳しい事業環境が続いている結果、当連結会計年度の売上高は、1,484百万円(前連結会計年度比9.6%減)、営業利益は3百万円(前連結会計年度は2百万円の営業損失)となりました。
(工事事業)
品質保証体制の強化、経営資源の拡充および顧客ニーズに即した工法の開発に取り組んでまいりましたが、コンクリート二次製品事業と同様の理由により、売上高、利益とも低調に推移したことに加え、大型物件の完工が翌連結会計年度にずれ込んだ結果、当連結会計年度の売上高は、5,605百万円(前連結会計年度比19.0%減)、営業利益は547百万円(前連結会計年比42.8%減)となりました。
(不動産賃貸事業)
当連結会計年度の売上高は196百万円(前連結会計年度比1.1%増)、営業利益は129百万円(前連結会計年度比16.5%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は13,390百万円(前連結会計年度比18.7%減)、営業利益は234百万円(前連結会計年度比81.9%減)、経常利益は217百万円(前連結会計年度比82.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は96百万円(前連結会計年度比88.1%減)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度に比べ283百万円(1.9%)減少して14,680百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比べて、668百万円(9.8%)減少し、6,179百万円となりました。これは主として現金及び預金の減少415百万円、未成工事支出金の減少253百万円等によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末と比べて、385百万円(4.7%)増加し、8,501百万円となりました。これは、主として建設仮勘定209百万円の増加、投資有価証券の増加48百万円等によるものであります。流動負債は、前連結会計年度末と比べて、33百万円(0.5%)減少し、7,149百万円となりました。これは、主として支払手形及び買掛金の減少76百万円、未払法人税等の減少142百万円等によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末と比べて、261百万円(6.0%)減少し、4,120百万円となりました。これは、リース債務の増加91百万円、長期借入金の減少344百万円等によるものであります。当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比べて、11百万円(0.3%)増加し、3,410百万円となりました。これは、主として利益剰余金の減少31百万円、自己株式の減少19百万円、資本剰余金の増加29百万円等によるものであります。
この結果、自己資本比率は22.7%、1株あたり純資産額は2,576円80銭となりました。
③キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、856百万円の増加(前連結会計年度比228百万円の減少)となりました。これは、減価償却費486百万円、売上債権の減少額284百万円、仕入債務の増加額238百万円等の資金の増加に対し、法人税等の支払額284百万円、利息の支払額65百万円等の資金の減少によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、615百万円の減少(前連結会計年度比432百万円の減少)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出463百万円によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、657百万円の減少(前連結会計年度比25百万円の減少)となりました。これは、主に長期借入れによる収入1,900百万円、長期借入金の返済による支出2,303百万円によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ415百万円の減少し、1,711百万円となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
(注2)株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
(注4)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。
④生産、受注及び販売の状況
生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 コンクリート二次製品事業、コンクリートセグメント事業については製造原価、工事事業については完成工事原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
受注実績
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
※前連結会計年度においては、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表作成に当たって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。見積りに関しては過去の実績などを慎重に検討したうえで行い、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性によって異なる場合があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
1)経営成績
(売上高)
売上高は、コンクリート二次製品事業及び工事事業において、上半期は前年同期と比べ需要が大きく落ち込み、年度後半においても予定していた物件に遅れが生じるなど非常に厳しい状況で推移した結果、13,390百万円(前連結会計年度比18.7%の減少)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の売上総利益は、上記売上高の減少に加え、稼働率の低下により原価率が上昇し、前連結会計年度比36.6%減の1,989百万円となりました。売上総利益率も同様に前連結会計年度の19.1%から当連結会計年度は14.9%に減少しております。
また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の1,842百万円から86百万円減少し1,755百万円となりました。
以上の結果、営業利益は234百万円(前連結会計年度比81.9%の減少)となり、大幅な減少となりました。なお、営業利益率は1.7%で前連結会計年度比6.1ポイントの減少となりました。
(経常利益)
経常利益は、売上高の減少に加え、売上総利益率の悪化もあり、217百万円(前連結会計年度比82.6%の減少)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、過去最高益を達成した昨年から大幅に減少し、96百万円(前連結会計年度比88.1%の減少)となりました。
2020年2月期の連結業績予想(計画)との比較
(単位:百万円)
併せて、中期経営計画の目標値であるROE8%に対して、実績は2.9%、自己資本比率30%に対して、22.7%となりました。
(セグメント別の状況)
(コンクリート二次製品事業及び工事事業)
当社グループの主力事業でありますコンクリートパイル事業は、連結財務諸表のセグメント情報における「コンクリート二次製品事業」及び「工事事業」から構成されております。
当連結会計年度のコンクリートパイル事業の需要環境につきましては、多くの地域で前連結会計年度を下回る非常に厳しい環境となりました。特に、関東地方や中部・東海地方の需要の落ち込みが大きく、関東と静岡を主力商圏とする当社グループにとりましては極めて厳しい事業環境となりました。需要の減少は上半期に顕著であり、減収と稼働率の低下による収益性の悪化を下半期の回復だけでは取り戻すことができず、大幅な減収減益となりました。
コンクリートパイル事業の事業戦略につきましては、第6次中期経営計画に基づき、バリューチェーン全体の品質保証体制の強化及び経営資源の拡充を柱とした成長戦略を実行いたしました。
第6次中期経営計画の初年度となる当連結会計年度の主な取組は以下のとおりです。
(バリューチェーン全体の品質保証体制)
①工事部門の拡充
②ICTの活用
(経営資源の拡充:商圏の拡大)
①営業部門の拡充
②大阪営業所、名古屋営業所の設置
(経営資源の拡充:基幹となる経営資源の刷新)
①東京工場の基幹設備改修計画の立案
(経営資源の拡充:新規事業)
①東京工場における「瑞穂町地域スマートエネルギー事業」への参画
バリューチェーン全体の品質保証体制に関しましては、従前から進めてきた積極的な採用活動やICTの活用等が奏功し、業務効率の改善及び人手不足の緩和が進んでおります。ICTの活用に関しましては、施工管理装置の改良、グループウェアの活用、簡易アプリの開発・活用、業務支援システムの開発・活用など様々な領域で取り組んでおります。
経営資源の拡充に関しましては、東京工場における基幹設備の老朽化対応の改修を順次進める計画を立案しました。また、新規事業として、同工場内にスマートエネルギー事業を誘致・参画しました。基幹設備改修とスマートエネルギー事業を合わせた投資金額は、約20億円を予定しております。投資の目的は、当社の主力工場の競争力向上及び維持、二酸化炭素排出量を中心とした環境負荷の低減等を実現し、事業を持続的に成長させることにあります。
また、人的資源に関しましては、既述のとおり積極的な採用活動を通じて、安定的な増員を行うことができました。人手不足の問題は、量的水準という点では大幅に緩和されつつあります。今後は、人的資本の専門性を高めるための人材育成が、更に重要になると考えています。
以上の結果、コンクリート二次製品事業の売上高は、6,104百万円(前連結会計年度比20.8%減)、営業利益は159百万円(前連結会計年度比81.3%)となりました。また、工事事業の売上高は、5,605百万円(前連結会計年度比19.0%減)、営業利益は547百万円(前連結会計年度比42.8%減)となりました。
(コンクリートセグメント事業)
当社グループのコンクリートセグメント事業では、シールド工事で用いられるプレキャストコンクリート製のトンネル覆工部材を製造しており、受託製造に特化した事業であります。
コンクリートセグメント事業は、大型物件の端境期にあり、極めて厳しい需要環境となりました。需要の回復は、2020年度後半以降を見込んでおります。
コンクリートセグメント事業におきましては、極めて厳しい需要環境に対応するため、低操業に応じた生産体制を組むなど徹底したコスト管理及び削減に努めました。当連結会計年度は、基幹システムの刷新を行い、業務の正確性及び効率性の向上を図りました。また、コンクリートパイル事業において導入した現場改善制度を水平展開いたしました。改善の取組等は当社グループの全工場で共有し、工場の安全性及び効率性の向上に努めております。
以上の結果、コンクリートセグメント事業の売上高は、1,484百万円(前連結会計年度比9.6%減)、営業利益は3百万円(前連結会計年度は2百万円の営業損失)となりました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業に関しましては、静岡県沼津市でのショッピングセンターの賃貸を主な事業としております。当連結会計年度は、安定した業績で推移しており、不動産賃貸事業の売上高は196百万円(前連結会計年度比1.1%増)、営業利益は、129百万円(前連結会計年度16.5%減)となりました。
2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度に比べ283百万円(1.9%)減少して14,680百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比べ668百万円(9.8%)減少し、6,179百万円となりました。これは主として現金及び預金の減少415百万円、未成工事支出金の減少253百万円等によるものです。固定資産は、前連結会計年度末と比べて、385百万円(4.7%)増加し、8,501百万円となりました。これは、主として建設仮勘定209百万円の増加、投資有価証券の増加48百万円等によるものです。
流動負債は、前連結会計年度末と比べて、33百万円(0.5%)減少し、7,149百万円となりました。これは、主として支払手形及び買掛金の減少76百万円、未払法人税等の減少142百万円等によるものです。固定負債は、前連結会計年度末と比べて、261百万円(6.0%)減少し、4,120百万円となりました。これは、リース債務の増加91百万円、長期借入金の減少344百万円等によるものです。
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比べて、11百万円(0.3%)増加し、3,410百万円となりました。これは、主として利益剰余金の減少31百万円、自己株式の減少19百万円、資本剰余金の増加29百万円等によるものです。
この結果、自己資本比率は22.7%、1株あたり純資産額は2,576円80銭となりました。
3) キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、856百万円の増加(前連結会計年度比228百万円の減少)となりました。これは、減価償却費486百万円、売上債権の減少額284百万円、仕入債務の増加額238百万円等の資金の増加に対し、法人税等の支払額284百万円、利息の支払額65百万円等の資金の減少によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、615百万円の減少(前連結会計年度比432百万円の減少)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出463百万円による資金の減少によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、657百万円の減少(前連結会計年度比25百万円の減少)となりました。これは、主に長期借入れによる収入1,900百万円による資金の増加に対し、長期借入金の返済による支出2,303百万円による資金の減少によるものです。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ415百万円の減少し、1,711百万円となりました。
4)当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に需要な影響を与える要因としましては、原材料調達や価格の動向、市場動向、国内の法令や政治・経済動向等があります。
資材調達につきましては、重要な供給元とは関係強化を図るとともに、汎用品に関しては複数の調達先を起用することと、生産と販売のバランスの調整を含めた安定的な調達を進めております。
品質確保につきましては、品質強化委員会を中心とし、製造工程での不良品の発生状況や施工上の不具合などを分析し、ケーススタディなどによって解決策を提示し、各部門との連携・情報共有を図ることで対応を行っております。
市場の変化に対しましては、営業部門が設計事務所・ゼネコン・販売会社などの顧客と緊密な関係を構築し、お客様のニーズを的確にとらえた提案営業が実践できるよう取り組んでおります。
国内の法令や政治・経済動向等につきましては、取締役会を中心とし、情報を入手するとともに、社外の専門家と連携・情報共有を図ることで対応を行っております。
なお、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える主要なリスクにつきましては、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
5)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、新規製品・工法開発等にかかる研究開発費や、老朽化した設備の維持更新、各種工法用治具のラインナップの拡充に係る投資であります。また、現在、東京工場のリニューアル工事とスマートエネルギー事業参画への投資約20億円などを計画しております。これらを営業キャッシュ・フローを源泉とした自己資金と金融機関からの借入金により調達する予定であります。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を考慮し、緊急時における安定的な資金調達の体制を構築するため、取引金融機関との間でコミットメントライン契約(バイラテラル方式)を締結する予定であります。
なお、当連結会計年度末における長・短期借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は、5,692百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,711百万円であり、流動性の確保は重要な経営課題であります。
6)目標とする経営指標の達成状況等
当社グループは、2019年度から2021年度にかけて第6次中期経営計画を策定し、初年度である当連結会計年度は、コンクリートパイル事業では「バリューチェーン全体の品質保証体制の強化」「経営資源の拡充」を計画いたしました。また、コンクリートセグメント事業では、大型物件の端境期にあり極めて厳しい事業環境からのスタートとの認識で低操業に応じた生産体制を組み、徹底したコスト管理から取り組みました。
コンクリートパイル事業におきましては、当初計画通り「バリューチェーン全体の品質保証体制の強化」への取り組みとして
①専門性の高い人材の育成及び採用
②ICT活用施策の継続的推進
「経営資源の拡充」への取り組みとして、
①営業部門の拡充を継続
②東京工場の基幹設備の改修計画立案
③スマートエネルギー事業の推進
を中心に実行してまいりました。取組自体は、計画通りの進捗を見せておりますが、市場の需要動向の変動が当初見込みより厳しく、単年度の経営成績は数値目標が未達に終わりました。具体的な目標である中長期的にROE8%に対して、実績2.9%、自己資本比率30%に対して22.7%でありました。
2020年度に関しましても、当初計画に織り込んでいなかった「新型コロナウイルス感染拡大」による工事の一時停止、延期等が散見され業績に大きな影響を与えることが必至な状況にあります。経済環境の見通しがほぼきかない状況下で、状況把握に全力を傾け、必要な対策を講じてまいります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況は次のとおりです。
①経営成績の状況
当連結会計年度の日本経済は、当社の期初想定どおり足踏み状態で推移してまいりました。しかし、2020年に入ると、新型コロナウイルス感染症の世界的流行が発生し、経済は極めて深刻な打撃を受けると共に、今後の展望につきましても全く見通しのきかない状況となっています。
当社グループの事業分野でありますコンクリートパイル事業におきましては、上半期は前年同期と比べて需要が大きく減少し、年度後半においても予定していた物件に遅れが生じるなど非常に厳しい状況でありました。
また、コンクリートセグメント事業につきましては、大型プロジェクトの端境期にあり、極めて厳しい状況が続いております。
不動産賃貸事業につきましては、安定した業績で推移しております。
セグメント毎の経営成績は、次のとおりであります。
(コンクリート二次製品事業)
コンクリート二次製品事業の主力事業でありますコンクリートパイル部門につきましては、第2四半期までの売上高の減少を補うべく取り組んでまいりましたが、今年度に着工・完了を予定していた複数の物件が翌連結会計年度にずれ込んだ結果、当連結会計年度の売上高は、6,104百万円(前連結会計年度比20.8%減)、営業利益は159百万円(前連結会計年度比81.3%減)となりました。
(コンクリートセグメント事業)
前連結会計年度以降、大型プロジェクトの端境期にあり、非常に厳しい事業環境が続いている結果、当連結会計年度の売上高は、1,484百万円(前連結会計年度比9.6%減)、営業利益は3百万円(前連結会計年度は2百万円の営業損失)となりました。
(工事事業)
品質保証体制の強化、経営資源の拡充および顧客ニーズに即した工法の開発に取り組んでまいりましたが、コンクリート二次製品事業と同様の理由により、売上高、利益とも低調に推移したことに加え、大型物件の完工が翌連結会計年度にずれ込んだ結果、当連結会計年度の売上高は、5,605百万円(前連結会計年度比19.0%減)、営業利益は547百万円(前連結会計年比42.8%減)となりました。
(不動産賃貸事業)
当連結会計年度の売上高は196百万円(前連結会計年度比1.1%増)、営業利益は129百万円(前連結会計年度比16.5%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は13,390百万円(前連結会計年度比18.7%減)、営業利益は234百万円(前連結会計年度比81.9%減)、経常利益は217百万円(前連結会計年度比82.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は96百万円(前連結会計年度比88.1%減)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度に比べ283百万円(1.9%)減少して14,680百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比べて、668百万円(9.8%)減少し、6,179百万円となりました。これは主として現金及び預金の減少415百万円、未成工事支出金の減少253百万円等によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末と比べて、385百万円(4.7%)増加し、8,501百万円となりました。これは、主として建設仮勘定209百万円の増加、投資有価証券の増加48百万円等によるものであります。流動負債は、前連結会計年度末と比べて、33百万円(0.5%)減少し、7,149百万円となりました。これは、主として支払手形及び買掛金の減少76百万円、未払法人税等の減少142百万円等によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末と比べて、261百万円(6.0%)減少し、4,120百万円となりました。これは、リース債務の増加91百万円、長期借入金の減少344百万円等によるものであります。当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比べて、11百万円(0.3%)増加し、3,410百万円となりました。これは、主として利益剰余金の減少31百万円、自己株式の減少19百万円、資本剰余金の増加29百万円等によるものであります。
この結果、自己資本比率は22.7%、1株あたり純資産額は2,576円80銭となりました。
③キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、856百万円の増加(前連結会計年度比228百万円の減少)となりました。これは、減価償却費486百万円、売上債権の減少額284百万円、仕入債務の増加額238百万円等の資金の増加に対し、法人税等の支払額284百万円、利息の支払額65百万円等の資金の減少によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、615百万円の減少(前連結会計年度比432百万円の減少)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出463百万円によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、657百万円の減少(前連結会計年度比25百万円の減少)となりました。これは、主に長期借入れによる収入1,900百万円、長期借入金の返済による支出2,303百万円によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ415百万円の減少し、1,711百万円となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2016年2月期 | 2017年2月期 | 2018年2月期 | 2019年2月期 | 2020年2月期 | |
| 自己資本比率(%) | 17.0 | 17.2 | 18.6 | 22.2 | 22.7 |
| 時価ベースの 自己資本比率(%) | 11.0 | 14.5 | 22.4 | 21.1 | 14.7 |
| 債務償還年数(年) | 194.0 | 6.4 | 9.2 | 5.5 | 6.6 |
| インタレスト・ カバレッジ・レシオ(倍) | 0.3 | 10.5 | 7.7 | 14.0 | 13.1 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
(注2)株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
(注4)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。
④生産、受注及び販売の状況
生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| コンクリート二次製品事業 | 4,417,593 | △13.0 |
| コンクリートセグメント事業 | 1,422,152 | △9.7 |
| 工事事業 | 4,626,029 | △16.2 |
| 合計 | 10,465,776 | △14.0 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 コンクリート二次製品事業、コンクリートセグメント事業については製造原価、工事事業については完成工事原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
受注実績
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| コンクリート二次製品事業 | 5,823,386 | △18.9 | 2,464,602 | △10.3 |
| コンクリートセグメント事業 | 1,386,696 | △4.7 | 1,706,532 | △5.4 |
| 工事事業 | 5,241,657 | △24.9 | 2,275,017 | △13.8 |
| 合計 | 12,451,741 | △20.3 | 6,446,152 | △10.3 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| コンクリート二次製品事業 | 6,104,882 | △20.8 |
| コンクリートセグメント事業 | 1,484,653 | △9.6 |
| 工事事業 | 5,605,048 | △19.0 |
| 不動産賃貸事業 | 196,095 | +1.1 |
| 合計 | 13,390,680 | △18.7 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| 鹿島建設㈱ | - | - | 1,934,181 | 14.4 |
| JFE建材㈱ | - | - | 1,456,644 | 10.9 |
※前連結会計年度においては、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表作成に当たって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。見積りに関しては過去の実績などを慎重に検討したうえで行い、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性によって異なる場合があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
1)経営成績
(売上高)
売上高は、コンクリート二次製品事業及び工事事業において、上半期は前年同期と比べ需要が大きく落ち込み、年度後半においても予定していた物件に遅れが生じるなど非常に厳しい状況で推移した結果、13,390百万円(前連結会計年度比18.7%の減少)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の売上総利益は、上記売上高の減少に加え、稼働率の低下により原価率が上昇し、前連結会計年度比36.6%減の1,989百万円となりました。売上総利益率も同様に前連結会計年度の19.1%から当連結会計年度は14.9%に減少しております。
また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の1,842百万円から86百万円減少し1,755百万円となりました。
以上の結果、営業利益は234百万円(前連結会計年度比81.9%の減少)となり、大幅な減少となりました。なお、営業利益率は1.7%で前連結会計年度比6.1ポイントの減少となりました。
(経常利益)
経常利益は、売上高の減少に加え、売上総利益率の悪化もあり、217百万円(前連結会計年度比82.6%の減少)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、過去最高益を達成した昨年から大幅に減少し、96百万円(前連結会計年度比88.1%の減少)となりました。
2020年2月期の連結業績予想(計画)との比較
(単位:百万円)
| 2019年2月期 (実績) | 2020年2月期 (実績) | 2020年2月期 (計画) | 前年同期比 | 計画比 | |
| 売上高 | 16,464 | 13,390 | 16,100 | △18.7% | △16.8% |
| 営業利益 | 1,296 | 234 | 800 | △81.9% | △70.7% |
| 経常利益 | 1,249 | 217 | 730 | △82.6% | △70.1% |
| 親会社株主に 帰属する 当期純利益 | 807 | 96 | 430 | △88.1% | △77.6% |
併せて、中期経営計画の目標値であるROE8%に対して、実績は2.9%、自己資本比率30%に対して、22.7%となりました。
(セグメント別の状況)
(コンクリート二次製品事業及び工事事業)
当社グループの主力事業でありますコンクリートパイル事業は、連結財務諸表のセグメント情報における「コンクリート二次製品事業」及び「工事事業」から構成されております。
当連結会計年度のコンクリートパイル事業の需要環境につきましては、多くの地域で前連結会計年度を下回る非常に厳しい環境となりました。特に、関東地方や中部・東海地方の需要の落ち込みが大きく、関東と静岡を主力商圏とする当社グループにとりましては極めて厳しい事業環境となりました。需要の減少は上半期に顕著であり、減収と稼働率の低下による収益性の悪化を下半期の回復だけでは取り戻すことができず、大幅な減収減益となりました。
コンクリートパイル事業の事業戦略につきましては、第6次中期経営計画に基づき、バリューチェーン全体の品質保証体制の強化及び経営資源の拡充を柱とした成長戦略を実行いたしました。
第6次中期経営計画の初年度となる当連結会計年度の主な取組は以下のとおりです。
(バリューチェーン全体の品質保証体制)
①工事部門の拡充
②ICTの活用
(経営資源の拡充:商圏の拡大)
①営業部門の拡充
②大阪営業所、名古屋営業所の設置
(経営資源の拡充:基幹となる経営資源の刷新)
①東京工場の基幹設備改修計画の立案
(経営資源の拡充:新規事業)
①東京工場における「瑞穂町地域スマートエネルギー事業」への参画
バリューチェーン全体の品質保証体制に関しましては、従前から進めてきた積極的な採用活動やICTの活用等が奏功し、業務効率の改善及び人手不足の緩和が進んでおります。ICTの活用に関しましては、施工管理装置の改良、グループウェアの活用、簡易アプリの開発・活用、業務支援システムの開発・活用など様々な領域で取り組んでおります。
経営資源の拡充に関しましては、東京工場における基幹設備の老朽化対応の改修を順次進める計画を立案しました。また、新規事業として、同工場内にスマートエネルギー事業を誘致・参画しました。基幹設備改修とスマートエネルギー事業を合わせた投資金額は、約20億円を予定しております。投資の目的は、当社の主力工場の競争力向上及び維持、二酸化炭素排出量を中心とした環境負荷の低減等を実現し、事業を持続的に成長させることにあります。
また、人的資源に関しましては、既述のとおり積極的な採用活動を通じて、安定的な増員を行うことができました。人手不足の問題は、量的水準という点では大幅に緩和されつつあります。今後は、人的資本の専門性を高めるための人材育成が、更に重要になると考えています。
以上の結果、コンクリート二次製品事業の売上高は、6,104百万円(前連結会計年度比20.8%減)、営業利益は159百万円(前連結会計年度比81.3%)となりました。また、工事事業の売上高は、5,605百万円(前連結会計年度比19.0%減)、営業利益は547百万円(前連結会計年度比42.8%減)となりました。
(コンクリートセグメント事業)
当社グループのコンクリートセグメント事業では、シールド工事で用いられるプレキャストコンクリート製のトンネル覆工部材を製造しており、受託製造に特化した事業であります。
コンクリートセグメント事業は、大型物件の端境期にあり、極めて厳しい需要環境となりました。需要の回復は、2020年度後半以降を見込んでおります。
コンクリートセグメント事業におきましては、極めて厳しい需要環境に対応するため、低操業に応じた生産体制を組むなど徹底したコスト管理及び削減に努めました。当連結会計年度は、基幹システムの刷新を行い、業務の正確性及び効率性の向上を図りました。また、コンクリートパイル事業において導入した現場改善制度を水平展開いたしました。改善の取組等は当社グループの全工場で共有し、工場の安全性及び効率性の向上に努めております。
以上の結果、コンクリートセグメント事業の売上高は、1,484百万円(前連結会計年度比9.6%減)、営業利益は3百万円(前連結会計年度は2百万円の営業損失)となりました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業に関しましては、静岡県沼津市でのショッピングセンターの賃貸を主な事業としております。当連結会計年度は、安定した業績で推移しており、不動産賃貸事業の売上高は196百万円(前連結会計年度比1.1%増)、営業利益は、129百万円(前連結会計年度16.5%減)となりました。
2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度に比べ283百万円(1.9%)減少して14,680百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比べ668百万円(9.8%)減少し、6,179百万円となりました。これは主として現金及び預金の減少415百万円、未成工事支出金の減少253百万円等によるものです。固定資産は、前連結会計年度末と比べて、385百万円(4.7%)増加し、8,501百万円となりました。これは、主として建設仮勘定209百万円の増加、投資有価証券の増加48百万円等によるものです。
流動負債は、前連結会計年度末と比べて、33百万円(0.5%)減少し、7,149百万円となりました。これは、主として支払手形及び買掛金の減少76百万円、未払法人税等の減少142百万円等によるものです。固定負債は、前連結会計年度末と比べて、261百万円(6.0%)減少し、4,120百万円となりました。これは、リース債務の増加91百万円、長期借入金の減少344百万円等によるものです。
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比べて、11百万円(0.3%)増加し、3,410百万円となりました。これは、主として利益剰余金の減少31百万円、自己株式の減少19百万円、資本剰余金の増加29百万円等によるものです。
この結果、自己資本比率は22.7%、1株あたり純資産額は2,576円80銭となりました。
3) キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、856百万円の増加(前連結会計年度比228百万円の減少)となりました。これは、減価償却費486百万円、売上債権の減少額284百万円、仕入債務の増加額238百万円等の資金の増加に対し、法人税等の支払額284百万円、利息の支払額65百万円等の資金の減少によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、615百万円の減少(前連結会計年度比432百万円の減少)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出463百万円による資金の減少によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、657百万円の減少(前連結会計年度比25百万円の減少)となりました。これは、主に長期借入れによる収入1,900百万円による資金の増加に対し、長期借入金の返済による支出2,303百万円による資金の減少によるものです。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ415百万円の減少し、1,711百万円となりました。
4)当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に需要な影響を与える要因としましては、原材料調達や価格の動向、市場動向、国内の法令や政治・経済動向等があります。
資材調達につきましては、重要な供給元とは関係強化を図るとともに、汎用品に関しては複数の調達先を起用することと、生産と販売のバランスの調整を含めた安定的な調達を進めております。
品質確保につきましては、品質強化委員会を中心とし、製造工程での不良品の発生状況や施工上の不具合などを分析し、ケーススタディなどによって解決策を提示し、各部門との連携・情報共有を図ることで対応を行っております。
市場の変化に対しましては、営業部門が設計事務所・ゼネコン・販売会社などの顧客と緊密な関係を構築し、お客様のニーズを的確にとらえた提案営業が実践できるよう取り組んでおります。
国内の法令や政治・経済動向等につきましては、取締役会を中心とし、情報を入手するとともに、社外の専門家と連携・情報共有を図ることで対応を行っております。
なお、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える主要なリスクにつきましては、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
5)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、新規製品・工法開発等にかかる研究開発費や、老朽化した設備の維持更新、各種工法用治具のラインナップの拡充に係る投資であります。また、現在、東京工場のリニューアル工事とスマートエネルギー事業参画への投資約20億円などを計画しております。これらを営業キャッシュ・フローを源泉とした自己資金と金融機関からの借入金により調達する予定であります。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を考慮し、緊急時における安定的な資金調達の体制を構築するため、取引金融機関との間でコミットメントライン契約(バイラテラル方式)を締結する予定であります。
なお、当連結会計年度末における長・短期借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は、5,692百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,711百万円であり、流動性の確保は重要な経営課題であります。
6)目標とする経営指標の達成状況等
当社グループは、2019年度から2021年度にかけて第6次中期経営計画を策定し、初年度である当連結会計年度は、コンクリートパイル事業では「バリューチェーン全体の品質保証体制の強化」「経営資源の拡充」を計画いたしました。また、コンクリートセグメント事業では、大型物件の端境期にあり極めて厳しい事業環境からのスタートとの認識で低操業に応じた生産体制を組み、徹底したコスト管理から取り組みました。
コンクリートパイル事業におきましては、当初計画通り「バリューチェーン全体の品質保証体制の強化」への取り組みとして
①専門性の高い人材の育成及び採用
②ICT活用施策の継続的推進
「経営資源の拡充」への取り組みとして、
①営業部門の拡充を継続
②東京工場の基幹設備の改修計画立案
③スマートエネルギー事業の推進
を中心に実行してまいりました。取組自体は、計画通りの進捗を見せておりますが、市場の需要動向の変動が当初見込みより厳しく、単年度の経営成績は数値目標が未達に終わりました。具体的な目標である中長期的にROE8%に対して、実績2.9%、自己資本比率30%に対して22.7%でありました。
2020年度に関しましても、当初計画に織り込んでいなかった「新型コロナウイルス感染拡大」による工事の一時停止、延期等が散見され業績に大きな影響を与えることが必至な状況にあります。経済環境の見通しがほぼきかない状況下で、状況把握に全力を傾け、必要な対策を講じてまいります。