四半期報告書-第89期第2四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)

【提出】
2022/11/04 9:09
【資料】
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【項目】
36項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間の当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぐ中で、景気は緩やかに持ち直しております。鉱工業生産は、半導体等の供給制約の緩和による自動車増産の動きも見られ、回復の兆しが見えつつありますが、急激な円安ドル高の進行、ロシアのウクライナ侵攻の長期化、欧州に端を発した資源・エネルギー価格高騰による世界的なインフレ・金利上昇への波及等、先行き不透明な状況が継続しております。
このような状況のもと、当社グループは、より一層のコストダウンへの取り組みを進めるとともに、各種コストの上昇に対しては、より付加価値の高い製品、サービスの提案、適切な価格改定を行う事で、収益確保に向けて注力して参りました。今後も、円安・インフレの進行と原油価格高騰によるコスト上昇が懸念され、予断を許さない状況が続いておりますが、引き続き原価低減と販売価格の適正化を実施してまいります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高が7,032百万円(前年同期比 1.6%減)、営業利益が146百万円(同 79.7%減)、経常利益は482百万円(同 39.3%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は252百万円(同 52.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① ベントナイト事業
鋳物関係は、半導体不足による自動車メーカー各社の生産停止等で売上数量は減少したものの価格改定への取り組みにより、若干の増収となりました。しかしながら、急激な円安による輸入原鉱価格の上昇や各種原材料価格の高騰に価格転嫁が追いつかず、大幅な減益となりました。土木建築関係は、複数の大型工事案件で着工が延期となったことや、復興関連事業の需要が一服したこと、地熱向けの需要が減少したこと等により、減収となりました。ペット関係は、量販店向けPB商品の需要が堅調に推移し、増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は5,335百万円(前年同期比 0.3%増)、セグメント利益は193百万円(同 73.1%減)となりました。
② アグリ事業
農薬受託加工において、特に水稲用除草剤について需要が減少したこと等から減収減益となりました。
この結果、当セグメントの売上高は919百万円(同 0.8%減)、セグメント利益は32百万円(同41.1%減)となりました。
③ 化成品事業
ファインケミカル分野において、クニピアの一般工業用途としての輸出向けの需要が減少し、減収減益となりました。
この結果、当セグメントの売上高は777百万円(前年同期比 14.0%減)、セグメント利益は95百万円(同 34.7%減)となりました。
財政状態は、次のとおりであります。
総資産は前連結会計年度末に比べ671百万円減少し、24,177百万円となりました。これは主に現金及び預金が1,014百万円減少したことによるものであります。
負債は前連結会計年度末に比べ898百万円減少し、2,971百万円となりました。これは主に長期借入金900百万円を期限前に一括返済したことによるものであります。
純資産は前連結会計年度末に比べ227百万円増加し、21,205百万円となりました。これは主にその他有価証券評価差額金が158百万円、為替換算調整勘定が197百万円増加したことによるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」)は、前連結会計年度末に比べ1,285百万円減少し、8,215百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、130百万円(前年同期は得られた資金が445百万円)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益472百万円、減価償却費403百万円等があったものの、棚卸資産の増加が848百万円、法人税等の支払が346百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、314百万円(前年同期比18.9%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が516百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,429百万円(前年同期比235.0%増)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が925百万円、配当金の支払いによる支出が386百万円あったことによるものであります。
(3) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、81百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、当第2四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。
当社グループは、創業以来70年以上にわたり蓄積した知見と技術を活かし、更なる高付加価値商品の開発・販売と省人化を主眼に置き、ベントナイト本来の性能を最大限に活かした付加価値製品の開発と高収益化の事業構造を構築するため、2021年度を初年度とする3カ年中期経営計画を策定しております。
この中期経営計画は、当社グループが長期にわたり発展・成長するために重要なものであります。日本経済を取り巻く環境は不透明さを増しつつあり、今後一層の厳しさが予想されますが、長期的展望のもと積極的に中期経営計画を実行し、事業展開を図っていく所存であります。
(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または必要に応じ借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、金融機関とコミットメントライン契約10億円を設定し、資金調達の機動性及び安定性を確保しております。
当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備資金を調達していく考えであります。
(8) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の経営環境及び入手可能な情報に基づき、最善の経営方針を立案するよう努めておりますが、当社グループをとりまく経営環境は今後も厳しい状況が続くものと考えられます。このような状況下で、当社グループといたしましては、「(6) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し」にも記載しましたとおり、戦略的課題に重点的に取り組むことで、他社との差別化を図って、高収益化構造を実現することを最優先課題として考えております。