有価証券報告書-第144期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
[経営の基本方針]
当社グループの事業経営は、創造と効率を両輪として生み出されたすぐれた製品を提供することにより、社会に進歩と充実をもたらすことを理念としております。また、全ての面で国際的水準において優位に立ち、企業価値を高めることで株主を始め皆様の期待に応えることを基本方針としております。
[経営環境及び会社の対処すべき課題]
世界的な地政学リスクの高まりにより、経済の分断や混乱が続いています。
このような中、高機能材分野では、一部用途や地域で需要低迷が長期化しているほか、海外メーカーとの間で納期やコストを巡る競争が一段と激しくなっています。
また、国内のステンレス一般材分野では、少子高齢化に伴う需要の緩やかな減少に加え、輸入材の流入・定着などにより、事業環境は厳しさを増しております。
こうした状況を踏まえ、当社グループは「ニッケル高合金・ステンレス市場のトップサプライヤーとして、新領域へ挑戦し進化を続けるレジリエントカンパニー」を目指し、このたび「中期経営計画2026-2028」を策定いたしました。
今後は、本中期経営計画に基づき、収益力の向上と財務基盤のさらなる強化に取り組み、中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。
[中長期的な会社の経営戦略]
当社グループは、2026年度を初年度とする3か年計画「中期経営計画2026-2028」を策定いたしました。
「中期経営計画2026-2028」の概要
1.「中期経営計画2026-2028」で目指す姿
「ニッケル高合金・ステンレス市場のトップサプライヤーとして、
新領域へ挑戦し進化を続けるレジリエントカンパニー」
2.3つの基本戦略
①新たな領域での市場ニーズの探求と、必要なアイテムの開発と提供
高機能材部門においては、将来的に需要拡大が見込まれる分野・エリアにおいて、ニーズに合わせた高機能材の素材開発と提供を推進するとともに新たな市場領域の開拓を見据えた研究開発を強化し、中長期的な成長機会の創出を図ります。また、一般材部門の中で競争力優位な商品である機能付与材を高機能材部門へ区分し、拡販強化を図ってまいります。それ以外の一般材部門においては、お客様に求められる価値を提供することで輸入材とは一線を画す国内ステンレスメーカーとしての事業基盤を強化いたします。また、グループ会社とのシナジー効果をより一層発揮し、グループ各社の基盤強化と販売体制の強化を進め、市場ニーズの高度化へ対応してまいります。
<主要施策>・高機能材部門:成長市場・分野への戦略的な取り組みによる拡販と開発推進
1)高機能材拡販に向けた組織力の強化
2)既存材料の対応領域、供給力拡大
3)新たな市場領域開拓に向けた新合金(高機能材ハイグレード品)と製造プロセスの開発
4)一般材部門から新たに高機能材部門にシフトした商品の拡充展開
・一般材部門:輸入材にはない価値の提供による国内ステンレス事業の強化
・グループ会社との連携による営業基盤確保
②技術を追求し、あらゆるニーズに対応可能な生産体制を構築
<主要施策>・QCD競争力強化:生産技術の進化による競争力トップの高機能材生産体制の確立
(製造プロセス革新、顧客ニーズの実現)
・調達力強化:原料の多様化と原料・資材の安定調達
(フレキシブルな原料運営、カーボンレス・ニッケル製錬ルッペ(フェロニッケル)の活用拡大 他)
③環境変化に対応し、持続可能な経営基盤を確立
<主要施策>・環境配慮:カーボンニュートラルの実現に向けた取り組み
・人材施策:将来を見据えた人的資本計画の遂行
・DX・AI活用:DX推進による業務プロセス変革とIT基盤整備
・財務基盤強化:「信用格付A格」取得を視野に入れた財務基盤の強化
3.設備投資計画
当社グループの戦略分野である高機能材部門の「稼ぐ力のブラッシュアップ」と将来に向けた「新たな分野の開拓」に資する新設備の導入、競争力強化・カーボンニュートラル関連の戦略投資のほか、基盤強化、更新投資、グループ会社投資も含め3ヶ年累計で382億円(意思決定ベース)の設備投資を計画しております。
<設備投資計画(3ヶ年累計)>
[参考]減価償却費(連結、3ヶ年累計):244億円
4.資金配分(キャッシュ・アロケーション)
「中期経営計画2026-2028」期間中の収入合計817億円の50%超に当たる451億円を設備投資と研究開発費(=将来への投資)に配分する計画としております。
<キャッシュアロケーション(3ヶ年累計)>
5.達成目標
(注)1.安定的かつ継続的な株主還元を実施する観点から、DOE(株主資本配当率)2.8%を配当金額の下限といたします。
[資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応]
当社は、中長期的な企業価値の最大化に向け、資本コストや株価を意識した経営を重要な経営課題と認識しております。この認識のもと、2026年度を初年度とする中期経営計画において、引き続き「PBR(株価純資産倍率)1倍以上」の実現および資本コストを上回るROE10%以上の達成を目標に掲げております。
これらの目標達成に向け、当社は「ニッケル高合金・ステンレス市場のトップサプライヤー」を目指し、3つの基本戦略に基づく事業運営を推進しております。
第一に、「新たな領域での市場ニーズの探求と、必要なアイテムの開発と提供」です。高機能材分野においては、エネルギー・半導体関連といった成長分野への戦略的な取り組みにより拡販および開発を推進するとともに、次世代エネルギー等よりハイグレードな市場の開拓を見据えた新合金開発・製造プロセス開発投資を行ってまいります。また、一般材分野においては、小ロット・多品種対応を通じて、輸入材にはない付加価値を提供し、国内事業基盤の強化を図っております。(より付加価値が高く差別化できる分野として、高機能材カテゴリーを見直し新カテゴリーでの高機能材売上高比率60%を目指します。)
第二に、「技術を追求し、あらゆるニーズに対応可能な生産体制の構築」です。生産技術の進化によるQCD(品質・コスト・納期)競争力の強化を進めております。また、大江山製造所のカーボンレスニッケル製錬の活用など原料の多様化や調達力の強化により、外部環境の変化に柔軟に対応可能な安定的供給体制を構築しております。第三に、「環境変化に対応し、持続可能な経営基盤の確立」です。環境対応(カーボンニュートラル)、人的資本の強化、DX・AI活用の推進、財務基盤の強化等を通じて、環境変化に耐え得る持続可能な経営基盤の構築を進めております。
以上の基本戦略に基づき、資本配分については、資本コストを意識したキャッシュ・アロケーションを基本とし、中期経営計画期間における総資金収入817億円に対し、成長投資として設備投資397億円および研究開発費54億円(合計451億円、約55%)、株主還元として104億円(配当性向35%前提)を配分するなどを見込んでおります。
株主還元については、安定的かつ継続的な配当を基本としつつ、資本効率および財務健全性とのバランスを踏まえた適切な水準を維持してまいります(新たにDOE目標を導入しました)。
また、信用格付A格の取得も視野に入れ、財務基盤の強化を進めております。
今後も、成長投資・株主還元・財務規律の最適なバランスを実現し、資本効率の向上および成長戦略の実行により持続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
なお、中期経営計画の詳細については、当社ウェブサイトに開示しておりますので、ご参照ください。
「中期経営計画2026-2028」の詳細
https://www.nyk.co.jp/investors/plan/index.html
[経営の基本方針]
当社グループの事業経営は、創造と効率を両輪として生み出されたすぐれた製品を提供することにより、社会に進歩と充実をもたらすことを理念としております。また、全ての面で国際的水準において優位に立ち、企業価値を高めることで株主を始め皆様の期待に応えることを基本方針としております。
[経営環境及び会社の対処すべき課題]
世界的な地政学リスクの高まりにより、経済の分断や混乱が続いています。
このような中、高機能材分野では、一部用途や地域で需要低迷が長期化しているほか、海外メーカーとの間で納期やコストを巡る競争が一段と激しくなっています。
また、国内のステンレス一般材分野では、少子高齢化に伴う需要の緩やかな減少に加え、輸入材の流入・定着などにより、事業環境は厳しさを増しております。
こうした状況を踏まえ、当社グループは「ニッケル高合金・ステンレス市場のトップサプライヤーとして、新領域へ挑戦し進化を続けるレジリエントカンパニー」を目指し、このたび「中期経営計画2026-2028」を策定いたしました。
今後は、本中期経営計画に基づき、収益力の向上と財務基盤のさらなる強化に取り組み、中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。
[中長期的な会社の経営戦略]
当社グループは、2026年度を初年度とする3か年計画「中期経営計画2026-2028」を策定いたしました。
「中期経営計画2026-2028」の概要
1.「中期経営計画2026-2028」で目指す姿
「ニッケル高合金・ステンレス市場のトップサプライヤーとして、
新領域へ挑戦し進化を続けるレジリエントカンパニー」
2.3つの基本戦略
①新たな領域での市場ニーズの探求と、必要なアイテムの開発と提供
高機能材部門においては、将来的に需要拡大が見込まれる分野・エリアにおいて、ニーズに合わせた高機能材の素材開発と提供を推進するとともに新たな市場領域の開拓を見据えた研究開発を強化し、中長期的な成長機会の創出を図ります。また、一般材部門の中で競争力優位な商品である機能付与材を高機能材部門へ区分し、拡販強化を図ってまいります。それ以外の一般材部門においては、お客様に求められる価値を提供することで輸入材とは一線を画す国内ステンレスメーカーとしての事業基盤を強化いたします。また、グループ会社とのシナジー効果をより一層発揮し、グループ各社の基盤強化と販売体制の強化を進め、市場ニーズの高度化へ対応してまいります。
<主要施策>・高機能材部門:成長市場・分野への戦略的な取り組みによる拡販と開発推進
1)高機能材拡販に向けた組織力の強化
2)既存材料の対応領域、供給力拡大
3)新たな市場領域開拓に向けた新合金(高機能材ハイグレード品)と製造プロセスの開発
4)一般材部門から新たに高機能材部門にシフトした商品の拡充展開
・一般材部門:輸入材にはない価値の提供による国内ステンレス事業の強化
・グループ会社との連携による営業基盤確保
②技術を追求し、あらゆるニーズに対応可能な生産体制を構築
<主要施策>・QCD競争力強化:生産技術の進化による競争力トップの高機能材生産体制の確立
(製造プロセス革新、顧客ニーズの実現)
・調達力強化:原料の多様化と原料・資材の安定調達
(フレキシブルな原料運営、カーボンレス・ニッケル製錬ルッペ(フェロニッケル)の活用拡大 他)
③環境変化に対応し、持続可能な経営基盤を確立
<主要施策>・環境配慮:カーボンニュートラルの実現に向けた取り組み
・人材施策:将来を見据えた人的資本計画の遂行
・DX・AI活用:DX推進による業務プロセス変革とIT基盤整備
・財務基盤強化:「信用格付A格」取得を視野に入れた財務基盤の強化
3.設備投資計画
当社グループの戦略分野である高機能材部門の「稼ぐ力のブラッシュアップ」と将来に向けた「新たな分野の開拓」に資する新設備の導入、競争力強化・カーボンニュートラル関連の戦略投資のほか、基盤強化、更新投資、グループ会社投資も含め3ヶ年累計で382億円(意思決定ベース)の設備投資を計画しております。
<設備投資計画(3ヶ年累計)>
| 項目 | 意思決定ベース |
| 戦略投資 | 158億円 |
| 基盤強化 | 31億円 |
| 更新投資 | 117億円 |
| 小計 | 306億円 |
| グループ会社投資 | 76億円 |
| 合計 | 382億円 |
[参考]減価償却費(連結、3ヶ年累計):244億円
4.資金配分(キャッシュ・アロケーション)
「中期経営計画2026-2028」期間中の収入合計817億円の50%超に当たる451億円を設備投資と研究開発費(=将来への投資)に配分する計画としております。
<キャッシュアロケーション(3ヶ年累計)>
| 収入 | 支出 | ||
| 経常利益 | 527億円 | 設備投資・研究開発費 | 451億円 |
| (研究開発費控除前) | |||
| 減価償却費 | 244億円 | 株主還元 | 104億円 |
| 借入金・現預金増減 | 46億円 | 運転資金・納税他 | 262億円 |
| 合計 | 817億円 | 合計 | 817億円 |
5.達成目標
| 項目 | 目標(2028年度) |
| 高機能材部門売上高比率(単体) | 60% |
| EBITDA | 300億円 |
| ROE | 10.0% |
| 配当性向 | 35%以上 |
| DOE(注1) | 2.8%以上 |
| (参考)ネットD/Eレシオ | 0.5~0.7 |
(注)1.安定的かつ継続的な株主還元を実施する観点から、DOE(株主資本配当率)2.8%を配当金額の下限といたします。
[資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応]
当社は、中長期的な企業価値の最大化に向け、資本コストや株価を意識した経営を重要な経営課題と認識しております。この認識のもと、2026年度を初年度とする中期経営計画において、引き続き「PBR(株価純資産倍率)1倍以上」の実現および資本コストを上回るROE10%以上の達成を目標に掲げております。
これらの目標達成に向け、当社は「ニッケル高合金・ステンレス市場のトップサプライヤー」を目指し、3つの基本戦略に基づく事業運営を推進しております。
第一に、「新たな領域での市場ニーズの探求と、必要なアイテムの開発と提供」です。高機能材分野においては、エネルギー・半導体関連といった成長分野への戦略的な取り組みにより拡販および開発を推進するとともに、次世代エネルギー等よりハイグレードな市場の開拓を見据えた新合金開発・製造プロセス開発投資を行ってまいります。また、一般材分野においては、小ロット・多品種対応を通じて、輸入材にはない付加価値を提供し、国内事業基盤の強化を図っております。(より付加価値が高く差別化できる分野として、高機能材カテゴリーを見直し新カテゴリーでの高機能材売上高比率60%を目指します。)
第二に、「技術を追求し、あらゆるニーズに対応可能な生産体制の構築」です。生産技術の進化によるQCD(品質・コスト・納期)競争力の強化を進めております。また、大江山製造所のカーボンレスニッケル製錬の活用など原料の多様化や調達力の強化により、外部環境の変化に柔軟に対応可能な安定的供給体制を構築しております。第三に、「環境変化に対応し、持続可能な経営基盤の確立」です。環境対応(カーボンニュートラル)、人的資本の強化、DX・AI活用の推進、財務基盤の強化等を通じて、環境変化に耐え得る持続可能な経営基盤の構築を進めております。
以上の基本戦略に基づき、資本配分については、資本コストを意識したキャッシュ・アロケーションを基本とし、中期経営計画期間における総資金収入817億円に対し、成長投資として設備投資397億円および研究開発費54億円(合計451億円、約55%)、株主還元として104億円(配当性向35%前提)を配分するなどを見込んでおります。
株主還元については、安定的かつ継続的な配当を基本としつつ、資本効率および財務健全性とのバランスを踏まえた適切な水準を維持してまいります(新たにDOE目標を導入しました)。
また、信用格付A格の取得も視野に入れ、財務基盤の強化を進めております。
今後も、成長投資・株主還元・財務規律の最適なバランスを実現し、資本効率の向上および成長戦略の実行により持続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
なお、中期経営計画の詳細については、当社ウェブサイトに開示しておりますので、ご参照ください。
「中期経営計画2026-2028」の詳細
https://www.nyk.co.jp/investors/plan/index.html